旧日本軍もビックリなパワハラ提督が着任しました。   作:湯タンポ

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どうも、前話をグッドエンドと言い張った湯タンポです☆



さて、今回はこの作品唯一のハッピーエンドをご覧いただきます。

分岐点は前回の加賀さんあのシーンからです。


ではどーぞ(焼肉食いたい)


恐怖と安心を交互に与えることて洗脳ってしやすくなるらしいですね。





番外 二 幸せ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして一歩踏み出した。

 

 

 

 

 

 

 

その時――

 

 

「加賀さんっ!!」

 

 

背後から声が聞こえ、振り返るとそこには赤城さんが居た。

 

 

「赤城さん……」

 

 

「加賀さん、踏みとどまって下さい!お願いします!話を……」

 

 

「……ごめんなさい赤城さん、私はもう疲れました……もう、楽になりたいんです……」

 

 

私は赤城さんに背を向けるように歩き出す。

 

 

あと三歩。波が岩を打つ音が響く。

 

 

 

「お願いです加賀さん…っ!私はもう仲間を失うのは嫌なんです……!」

 

 

 

二歩。……怖い、死にたくない、でも疲れた、もう消えたい。

 

心臓がうるさい程跳ね、呼吸が荒くなる。

 

 

 

「加賀さん…ダメです!」

 

 

『大丈夫よ、怖がらないで。』

 

 

 

悪魔が優しく囁きかける。

 

 

『貴女はただ歩くだけ、そう、いつも通り。』

 

 

一歩。そう、あと一歩で全てが終わる。

 

 

「は、は、は、はっ」

 

 

浅い呼吸を繰り返し、震える足に力を込める。

 

 

最後の力を振り絞り、私は歩みを進めた。

 

 

瞬間、私は何者かに後ろから抱き着かれた。

 

 

その人物は私の首に腕を回し、離れないように必死に掴んでいる。

 

 

驚いて振り向くと、そこにいたのは五航戦の……いや、瑞鶴だった。

 

 

「瑞鶴……?」

 

 

「……なんで」

 

 

「えっ」

 

 

「……なんで……なんで死んじゃおうとするのよぉ……っ」

 

 

瑞鶴は泣きながら私に訴えかけてきた。

 

 

「私の態度が気に食わなかったなら治すからっ!謝るからっ!だから……だから……そんな事しないでよ……っ……"あの時"みたいに、私を…私達を置いていかないでよ……!」

 

 

「……ミッドウェー…かしら。」

 

 

私が聞くと、彼女は小さくコクリと首を縦に振った

 

 

「もうみんなが居なくなるのは嫌なの……!…だからそんな事やめてよ…っ!ねぇ……加賀さん……おねがい……だから……うぅ……」

 

 

そこまで言うと、とうとう堪え切れなくなったのか嗚咽を上げて本格的に泣き始めた。

 

 

『………どうしたいの?この子の手を振りほどいて一歩足を踏み出せば楽になれるけれど……』

 

 

……分からない、私は一体何を望んでいるのだろう? 頭の中がぐしゃぐしゃになって、何も考えられない。自分がどんな状態なのかも、生きたいのか死にたいのかすら分からない。

 

 

 

「……赤城さん。」

 

 

「……はい。」

 

 

「赤城さんは、私のこと嫌いですか?」

 

 

赤城さんの方を向き、問いかけると、赤城さんは一瞬驚いた表情をした後、悲しそうな顔をした。

 

 

「……"今"の加賀さんは好きじゃありません……」

 

 

「そう、ですか……。」

 

 

私は再び視線を足元に戻す。

 

 

 

 

「だから……だから戻ってきて下さい…!自分じゃ解決出来ない事は全部相談してくれれば良かったじゃないですか!一人で抱え込まないで下さい!……それに、加賀さんが居ないと寂しいですよ……皆だってきっとそう思ってます……!」

 

 

 

 

……ああ、そうか、私は必要とされているのね。

 

 

こんな私でも、まだ皆と一緒に居ていいんだ。

 

 

「……ありがとうございます赤城さん。瑞鶴も、私なんかの為に泣いてくれて。

 

…そうね…私はまだここにいます。もう少し、頑張ってみようと思います」

 

 

「……加賀さぁん……っ」

 

 

「加賀さん……」

 

 

『……そう…まあ良いわ。貴女《私》がどういう選択をしようと勝手だもの。』

 

 

悪魔が何か言っているが、無視した。

 

 

 

――そんな時

 

 

 

「……貴様ら、こんなところで何をしている。」

 

 

背後から声をかけられ、振り返るとそこには提督がいた。

 

 

提督はいつも通り不機嫌そうな顔でこちらを見ている。

 

 

「返事は無しか、随分と偉くなったものだな。」

 

 

「……申し訳ございません。」

 

 

 

「……赤城、瑞鶴、何があったか報告しろ。」

 

 

「……それよりも提督、加賀さんに暴力を振るっているというのは本当ですか。」

 

 

 

赤城さんがそう言った瞬間、空気が凍り付いたような気がした。

 

 

赤城さんは普段見せないような鋭い目つきで、提督のことを睨んでいた。

 

 

「そうだが?」

 

 

しかし、提督はその問いに対して特に動揺することもなく、平然と答えた。

 

 

赤城さんは更に怒りの色を強めていく。

 

 

「何故そのようなことを……!」

 

 

「……?なにをそんなに驚いている、軍隊において上官とは絶対だ。

 

殺せと言われれば恩師であろうと殺し、死ねと言われれば喜んで死ぬ。

 

それが軍人というものだろう。」

 

 

――この人は、どこかおかしいのだ。

 

 

 

軍人としては満点だ。

 

 

彼は上の命令には忠実だし、部下への"扱い方"もよく心得ている。

 

 

 

だが、人間としては最悪だ、彼の思想は歪んでいる。

 

 

周りの者を全て道具、もしくは駒だとしめ、自分の思い通りに動かす為には手段を選ばず、時には非道な行いをする。

 

そして、その事を悪びれる様子もない。

 

 

何故ならそれが最も効率的で、絶対的に正しいと思っているから。

 

 

「違います!軍人とはそのように歪んだものではっ!」

 

 

「何口答えしてんだお前。」

 

 

 

赤城さんが提督に口を開いた瞬間、ドゴッという鈍い音が響き、それと同時に赤城さんが地面に倒れこんだ。

 

 

どうやら殴られたらしい。

 

 

赤城さんは腹部を押さえながら苦しげに悶えていた。

 

 

私は慌てて彼女に駆け寄ろうとする。

 

 

しかしその前に、今度は私が頬に強い衝撃を受け、地面へと倒れた。

 

 

「やめてよ、提督……これ以上酷い事しないでよ…!」

 

 

瑞鶴が泣きながら訴える。

 

 

すると、提督は瑞鶴の髪を掴んで持ち上げ、そのまま瑞鶴の額へと膝を叩きつけた。

 

 

その一撃で瑞鶴の意識は刈り取られ、ドサッと音を立てて倒れる。

 

 

そして提督私達全員の髪を掴むと、そのまま引き摺りながら歩き出した。

 

 

「痛っ……」

 

「うぅ……」

 

 

「加賀、赤城、瑞鶴、貴様らにはこれから懲罰を与えるからな。覚悟しろよ。」

 

 

「……はい、分かりました。」

 

 

「……承知しました。」

 

 

「…………っ……ぁ……」

 

 

「おい瑞鶴、聞いてるのか?」

 

 

「………………っ!き、聞いております。」

 

 

どうやら先程のダメージが抜けていないらしく、彼女は辛そうにしていた。

 

 

私は彼女の代わりに答える。

 

 

正直、私もかなり辛いのだが。

 

 

それから私達は、鎮守府のかなり隅の方にある倉庫へと連れていかれた。

 

 

 

中に入ると、そこには様々な拷問器具が置かれていた。

 

 

その中でも一際存在感を放つのは、一本の血塗れた"棒"だった。

 

 

提督はそれを手に取ると、少し笑った。

 

 

「"精神注入棒"、お前達にも馴染み深い物だろう?かつての大戦ではよく使ったと聞いているが。」

 

 

提督はそう言うと、私達の目の前まで歩いてきた。

 

 

「……さて、貴様らに軍人として精神を注入してやろう。」

 

 

提督はそう言うと、動けない私達に棒を振り上げた。

 

 

 

その姿は、さながら悪鬼羅刹であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後。

 

 

 

「さて、加賀、赤城、瑞鶴、お前たちは何だ?言ってみろ。」

 

 

「はい…私、航空母艦 加賀は、提督の道具であり、提督の忠実な犬です。」

 

 

「はい……私、航空母艦 赤城も、加賀さんと同じく、提督の道具であり、提督の従順なる飼い犬です。」

 

 

「……っ……わ、私、航空母艦 瑞鶴も、提督の道具であり、提督の命令に従う奴隷です……。」

 

 

 

バチンッ!!!

 

 

「何で犬と奴隷が人の言葉話してんだ。」

 

 

理不尽の極みだ。

 

 

私は今、四つん這いの状態で首輪をつけられ、そこから伸びるリードを提督に握られている。

 

 

他の2人も同様に、それぞれ提督に繋がれている状態だ。

 

 

提督は鞭を振るって私の背中を打った。

 

 

「いっ……!…わ、わん!わん、わう…わう!」

 

 

私は痛みに耐えながら必死で鳴いた。

 

 

赤城さんや瑞鶴も同様で、皆涙を流しながら懸命に吠えていた。

 

 

その光景は、まさに畜生そのもの。

 

 

提督にとって今の私たちはただの犬畜生と同じなのだ。

 

 

 

そこに女としてプライドや、艦娘としての威厳など有りはしない。

 

 

ただ提督による"教育"が終わり、立派な道具になるまで鳴き続けなければならないのだ。

 

 

それは私だけでは無く、そのうちこの鎮守府に居る全ての艦娘がそうなってしまうだろう。

 

 

 

「安心しろ、お前達がいずれ消えてなくなるまで飼い続けてやる。」

 

 

 

それが幸か不幸かなのかは、まだ誰にも分からない……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バシンっ!

 

 

 

「……わうっ♡」

 

 

「…ひぅっ♡…てぇ…とく…♡」

 

 

「……えへ♡……御主人…様…♡」

 

 

 

 

"まだ"………誰にも分からない………筈だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Happy END

幸せな道具たち

 

 

 

 

 

 






ハッピー……エンド……?取り消せよ!今の言葉!

今回の話はこの作品の中で後にも先にもいちばんやさしいと思います。



……ん?なになに、『やり過ぎだろいい加減にしろ!もっと艦娘甘やかせよ!優しくしろよ!』……ですって?



そんなにいちゃラブが見てえならp○xivでも行けよ、夢小説がいっぱい転がってんぞ(辛辣)


俺は…俺は暴力的な曇らせが書きたいんだ……!!


俺、おにゃのこが泣いたり苦しんだり許してもらおうと必死に謝る姿が好きなんだ……(変態)


それでは、次回からは本編更新になるはずですのでお楽しみに。




『愛とか友情などというものはすぐに壊れるが恐怖は長続きする。』――ヨシフ・スターリン

曇らせ成分って………皆足りてないよね?

  • ちょっと何言ってるか分からない(多い)
  • 塩分過多(ちょっと多い)
  • まぁ……普通ですね。
  • そうだよ(便乗)(ちょっと足りない)
  • そうだねお母さんもそう思うよ(足りん)
  • 曇らせ気持ちイィ!!(中毒者)
  • 3分間待ってやる(はよ更新しろハゲ)
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