自傷少女は個性を呪う   作:名無しのおもちゃ箱

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時間軸の切り替えの書き方がわからん
会話以外の視点が安定しないお( ߹꒳߹ )


夢の終わり地獄の始まり

個性:自傷

 

自身を中心に半径5m以内にいる他者を対象とすることで発動(対象に取れるのは1人)

個性発動中に自身が負った怪我と同等の怪我を対象者に与える。痛みは残るが負った怪我は即治り血は流れず傷も残らない。対象に取られたものは痛みと傷を負い血も流す。

 

この個性を持つ彼女は常日頃から怪我をしないように心がけて生活をしている。もしも個性が暴発してしまい近くにいる人に怪我をさせてしまったらと不安を持ち人との距離を置くようにしている。

 

そんな彼女が初めて自分の意思で『個性』を使用した。自らの意思で他者を傷つける選択をした。この『個性(呪い)』を受け入れてしまった。

まだ中学生の少女が耐えられるはずもなく事件の翌日彼女は初めて学校をサボった。

 

両親はもちろん心配をし様子を見に行ったが追い返されてしまう、しかし今まで彼女を見てきた両親だからか彼女が『個性』を使った事は察していた。彼女がまだ幼い頃『個性』を暴発させてしまい周囲の人を傷つけてしまたっときに今のように塞ぎこんでしまうことが多々あった。その度に両親は踏み込むこともしないが決して見捨てず寄り添うようにしていた。しかし今回に限っては今までの比ではないという事はわかった。何があったか聞き出そうにも本人は答えず部屋にも入れてくれない、そんな彼女を部屋から出させる方法がないという訳でもない、ただ両親からしてもあまり使いたくない方法ではある。今回はいつもの比ではないと感じているためやむおえず使う

 

「咲そろそろ出ておいで、ずっと部屋に篭ってたら体にも悪いし怪我しやすいもなるよ。ご飯食べよう?」

 

父親が優しい声で呼びかける。彼女の父親は武道教室をしており本日休みの日だ。自分の娘にも武道の技術を教えている。怪我をしたくないと言う娘に怪我をしない体作りとして受け身や体捌き等体の動きを教えている。「怪我をしやすい」と言う事を父親が言うと怪我をしたくない彼女は言うことを聞いたりする。ガチャリと扉が開け中から咲が出てくる。そのまま母親に連れられ食事に行く。

その間に申し訳なさそうに父親は咲の部屋に入る。すぐに彼女の制服を発見する。

 

「なんだよこれ…」

 

かなり分かりにくいがしっかりと見ると縫い目がある。明らかに何かで刺したような跡だった。それは全てを理解するにはあまりにも簡単すぎた。

 

「『個性』を使ったのか…自分の意思で…」

 

彼女の『個性』がどれほど危険な物なのか両親もよく理解している。その危険性を知ったのはこの『個性』が発現した時だった。

 

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【過去】

 

彼女は『個性』の発現が他の人より少し遅かった。母親にと共に病院で検査してもらったが分からず、足の小指に関節がないということからまだ発現していないだけではないかと言われた。それまでの彼女は毎日のように「ヒーローになる!!」と言っており個性の発現を今か今かと待ち望んでいた。

 

病院からの帰り道彼女は元気いっぱいの様子で動き回っていた。信号待ちの際「こんな『個性』が欲しい!!」や「こんなヒーローになりたい!!」等楽しそうに話していた。信号が赤から青に変わり彼女は横断歩道を走り出した。

 

そこへ本来来るはずのないトラックが猛スピードで突っ込んできた。気づいた母親が助けに行こうとしたが間に合わず彼女はトラックに跳ねられ気を失ってしまった。

 

信号無視による事故だった。トラックはかなりのスピードを出しており死はまぬがれないはずだった。しかし彼女は生き延びる以前に傷ひとつ負っていなかった。衝撃で気絶してしまったが無傷のまま病院へと運ばれた。彼女が目を覚ますと心配そうに見ている両親が目に映った。どうしてそんな顔をしているか分からなかったが時間が経つにつれて何が起こったのか思い出した。そして跳ねられ意識が飛ぶまでの数秒間で彼女は見てしまった事も思い出した。運転席で頭から血を流しハンドルに倒れている運転手がいた事を。

 

その後彼女には『個性』が発現していることがわかった。しかしその『個性』はヒーローを夢見る少女にとって耐え難いものだった。『個性』が発現して間もない頃転んだ拍子に発動してしまい近くにいる人に怪我をさせてしまうなんてこともあった。その度に彼女はあのトラック運転手の様子が頭に浮かびパニックを起こしていた。そんな事が続きいつしか彼女の周りには両親しかおらず「呪われた子」や他者に同じ傷を与えることから「藁人形のような子」等と言われるようになっていった。

いつの間にかヒーローになるという夢は忘れてしまい自らの『個性』を嫌うようになっていた。

 

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【現在】

 

彼女が『個性』を嫌っていること、危険性を理解している事を知っている父にとって自らの意思で『個性』を使用したことは衝撃的な事だった。何故『個性』を使用したのか、使用しなければならない状況に陥ったのか少なくともイタズラに『個性』を使用することはないだろう。過去ヒーローになりたいと言っていた彼女がまたヒーローを目指し誰かを救う為に使用したなら誇らしいがもしそうなら伝えなければならない事がある

 

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【過去】

 

彼女に個性が発現した事について両親揃って個性の説明を受ける。当の本人は検査の為いない。

 

「今回娘さんが無事だったのは一重に『個性』によるものです。」

「でも先日の『個性』の検査ではなんとも…」

「人というのは危機的状況に陥った際に人並み以上に力を出せたりすることがあります。今回の個性発現もそれによるものです。逆に言うとこのタイミングで『個性』が発現していなければ娘さんの命はなかったでしょう。」

「それで娘の『個性』って一体…」

 

両親共に娘が待ちに待った『個性』が発現したにも関わらず状況が状況なだけにあって素直に喜ぶことが出来ない

 

「まだ検査が終わってないので正確には言えませんが恐らく【自身負った怪我を他者に押し付ける】といったものだと思われます」

「…ちょっと待ってください【他者に押し付ける】とは」

「娘さんを跳ねたトラックの運転手ですが、死亡しています。まるで猛スピードで走るトラックに跳ねられた様との事だそうです。」

 

両親は耳を疑った。『個性』が発現したおかげで娘の命が助かったのだが家族が待ちわびた『個性』が最悪のタイミングで発現し、文字通り簡単に他者の命を奪うことが出来る『個性』だったのだ。

 

「娘さんはヒーローを目指してるそうですね」

 

ふと医師が切り出した。

 

「…そうですけどそれがなにか」

「ヒーローを目指すのならこういった『個性』の場合勘違いで自らの身を滅ぼしてしまう可能性があるので覚えておいて欲しいことがあります。娘さんにいつ伝えるかはお任せします。」

 

医師は両親の目をしっかりと見た後に続ける

 

「『個性』というものは身体機能のひとつです。その為どのような『個性』だとしても何かしらの制限があります。娘さんの様な『個性』の場合、【許容上限】と呼ばれるものが出てくるかと思われます。」

「許容上限ですか?」

「例えば炎を扱う『個性』の場合、体が耐えられる温度があります。娘さんの『個性』の場合だと他者に移せる限界が出てくるかと思われます。」

 

今日だけで娘の『個性』が発現、娘を跳ねた運転手の死亡など驚きの連続で既にいっぱいいっぱいなのだが医師が何を言いたいのか理解が出来てしまう。

 

「今回の様に死亡してしまう程怪我…と言うよりも肉体的ダメージは他者に移すことができましたがこれよりも酷い物の場合移しきれず残ってしまう可能性があります。そしてそれが日常生活、最悪の場合命に関わる可能性があります。」

 

理解したくなかった。娘が待ち望んでいた『個性』がやっと発現したというのにまさかこんなことになるなんて誰も思わなかっただろう。しかし目をそらす訳にはいかない今後この『個性』で苦労するのは娘自身だというのはしっかりと理解出来ている。親として向き合い大切な娘を支える事を両親は心に誓う。

 

「そして今回娘さんは気絶していますので痛みや衝撃等は移せないのではないかと思われます。もちろん移しきれなかった可能性もあります。もし今後もヒーローを目指すようならこの『個性』に依存して誰かを守るために自らを蔑ろにしないように注意していてください。」

 

両親は力強く頷く

 

しかし切裂咲がそれからヒーローの夢を語ることはなかった。

 

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【現在】

 

言わなければならないがなんと切り出せばいいか分からない下手なことを言って娘の傷口を抉るような事はしたくないそんな事を考えながら娘と食事を取るために向かう

 

既に娘は食事を取り始めている。その箸運び明らかに遅い。今切り出す必要はあるのかそんな事を思ってしまう。けれど今の娘は見ていられない

 

「…咲、言いたくないなら聞かないよ。話したくなったら話してくれればいいから。」

いつも通り寄り添うそれが一番だと知っているから

「…そう言えば学校はどうだい!好きな子でもできたか!!…はぁ」

「…自分で言っておいて落ち込まないでよお父さん、そんな子いないよ」

 

今日初めての笑顔を見るそこから家族3人で食事を楽しみ他愛のない会話をする

 

「そろそろ受験勉強の時期だけど咲の志望校ってどこなんだ?」

「雄英高校ですよ。父親なんだからそれくらい把握してください!」

 

ヒーローに触れてしまうんじゃないかと思って聞けていなかったが母娘間では会話していたようだった。

 

「雄英高校の普通科だよ。ヒーロー科よりは幾らかマシだけど倍率高いから頑張らないと」

 

娘からヒーローの言葉を聞き少し驚くそしてヒーローに対してなんとも思っていないと分かる

 

「そっか、分からないことあったら聞きなさい教えてあげよう!!」

「赤点ばかりで留年ギリギリだった人が何言ってるんですか」

 

そんな話を続けて1日を過ごす。結局のところ【許容上限】については話さなかった。ヒーローを目指していないのならまだ話さなくてもいいそんな事を考える。

 

しかしどんな選択だろうと未来は分からない正しい選択だったかなんて誰にも分からない




なんか駄文が更に悪くなってる気がする…
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