ダンジョンに「くっ、殺せ!」を求めるのは間違っているだろうか。   作:最強オーク

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 駄文ッス。早く物語を進めたいので荒くなるかもです。


くっころ5 己の眷属

 

 強くなりたい。

  

 己の眷属が、誓いに等しい覚悟を決めた事で決心したヘスティアは、普段なら赴かない神の宴に参加していた。

 

 目的は鍛冶神で神友あるヘファイストスに、武器作成のお願いするため。そして、

 

 「なんやと?もう一度言ってくれるか?」

 

 「だから、君の所のクロナ君は僕のファミリアに居候してるよ」

 

 新たに同居人として加わったクロナ・コロンの状況を伝えるためである。

 

 当然、クロナの主神であるロキに伝えたら、今みたいにすんごく睨まれるわけだが。細目が見開くのは少し恐い。

 

 「そう言えば、【光の騎士】は退団したんですって?」

 

 クスクスと美の女神フレイヤはロキに言う。どこか愉快そうだ。

 

 ちなみに【光の騎士】とはクロナの二つ名である。

 

 「違うわボケェ!うちはそんなん認めてないわ!おいドチビ!!」

 

 「な、なんだい!?」

 

 「クロナを返せ」

 

 「!」

 

 マジのトーンになるロキに少し後退りするが、

 

 「お断りだね」

 

 「はぁ!?」

 

 一歩前へと前進する。恐れないその姿勢に、彼女をよく知る神々は感心する。

 

 「···ふん。しかしなぁドチビ」

 

 「?」

 

 「恩恵を書き換えない限り、お前の所に改宗は出来へん。ステータスの更新も出来ん。困るんはクロナや」

 

 「クロナ君は『関係ありません。恩恵を書き換えなくとも、ギルドで書類上の手続きをすれば改宗出来ます。これでももうLv.6ですし、ステータスも伸ばしたいので』だってさ」

 

 ごもっとも。ギルドの受付嬢に改宗の手続きをすれば関係ないし、クロナはフィン達とタメを張れるLv.6だ。ダンジョンで充分稼げる上に、それこそ【猛者】が相手ではなければ負けないだろう。

 

 困るのはそんな戦力も逃した【ロキ・ファミリア】だ。

 

 「···うちが強行手段に出るかも知れへんで?それだけやない。ここにいる神々がお前に攻撃を仕掛けるで」

 

 最大派閥に居た事で手出し出来なかったクロナは、現在弱小で零細派閥に居る。周りをよく見れば、神々が下卑た笑みを浮かべてこちらを見ている。

 

 それに、退団した事という面白い展開は神々が見逃すわけない。

 

 しかしヘスティアは動じない。

 

 「『誰が相手でも、例え恩人だとしても。挑んで来るのならば立場や外聞も捨てて迎え撃ちます』それに、『一人ではもしもの時があるので、知り合いに頼んでます』」

 

 この発言に正義の女神はニッコリ、象の神は決めポーズを取る。他にもアクションを取る神々が居た。

 

 この神は嘘を付けない。

 

 事実ならば我々【ロキ・ファミリア】に刃を向けるという事。ましてや他所の派閥までもが。それは駄目だ。駄目なのだが···。

 

 「おい」

 

 「ん?」

 

 「なんでや?なんでドチビのファミリアに居候しとんのなんや?」

 

 クロナは他派閥に応援要請が出来るほどの人脈を形成している。ならば、居候するなら零細でなくとも構わないはずだ。

 

 「それもそうね。なんでヘスティアの所なのかしら?」

 

 「ええ。来るなら私の所に···」

 

 「行かせるかド阿呆!」

 

 ロキだけではなく、フレイヤやヘファイストスも理由が分からなかった。疑問が尽きない。

 

 「···弟が居るからだよ」

 

 「·········はぁ!?」

 

 「まあ、本当のじゃなくて、義理の弟なんだけどね」

 

 ヘスティアはため息を溢した。本当は伝えたくない。何故なら···

 

 「おい聞いたか!」「ああ!あの【光の騎士】に弟が居たのか!」「それに血の繋がりが無い義理のときた」「なにそれオネショタ?」「私達にとって美味しい展開じゃない!」「あのお胸で甘やかされたい!」「それな!!」

 

 狂喜乱舞。義弟の存在だけでこの有り様だ。心労でいつかハゲそうだ。

 

 「そ、そんなん初耳や!いつの間に義理の弟なんて···は!?まさか!」

 

 クロナは半年に一度都市外へと経つ事があった。ファミリアの誰かが聞いても内緒だと言っていた。外出の理由が義弟ならば謎が解ける。

 

 「それにね。ミノタウロスを知ってるかい?」

 

 「舐めんなや!そんなんイレギュラーにおうたから知っとるわ···まさか」

 

 「そのまさかだよ。ミノタウロスに襲われたのはクロナ君の弟だ」

 

 僕の眷属でもあるよ、と言う。

 

 「そこまではよかった。いやよくはないけどダンジョンに不測の事態は付き物だしね」

 

 「ウチらが笑ったのが···」

 

 「うん!」

 

 「うわぁぁぁぁ!!やってもうたぁ!?」

 

 間抜けにも特大の地雷を踏み抜いた事に、深い自責の念に囚われるロキ。後悔してももう遅い。何より恐いのが、

 

 『クロナ、今日は何しようか?訓練?うん、いいよ』

 

 『ご飯美味しい?よかった。私のも分けてあげるね。え?自分の分はちゃんと食べなさい?ん、ごめんなさい』

 

 『クロナ、一緒に寝よ?いいの?ありがとう』

 

 『クロナ、クロナ。何で何も言わないの?私の事嫌いになっちゃった?嫌だ、悪い所は治すから、お願い···!』

 

 人形をクロナに見立てて話し掛けるアイズの図。

 

 クロナ大好き剣士のアイズにとって、クロナの脱退発言は気絶しかねないほど衝撃的だった。現実を直視出来るほど大人ではないアイズは、現在妄想に逃避している。

 

 ファミリアの面子は、そんなアイズに同情しており、どう接すればよいのかリヴェリアさえも分からないようだ。

 

 今日ロキが神の宴に参加したのは、アイズのためにクロナの手掛かりを得るため。無事、所在を掴めたが義弟という爆弾を抱えていた。

 

 「どないしよ···」

 

 「あ~うん。もしよければホームに招待するよ。君のヴァレン何某を」

 

 「ヴァレン何某?···それよりホンマか?」

 

 「あ、ああ!」

 

 「ありがとうな。それとすまなかった」

 

 いつもと違うロキの対応にたじろく。

 

 まあ、青ざめるロキを見ていられなかったヘスティアは、流石に可哀想だと判断し客として招く事にした。本当は嫌だ。ロキは嫌いだし。何よりヴァレン何某と会わせるのが!!

 

 悲しいかな。善神としての性格により自業自得だと笑えず、手を差し伸べる形になった。

 

 「じゃあウチはアイズたんに伝えてくるわ!アディオス!」

 

 一気に元気を取り戻し、退散したロキに苦笑いを浮かべる。まあ、元の調子に戻ったんならいいんだけど。

 

 「ねえヘスティア。これからどうする?暇なら今から飲み直す?」

 

 「あ、そうだ。ヘファイストス、君にお願いがあるんだった!」

  

 「?」

  

 ようやく今回の本題を切り出せた。

 

 

 

 

 一方その頃。

 

 「甘い!」

 

 「ほげぇ!?」

 

 「ありゃ、やり過ぎましたね。もう夜は遅いですからこのまま眠らせますか」

 

 力加減を誤り気絶させたクロナは、ベルを担ぎ上げ寝床に連れていく。

 

 クロナはベルの体重に成長を感じて思わず頬が緩んだ。

 

 現在、夜中の0時である。

 

 




クロナ視点を書かねば。
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