進め歩兵よ!大砲片手に!   作:チチメカ

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挿絵あった方がいいんでしょうか…?
感想やお気に入り待ってます。


第ニ発目・百発百中

 

 

ーあれからどれくらいが経ったじゃろうか?

ワシのヒゲは伸び続け、今では仙人のようになっとる。髪の毛は長く、今では腰あたりにまでになっとる。

 

そんなことを頭の隅で考えながら、目の前の悪魔と戦っておる。

なんじゃ、また見たことのある顔じゃぞ。

 

切る。切る。切り伏せる。

 

一体なんの悪魔かは知らんが、殺し続けとる。

多分さっき殺したのは馬の悪魔じゃが…

 

地獄に来て結構な時間が経った。

体感では四年は堅い。

この髭もここまで伸びとるが、二、三回切っとる。

 

「おい!ドン太郎!一体どこにその"チェンソーの悪魔"とやらがおるんじゃ!」

 

「うるさい‼︎俺が知ってたら、とっくにここから出れてるだろ!」

 

この、ワシに偉そうに反抗しとるのはドン太郎。

聞いたところによると、"大砲の悪魔"とか、言うらしい。

じゃが、そんな大層なもんじゃない。

明らか名前負けしとるし、最初の頃なんぞ戦術も知らんかった。

今ではワシの至高の教育のおかげで、なんとか面目を立たせとるがー

 

「チェンソーの悪魔じゃが、言う奴はとっくに死んだんじゃないんか?!そうじゃったら、ここにおらんのも納得じゃが…」

 

こいつの願いは"最強の悪魔になること"らしい。

最初はワシの特別訓練でどうにかできると思ったが、どうやら違うと言うんじゃ。

"悪魔は恐怖される事で強くなる"と言う。

だから、多くの人間に恐怖されなくちゃならん。

 

が、ワシはわかっておった。

ここに人間はおらん。

そうなりゃ、ドン太郎の願いは一生叶わない。

 

じゃが、ワシは天才じゃ。

どうすればいいかは直ぐに思いついた。

この地獄で悪魔から恐れられればいい。

"大砲の悪魔"として、その発射音を聞けば誰もが頭を抱え。

祈り、直撃しないことを願うだけしか出来なくすれば良いのじゃ。

この地獄で恐怖を蔓延させれば良い。

 

そう思いついたのが、確か四年前あたりじゃ。

じゃが…

 

「そんなことあるわけないだろ!チェンソーの悪魔は、この地獄でも最強クラスに強いんだぞ!」

 

「知るかぁ!出てきてないもんは出てきてないじゃろ!あと、クラスってなんじゃ!分からん言葉を使うんじゃないわい!」

 

そう。

こいつだ。

"チェンソーの悪魔"。

ドン太郎が言うには"目指すべき頂"と言うておるが、こいつ自体がこの悪魔に恐怖しておる。

なんとも、ヘタレな奴じゃ。

そもそもチェンソーってなんじゃ!!

変な名前しておって!

 

…じゃが、こいつは強くなってきとる。

それは間違いないんじゃ。

最初は成れんかったはずの火砲、榴弾砲、加農砲にも成れとる。

弾の切り替えもできるんじゃ、今では殆どの悪魔を倒せるようになっとる。

ワシは結局こいつを信用しておる。

きっと勝てる。

チェンソーだか、なんだか言うが、きっとワシらの前ではアリンコ同然じゃ!

 

「…別にチェンソーの悪魔とか言う奴じゃなくても、いいじゃろう?地獄にはもっと強い悪魔が居ると聞く。ここはでっかく!銃の悪魔でも倒しに行かんか?!」

 

「ばーかいえ!差がありすぎる!無理に決まってんだろ!」

 

こんな馬鹿話をしても意味がないと言う事も気づいてはおるが…

じゃが、こいつと居ると気分が良いのも確かじゃ。

 

ーーーーー

ーーーー

ーーー

ーー

 

「また強くなったんじゃないかぁ?」

 

「そうかもな!」

 

ーそう言って、寄ってくる悪魔達を殺していく。

これが、この二人にとっての日常だった。

だったのだ。

 

「おい、砲代こいつはなんの悪魔だと思う?」

 

「ツノがいっぱいあるんじゃ!きっと鬼の悪魔じゃなぁ!ガハハハぁ!」

 

ーそう言って高笑いを始める。

 

「ワシらに会うとは運が悪いのぉ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーそう。絶望は唐突にやってくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…?聞こえるかドン太郎?」

 

「何がだ?」

 

「なんか、ゴーッて音が「?!」

 

 

銃弾が当たる。

 

 

「ウッ!」

 

ー咄嗟に刀で防御する。

だが、ドン太郎は撃たれたようだ。

銃撃だ。

何処かからの銃撃だ。

咄嗟に振り向き、大砲の悪魔を担ぐ。

 

「おい!ドン太郎?!逃g「終わりだ…なんてこった…」

 

「…?!」

 

ーそう言って振り向いたその目の前には、無数の顔、腕に位置する多数の銃器、そして巨大な銃口の顔を持つ…銃の悪魔がいたのである。

 

「クソォ!!」

 

ー直ぐ様ドン太郎を投げ出し、刀を構える。

銃の悪魔はこちらを見た瞬間、一斉に銃を撃ち始める。

それは、まるで吹雪のように。

 

「ングルァルァァァァォァォァ‼︎」

 

ー弾く、切る、防ぐ。

それは人間の限界をはるかに超えていた。

砲台の体は悲鳴をあげ、刀も嫌な音を出している。

しかし、そうは言ってられない。

後ろのこいつを守ってやらねばならぬのだ。

 

「手伝えぇぇぇ!ドン太郎ォ!」

 

ー目が覚める。

気が付いたの方が適しているだろうか、瞬間ドン太郎も後ろからその火砲を撃ち始める。

迫撃砲・野砲・榴弾砲、どんどんとその大きさは増していく。

 

 

しかし。

 

右肩を銃弾が貫く。

 

「ガァっ!」

 

バシュ

バシュ

バシュ

バシュ

バシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュ

 

ー現実は無情だ。

 

最初は肩が、次に腹が、次にまた腹が、胸が、足が、手が、そして、心臓が。

その瞬間、銃の悪魔は撃つのをやめた。

そこには死体と化した一人の人間と、瀕死のドン太郎のみが残っていた。




感想やお気に入り待ってます。
あると作者のモチベが上がって、作品が長生きします。

原作突入まで見守りたい人

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