ダンジョンに赤いゲノセクトがいるのは間違っているだろうか? 作:競馬好き
「おい、知ってるか?様々な階層に現れてるモンスターの噂」
「あぁ、赤い虫型モンスターが死にかけてる冒険者を助けてるって噂だろ」
二人のゴロツキ冒険者が、ある噂を話している。
「ああ、俺は嘘だと思ってたんだが、この前、それを見ちまってよ!」
「マジか!?」
現在、オラリオの冒険者の間でもっぱら噂になっているとあるモンスター。そのモンスターは、超スピードで飛行する虫型の赤いモンスター。様々な階層に姿を現し、様々な冒険者を救っている存在である。
「まるで人間みたいだよな」
「あぁ、しかも、魔石も集めてるらしいぜ」
「マジか!?そいつほんとにモンスターかよ!?」
現在では、様々な憶測が漂っている。ガネーシャファミリアが作り出した生物兵器なのではないか?天界にいる神が遣わした神虫なのではないか?闇派閥がどこからか捕まえてきたモンスターでは?
「それに、ロキ・ファミリアが捕獲しようとしているらしい。討伐目的なのか?それともなにかに利用しようとしているのか?」
「さぁ、オラリオ二大派閥の考えることはわからねぇよ」
「おい!おもしれぇ話ししてるじゃねぇか!」
その時、酒が入ったジョッキを片手に、顔に傷を持つベテラン冒険者が、二人の間に割って入ってきた。
「そういや、この話知ってるか?そのモンスターに、神たちが二つ名をつけたらしい」
「マジか!?どんな二つ名だ?」
「〝神速〟だとさ」
「神速かぁ・・・いい名前もらってるなぁ、モンスターのくせに」
「なんでも、レベル5では視認することもできず、レベル6でかろうじて目で追えるほどのスピードらしい」
「そんなに早いのか!?まさに神速だな・・・」
「あぁ、それに、そいつの力はそのスピードだけじゃないらしい。どうやら、そいつが出す魔法も相当やばいらしい。なんでも、あのロキ・ファミリアの九魔姫の魔法よりも威力があるとのことだ」
「相当な化け物だな。そいつを倒せる冒険者、オラリオにいるのか?」
「オッタルなら行けるんじゃないか?」
「確かになぁ・・・」
「だが、そのモンスター、魔法だけじゃなく、ものすごい切れ味の爪も持っているらしい。並の武器じゃぶった切られちまうとさ」
「そいつホントの本当に化け物だな。なんで人間を助けてるんだろうな?」
「さぁな、そのモンスターに聞いてみないとわからねぇよ」
「そもそも言葉通じんのか?」
「助けたあと、すぐにいなくなっちまうからな。それはわからねぇらしい」
「そうか。まぁ、そのモンスターがいつまで人間の味方でいてくれるかわからねぇからな。警戒しておいた方が良いだろうな」
「だな」
「んじゃ、今日はお開きにするか」
「だな、また面白い話出たら聞かせてくれや。じゃあな」
一通り、話したあと、三人は、それぞれのファミリアのホームに帰っていった。