ゾンビと言えばチェンソーっしょ   作:キラトマト

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第7話 予定調和

「大丈夫か? 立てるか?」

 

 なんて、俺に血を分けてくれた礼音さんが手を差し伸べてくれた。

 

「ん? あ、あぁありがとうございます……」

 

「ともかく、君とパワーくんのおかげでこの橋を突破することが出来たんだ。本当にありがとう」

 

「あっはは〜それほどでも……あるっす」

 

「ふんっ、調子のいいヤツじゃな」

 

「それよりも! ここがゴールなわけじゃないよ皆! 今回は本島の調査が目的なんだから!」

 

「調査ねぇ……ぜってぇ人なんていねぇのにする必要なんてあんのか?」

 

「栗子、希望捨てちゃ、ダメ」

 

 てか、悪魔いるってことはゾンビの悪魔が生み出したんじゃねぇのか? あいつの能力は死んでも永続するってマキマさん言ってたしよぉ。ま、ゾンビ全員ぶっ倒しゃいっか。

 

 そんなこんなで、10分位休憩した後、俺たちは本島の調査を開始した。

 

「ふむ、予定調和すぎて言葉も出ないな」

 

「あら、嫌ですわ。わたくしが足繁く通いましたホシバコーヒーもぐちゃぐちゃですの」

 

「これでは……渚輪ニュータウンと変わりませんね……」

 

「いや、あっちより酷くないっすか? 道路も所々崩れてますし、排水溝とか詰まって水が逆流してるっすよ」

 

「人類がいなくなった地球、なんて動画見た事ありますけど、そっくりですわね」

 

「おいパワ子、トイレ流さなかったらこうなるんだぞ」

 

「うぅ……汚いのは嫌じゃ……」

 

「しかし、それならば何故、渚輪ニュータウンはこんなふうになっていないのだろう」

 

 そんな礼音の疑問に、アドが答える。

 

「ふっふふー、もしここであたしが掃除してたんだぜ、っていったら皆驚くかい?」

 

「先ずはテメェの部屋でも掃除してから言えホラ吹き」

 

「はい……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 ともかく、南下し始めた俺たちは早々に出鼻をくじかれ始めていた。

 

「ゾンビの数が多すぎんぞ……」

 

 こんな数、とてもじゃないがあの悪魔一匹でできるような芸当じゃねぇ。それに女だけ感染しねぇってのも引っかかる。

 

「クソっ! キリがねぇぞ! おいアドさんよぉ! 今なら計算が甘かったって、引き返すことも出来んだぞ!?」

 

 いくら不死身って言ったって、痛いもんは痛いんだ。

 

「いいや! ルートを変えてこのまま南下するよ!」

 

「おいおい無茶だぞ……?」

 

「西の工業地区に行こう! こっからちょっと行った先に駅があるから! そこから工業地区に行く!」

 

「クソ、人間とは行き当たりばったりな生き物じゃ!」

 

「てめぇも大概だろ! 仕方ねぇ、さっさとアドに着いていくぞ!」

 

 パワ子の奴が血液パック使わなきゃチェンソーマンになれたのによぉ、クソが! 駅とやらに近づくにつれ、ゾンビの数は段違いに増えていった。

 

「でもなぁ、ゴールが目の前にあんなら、全力出し切ってもいいよなぁ!!」

 

 スターターを引き、チェンソーマンに変身する。

 

「おらぁ!! 死ねやぁ!!」

 

 途中、他のゾンビとは違う強そうなやつもいたけど、関係なく叩き切った。

 

「こんなの、敵じゃねぇぜぇ〜?!」

 

 駅に群がるゾンビたちを一掃、俺たちは構内に入った。

 

「やはり、駅構内にゾンビはいませんでしたか」

 

「おったが、ワシが倒しておいたぞ」

 

 パワ子がゾンビの頭を持ちながら言った。

 

「いやはや、気づかなかったら大惨事になっていたところだったな。お手柄だ、パワーくん」

 

「ふふん、もっと褒めるがいい人間ども!」

 

「あんま褒めっと何しでかすかわかんないっすよ〜」

 

「そんなわけないであろう! この嘘つきが! 嘘つきは地獄行きじゃぞ!」

 

「あぁ!? 嘘つきはお前じゃねぇかよ!」

 

「ふふ、まぁまぁ2人とも落ち着け、樽神名くん、ここから、どうやって西の工業地区にいくつもりなんだい?」

 

「そりゃあ! 線路通って!」

 

「線路? 電車とか通らないんすか?」

 

「いやもう人いないから大丈夫だよ!」

 

「そういえばそうっすねぇ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「なぁんかこんな感じの映画、見たことあるっす」

 

「すたんどばいみー、みたいです」

 

「おや豹藤くん、随分と古風な映画を知っているな」

 

「あ! それですそれ!」

 

 マキマさんと映画デートした時だっけかぁ。

 

「ほう、デンジくんも随分と……200年近く前の映画だと言うのに……」

 

「200年前!? つか今って、何年なんすか?」

 

「え? 今更か? 今は2118年だが」

 

 2118年?! っつーことは……100年以上も先の時代に飛んじまったってことか。

 

「そうなんすかぁ」

 

「──にゃにゃーっと前方に駅を発見じゃー! 潮の香りがするぞ―!」

 

 会話もそこそこに、デンジ達は富野産業工業地帯へと辿り着いた。

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