自傷少女は個性を呪う   作:名無しのおもちゃ箱

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やべぇよ職場体験の事すっかり忘れてたから下地がなんにもねぇよ…もうくじ引きで決めたろ結果マニュアル
という感じでできたのがコレです。


いざ、職場体験

普通科職場体験先リストと指名リストを見比べ両方に名前のある事務所を探す。幸いなことに見つかった。その場所は【マニュアル】の事務所、両方に名前のあるところなら当たり障りのないようにできる。ノーマルヒーローとの名もあり武闘派ヒーローの所に行くよりマシだ。その後無事体験先も決まり後は日を待つだけとなった。

 

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職場体験当日、体験先へと向かうために新幹線に乗り込む。空いている席を探すと一席空いていた。もう既に隣に誰かが座っているので相席を申し出る。

 

「あの、ここ空いてますか?」

「えぇ、大丈夫ですよ」

 

どこかで聞いたことのある声だった。顔を見ると飯田だった。まさか同じ方向に行くこととなるとは

 

「飯田君体験先こっちの方なの?」

「あぁ、保須市の方だな」

「あっ、わたしも保須市」

「そうなのか!凄い偶然だな!」

「そうだね」

「…」

「…」

 

無言の時間が流れる。飯田と話す時は必ず緑谷がいたのでこうして1対1で喋るのは初めてだ。その上飯田の兄であるプロヒーローインゲニウムが襲われたというニュースが最近あったため下手な事を言ってしまわないか気にしてしまう。

 

「兄の事なら心配いらない。君はそういう事気にしそうだからな」

 

見抜かれていた。そんなに分かりやすのかと顔を触ってしまう。

 

「そうなんだ…そういえば飯田君の体験先なんていうところ?同じ保須市ならどこかで会うかもね」

「プロヒーローのマニュアルさんのところだ!切裂くんはどこなんだい?」

「…」

「?」

「…同じところ」

 

飯田と同じ市内というだけかと思いきや場所も同じだった。お互いに驚きのあまりに黙ってしまう。

 

「切裂くんはヒーロー志望ではないのだろう?なぜプロヒーローの元に?」

「普通科の体験先にもヒーロー事務所いくつかあってマニュアルさんの所もあったの…事務員の仕事とか体験出来るみたい。」

 

間違いでは無い、事実普通科の体験先リストに名前はあった。ただそれと別に切裂本人への指名も来ていた。他にもいくつか同じようにあったが大体武闘派で中にはバトルヒーローと呼ばれている所もあったのでここにした。

 

「飯田君は体育祭3位だったんだしもっと有名なところから指名来たんじゃないの?」

「確かにあったが俺はここがいいと思ったからな」

「そうなんだ…」

 

あまり深く突っ込んでは行けないような気がして黙ってしまう。しかし飯田の様子が少しだけ変な気がした。いつもと何か違う。理由がある訳では無いが何か違和感がある。そうしているうちに新幹線は駅に着き降りる。そのまま二人でマニュアルの事務所へと向かう。

 

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【マニュアル事務所】

 

事務所に着くとマニュアル画真っ先に出迎えてくれた。まさかご本人が直接出迎えてくれるとは思っていなかった。

 

「いらっしゃい、よく来てくれたね。今日から5日間よろしく!飯田天哉君に、切裂咲さん?」

「なんで疑問形なんですか?」

「切裂くん!髪、髪!」

 

小声で飯田が言ってくる。それでようやく気付き目の前で髪を結ぶ。案の定驚きの表情となるマニュアル、そしてそれを遠くから見ていたサイドキックの人達も驚いていた。

 

「…私そんなに違う?」

「切裂くんは人と会う時は髪結んでおいた方がいいと思うぞ…」

 

正気に戻ったマニュアルが謝罪をし、これからの予定を説明する。1日目と2日目は飯田とマニュアル二人と一緒にヒーローの仕事を体験、残り3日間は事務員の仕事を体験という形となった。指名ではなく普通科の体験として来たのだが事務員の仕事をする前にヒーローの仕事を見ておいた方がいいとの考えらしい。そして体験中は飯田の事をヒーロー名で呼ぶことになるらしくヒーロー名を聞くと【天哉】との事。ヒーロー名ではなく実名だと思うのだがいいのだろうか。

 

早速だがヒーローの仕事を体験する事となった。飯田はコスチュームに着替えたが、切裂はそういった物はないため学校のジャージだ。変に悪目立ちしてしまうので恥ずかしいが、動きやすい服がこれしかないのだから仕方がない。ヒーロー活動と言うがやったことは見回りくらいだった。しかしヒーローが町を巡回していればヴィランにとっての抑止力となる。簡単な訓練的な事もやったがいつも父親に稽古をつけてもらっている切裂からすれば楽すぎた。

 

「切裂くん!体育祭で切島君相手に使っていた膝抜き?というのはどうやるんだ?ご教授願いたい!」

「あっ俺にも教えて貰えないかな!体育祭見てたけどあれ役立ちそうだし!」

 

マニュアルと飯田が揃って言ってきた。訓練の最中でマニュアルが主導でやっているというのに学生で学びに来ている切裂が教えてもいいものなのだろうか。役に立つ事を変なプライドで学ばないのはもったいないとの事だがいつも教えてもらう側な切裂は不安しかない

 

「えっと…まずは膝の力を抜きます。そしたら着地を足の裏全体でやるようにして歩いてください…」

 

説明を始める。しかし力の流れ等が見える父に教えてもらい幼少の頃からやっている切裂は自分が習った時に大して苦労をしなかった。だからこそこうなる

 

「「膝の力を抜くってどうやるんだ?」」

 

言葉では簡単だが実際にやると難しい、大人になるにつれ筋力が上がり筋肉を中心とした動きになってくる。体重を使い移動を行うのが膝抜きという技術のため力を抜かなければならないのだが筋肉がそれを邪魔する。幼児の方が筋力が発達してないので自然な脱力ができるのだ。

 

「すみません…私小さい頃からやってて自然な脱力っていうのが染み付いてるので上手く教えられないです…」

「まぁ昔からやってる事って説明するの意外と難しいしな!」

「ふむ自然の脱力か…言葉では簡単だが難しいものだな…」

 

出張切裂道場を行った後飯田と切裂で簡単な組手をやる。組手と言っても相手を制圧、脱出するというものでゆっくり丁寧に基本を学ぶ。合気道とどことなく通ずるところがあり切裂には良い振り返りにもなる。手首を掴まれたら肘寄せで外し脱出したりそのまま関節技に持ち込んだりなど技を見せる。これならばと教えることが出来るため飯田に教える。こういったことが2日間続いた。

 

3日目からは事務員の仕事を体験する事となり飯田とは別行動となった。やる事と言えば訓練設備の点検や、書類の整理など流石に学生に書類は任せられないので設備点検、掃除等を中心にやっていく。そんな中ヴィランによる騒動が起きたと連絡が入ってきた。しかもかなりの規模の被害が出てしまっているとの事だった。そしてマニュアルと一緒に行動していたはずの飯田天哉がはぐれたとの連絡が入った。

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