今日から通常通りのペースで投稿します。
そして、今回でやっと第1話が終わりです。
第1話:衝撃、俺がダンスコーチ!?④
× × ×
神社を後にして数時間、そろそろ帰っても良い頃合いだと思っていたらポケットに入れていたケータイが鳴った。
「舞からメールだ・・・・・なんだろ?」
『今から帰るならお土産よろしく!(^^)!』
「・・・・しっかりしてるな。まぁ、姉ちゃんに何か買って帰るつもりだったから良いかな」
何を買って帰ろう。・・・そう言えば最近姉ちゃんはシャルモンのケーキばっかり食べているからたまには和菓子系でいいかな。
お土産を和菓子に決めた俺は、近くに和菓子屋がないか散策し始めた。
散策し始めてわずか数分・・・・
「道がわかんねぇ・・・ここどこだ?」
和菓子屋を探す以前にどうやら道に迷った様だ。
「どうしよ・・・ケータイも電池切れちまったし・・・仕方ない、誰かに道を聞くか」
辺りを見回す。
すると、向こう側からこちらに向かって来る人影を見つけ、話かけることにした。
「あの、すいません。」
話かけた子は制服を着ており、見た目からして中学生辺りだと思った。
(アレ・・・・・この子どこかで見た様な・・・いや、誰かに似てるような・・・?)
「あの・・・何ですか?」
「あ、はい。この近くに和菓子屋ってないですか」
「あ、それなら私の家が和菓子屋なので、良かったら案内しますよ。もうすぐそこなので」
「本当、助かります。」
その子の後について行くこと1~2分、俺は無事目的地である和菓子屋に到着した。
「和菓子屋「穂むら」、ですか?」
「はい、それじゃ私ちょっと近くに行くとこがあるので、多分店内にお姉・・・姉がいるはずなので」
「ありがとう」
軽くお辞儀をすると和菓子屋の子は走り出し姿を消した。
店に入ると和菓子独特の良い香りが店中に広がっていた。
店内を見渡す。店員の姿がない事に気づいた俺は店員さんを呼ぶことにした。
「すいませーん!」
「・・・はーい!」
店の奥から女の子の声が聞こえ、急ぎ足でこちらに近づいて来る。さっきの子の姉の様だ。
(ん、今の声どこかで・・・・・)
「お待たせしました・・・アレ、えっと葛葉さん?」
「君は音ノ木坂学院の・・・えっと・・・」
「高坂 穂乃果です。どうしてここに?」
「えっと、姉ちゃんと友達に土産を買おうかと思って・・・」
「そうですか、ちょっと待ってください。ウチのおまんじゅう美味しいんですよ。良かったら試食してみてください。」
そう言い、高坂は店お勧めのまんじゅうを選び始めた。
彼女が選んでいる時、俺の頭の中でフッと、神社に居た巫女さんの言った言葉が過ぎった。
『カードがな、ウチにそう告げるんや。あんたはあの子たちと学院の『最後の希望』になるって』
(・・・最後の希望なんて、俺には似合わないよな)
「・・・・・なぁ、高坂・・・さん。何でスクールアイドルになりたいんだ」
高坂は振り返る。
「それは、私たちの学校を守りたいからです。」
その言葉を聞いた瞬間、俺には何故か高坂と舞が重なって見えた。
そうか、だから俺はこの子たちのことが頭から離れないんだ。舞に似ているから。
舞は自分たちの居場所を守るために沢芽市の住民たちから非難を浴びても、それでも諦めず、居場所を守るために今もステージで踊り続けている。
この子たちも今、同じなんだ。
・・・・・・助けたい、この子たちのために。俺にできることを、俺にしかできないことを。
「高坂・・・さん」
「ダンスコーチの話、明日まで待ってくれ。バイト先の人とか・・・仲間に色々相談したいんだ。」
「・・・・・はい、わかりました。」
「でも、これだけはわかってくれ。俺は君たちの力になりたい。」
「・・・ありがとうございます。その気持ちだけでもうれしいです。」
高坂は微笑む。それに対し俺も微笑み返した。
土産を買い終えた時には、外は既に日は沈んでいた。
(・・・・・舞たちに何て言われるんだろうな。)
「インベスとダンスコーチ。これからは忙しくなるけど・・・・」
ロックビークルを起動させ、エンジンをかける。
「何事も男は度胸だよな!」
バイクを走らせ、俺は東京を後にした。
やっと第1話が終わりました。これを読んでくださった読者のみなさん、お疲れ様でした。
今後とも、よろしくお願いします。