「それで、この洞窟の奥に原因かもしれないっていうセイバーが居るの?」
「Yes!!真っ黒々助な暴君はこの奥に聖杯と一緒にいるはずだよ」
合流して暫くして、私達は聖杯のある洞窟の手前に到着していた。現在洞窟の入り口で、私達……というか立香君たちカルデア陣営は最後の準備を行っていた。
私はふと
「キャアァァアッ!?」
「おや、可愛らしい悲鳴だこと」
「突然セクハラをして何言ってるのよ!?」
怒り狂うショチョッの説教を受けながら、尻を撫でると同時に施した仕掛けが機能しているかを確認しつつ、正座するのだった、まる。
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洞窟の中を進んでいると、褐色イケメンがその姿を現した。
「おっと、これ以上進ませるわけには行かないな」
「あ、闇落ち正義の味方」
私がそう言った瞬間、シャドウサーヴァント・アーチャーはその眉をひそめた。
「……その呼び方は止めてくれないか、ライダー」
「OK、OK、オーケー牧場……っと。まあ、そんな事はどうでもいいから……。そこ、通らせてもらえんかね?」
「私的にはどうでも良くないが……それは無理だ」
アーチャーがそう断ると、キャスターがハッ、とアーチャーを鼻で笑った。
「アーチャーテメー、まだセイバーのイエスマンやってんのか?」
「え?あれってアーチャーだったの!?」
指を指して驚くオルガマリー。まあ、両手に剣を持ってるし、アーチャーっぽくないもんね。
「私は別にイエスマンをやってるつもりはないのだがね。だが、敗者は勝者に従うのは当然だろう?だから、これ以上先に行くと言うのなら、貴様らを始末させてもらう」
「アーチャーのくせに、双剣使って?この、クラス詐欺!」
ちゃちゃを入れると、アーチャーはイラッとしたのか、右手で己の眉間を揉む。
「……はぁ、ライダー。君は私の苦手なタイプだよ」
「ありゃま残念。アーチャーは私的に好きなタイプだと思うけど」
「いま、不穏なルビを打ってなかったか?」
「気の所為、気の所為。ウッドスピリットってやつよ」
カラカラと笑う私を見て、アーチャーは再び深い溜息を吐くと、その両手に握った双剣、干将・莫耶を構えると、私達に向かってきた。
「ハアァァアッ!!」
「気合入ってるね、アーチャー!!」
右手に持った螺旋を描く、地神獣の大角を振るい、アーチャーの剣戟を弾く。そして、手首でくるりと返すと、アーチャーの首目掛けて突きを放つ。
「くっ!!」
「おお!!避けられちゃった。流石は百戦錬磨の正義の味方!!」
「それは嫌味……かいっ!!」
上半身を反らすことで私の突きを躱したアーチャーは、地面を蹴って素早く距離を取った。そして、
「すまないが、手加減出来ない」
その手に弓と捻れた剣を持っていた。
「なっ!?それは叔父貴の!?」
「我が骨子は捻れ狂う。偽・螺旋剣」
弓に張られ、矢の如く射出される偽・螺旋剣。それをタイミングを合わせて、
「えいやっ」
カキーンッ!と打ち払った。
「……本当に、君は何者なのか気になるよ」
「気になるならば答えてやろう!クラスはライダー、渾名はあっちゃん。いつも元気なウン千歳のエターナル美少女よ!!キラッ☆」
決めポーズをしつつそう名乗ると、アーチャーどころかオルガマリーショチョッやキャスニキも溜息を吐いた。解せぬ。