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本当にありがとうございます!!
表彰式の会場に着くと丁度始まるところだった。自分のクラスへ向かう。
「!切裂もう大丈夫なのか?」
心操が気付き声をかけてくる。まだ痛みはあるが動ける事を説明するがそれよりも気になることがある。
「ねぇ心操君…あれなに?」
「知るか…」
切裂の指指す先には1位のところに爆豪がいるがコンクリートや鎖で繋がれていた。本当に1位を取ったのかと思えるほどの大暴れ見せていた。後日聞いた話だが爆豪はその後決勝戦まで残り轟と戦ったのだがその轟が左の炎を使わなかったらしくそれが原因との事だった。3位の所には常闇1人だけだったが同じく3位の飯田は早退したらしい。
「メダル授与よ!今年メダルを贈呈するのはもちろんこの人!!」
「私が!!メダルを持って来た!!」
「我らがヒーローオールマイトォ!!」
被っていた。予選の時のミッドナイトもそうだがオールマイトもなんだかんだ決まらない。その後オールマイトが各選手に激励と共にメダルを授与していった。爆豪は拒否しようとしてたがオールマイトに無理やり渡された。首ではなく口に
「さァ!!今回は彼らだった!!しかし皆さん!この場の誰にも
「プルス「お疲れ様でした!!!」」
「「「そこはプルスウルトラでしょオールマイト!!」」」
「ああいや…疲れただろうなって思って…」
本当に決まらない。らしいと言えばらしいのだろう。
表彰式が終わり1度教室に集められる。明日明後日は休みらしい、どうやら今回の体育祭でヒーロー科の生徒へのヒーローから指名等が来るらしくその集計のためとの事。休みなら出かけたりして遊べるのだろうが切裂は疲れが残ることが既にわかってしまっていた。お疲れ様会しようと言われたがそれを理由に遠慮させてもらい足早に家へと向かう。
「「咲!!大丈夫(か)!?なんともない(か)!?」」
家へと帰ると両親が心配そうに駆け寄ってきた。『個性』を使ったこと、その後パニックを起こしてしまったこと全て会場出みていたのだ当然だろう。
「…疲れた。」
ただ一言、その一言で両親は理解でき娘を抱きしめる。
「「お疲れ様…」」
大丈夫なんだと、向き合えたとわかった。今まで『個性』を嫌い呪いにまでしていたが少しだけ、本当に少しだけだが何かが変わった気がする。それもいい方向に。
「そうだお父さん、聞きたいことが…」
「【鬼神】については言わないぞ!!」
「あ、うん…そうじゃなくて爆豪君と戦った時の事で…」
爆豪との戦い、『個性』を使いパニックを起こした後の事、その時に感じた謎の感覚それを説明する。周りの人からはキレが増したと言われた時の事
「引っ張られる感覚?」
「うん…何かに引っ張られて動いてる感覚がして…お父さんなら何かわかるかと思って…」
それを聞くと父は微笑みを向ける。
「それは多分爆豪君の心だと思うよ…団体スポーツとかで士気を高める選手っているだろ?それと同じで爆豪君の全力に触れて咲の士気が上がったってことだと思うよ。そういえば咲は試合とかしたこと無かったもんな…初めての感覚で戸惑ったろ?」
そういうものなのだろうか咲は誰かと試合として戦うということはしたことはなく今回が初めてだ。父親の説明に納得出来ず首を傾げてしまう。試合を見たり続けたりすればわかるのだろうか。
「とりあえずしっかり休めよ。色々疲れてるだろ心も体も」
咲の肩に手を置き声をかける。その後母親に促されシャワーを浴びに向かう。シャワーを終え外に出ると人形が飛んできた。そのまま人形に手を引かれるまま食卓に着く。
母親の『個性』ドールマスターによるものだ。大きさにもよるが最大で10体の人形を自在に操れる。数体の人形で咲を持ち上げることが出来る位には力があり家事等に役立てている。そのまま家族で食事をとり、床に就く。布団に入るとすぐに眠ってしまった。それほどまでに疲れていたのだ。
翌日全身筋肉痛で動けなかった。普段から鍛えている咲がこれだ、相当キツかったのだろう。人形に叩き起され布団から追い出された。
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体育祭から2日後 天気 雨
いつもの様に電車に乗り込む今日は緑谷も一緒の車両だしばらくすると緑谷が声をかけられる。体育祭を見ていた人のようでそれに気付いた周りの人が更に話しかけてくる。一方切裂は体育祭では髪を結んだ姿しか観客に見せていないため誰にも気づいて貰えなかった。
電車を降り雄英まで歩いているとカッパに長靴を履いた飯田が走ってきた。「雄英生たるもの10分前行動だ!」と言っていたが流石にやりすぎだと思う。
緑谷達と別れ普通科の教室へと向かう。皆ワイワイと賑わっていた。1人を覗いて
「…心操君おはよう、ゲッソリしてるけどどうしたの?」
「…よう切裂…ちょっと登校中に騒がれてな…この間の体育祭で…」
「あぁ、なるほど…」
「というかお前はなんで平気そうなんだよ…二回戦まで行っただろ」
「私は気づかれなかったから…」
「「「(ああ、やっぱりか)」」」
クラス中から哀れみにも似た視線を向けられる。しばらくしてホームルームが始まった。そこで職場体験がある事を伝えられる。体験先のリストが配られ確実行きたいところのアンケートを取るとのこと、スーパーや工場、老人ホーム等普通の施設の他ヒーロー事務所の名前もいくつか入っている。恐らく事務作業等を学べるのだろう。
「切裂、相澤先生が呼んでたから昼休みにでも行ってこい。」
担任はそう言い残し教室から出ていった。
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【昼休み 職員室】
昼休み言われた通り職員室へと向かう。すぐに相澤は見つかり駆け寄る。
「悪いな切裂、早速だがコレなんだと思う」
そう言うと相澤は手に持った紙の束を見せる。何も心当たりがない、そんな紙の束に関係する事はと頭をまわす。
「…爆豪君の反省文かなんかですか?」
「そんなわけないだろ…」
「ですよね、彼が反省する訳ないですしそんな無駄なこと相澤先生がするとは思えませんし」
「お前意外と辛辣だな」
切裂はメンヘラ女と間違った情報全国に流した爆豪をまだ許したりしてなどいない。むしろまだ根に思っている。
「コレはお前宛に来たプロヒーローからのドラフト指名だ」
「…えっ?」
「本来ヒーロー科の生徒に来るもんだが今回お前にも来ている。職場体験の事は聞いているな」
プロヒーローからのドラフト指名は文字通り雄英体育祭を見たプロヒーローからの指名だ、ヒーロー科の生徒はこの指名の中から職場体験先を決めるらしい
「プロヒーローは2名まで生徒を指名することが出来るその枠を割いてまで切裂、お前にこれだけの指名が集まった。中には2名のルールを破って3人目として指名を入れてきた奴もいるがな…」
「…あのコレ全部ヒーローからのですか?」
「そうだ、普通科の生徒に指名が来るなんて史上初だ、お前はそこまでの活躍をして周りを引き付けた。その結果がこれだ。そこでだ切裂、お前ヒーロー科に編入する気はあるか?」
突然の編入の誘い、でも知っている。自分がヒーローには向いていない事を、体育祭を通して改めて理解出来た『個性』がどうであれ人を傷つけることはしたくない。
「せっかくのお誘いですが…」
「そうか…まぁ職場体験先にはここを選ぶ事も出来るからコレは渡しておく」
「ありがとうございます」
相澤から指名リストを受け取る。相澤の元を去ろうとするとまた声をかけられた。
「おい切裂、まだ『個性』は呪いだと思うか…」
そう言えば入試の面接で言った事を思い出す。雄英での出会い、体育祭を通してもう一度考える。しかし答えは変わらないコレは呪いだと
「でも少しだけ、本当に少しだけですけど呪いだって騒ぐ程じゃないとも思えるようにはなれた気がします」
「…そうか、なら頑張れよ」
「はい…あっ、そういえば相澤先生、父の【鬼神】についてなんですが…」
どうでもいいことだが昨日父が速攻で言わないと言ってきたそれが気になった。父が教えてくれないのなら知っている人に聞けばいい
「それはお前の父親の学生時代の異名だな」
「前に友達にヒーロー確実って言われてたって聞いたんですけど、ヒーロー免許持たずにヴィラン組織壊滅させたのなら犯罪ですよね?」
「あぁ、ヴィラン組織潰したのはアイツが荒れてた時の話だなその後落ち着いてからだ」
「あの…なんでそんなに詳しいですか」
「アイツが起こした喧嘩に巻き込まれたんだよ俺と山田は」
山田と言うのはプレゼントマイクの本名である。言われた瞬間「山田やめて」とか聞こえた。
「それで落ち着いた理由は…」
「お前の母親に出会ったからだよ…一目惚れらしいぞ」
「あん時は目を疑ったぜ…あの暴れん坊が大人しくなったんだからよ…」
相澤とプレゼントマイクが遠い目をして言ってきた。切裂父が言いたがらない理由も何となくわかる。
「ほら、用が済んだならさっさと行け」
「あっ、はい…失礼します。」
職員室を半ば強引に追い出される。相澤から渡された指名リストを見つめ頭を抱える。
「どうしよう…コレ私が貰っちゃ不味いよね…」
リストを見ると【エンデヴァー】【ベストジーニスト】【ウワバミ】等切裂でも知っている名前がある。クラスにはヒーローを夢見ている人が多くいる中ヒーローを目指していない自分が受け取ってしまったという罪悪感がある。わざわざ自分を指名してくれ枠を1つ失っているのに断るのも申し訳ない。ならばと普通科の職場体験先のリストと指名リストを見比べる。
「…よし、ここにしよう」
切裂咲の職場体験先が決まった。