「いよっすペパー!早速で悪いけどこの花束をもらってくれ。」
「またかよドリス。これで何度目だよ。」
「今回はちゃんと数も抑えたし、何より食べられる花を選んだぞ。」
「そうじゃなくてだな…その、ボタン?ってやつに直接渡せばいいだろうが。」
「なんとなくだけど、ボタンさんは花束を渡したりとかは嫌がりそうだからさ。」
「その気遣いの半分くらい俺にしてくれたらな…」
「溢れ出る思いは止まらなくてだな。」
「いやまあいいんだが、それで頼んでいたもんはできたか?」
「ああ。うっすらとした記憶の隅を突いてなんとかサルベージしたぞ。」
「…。コレがお前が変な野草を食べたっていうエリアか…。」
「…なあペパー。」
「なんだ?」
「お前にはいつも世話になっているからな。
どうしようもないときはいってこいよ。できる限りのことはやるから。」
「…いやいい。大丈夫だ。」
(もう貰えるだけのもんはお前に貰ったよ。
だからドリス。俺はお前にこれ以上頼るわけにはいかねぇんだ。)
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モノの見方は人それぞれ、価値の所在も人それぞれ、故に「宝とはなにか」と聞かれたときやはりそれも人それぞれだろう。
まばゆい輝きを放つ宝石も、何事にも変え難い経験も、形のあるものからないものまで、個々人によってそれは変わっていくのだろう。
…こうやって長々と話さないと本題に入らないのは私の悪い癖なのかもしれないが、つまりは私にとってそれは「愛」のほかない。
思い起こされるあの日の光景。
たからさがしの課外授業でパラデア中を駆け回り、おおよそ五度程度死にかけて、野草を食べ、よくわからない杭を抜き、ちょっと身体が強くなったぐらいしか得るものがなく意気消沈していた私の前に現れた美しきその人。
間違いなくこの人への想いこそが宝なのだと、ウッキウキでペパーに話してドン引きされたあの日のことを、その日ペパーが作ったシチューはなかなかに美味しかった。ちょっとペパー成分多くないか?
いろいろ聞いたり調べたりしてみましたが、その人つまりはボタンさんは何やら複雑な経歴がありそうなご様子。
ずけずけと入り込むことは難しくはないですが、それを相手が望んでいるかは話が別。ボタンさんから嫌われてしまったら、私はゴーストタイプになってしまいます。
前置きはさておき。この物語はこの私ドリスが、己が愛のためにこの雄大なパルデアを大地を奔走するお話にございまする。
皆々様どうか拍手でお出迎えくださいませ。」
「お前どこに向かって言ってんだ?」
いっけね声に出てた。
おそらくきっと続かない