「地獄にいたんすかぁ?!」
「嘘ですよね…?」
「いやぁ、ほんとじゃぞぉ〜」
「マジかヨォ〜!!え?なんか証拠とかあるんすか?!」
「…こいつはどうじゃ」
砲代は耳にかけていた紐を持ち上げる。
いつもは右耳にかけており、あまり気にならない様にしてあるのだ。
「頭から紐…?」
「こいつはのぉ…ワシの親友が残したもんでの、こいつを引っ張るとワシは一時的に悪魔になれるってわけじゃ」
「すげぇえええぇええ!!やってみてくださいヨォ!」
「バカ言え!こんな所で出来るかって「―ほい」
ー瞬間
顔から大砲が現れ悪魔と化す。
感嘆の声をだす三島と丸山を他所に、江島はひぇぇええ!などと素っ頓狂な声を出している。
皆も驚くがすぐさま砲代が状況を説明しなんとか鎮静化する。
「おいクァンシ!何をするんじゃ!」
「…ん?あれ薬玉…」
「クァンシ、お前もう飲むな」
岸辺がクァンシの頭を掴み次席に戻す。
顔は一切酔ってるふうには見えないが、どうやらしっかり酔ってしまってるらしい。
「砲代さんすげぇスねぇ!!兄貴って呼んでもいいスか?!」
「俺も呼ばせて下さい!」
三島も丸山も赤い顔でそう叫ぶ。
砲代はその光景が酷く懐かしく思えて来た。
軍学校時代の後輩や同級生からも呼ばれたそのあだ名は、砲代のアイデンティティでもありあり方そのものでもあった。
「…懐かしい呼ばれ方じゃの~」
「ん?なんスか?」
「いいやなんもない!よしお前サンら呼べ呼べ!ワシが今日からお前サンらの兄貴じゃ!」
「おお!カッケェス兄貴!!」
「よ!日本一!」
「グハハハハハ!!」
「砲代君達良くやるね…」
「新人の心をしっかり掴んでんなぁ〜」
新人を迎えようやっと慣れ始めた砲代と井伊乃を見て安堵する。
そんな二人を先輩達は温かい目で見てくれていたのだった。
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「え?!これ全部砲代さんの奢りだったんですか?!」
「えぇ、えぇ!ワシの奢りなんじゃら、黙って奢られろ!」
「丸山君、この男ね、公安に入ってから一度も休暇を使った事ないのよ…?」
「本当ですか?!いや、それが公安の常識ってこと…「ないない!」
「なんじゃ?花御の姉さんと丸山君?」
店員に会計を済ませたあと、砲代は二人に目を向ける。他の皆も帰る支度をして騒がしくなっている。時刻は22時に差し掛かろうとしている。
「いや、砲代君は一体いつ休むのかな〜て」
「休みか?休み…ワシのぉ〜
「ブラック企業じゃないですか!」
「は?なんじゃ?ふらぐきぎょう?」
「ブ ラ ッ ク 企 業 ! おじいちゃんかよ!」
どっと笑いが起こる。
困った顔をする砲代をみて丸山も笑い出し始める。こうして、新人歓迎会は終わりを迎えたのだった。
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ここは砲代の借りている一つのアパート。
建物自体は最近建てられたらしく、全体的に綺麗な様式をしている。電車から徒歩12分、砲代はようやっと自分の部屋に戻って来たのだ。
カツカツと階段を登り部屋の前に立つ、その時砲代はある異変に気づいた。
部屋に灯りがついておる…?
砲代と言う男は、これでも元帝国軍人。
朝は午前6時、夜は午前0時には寝ている。軍人時代からのルーティンとも言えるものであるが、最も重要な事は部屋の戸締りや清掃等である。
地獄に落ちる寸前では偉くなっていたので、問題はなかったが入隊時など何度叱られた事だろうか。
故に、砲代は几帳面とも呼べるほど部屋の整理整頓や外出時の戸締りは完璧であった。ましてや電気を消し忘れることなんてあるであろうか。
砲代は刀を肩から手に持ち変え、ゆっくりとドアノブを握る。どうやら鍵もかかっていないらしい。部屋の壁は結構薄いので怒鳴るとダメなのだが、このアパートはまだ砲代以外誰もいない。
砲代は扉を勢いよく開け土靴のまま部屋にずけずけとは言っていく。
「誰か!ワシの部屋に無断で入る不届者わァ!」
刀を構え突入する…しかし
「おかえり。ご飯は作ってるよ」
「……?!なんでお前さんがここにおるんじゃ!!」
驚愕する。
何故ならその場に居たのは―
「マキマ…!!」
「フフ、いい反応だね。砲代さん?」
―――あの
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これにて公安新人編を終えまして、次のパートに入っていきます。
公安と新たな敵対組織との大規模な対決…そして家にやって来たマキマの考えとは?!
乞うご期待!
原作突入まで見守りたい人
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いえす!
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いやじゃ!