進め歩兵よ!大砲片手に!   作:チチメカ

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今回はすごく短め、
すごく遅れてすみません!しかし…これ実は不定期投稿なんだよね。
もう少しで頻度復活すると思うのでお待ちを!


第二十四発目・鬼畜

 

 

 

「俺が…三島ソウジじゃ!このタコォ!」

 

隣の部屋に吹き飛ばされた魔人は、埃に塗れて床に屈している。しかし、三島という男はここで暴力を止める様な男ではなかった。

名乗りをあげたかと思えば、すぐに床に這いずる魔人の頭に蹴りを入れたのだ。渾身の蹴りは魔人の鼻を潰し、喉や胸にも当たる。

 

だが、魔人もただでは倒れぬと三島の蹴り上げた右足を片手で掴み、立ち上がると同時に右足を持って投げ飛ばす。偽装された壁はもう穴だらけになっており、なんの障壁もなくそれは隣の部屋へと吹き飛ばされ、ついには部屋の壁すら貫通し三島は外に放り投げ出される。

 

そこで待機をしていた警察官達は、驚きを隠せないながらも、三島に近づく。だが、三島は近づいて来る警察官の手を振り解き、助走をつけ始める。

 

三島にとっての喧嘩とは、つまりは勝負であった。そこには"勝ち"と"負け"しか存在しない。

 

 

だからこそ三島はこの戦略を思いついたのだ。

 

 

「丸山ァ!あれやるぞぉ!」

 

「えぁ?おお!あれっすね!」

 

明らかに、口調から何まで全て変わった三島に動転しながらも、的確に対応する丸山。丸山の事だ、きっと井伊乃や佐々木先輩にも作戦を教えてくれるだろう。そう思い、魔人と再び対峙する。

 

「おい、魔人。これはタイマンや!」

 

「アァァァ……」

 

「どっちかが倒れるまで殴り合う…それでいいなぁ?!」

 

「アァァァァァ!!!」

 

了承とも取れる声を聞いた瞬間、三島は拳を構える。それは先ほどの力任せではない、砲代との訓練で培った新たなスタイル。

メリケンサックを握り締め、拳を前に突き出す。

その瞬間、拳と拳がぶつかり合う。

壁の外装は風圧で剥がれ、機会を伺う3人の髪の毛が靡く。

 

拳に重点を置いた三島の喧嘩スタイルは、砲代に「あいつは化ける」と言わせたほどのものであった。だが、相手も"暴力"の名を冠する悪魔である。

その強烈な足蹴りや拳を回避しながら攻撃するなど、まず不可能である。いや、"不可能であった"

 

「オラ!おせぇんだよ!ウスノロ!」

 

しかし、当たらない。"当たらない"のだ。

一撃でも防御なしで当たれば、頭蓋は揺れ、骨は折れるのが必然。一撃でも当たれば、あとは追い討ちをしておしまいのはず。

しかし、攻撃は一切三島に当たることはない、掠ることはあるにしろ、直接的な打撃は打てないのだ。まるで、子供に相手をするプロ選手のように手駒にとっては、脇腹や顎を重点的にメリケンサックで殴り飛ばす。

 

……魔人は恐怖していた。

 

ただの人間に、なぜここまで圧倒されているのか。怒りと暴力に身を任せたその脳内で薄らとあったその思考は、どんどんと加速する。

 

しかし、同時にこの喧嘩とも呼べる戦いに一種の高揚感を感じていた。

だからこそ、ありったけを。

この身に溢れる暴力の為だけの喧嘩を。

 

その瞬間、魔人は大きく構える。

この一発で、こいつを仕留めると言うその意思を胸に。三島も構える。これを顧みんとばかりに。

 

ーその刹那

 

 

 

 

 

 

……魔人の体は拘束されていた。

 

よく見れば、自身の体には釘の様なものが四本、背中や脚に刺さっていた。

それと同時に足を投げ斧で斬られ、その御体を磔にされてしまったのだ。

魔人は狼狽する。

二人きりの喧嘩であるはずなのに、そう宣言したはずなのに。

 

「引っかかったなぁ〜このクソ野郎!」

 

瞬間腹を殴り飛ばす。

カハッと空気を吐き出す魔人を横目に、三島は大きく笑っていた。

 

……魔人は恐怖した。

これが"理不尽な暴力"かと…

 

ーーーーー

ーーーー

ーーー

ーー

 

その後は円滑に進んだ。

階段を降りてきた砲代と、サンドバッグにされ消沈した魔人の首を掴んで引きずる三島達と入れ替わり、警察達が内部に突入。

 

ついに、この事件は終息を迎えるのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、"筈であった"。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おかえり。チェンソーマン」

 




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さあ、次で原作前最後の章です。
張り切っていこう!

原作突入まで見守りたい人

  • いえす!
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