ダンジョンに「くっ、殺せ!」を求めるのは間違っているだろうか。   作:最強オーク

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 明けましておめでとうございます!

 新年初めての投稿です。

 これからもよろしくお願いします!


くっころ10 ちょっ、待てよ

 

 時は遡る。

 

 目の前の女性は、私の前に現れこう告げた。

 

 「私を買わないか?」

 

 何度目でしょうか?

 

 男性に告白されるならともかく、女性に告白されるのは。

 

 「···女ですよ、私」

 

 このセリフも何度目でしょうか?

 

 ···勘違いしているのかな?と思い、確認を兼ねて使うのですが。

 

 まあ、今は胸部装甲が無ですから、勘違いのしようもありませんが···無いですよね?『それ胸じゃなくて筋肉ですよね?ご立派なモノをお持ちなんですね(笑)』なんて言われたら、ショックで暴れますよ、ホント。

 

 ても初めて告白された時から、返答は変わらなかったけ。

 

 「構わん」

 

 ええ。

 

 やっぱ何度告白されても慣れませんね。

 

 

 

 

 

 「――――て、騙されると思ってるのですかぁぁぁぁっ!!」

 

 私は腹から声を出し(ツッコミを入れ)、目の前の女に殴り掛かりました。

 

 「っ!!」

 

 「やはり、ですか···」

 

 私の全力拳骨(クロナ☆パンチ)は、例えガレス・ランドロックが相手でも怯む。

 

 第一級冒険者以外が、いや第一級冒険者だとしてもただではすまないでしょう。

 

 なのに、目の前の女は()()()

 

 正確には両腕がへし折れ、スザーッ(※効果音)と後退するだけに留まっている。

 

 一目見た時から、足運びや身体の動き、そして雰囲気。どれを取っても強者のソレだったので、かなり怪しかった。

 

 「何者ですか?」

 

 両腕がへし折られたのにも関わらず、ただこちらを見据えるだけで、苦痛すら見せない不気味な彼女に問うた。

 

 第一級冒険者なら今頃オラリオでは有名人のはずだし、(私ほどではないが)かなりの美女。神々が放っておかない。

 

 ではレベルの偽装?その線は半ば無意識的に捨てていた。そして、私が導き出した答えは――――

 

 ひえー、怖っっっっわ!

 

 “告白してきた女性が私の命を狙う美人局だった件”

 

 思考放棄だ。

 

 「······ちっ、おい」

 

 「·········うぇ?」

 

 間抜けな声が出た。

 

 「――――あの宝玉はどこだ」

 

 「宝玉······は!」

 

 あの女が言う宝玉とは、冒険者依頼で獲得した不気味な宝玉の事だろう。それを奪還すべく、私の前に現れたのだ。

 

 ではどうやって私だと特定したのだろうか?あの場には協力者と私、それと新種しかいなかった。

 

 【泥犬】がチクった···ないな。だって彼女が持ってるし。

 

 思い付くのは()()()()()()()()。現代でいう監視カメラの役目を果たす魔道具でなら、辻褄が合う。

 

 ······カメラで撮られた動画を、仲間達に観られ···。

 

 「考えごとか?」

 

 「! しまっ」

 

 一瞬の刹那。私は女同様腕をクロスし防御の姿勢を見せるが、

 

 「遅い」

 

 「っ!!」

 

 腹に拳が突き刺さった。

 

 

 

 まあ、それだけなんですけどね。

 

 目測ではあるが、アイズ達に匹敵するほどの力だ。力だけならガレスまでとは行かなくとも、Lv.6のフィンとリヴェリア、【女神の戦車】に届くかもしれない。

 

 それでも。

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()

 

 「なに!?」

 

 「クロナさんのお腹は超硬金属(アダマンタイト)ですからねって、何を言わせるんですか貴方はぁぁぁぁ!!

 

 「ぐはぁっ!?」

 

 初撃は防御された。しかし二撃目は? 

 

 攻撃から防御に入るまでのラグを、歴戦の冒険者たる【光の騎士】が見過ごすはずがない。

 

 華麗な回し蹴りが顔面に決まり、誰もいない建物を突き破って森へとブッ飛んだ。

 

 「乙女に対してデリカシーが無さすぎですっ!」

 

 

 

 

 

 

 お前は乙女じゃない。

 

 灰髪閉目の魔法使いなら、きっとこうツッコミを入れる。

 

 

 

 

 「おいおい!なんの騒ぎだ!」

 

 「なんかツッコミが聞こえたけど······た、建物がっ!?」

 

 「あそこにいる女は【光の騎士】!?お、お前がやったのか!?」

 

 ゾロゾロと現れましたね。冒険者が。

 

 まあ、しょーがないですよね。あれだけ騒げば。

 

 私とあの人だけで、誰もいなかったのが奇跡でした。もし誰かいた場合、人質にされていたでしょう。そうなれば厄介でした。

 

 「ボールスはいますか?彼と話がしたい!」

 

 取り敢えずボールスに警告をっと、そう言えば、壊した建物って修理費ださなきゃダメ?

 

 ······うん、寝よう!

 

 

 

 

 

 ~これまでのあらすじ~

 

 目が覚めて汗を拭こうとしたらアイズが登場。抱き着かれて揉まれるが、妖精女王によって沈められた!

 

 着替えを手早く済ませた後は、目撃されたリヴェリア達と気まずい空気になるが、

 

 後から来たフィンの登場で破られた!勇気ある団長に敬礼! 

 

 

 

 そして現在。

 

 「それが事の顛末かい?」

 

 「はい。私の攻撃を受けて尚も健在だと思い、殺人鬼がいるとボールスに警告をしました。その後はここで仮眠を」

 

 「なるほどね。君は傷が痛むから寝ていたのではなく」

 

 「依頼の前から寝ていなくて···」

 

 私はフィンとリヴェリアから尋問···もとい、質問をされていた。

 

 話せることは全て話したが、宝玉のことは迷いに迷った末に、依頼主から許可を得てからと自分の中で結論付けた。

 

 ・ドロップアイテムを欲しがっていた。

 

 ・持っているのは褐色肌の犬人族。

 

 ・私は何も喋ってないですよ?でも【泥···なんちゃらさん】が喋ってしまったら仕方ないですよね。ええ、仕方ないですよね!

 

 でも話さないわけにもいかないので、すこーしボカしました。なんかリヴェリアは額を押さえていましたね。

 

 話しの内容は私と戦ったあの女に変わりました。

 

 「んー、にわかに信じられないね」

 

 「ああ。Lv.6上位のクロナの攻撃に耐えるほどの打たれ強さか」

 

 ちなみに、剣を使わなかったのは出血多量で殺さないため。素手喧嘩にしたのは私なりの手心だ。

 

 ······今思えば、剣でも別に良かったのでは?足の腱を切れば無力化でき······

 

 あ。

 

 「そう言えば」

 

 「どうかしたかい?」

 

 「···魔法も使わず、怪我を治してました」

 

 「「!!」」

 

 自動再生と言うべきか。

 

 私が砕いた腕で殴っていた。ああそうだ。女が健在だと思った理由は、あの再生力があったからだ。

 

 危ない、危ない。流してましたわ。

 

 「フィン、どうする?」

 

 「ボールスに頼んで冒険者を集めよう。簡単な身体検査をしようか。成果は得られなさそうだけどね」

 

 「分かった」

 

 フィンは提案し、リヴェリアと一緒に外に出た。

 

 残された私は手持ち無沙汰になったので、自分の膝の上でスヤスヤ眠るアイズの頭を、取り敢えず撫でておいた。

 

 




 殺人鬼がいる→宝玉目当てなら殺す。だから殺人鬼と言った。

 質問責めでボロは?→細心の注意を払いました。多分、何かしら見抜かれてる。

 フィン達は脱退について問い詰めようとしたが、アイズは納得しましたよと答えたら、詳しい話しは後日にねとなりました。とりまラッキー!
 
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