自傷少女は個性を呪う   作:名無しのおもちゃ箱

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書いていて思った。
心情の変化って表現ムズい


深層にあるもの

「…誰?」

「…切裂です。」

「今起こったことをありのまま話すよ。」

「何言ってるの?」

「切裂さんが変身した。」

「髪結んだだけだよ」

 

そうこうしているうちに予鈴がなり始める

 

「やば!遅れる!!」

「も〜切裂さんが変身なんかするから!!」

「髪結んだだけだよ!?」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【運動場】

「よし、じゃぁスポーツテスト始めるぞぉ〜順番に始めてけ〜」

「「「(雑すぎるだろ…)」」」

 

クラスメイトの思いが一致した瞬間だった

 

【50m走】

「おっ!相手は切裂さんだね!負けないよ元陸上部の実力見せてやる!」

「…お、お手柔らかに」

 

スポーツテストは別に競うものではないと思うのだがそんな事を考えているうちにスタートする。記録は機械が測定してくれるので正確に出る。

結果 6.4秒 点数10

 

「切裂さんはや!!」

「まじか…俺より速い」

「俺もだ…一応ヒーロー科志望だったんだけど…」

「「(とゆうかあれ誰?切裂ってマジ?)」」

 

男共は未だに切裂を認識できていなかった。

 

【立ち幅跳び】

「今度こそ切裂さんに勝つ!!」

「…頑張る」

 

結果 210cm 得点10

 

「よっしゃー!勝った〜!!」

 

一緒にやっていたクラスメイトの結果は240cm

 

【持久走】

「私長距離専門だったからこれも負けないよ!!」

「…」

 

結果 3分06秒 得点10

 

「いくら…ハァ…なんでも…速過ぎないハァ」

「…」

「せめてなんか言ってよ!」

 

【ハンドボール投げ】

「まさかこれも鍛えてたりしないよね…投擲術的な…」

「…ないよ」

 

結果 46m 得点10

 

「嘘つき!!」

「…」

「まじかよ…」

「見ろよコレ女子10点記録のちょうど倍だぞ…」

「可愛い顔して実はゴリラか…?」

 

【握力】

「これ鍛えてたりする?」

「…」

 

結果56kg 得点10

 

「嘘でしょ!!?」

「「「やっぱりゴリラだ!!?」」」

「コラ!!そこの男子!!」

「女の子に何言ってんのよ!!」

 

女の子がこんな結果出せばそうなる

 

【反復横跳び】

「私これ中学の時1番だったから負けない!切裂さんに勝つ!!」

「どーせ無理だろ…」

「そこの男子黙てっなさい!」

 

結果 63回 得点10

クラスメイト結果同数

 

「引き分けか…」

「どっちもバケモンかよ」

「私はこれでもヒーロー科志望だったから負けられないのよ!!」

「今までほとんど負けてるじゃね〜か」

「うっさい!!」

 

【長座体前屈】

結果 65cm 得点10

「「「(普通だ)」」」

 

【上体起こし】

「なんだろう…負ける気しかしない」

 

結果 40回 得点 10

 

「「「スゴ…」」」

 

全種目測定終了全員の結果が表示される。切裂はオール10点の為1位だが他にも同着の人が何人もいる。普通科といえどヒーロー科志望だった人が多く体を鍛えてる人がほとんどのため普通にやったら皆高得点が取れる。

 

「切裂さんすごいね!1位じゃん!」

「…1位の人多いよ?」

 

そんな事を言っていると各種目別の順位に切り替わる。

 

「おお!切裂さんほとんど1位じゃん!」

 

何個か2位や3位の種目があるがほとんど1位をとっていた。順位と名前の他に記録が出されていたが1位の種目は圧倒的な記録になっている。

 

「…なぁ、ちょっと待ってくれよ…」

 

1人の男子生徒が震えながら声を出す。

 

「切裂が1位の種目男子の得点表でも10取れるぞ…」

「「「はぁぁぁ!!?」」」

「うわ!マジじゃん」

「握力とかハンドボールとかやば!」

「待ってくれ…俺負けてるやつの方が多いわ…一応1位で同じなのに…」

 

皆切裂に視線を向け始める。女子が男子の得点表で10を取りまくるのは流石に異常だ。

 

「…いやまだだ、まだ『個性』がある!『個性』じゃ負けねぇ!!」

「そうだ!まだ終わりじゃねぇ!!」

 

男子生徒が負け惜しみとも取れることを言ってくる。

 

「そうだ、切裂さんの『個性』って何?」

 

話の流れで聞いてこられた。答えようにも答えられずにいると視線が集中してくるのがわかる。

 

「お前ら言いたくない事くらいあるだろ、深入りすんなよ」

 

誰かが助け舟を出してくれた。それと同時に授業終了を告げるチャイムが鳴りだす。

 

「お前ら授業は終わったからはよ着替えて飯食いにいけぇ〜午後の授業寝るんじゃねぇぞ」

 

教師がそう言い解散を促す。おかげで皆の意識が逸れてくれた。

 

「…あ、ありがとう。えっと…」

「…心操だ。心操人使」

 

先程助け舟を出してくれた生徒だ。

 

「さっきはありがとう。ごめんね名前覚えるの苦手で」

「…いや、いいよ…なぁ、放課後時間貰えるか?」

「えっ?いいけど…」

「悪いな…」

 

そ言うと心操は去っていく。

 

 

 

昼休み弁当を持ってくるのを忘れてしまったので食堂へと向かう。雄英高校の食堂はプロヒーロー『ランチラッシュ』が腕を奮っているため連日多くの人で賑わいを見せている。あまり人の多いところは好まない切裂だが割り切るしかない。蕎麦(冷)を買い、席を探す。どこも一杯でなかなか見つからずウロウロしていると

 

「切裂さ〜ん!」

 

聞き覚えのある声に振り向くと緑谷が手を振っていた。近づくと席が空いているからと相席を申し出てくれた。

 

「緑谷くん彼女は?」

 

メガネをかけた男子生徒が問いかけている

 

「切裂さんだよ。同じ中学だったんだ。」

「…切裂咲です。」

「そうだったのか、俺は飯田天哉よろしく」

「私は、麗日お茶子よろしくね切裂さん」

「…あっ、緑谷くん浮かせてた子だ」

「っえ!?」

 

つい口に出てしまった。目の前の女の子は入試の日入口で緑谷を浮かせてたであろう人物だ

 

「…えっと、入試の時入口で緑谷くん浮いてたから近くにいたあなたの『個性』だと思ったんだけど」

「正解!よくわかったね!」

「あれ見てたんだ…」

 

席につき食べ始める。そのままヒーロー科のことや普通科のことなど話し始める。1番以外だったのが緑谷が3票もとり委員長になったことだった。見た目的に飯田の方が委員長ぽいのに

 

『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんはすみやかに屋外へ避難して下さい』

「セキュリティ3ってなんですか?」

 

近くにいた先輩曰く校舎内に誰か侵入してきたらしい。そういえば朝マスコミがいたな。外を見るとマスコミがおり先生達が対応していた。緑谷達に伝えようとしたら既に波に飲まれた後だった。

 

「…遅かった」

 

意味もなくそんな事をつぶやく

 

「大丈ー夫!!」

 

声が響いた。目を向けると非常口のポーズをしている飯田がいた。飯田もマスコミの存在に気づいたらしくその事を伝え始める。

その後警察が来てマスコミは撤退したらしい。

 

【放課後】

「おい、心操お前ちょっと残れ」

 

男子生徒が呼びかけていた。その場には切裂を除く1年C組が集まっていた。切裂は心操に呼び出されて既に屋上向かっている。

 

「なんだよ人待たせてるから手短にしてくれ」

「今日の切裂の件だ」

「!」

 

神妙な面持ちで言い出した。

 

「なぁ女子よ、あの美少女は本当に切裂なのか…」

「えぇ、目の前で変身されたから目を疑ったけど間違いなく切裂さん本人よ…」

「…どうでもいいから俺は行くぞ」

 

踵を返して教室を出ようとすると肩を掴まれた。

 

「どうでもいいことないだろ!普段全然目立たないやつが髪型変えただけでああなったんだぞ!!」

「そうよ!心臓に悪いわよ!!」

「…じゃあ、帰るわ」

 

再度教室を出ようとする心操だがまた捕まる

 

「なんでそんな無関心なんだよ!!切裂のような変身美少女差し置いて一体誰との約束があるってんだ!」

「その切裂とだよ」

 

今度こそ心操は教室を出た。そのまま屋上へと向かう。教室に残された面々はポカーンという顔をしながら沈黙していた。少ししてから意識を戻し心操を追う。

 

【屋上】

「…悪い、またせた」

「大丈夫だよ、というかげっそりしてるけど大丈夫?」

 

クラスメイト(切裂除く)に絡まれ既に心操は疲れていた。

 

「なるべく手短にするぞ」

「…うん」

 

心操は一呼吸置いてから話し出す。

 

「お前なんで周りを避けてんだ」

「ッ!なんで…」

「その反応やっぱりか…クラスの連中はお構い無しに突っ込んで来てるから諦めてるようだがそれでも距離置こうとしてるよな、実際今日のスポーツテストじゃお前自分から喋ってないし、反応も時間が経つほど薄くなってた。最終的にはほとんど喋ってない」

 

心操に見透かされていた。なるべく隠しバレないように距離を置こうとしていたのに見抜かれた。

 

「…お前の『個性』に関係しているのか?」

 

何も言えずに黙ってしまう。

 

「それなら聞かないでおく、理由があって避けてんなら多分無理だぞ、少なくとも黙ってる間はな…」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【屋上扉前】

「なぁちゃんと聞こえてんだよな」

「任せろ俺の『個性』なら盗み聞きなんて容易い!」

「私の『個性』も使って皆に聞こえるようにしてるんだからちゃんとしてよ!」

「わかったから少し黙れ!」

 

クラスメイト達が盗み聞きを始めている。普通に犯罪なんだが…

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【屋上】

「大丈夫、ちゃんと話す…けど少し時間を頂戴…」

「わかった」

 

そう聞き切裂は心を整える。伝えるべきことを整理する。心の波を小さくする。

『個性』について心操に伝えた。どんなものなのか、どうしてしまうのか、この『個性』を『呪い』と思っている等、不安を残したまま心操の方を向く

 

「…俺の『個性』は洗脳だ」

 

突如心操が自分の『個性』について話し始める。ヒーローを目指していること、ヴィラン向きだと言われたこと、この『個性』のせいでヒーロー科に入れなかった事など聞かされる。

 

「俺もお前と同じで『個性』に悩まされた人間だ。だけど『呪い』なんて思った事はない、お前の『個性』を『呪い』にしているのはお前自身じゃないのか」

 

なんでそんな事を言われるのか分からない、必死に落ち着こうと抑えた心が波打つ、落ち着こうにも心の奥底からフツフツと怒りが込み上げてくる。

 

「…心操くんは人を殺したことある?」

「…は?」

 

続ける

 

「自分を傷つけたことは、お腹を刺したことはある?毎日靴を履く時中に石が入っていないのを確認したことはある?外に出たらに転ばないようにと必要以上に注意した事は?……」

 

心操は聞き続ける、否聞く事しかできない

 

「近くにいただけの友達を傷つけたことはある?」

 

ここで切裂が心操の顔を見る

 

「私はあるよ。殺したことも、お腹を刺したことも、友達を傷つけたことも、全部ある…」

 

また切裂が下を向く

 

「今だって『個性』を使えば殺した人が浮かんでくる。お腹を刺した感触だって未だにこの手に残ってる。友達の泣き声だって簡単に思い出せる…」

 

こんな事言いたくないそんな意思に反して言葉が止まらない

 

「聞いただけで知った気にならないでよ…貴方の苦労は知らないけど私の苦労はこの数分間で同情される程度の物なんかじゃない!!」

 

切裂はそのまま屋上から出ていく

 

「待て切裂!」

 

心操はすぐに追ったが切裂は既に階段を駆け下りていた。

 

「…お前らなんでいるんだ」

 

心操の視線の先には気まずそうなクラスメイト達がいた。




「何か言うことは?」
「「「盗み聞きしてすみません…」」」
「と言うか聞くことにストップかけたお前が聞いてどうすんだよ!」
「っう!…それより聞いてたんだろ、どうする…」
「あっ、それなんだけど…私の『個性』粘着って言うんだけどね」

女子生徒が突如言い始める

「そんな私から離れられると思ってる切裂さんちょっと生意気かなぁ〜て思うんだよね!」
「待て何する気だ…」
「何もしないよ、いつも通りこれまで通りにするよ。切裂さんが私達を遠ざけようとしてるのって私達を守ろうとしてるからでしょ!まぁ単純に自分の為ってのもあると思うけど…」

呼吸を整え伝える

「それなら私は自分の為に切裂さんの為にいつも通をするよ!人は1人になっちゃダメだよ!」
「…お前今日切裂に張り合ってバカみたいだったけどまともなこと言うのな」
「バカみたいは余計だ!…それで私はそうするけど皆は?」

問いかけに答え出す。皆思いは同じのようだ。

「まだあって間もないのになんで俺たち守ろうとするかねぇ」
「確かにそう考えると生意気だわ」
「コレでもヒーロー科志望だった人に対してねぇ」
「…じゃ決まりだな」

皆頷く

「じゃ、切裂さんが反省したら1日貰っちゃおうかな!」
「何する気だよ…」
「折角可愛いんだから色々着せたいじゃん!」
「「「!!!!」」」
切裂着せ替え人形計画が始まろうとしていた。
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