進め歩兵よ!大砲片手に!   作:チチメカ

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こう書いていると、自分の文才のなさがわかってしまう。
語彙力が欲しいと思う今日この頃。


第十二発目・森と魔女

 

ーわたしは公安に入った。

しかも、普通の人より死にやすいと言われてるデビルハンターとして。

別に復讐とかお金が欲しいとかではない。両親はまだ生きてるし、お金と言えば奨学金という名の借金がある程度だ。

だけど、わたしはデビルハンターになった。

 

理由は単純だ。わたしはきっと死なない…"アンがわたしを守ってくれる"からだ。

 

ーーーーー

ーーーー

ーーー

ーー

 

砂埃が舞う。

埃と暗闇のせいで視界は最悪になっている。砲代は右手の大砲化だけを解除し、左手の大砲を盾がわりに刀で戦っている。

木の根の鞭を使った攻撃は全方位からやって来ており、近接武器を持っていない井伊乃のカバーで砲代は精一杯であった。

 

「小賢しぃい!!さっさとやられんかい!」

 

「ンフフハハァ!!お前の顔をなんで忘れてたのかもわからないけど!その悪魔の姿で思い出した、出した!!」

 

「そうじゃのぉ!あんときはどぉも!」ドォン!

 

近距離で放たれたその一発は、森の悪魔の腹部を貫通する。しかし、その傷はすぐに再生しまた鞭での攻撃を始める。

 

「俺の勝ちぃ〜俺の勝ちぃ!」

 

「クッソォ!じゃかあしい奴じゃ!」

 

「こっちも忘れないで下さいよ!」バンバン

 

「無駄〜無〜駄〜アハハ!」

 

砲代も一度井伊乃の元に反転する。

このままでは埒が開かない。

 

「…砲代さん。倒せる方法…思いつきました?」

 

「いいや、まだじゃ…めんどくさい奴じゃの」

 

「なら、私に賭けてくれませんか?」

 

「…ほう?」

 

井伊乃の方を見ると、その顔は何処か自信がある様に見える。すると、井伊乃はポーチから四つ十字架上のナイフを砲代に渡す。

背中伝いに悪魔に見えない様に…すると背中をトントンと叩き、目を合わせ見つめる。

 

「その数の分だけ、あいつに突き刺して下さい。刺した後は…私がやります」

 

「ほうか…信じるぞぉ!」ドォン!

 

すぐ様戦いに戻る。

森の悪魔も回復を終えまた攻撃を始める。

 

「作戦ン?そんな事しても「喰らってからその続きを言え。」

 

鞭を切り近づいていく。

左の大砲を火砲に変える。貫徹弾と砲代が叫ぶとガチャリと大砲が音を変えて準備する。

 

「一発喰らってけ!」ドォン!‼︎

 

また体に穴が空く。すかさず砲代は内側から殴るが、鞭で体を打たれ距離を取られてしまう。

 

「まだそんな元気なのぉ??」

 

「そうじゃろ。わしの取り柄じゃ。」

 

「砲代さん!さっさと4本刺しに行ってください!」

 

「わかぅとる!」

 

すると、砲代は大砲化を収め元の姿に戻る。

ナイフを両手に持ち、構える。

 

「準備はいいか…森の。」

 

「アハハハハハ!来てみろよぉ〜。」

 

鞭をナイフで器用に切る。

しかし…

 

「捕まえた!!」

 

「ぬわぁ?!」

 

左手を根っこに掴まれる。

最後の足掻きの様にナイフを投げ2本が刺さるるが左手に持っていた物は奪われ、地面に落とされてしまった。

 

「ざぁーんねーん!これで本当ーに俺の勝ちぃ!!!」

 

「…いまじゃ」

 

遂には右手と両足も根っこに掴まれる。

少しずつ縛る力は強くなり、キリキリと骨の軋む音もする。

 

「アハハハハハ!死んじゃ「アン!もう一度お願い!」

 

「んがぁ?!」

 

地面から十字の針が生える。

しかし、先程よりも大きく…そして"赤かった"。

 

「なんで!さっき4本って!まだ2本しか刺さってー「わしの勝ちじゃのー!森のぉ!」

 

「 罪状は 」

 

空から声が聞こえる。

暗闇で染まっていた空はいつの間にか少しずつ明るくなってきている。

 

「老夫婦二人殺害!あと、私と砲代に対する殺人未遂!」

 

「 判決は 」

 

「判決は魔女!火炙りの刑に!」

 

ー瞬間

森の悪魔の体に火がつく。

黒い…黒い…黒い火が。

 

断末魔と共に燃えゆくその悪魔は、その夜と共に二人の前から消えた。

 

ーーーーー

ーーーー

ーーー

ーー

 

「ふぅ〜助かったぁー」

 

「疲れたのぉ〜」

 

「お客さんご注文は?」

 

「あ、わたしチャーハン定食で」

 

「わしは親子丼を頼む」

 

ここの食堂を切り盛りしている奥さんであろうか、はいはいと言う言葉と共に裏にいる主人に注文を伝えにいく。

二人は下山した今、こうやって朝食をとりに来ているのである。

日差しが当たる窓側に腰を下ろしスーツを脱ぐ。

 

「帰りの車が来るまで待っていましょうか。」

 

「そうじゃの〜。」

 

「というか、さっきのナイフ捌き凄かったですね!2本は見えましたけど、後の1本は何処に刺したか分かりませんでしたよ」

 

「そりゃそうじゃ、あいつの腹に穴開けた時に、体の内側に刺してやったからのぉ」

 

二人は笑顔で語り合う。

夜の闇はなんだったのか、二人はそんな事を思ってしまうほどの太陽の日差しを浴びながら朝食を待つ。

その時、砲代はある事を思い出す。

 

「そうじゃ、井伊乃のお嬢ちゃん。さっきの悪魔はなんじゃったんじゃ?」

 

「だからわたしの事は…ってもういいです…さっきの悪魔って私の契約してる悪魔ですか?」

 

「ほうじゃ。」

 

「あー…あれはですね。魔女裁判の悪魔です。」

 

「ほぉ?魔女裁判の?なんとも局所的じゃの。」

 

魔女裁判…悪名高きキリスト教における法的根拠も持たない刑罰であり、魔女狩りとも呼ばれるそれは「12世紀以降キリスト教会の主導によって行われ、数百万人が犠牲になった」とも呼ばれる程悲惨なものであった。

砲代は不審に思いながらも井伊乃の話を聞く。

 

「わたしですね…魔女裁判の悪魔…わたしはアンって呼んでるんですけど、アンと契約したのは中学生の頃だったんです。

 

わたしってこの赤い髪を持ってるじゃないですか?だから、いじめられてたんです。

親もどっちも日本人でしたし、大人達からは不倫してできた子供なんじゃないかって。

 

わたしは孤立しました。家には親がいるけど、迷惑をかけたくないわたしは毎日学校に行っていました。

いじめはエスカレートしましたし、大人達は見て見ぬ振り…でもそんな時にアンが来てくれたんです。

 

アンは私に言ったんです。

「貴方を助けてあげましょう。魔女の様な貴方を…魔女ではない貴方を。」って。

…その日から、わたしはいじめられなくなりました。」

 

「そりゃまたなん「はい!お待ちどう様!!」

 

「わぁ〜美味しそう!…食べましょうか。」

 

「…そうじゃな。」

 

朝日が二人を照らしいている。

しかし、砲代には太陽の光に照らされた井伊乃が少し……恐ろしく見えたのだ。

 




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