ダンガンロンパフィナーレ   作:暁。

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生死発表

ダンガンロンパフィナーレ

 

生死まとめ

 

これはダンガンロンパの二次創作の『創作論破』でございます。

 

お読みいただく前に、必ず注意書きをお読みください。

 

 

・こちらは、『ダンガンロンパフィナーレ』の

生死発表です。

(非)日常編や、捜査編、裁判編は存在いたしません。

 

・先にプロローグを見ることをお勧め致します。

 

・原作をプレイしてからお読みすることを推薦します。

というかプレイしてください。神作です。お願いします。

 

・原作ネタバレが豊富です。お気をつけください。

 

・この創作論破独自の設定があります。

苦手なかたはお気をつけくださいませ。

 

・原作のキャラは名前やほんのり匂わせるくらい出るかもです。あぽ?

 

・流血表現・性的表現・残酷な表現などがございます。

 

・駄作。文章がおかしいです。どうか生暖かい目でご覧くださいませ。

 

・○○からきた等のコメントはお控えください。

 

・感想欄でネタバレ・生死予想は構いません。

なのでネタバレが嫌な人は感想欄を覗かないことを推奨します。

 

・こちらをお読みになって体調が悪くなったり、絶望落ちされても

作者は一切の責任を負いません。ほどほどにお楽しみくださいませ。

 

 

 

 

ご了承頂けない方は今すぐブラウザバック。

 

 

 

みせしめ 舞原 花蓮

 

モノウサにビンタかまして拳銃で撃たれたよ

どんま~~~~い

 

※詳しくはプロローグをご覧ください

 

 

 

負傷 本上 来栖

 

 

百合咲を守って腕がないなったよ!!

いい子だね~~~~!!!!

 

※詳しくはプロローグをご覧ください

 

 

chapter 1

 

 

ああ、俺は何を見ているんだろう。

最悪だ。最低だ。

 

コロシアイなんか起きない。

そう過信していた俺が馬鹿だった。

最悪だ。

 

せっかく心を開きかけていたのに。

せっかく絆が深まってきたのに。

 

どうして、どうしてどうしてどうして。

 

どうして、お前が?

 

 

 

 

【超高校級のアイドル】愛川 流斗は、

美しい緑の瞳を絶望に染めて

永遠に覚めぬ眠りへついていた。

 

 

 

chapter 1

 

シロ 愛川 流斗

 

 

 

 

 

 

俺は、

 

 

俺は、

 

自分自身に、投票した。

 

くるくると、ルーレットが回る。

俺が見ていたのは、ただひとり。

 

 

......駄目だ、止まらないでくれ

頼む......頼む......

やめろよ......やめてくれ......

 

 

 

 

 

 

愛川殺しのクロは?

 

 

 

 

 

戸 戸 戸

   川 川 川   

 

 

 

 

......やめろ......!!

 

 

 

「......わたしじゃ、ないんす」

 

「悪いのは、わたしじゃないんすよ!!!!」

 

 

戸川が泣き叫ぶ。

それを見て、目をそらす人、悲しげに俯く人。

それぞれ反応が違って......

 

俺は、戸川をまっすぐ見据えて言った。

出来るだけ、冷静を保ちながら。

 

「大丈夫、戸川は悪くないんだ。

......これは、事故だったから。」

 

「なんで......なんでっ!?

じゃあなんでわたしを指名したんすか!?

わたしを......守ってくれるっていったじゃないっすか!!

わたしはッッ!!生きたいんすよおおお!!!!」

 

取り乱して叫ぶ戸川は、凄く痛々しくて。

 

 

『あたし、幸せになりたいんすよ!!

この世界の、誰よりも自分を幸せにしたいっす!!

勿論、他の人にも幸せをおすそわけするっすよ!!』

 

 

 

そうやって明るく笑った彼女からは想像できないくらい。

いつも優しく俺を励ます彼女からは想像できないくらい。

最低で、最悪で、暗くて、悲しくて、絶望的で。

 

だから、俺は心にも思ってないことをいった。

 

「......戸川は、自分のせいで皆が死んでも幸せになれたか?

......罪悪感で、押し潰されてしまうんじゃないか?

......だから、俺はお前に投票した。」

 

嘘だ、嘘だ。

俺は自分自身に投票した。

お前に死んでほしい訳じゃない。

俺は......お前がいなくなったら......

 

 

「......っ!!

......そう、っすよね。

やっぱり、そうっす。

みんなにも、ゆーやくんにも、くりすくんにも。

ぜーーーっったい死んでほしくないもん......っ!!」

 

「......戸川」

 

「戸川さん......」

 

戸川は無理をして笑う。

本上が悔しそうに俯いた。

 

 

 

「それじゃあ、オシオキしちゃっていいかなぁ?」

 

「......ゆーやくん、くりすくん、それに......皆。」

 

 

「超高校級のアイドル、愛川 流斗くんを殺したクロの......」

 

「......お願いがあるんす。」

 

 

「超高校級のネイリスト、戸川音々さんに......」

 

「わたしの、ぶんまで......」

 

 

「ぴったりのオシオキを用意しました!」

 

「わたしと、りゅーとくんの、分まで!!」

 

 

「それでは......」

 

「......」

 

 

「オシオキターイム!!」

 

「幸せに、なってね!!」

 

 

 

その言葉を最後に、戸川は......

 

首輪をつけられ、天に吊るされた。

 

「~~っ」

 

......俺は死んだっていいんだ

俺より

ただの一般人の俺より

 

 

 

自分が好いたあいつに生きてほしいんだよ

 

 

 

俺は戸川へ手を伸ばし

 

 

 

「だめっすよ、ゆーやくん」

 

 

伸ばした手は

 

 

「じゃあね、みんなぁ......!!」

 

 

伸ばした手は

 

戸川に振り払われて

 

 

戸川は空へ飛んでいった。

 

 

 

戸川は椅子に座り、不安そうに周りを見渡している。

 

その前に、誰かが腰掛けた。

 

それは......

 

 

紛れもない、俺と本上だった。

 

 

_まっかなねいる

 

 

戸川はふっと笑顔になり、

俺達に何かを話しかけている。

俺達であり俺達じゃないなにかは

ふと、戸川の両手をそれぞれとった。

......それから

 

 

 

綺麗にネイルされた彼女の爪を剥がし始めた。

 

 

 

戸川は想像を絶する痛みで叫び、暴れている。

その声がこちらにも聞こえそうで。

 

本上じゃない本上が戸川になにか言った。

それを聞いた戸川は、

ふっと大人しくなった。

さめざめと泣きながら、自分の手を見ている。

 

......いずれ、戸川の手は

赤く染まった。

 

 

おもむろに、俺じゃない俺は靴下を脱がしていた。

戸川は、それを見て目を見開いた。

 

戸川の小さくて可愛らしい足にも、ネイルが施されている。

......まさか

......まさか......

 

 

俺達は、戸川の足の爪を剥がした。

戸川の顔は再び絶望と苦しみに染まった。

でも、絶対に暴れなかった。

......戸川が気絶しても、俺達は爪を剥がし続けた。

 

 

爪が剥がれ、赤く染まった戸川の手足を見て、

俺達はにっこりと笑い、どこかへ行ってしまった。

戸川は、どこも見ていない。

......仲の良かった俺たちに爪を剥がされて......

............。

 

......すごく、苦しそうに見えた。

 

 

前から、大きな爪楊枝が出てきた。

ただの爪楊枝じゃない、金属で出来ている。

......それは、戸川の首に突き刺さる。

やがて戸川の首は飛び......

 

床に、ぽとりと落ちた。

彼女は、絶望の表情をしているように見えた。

 

 

......死の覚悟はあったのに。

残酷で、最悪で、絶望的な......処刑に。

 

 

 

俺よりも、幸せを願った戸川は......

誰よりも希望を持っていた戸川は......

戸川は、絶望してしまった。

 

 

chapter 1 幸せはいつも死合わせで。

 

シロ 愛川 流斗

クロ 戸川 音々

 

 

 

chapter 2

 

 

 

......どうして?どうして?どうして?どうして?

 

 

幸せに......

 

皆で幸せになるって決めたじゃん。

 

 

......アイドルのお兄さんの分まで。

 

......そして、ネイリストのお姉さんの分まで。

 

 

......ねぇ、返事をしてよ。

 

お願いだから......

 

 

 

■■■のお兄さん_

 

 

 

【超高校級の哲学者】加賀美 伊織 は、

自らの研究教室で

深く深く絶望を残した顔をして

冷たく、なっていた。

 

 

 

 

chapter 2

 

シロ 加賀美 伊織

 

 

 

 

 

......僕は、■■のお兄さんに投票した。

 

 

......だって、だって、だって

 

 

しにたく、ないから......

 

 

 

加賀美殺しのクロは?

 

 

多 多 多

々 々 々

   良 良 良   

 

 

 

 

「......ハハ、バレてしまったね。」

 

探偵のお兄さんはにこやかに微笑んだ。

それは、とても清々しくて。

僕には、理解できないものだった。

 

 

 

「......ハハハ、ねぇキミ、ワタシの夢は覚えているかな?」

 

探偵のお兄さんは僕に向き合った。

......探偵のお兄さんの夢?

 

 

 

『ワタシはね、いつか素晴らしい謎をお目にかかりたいんだ!!』

 

 

 

「すばらしいなぞを......みる?」

 

「そうだよ!

前回のなぞは実に面白かったからね!

でも、素晴らしいとはほど遠かった。」

 

大袈裟に肩をすくめた後、

探偵のお兄さんはケタケタと笑いだした。

 

「だから、素晴らしい謎を作ってみようと思ったんだよ!!」

 

......よくわからない。

自分でときたいんじゃないの......?

 

「ワタシはね、思ったんだ。

 

自分で作る謎が、一番至福の謎になるってさ!」

 

......だからって、殺す必要はなかったんじゃないの?

 

「だからその話題に興味を示した加賀美君を殺した!!

一番、素晴らしい謎に近づくと思ったからね!」

 

「......さいてい、だよ。おにいさん。」

 

「......最低だっていいさ。

ワタシの気分は最高だからね!!」

 

ハッハッハと笑う彼からは、少しばかりの恐怖を感じる。

......怖い。とても、怖い。

 

「貴方がそんな最低だって思わなかったわ。

......軽蔑させていただくわね。」

 

「その蔑みの目線、そそるね~!!

はははっ、美女の冷たい目線はいいねぇ!!」

 

 

「じゃあ、オシオキ始めちゃっていいですか!!」

 

「あぁ構わないよ。

残酷に殺してくれ!」

 

 

「それでは超高校級の哲学者、加賀美 伊織くんを殺したクロの

超高校級の探偵、多々良 深くんに......」

 

「あぁ言い忘れていた。」

 

 

「ぴったりのオシオキを用意しました!!」

 

「......期待しているよ。」

 

 

「それではさっそく!」

 

「夏目 颯太。肩書きは__」

 

 

「オシオキターイム!!」

 

「超高校級の■■■、だったね。」

 

 

 

そうして探偵のお兄さんは少し笑った後、

お兄さんの真下の床が消えた。

 

......■■■......?

 

 

_鏡館殺人事件

 

探偵のお兄さんは地面に立つと、

辺りを見渡した。

心から楽しそうに。

 

僕にはその心情は理解できない。

......でも、凄く楽しそうで。

 

 

......探偵のお兄さんは幸せなのかな。

 

あるものを見つけたようで、

急に走っていった。

それはそれはとても大きな館。

......雪山の中に、ありそうな館。

 

そのなかで、お人形さんがなにか話している。

探偵のお兄さんはとても楽しそうに見ている。

 

探偵のお兄さんが扉を開けると、

シャンデリアに潰された1体のお人形さんが居た。

 

妙にリアルで、凄く、凄く怖い。

血のようなものが飛んでいる。

お人形さんは絶望の表情を浮かべ。

周りにいる親族のような人は崩れ落ちて泣いていた。

 

 

恍惚の表情を浮かべてそれを見るのはなんと探偵。

しかも超高校級の探偵。

あぁ、事件を解決してもらえるじゃないか。

 

がっきゅうさいばんの前に探偵のお兄さんは言っていた。

その言葉を、今口にした。

 

 

『Let's start the game!』

 

......さぁ、ゲームを始めよう。

 

 

お兄さんは淡々と証拠を集めていく。

 

 

......でも、その途中にはとても苦しい困難があった。

 

 

証拠品を取ろうとして指が千切れて。

薬品で検証をしようとしたら毒薬が零れて体が溶けて。

罠に引っ掛かり生き埋めになりかけたり。

生きたまま焼かれたり、

水槽のなかに閉じ込められたり、

髪が、腕が、足が、目が、耳が。

 

 

それらを犠牲にしてでも証拠を取り続けるお兄さんは

とても幸せそうで。

 

......あぁ、良かった。

幸せのまま、死ねるんだね。

......よかった。

 

 

 

急に館が燃え上がる。

探偵のお兄さんはそれに飲み込まれた。

勿論証拠も、被害者の体も、全て。

推理なんてしてる暇はない。

暇なんてなかった。

 

 

推理をするために証拠を集めたのに。

自分の体を犠牲にしてまで証拠を集めたのに。

 

 

あぁ、なんて絶望的な。

 

探偵のお兄さんは顔を歪めた。

なんとか証拠のひとつを見た。

その証拠は......

 

 

 

探偵のお兄さんが、哲学者のお兄さんを殺したと言う証拠。

天才探偵が、唯一失敗した証拠。

 

探偵のお兄さんは叫び声をあげ、

そのまま消えていく。

 

館の外で、お人形さんたちは笑い声をあげていた。

 

 

 

【未解決】

 

書類に、青い字でそう書かれた。

 

 

 

 

 

 

chapter 2 深海と織り成す生の不可思議。

 

シロ 加賀美 伊織

クロ 多々良 深

 

 

 

 

chapter 3

 

 

 

「■■っ!!!!返事しろ■■っ!!!!」

 

独田が隣で叫ぶ。

 

「■■■■■っ!!!!」

 

珍しく声を荒らげるプレスィ。

 

 

 

......彼らは泣き叫んでいた。

 

 

 

 

どうして?

 

......どうしてお前”達 ”

が死んでいるんだ?

 

 

ありえない。分からない。

 

 

だって、外に出るのに殺すのは一人で良いじゃないか。

......勿論殺すのは納得できないけど、

どうして、

どうして二人も。

 

 

二人の首には何かが巻き付いた後と、

彼女達が生きていた証......抵抗した痕があった。

間違いなく、間違いなく彼女達は生きていた。

 

......信じたくない。

 

 

 

【超高校級の舞台女優】Raira aressと

【超高校級の弓道部】華道 亜希が、

苦しみの表情で死んでいるだなんて。

 

 

「......亜希......お前が居なかったら、俺は......」

 

「......aress?」

 

誰かの心が落ちて割れる音がした。

 

 

 

 

chapter 3

 

シロ Raila aress

シロ 華道 亜希

 

 

 

......まさか、お前だったとはな。

仲間思いの......お前が_

 

「はははっ!!

あー、楽しかった~!!」

 

こんな、奴だったなんて。

 

 

目を細め、心から楽しそうに笑っている。

自分の髪を使って二人の首を絞めた。

そんな残酷な真実に、耐えられるはずもなかった。

 

 

......あんなに、仲間想いだった

 

 

灰田が、人を__殺めたなんて。

 

 

「お前......よくも亜希をッ!!!!」

 

「ドウシテ、ドウシテ......?」

 

「............ぁ」

 

今にも殴りかからん勢いで独田が叫ぶ。

プレスィが泣き崩れる。

百合咲が光がこもらない目で灰田を見る。

 

それくらい残酷な事件で、猟奇的で。

それから苦しくなるほど絶望的で。

 

 

『日本語、ジョウズジャナイケド、

ワタシハ......ユウヤヲ、尊敬スルデスヨ......?』

 

たどたどしいが優しいアレス。

 

 

『だいじょーぶ!!!!!!

私がみんなを助けてあげるからっ!!!!』

 

眩しいくらいの希望を捧げた華道。

 

 

『あたし、将来は

超絶完璧なヘアスタイリストになるんだ!!』

 

美しい望みをもった灰田。

 

 

そんな彼女らは、

優しさは、

希望は、

望みは、

 

 

すでに、偽りへと、絶望へと変わってしまった。

 

 

「いやー、いつかやってみたかったんだよな、これ!!

あたしの大切な髪で、大切な友達を殺すっていうさ!!

超絶絶望的じゃないかぁ!?!?」

 

きゃははは、と笑って見せる少女は、

いつもの仲間思いの奴じゃない。

......どうして

 

 

 

「なぁ、絶望した?絶望したぁ??」

 

灰田は裂けそうなほど口角をあげる。

そして百合咲を眺めた。

 

「あー、その顔さいっっこう!!

掻き乱した髪も、その後ボサボサになった髪もぉ!!!!

表情も、全部全部全部っ!!!!

あたし好み......♥♥

ねぇねぇ、百合咲もそうでしょ?

あたしのこと、好きでしょ?♥♥」

 

目を光らせて百合咲の顔を覗きこんだ。

百合咲は、完全に絶望しきっていた。

光の籠らない目で、ただただ灰田をながめていた。

 

 

百合咲の隣で、本上はそれを心配そうに見ている。

時折背中を擦っているが、

百合咲は何もしない。

動かない。発言しない。

......まるで、マネキンのように。

 

 

「あー、ほんとにかわいいな。あたしの虹乃♥」

 

灰田は百合咲の髪をほどいて三つ編みを編んでいる。

本上はそれを睨むように見ていた。

 

「かえせっ!!!!亜希をかえせよぉ!!!!」

 

独田は相変わらず泣き叫んでいる。

......彼が愛していたのは幼馴染みの彼女だけ。

 

「......aress......」

 

プレスィはただただ泣いている。

......彼が信じていたのは自分の妹の彼女だけ。

 

彼らの想いは、信頼は、

あっけなく散っていった。

 

 

「ねー、そろそろオシオキしていいかなぁ?」

 

モノウサがそう言った。

独田は、プレスィは、

百合咲は、灰田は、

それに強く反応を示した。

 

 

「もっちろんっ♥♥♥

あー、どんなオシオキなんだー?♥♥

ははっ、超絶楽しみだわ!!」

 

 

「......っ」

 

「......ナンで......」

 

独田もプレスィも黙りこんでしまった。

......俺は、何も言葉を発せなかった。

 

 

「......望さん」

 

「あーー??

あっ!!♥♥百合咲♥♥どうしたーー??♥♥」

 

 

「どうか......」

 

「どうか?♥♥」

 

 

「地獄で反省してください。」

 

「......は?......はぁ?」

 

 

「それじゃあいきましょーう!!!!」

 

「いやだ、待て」

 

 

「オシオキターイム!!!!!!」

 

「やめろおおおおおおおおおおおおおおっっ!!!!!!」

 

 

 

がこん、という音とともに灰田は連れていかれた。

その顔は......

彼女の髪と対称的なほど、真っ青だった。

 

 

 

_塔の上のヘアスタイリスト

 

 

 

灰田は塔の上の窓から、無理矢理顔をつき出されていた。

その目はなにかを訴えるように歪み。

その口はなにかを訴えるように動く。

 

百合咲達はそれを呆然と眺めていた。

 

『のぞみ~、髪の毛下ろして~♪』

 

......まるであの映画のワンシーンのような。

......でも灰田の髪はそこまで長いわけではない。

せめて腰までだ。腰までしかない。

高い高い塔の下まで彼女のかみがとどくわけがない。

 

 

急に手が伸びた。

彼女の髪まで。

 

その手は、彼女の美しい髪を持って引っ張る。

灰田の顔は苦痛に歪んだ。

灰田の赤い髪が数本宙に舞う。

下まで引っ張れるわけがない。

 

 

そんなわけないのに。

 

 

今度は馬をつれてきた。

紐を彼女の髪に結び、馬で引っ張る。

勿論髪が抜けるだけ。

ただ、ひとつ変化があった。

彼女の髪の生え際が、明るい赤みを帯びる。

......赤黒く染まる。

それだけ、たったそれだけが違った。

 

 

灰田は叫び声をあげた。

 

 

全ての手段を試したらしい。

灰田の顔は苦痛に歪み、様々な液体が顔について居た。

血も、涙も、全てが......反射して。

彼女は輝いているように見えた。

 

 

 

灰田は何かを言っている。

 

ゆ り さ き

 

......俺には、『ゆりさき』と言っているように見えた。

 

 

 

彼女の顔は歪む。

頭から更に血が流れている。

その血は彼女の髪に滴り落ちる。

彼女の赤い髪が更に赤く染まる。

 

 

 

あ い し て

 

 

彼女はまた何かを言っている。

......もう何を言っているか分からない。

彼女の顔は絶望に染まる。

 

 

やがて名案を思い付いたらしく、

下にいる何かが指を鳴らした。

 

 

『髪を下に下ろせばいい』

 

 

つまり

 

 

『身体ごと落とせばいい』

 

 

灰田は落ちていく。

ただただ、高い塔の下まで。

 

 

 

それは、映画のワンシーンのようで。

それは、悪役の終焉のようで。

 

 

 

彼女は落ちた。

赤い何かを撒き散らして。

彼女は死んだ。

黒い絶望を撒き散らして。

彼女は消えた。

綺麗な上半身と下半身は、

潰れてしまった。

 

 

下に居た何かは落胆したように灰田を眺め、

やがて塔の中にある階段を上った。

 

 

そして上から梯子をかけた。

 

 

別に髪で上り下りする意味はない。

それが、ロマンなだけ。

 

 

ロマンのため、望みのため。

灰田は死んだ。

 

 

ロマンのため、望みのため。

アレスも、華道も。

灰田の望みで死んだ。

 

_END

 

 

 

chapter 3 望みと希望と優しさはいつか偽りへ変わる。

 

シロ Raila aress

シロ 華道 亜希

クロ 灰田 望

 

 

chapter 4

 

 

 

......わけが、わからない。

なんで?なんできみがしんでいるの?

だって、

 

だって、誰かを殺せばいいって、

 

 

別れは寂しいけど

 

別れは寂しいけど仲間を殺して出れば良いって

 

いってたじゃん

 

 

ぼくは理解できなかったけど

 

少なくとも今、ここで、そうやってしんでいるわけないじゃん

 

だって......

 

 

 

少し常識はずれな■■■■■■■■■のお姉さん......

 

 

 

「......■■さん?」

 

映画監督のお兄さんがそっと呼び掛ける。

......とても悲しげな声で。

 

 

【超高校級のマーチングバンド部】万間 咲楽は

最高級に幸せそうな笑顔を見せ、胸から鮮血を垂れ流して。

ただそこで、安楽椅子で、座っていた。

 

 

 

chapter 4

 

シロ 万間 咲楽

 

 

 

 

ぼくは、手が震えて投票できなかった。

それは、彼女の罪。

でも彼女は......彼女は、依頼されて殺したにすぎない。

彼女は、彼女は罪を犯したけれど

 

 

 

でも......

 

 

■■■■■のお姉さんはぼくの前に立った。

そして......

 

 

ぼくの手を、自分の顔パネルに触れさせた。

......ぼくは投票してしまった。彼女に。

 

 

顔をあげると、■■■■■のお姉さんは

珍しく、朗らかに笑っていた。

 

 

 

万間殺しのクロは?

 

 

中 中 中

   原 原 原   

 

 

......スナイパーの、お姉さん。

 

 

「............ごめんなさい」

 

スナイパーのお姉さんはそっと目を逸らした。

ぼくは、手が震えて

手が震えて

 

 

 

「でも、なんで殺したんだ?

依頼があったからって、殺すって......っ」

 

幸運のお兄さんがスナイパーのお姉さんに話しかけた。

 

「......僕は......」

 

 

 

「僕は、『六芒星』......

......暗殺組織、『六芒星』のメンバー............。

......僕の............本当の名前は『No.99』で。

............『中原未来』は......仮の名前。」

 

 

......暗殺組織。

ぼくにはよくわからないけど......

おだやかではないのは、たしかだ。

 

スナイパーのお姉さんは、袖をまくりあげた。

そこには、タトゥーで六芒星が刻まれていた。

......それが、組織の人間であるなによりの証拠で。

 

「......誰に依頼されたんだ?」

 

「......万間......本人に。」

 

「......そうか。」

 

幸運のお兄さんは顔を伏せた。

 

......それは、余りにも残酷な真実で。

 

「......ねぇ............スナイパーの、お姉さん。」

 

「......どうした、夏目。」

 

「......どうして、マーチングバンド部のお姉さんは......

死を、選んだの?」

 

「 ......皆を守りたい。

......そう言っていた。」

 

 

『えへへっ、ごめんね、法律とか、るーるとか。

当たり前とか、常識とか。

よく......わからないからっ。』

 

そうやって笑うお姉さんの姿が思い出される。

......きっと、死んじゃいけないって分からなかったのかな。

 

 

『......わっ......

......驚いた?』

 

無口でも、それを克服して

皆を楽しませようと、幸せにしようと頑張っていたお姉さん。

......そのお姉さんは、今幸せそうな笑顔をぼくにみせている。

......しんだお姉さんと同じように。

 

 

「......ごめんなさい......

でも、依頼だったから......

僕はそれを............遂行しただけなの............」

 

祈るように手を組むお姉さん。

それは、きっとぼくたちに話しかけてるんじゃない。

......マーチングバンド部のお姉さん。

常識はずれで、ちょっとお馬鹿だったけど......

......凄く、いいひとだった。

 

 

「ねーえ!!そろそろオシオキしていいかなぁ!!!!」

 

「じゃあ......僕は罪を償うから......。」

 

 

裁判席の中央でにこりと笑うお姉さんの目からは、

微量の液体が滴り落ちていて。

......凄く、怖いんだって。

いくら殺人組織のメンバーだからって。

死ぬのは......怖いんだって。

......そう、思ったけど。

 

 

「じゃあ!早速始めちゃいましょう!!」

 

「......僕、本当は......

......死ぬのは......怖くないけど......」

 

 

「オシオキターイム!!!!」

 

「皆と......友達になりたかったな......」

 

 

 

お姉さんは連れていかれた。

誰もが手を伸ばそうとしたけど......

お姉さんは、ただ笑うだけだった。

 

 

お姉さんは辺りを見渡した。

周りには覆面を被った人形がたくさんあって。

 

その人形達は、絶望的な顔をしていた。

 

 

_はーとを撃ち抜け☆

 

 

【依頼状:きそくをやぶったからころしてほしい】

 

【依頼状:いきるってなに】

 

【依頼状:しぬかくごはできてる】

 

【依頼状:いきているいみがわからない】

 

【依頼状:かんぜんはんざいをおこしてほしい】

 

【依頼状:だれにでもやさしくしてあげたかった】

 

【依頼状:きぼうがほしい】

 

【依頼状:あいしてほしい】

 

【依頼状:みんなのためにしにたい】

 

依頼状は、9枚。

 

スナイパーのお姉さんは、それをみて顔を歪めて......

 

覚悟を決めたように、置いてあったライフルを持った。

 

お姉さんの目が光り、自我を失ったように見えた。

 

 

一人目は、黒い髪だった。

 

撃たれた。

 

なぜか踊っていた。

 

 

二人目は、金髪だった。

 

撃たれた。

 

なぜか歌っていた。

 

 

三人目は、茶髪だった。

 

撃たれた。

 

なぜか首が取れてしまった。

 

 

四人目は、暗い紫髪だった。

 

撃たれた。

 

なぜか考え込んでいた。

 

 

五人目は、ワインレッドの髪だった。

 

撃たれた。

 

なぜか燃えてしまった。

 

 

六人目は、銀髪だった。

 

撃たれた。

 

なぜか首を押さえて暴れた。

 

 

七人目は、明るい茶髪だった。

 

撃たれた。

 

なぜか弓を射とうとした。

 

 

八人目は、赤い髪だった。

 

撃たれた。

 

なぜか自分の髪を編んでいた。

 

 

九人目は、金髪だった。

 

撃たれた。

 

幸せそうに座っていた。

 

 

 

依頼をこなしたお姉さんは、

自我を取り戻した。

 

 

そして......全員の覆面を取った。

 

 

一人目は、踊り子。

二人目は、アイドル。

三人目は、ネイリスト。

四人目は、哲学者。

五人目は、探偵。

六人目は、舞台女優。

七人目は、弓道部。

八人目は、ヘアスタイリスト。

 

 

その誰もが、絶望していた。

その誰もが、かつての希望だった。

その誰もが、彼女が求める人だった。

その誰もが__彼女がなりたかった人だった。

 

 

 

九人目は、マーチングバンド部。

 

彼女を指差して、笑っていた。

それは、悪魔の微笑みに見えて。

それは、彼女を恨んでいるように見えて。

 

 

 

『守れなかった仲間』にとどめを刺したお姉さんは、

『自分が殺した仲間』を抱いて泣いた。

深く深く、反省しながら。

深く深く、絶望しながら。

 

 

その後ろから来るのは、

生き残っている、皆に置いていかれたぼくたちにそっくりな人形。

 

ぼくたちはお姉さんが守れなかった仲間を抱いて泣いていた。

ぼくたちはお姉さんを睨んでいた。

 

 

【依頼状:おまえがしね】

 

 

「......っ!!」

 

お姉さんは、それをみて泣いた。

守れなかったなら、自分が殺したことと変わりない。

守れなかったなら、友達になれるわけがない。

守れなかったなら__自分が死ねば良い。

 

 

お姉さんは撃たれた。

自分の相棒の仕事道具で。

お姉さんは撃たれた。

友達になりたかった仲間達に。

お姉さんは撃たれた。

絶望した希望達に。

 

 

 

【依頼状:なかまにうたれてしにたい】

 

 

 

chapter 4 狂い咲く少女の来世。

 

シロ 万間 咲楽

クロ 中原 未来

 

 

 

chapter 5

 

 

......うそだろ

思わずそんな声が口から漏れでた。

 

お前......お前はっ、■■■の分まで生きるって

いっていたのに

 

いっていただろう

 

なぁ

 

 

彼のネクタイには、彼女のネクタイに付いていた装飾が

悲しげな色をして佇んでいた。

まるで、彼の死を悲しむように。

まるで、仲間の死を悲しむように。

 

俺の隣で独田は、そのネクタイに触れて

彼になにかを話しかけていた。

 

 

【超高校級の社長】Raila presiは

自室のベットで沈みこむように眠りこけていた。

 

 

そして......

彼の胸元には、何よりも大切な妹と映る幸せそうな写真があった。

 

 

chapter 5

 

シロ Raila presi

 

 

......思わず手が震えた。

お前はどこまでも孤独なんだな。

どこまでも、どこまでも、どこまでも。

 

 

presi殺しのクロは?

 

 

独 独 独

   田 田 田   

 

 

「あああああっ、亜希ぃ、亜希ぃっ!!

おれは、おれはやったぞっ!!!!」

 

裁判席の中央で涙を流しながら華道の遺影を見ているのは、

紛れもなく、超高校級の外科医で。

華道のことを、誰よりも誰よりも愛した幼馴染みで。

 

 

「......ねぇ、独田お兄さん......」

 

夏目は珍しく独田のことを名字で呼んだ。

俺も幸運のお兄さんとしか呼ばれていないのに。

 

「独田お兄さんは、どうして......

どうして社長のお兄さんを殺したの?」

 

「......あ?

......アイツが、可哀想だったからだ。

......アイツは、気が動転していて......

ライラ......妹に会うために、死のうとしたんだ。

......俺をころして、処刑されることで。」

 

「だから俺は、あの薬を注射した。

......すぐに楽になれるし、副作用も_。

......何よりも、アイツが殺人を起こして妹に会えないのを

防ぐために。......妹も浮かばれないだろう、そんな最期じゃ。」

 

......プレスィは、副作用として幻覚を起こしていた。

妹に会える、幸せな幻覚。

きっと最期まで、妹のことを想い続けていた。

 

 

『アレスは、ボクの自慢ノ妹ダよ。』

 

そう言って悲しげに微笑むあいつは誰よりも妹想いだった。

 

 

「ははっ、俺は......

だから俺はあいつを殺したんだ。」

 

清々しいほどに笑うお前が分からない。

......お前は自分勝手だっただろ、もっと。

 

お前は、お前を誰が動かしたんだ?

 

 

脳裏に浮かぶのは、アイツの笑み。

 

『もっと仲良くしなさいってばーー!!!!!』

 

『あぁもううるっせぇなぁ!!』

 

『なんで医者になったのよ!!!!

沢山の命を救うためじゃないのーー?!!?!』

 

『いや、お前を治す............何でもない』

 

『あーっ!!なんか隠したでしょーーー!!!!!!』

 

『うううううるっせぇ!!近付くなって!!』

 

仲良さげに笑う彼らは、もう二度と会えない。

......それでも、独田は殺人を起こしたのか。

仲間の、ために。

 

 

「じゃあ独田お兄さんは?」

 

「はぁ?」

 

「......独田お兄さんは?」

 

「俺がなんだよ。なんか文句あるのか?」

 

「......独田お兄さんは、幸せなの?

 

 

殺人を起こして、処刑されても......」

 

「あぁ?

......っはは」

 

「俺はな、亜希の分まで生きるってきめたんだ。」

 

「だから、だからな......」

 

「処刑されても......」

 

 

 

「いいわけねぇだろぉぉおおおおおっ!!!!!!」

 

 

裁判場のドアを蹴破って、

独田は走っていった。

どこまでも、どこまでも、どこまでも、どこまでも。

 

 

「あっ!!!!逃げた!!!!」

 

「走って!!!!」

 

夏目が裁判場から出て叫んだ。

 

「ずっとずっとずっとずっと走って!!!!

 

 

生きて!!!!お願いだから生きてよおおおおおおおっっ!!!!」

 

 

 

_走れ!外科医!

 

 

独田は走る。

ずっとずっとずっとずっと。

流れる汗も、涙もそのままにして。

 

手術をしているからか、

華道と弓道をしていたからか、

あいつは俺なんかより

ずっっっと体力がある。

 

 

「はぁっ、はぁっ、はぁっ」

 

今回は音声がついているらしい。

きっとモノウサが切るのを忘れたのだろう。

 

「......っ、ぁき、大丈夫だからっ、なっ!!」

 

「ぉれはっ、ぉまえの分までっ、ぃきてやるからなっ!!!」

 

執念を、愛情を、全てをバネにして走る。

ひたすら、ずっと。

 

後ろからなにかが迫ってくる。

 

 

それは、大きな鋸。

 

独田の命を切り裂こうと、迫る。

 

独田はそれを一瞥したあと、

さらに速く駆け出した。

 

 

それは、大きな鎌。

 

独田の命を刈ろうと、迫る。

 

独田はそれを一瞥したあと、

さらに速く駆け出した。

 

 

それは、大きな鋏。

 

独田の命を断ち切ろうと、迫る。

 

独田はそれを一瞥したあと、

さらに速く駆け出した。

 

 

それは、大きな刀。

それは、大きな剣。

それは、大きなギロチン。

それは、大きなカッター。

それは、大きなメス。

それは、大きなナイフ。

 

 

それは、それは、それは、それは。

独田の命を削り取ろうと、

独田の希望を刈り取ろうと、

迫り、迫り、迫り、迫り............

 

 

 

 

人間である限り、ある程度の限界を超えると意識を失う。

人間である限り、ある程度の限界を超えると諦めてしまう。

 

 

独田は

 

 

独田は

 

 

自らの執念を愛情を哀情を

全てを武器にして戦った。

 

 

独田は

 

 

独田は

 

 

「はあっ、はあっ、はあっ、はあっ」

 

 

独田は

 

 

独田は__

 

 

 

 

ぐちゃり

 

 

ぐちゃ

 

 

ぐちゃあ

 

 

 

嫌な音がした

 

 

「がぁっ!!」

 

 

「あがっ!!」

 

 

「うぁっ!!」

 

 

「ああああああああっ!!!!」

 

 

 

「あき、あき」

 

「おれはおまえを」

 

「おれは......」

 

 

 

 

「す」

 

 

「き」

 

「だった」

 

「のに」

 

 

「おれ」

 

「まも」

 

 

「れな」

 

 

 

「ごめん」

 

 

 

「ごめんなさい」

 

 

 

「ゆるしてください」

 

 

 

独田は生を手放した。

 

独田が生を手放しても、相変わらず刺さるそれは

 

独田を馬鹿にするように

 

独田の執念を愛情を哀情を全てを嘲笑うように

 

独田を壊して、潰した。

 

 

ぽとり

 

独田の透き通るように美しい瞳が落ちた。

それは、武器たちににつぶされて

 

独田の生の証は

廊下に染み付く血だけとなった。

 

 

chapter 5 残された者、遺された物。

 

シロ Raila presi

クロ 独田 澄

 

 

 

 

chapter 6 戦士たちよ、真実を照らせ

 

 

 

ちがう

 

ちがうちがう

 

ちがうちがうちがう

 

ちがうちがうちがうちがう

 

はんにんじゃない

 

 

 

「お前が黒幕なんだろう。」

 

 

ちがう

 

ちがうちがう

 

ちがうちがうちがう

 

ちがうちがうちがうちがう

 

しんじて

 

くろまくなんかじゃない

 

 

 

「なぁ__」

 

 

やめて

 

やめてやめて

 

やめてやめてやめて

 

やめてやめてやめてやめて

 

 

「夏目 颯汰」

 

 

ぼくは

 

ちがうんだ

 

 

「......いや、ちがうな」

 

 

やめて

 

たすけて

 

しんじて

 

ちがうんだ

 

 

 

「【超高校級の実験体】神蔵和泉流......カムクライズル。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒幕 夏目 颯汰

 

 

 

 

 

黒幕 神蔵和泉流

 

 

 

俺は、そっとボタンを押した。

夏目は崩れ落ちたまま、動かない。

涙を流して、動かない。

 

自分がカムクライズルだという事実を受け止められないらしい。

 

......ごめんな、夏目......

 

 

俺は......

 

信じたかった、お前を......

 

 

 

愛川を殺した真のクロは?

 

 

神 神 神

蔵 蔵 蔵

 

 

 

生き残り

 

山本 佑哉

本上 来栖

百合咲 虹乃

神崎 美亜

 

 

 

生き残り?

 

 

生き残り

 

 

■き残り

 

 

■■残■

 

 

■■■■

 

 

■■■■■■■

 

 

独り残された者

 

 

 

 

 

 

 

 

それは

 

 

 

 

 

「ぶっぶー、ふせいかーい!!!!」

 

 

ブザーが鳴り響いた。

 

 

なんで?黒幕は夏目くんじゃないの?

どうして?

 

 

「ねぇねぇ、気づいた?」

 

「投票ボタンはね、」

 

「『モノウサ』のボタンにも押せるってこと♥」

 

 

どうして、どういうことなの?

 

 

「ま、まってくれ!!どういうことだよ!!

夏目は神蔵じゃないのか!!?」

 

「いーや、夏目くんは神蔵だよ。」

 

 

 

「ただ、神蔵なだけだよ。」

 

 

 

「黒幕はね、」

 

 

 

 

「いないんだよ♥」

 

そんな

 

どういうことなの

 

じゃあぼくたちは

 

処刑__

 

 

「どういうことなの!?

結局愛川くんを殺したのは……

黒幕じゃないならっ……!!誰なの!?」

 

「そ、そうですよっ!!

結局誰なんですかっ!?」

 

 

「ふーん、まだわからない?」

 

「分からないよ......。

どうして僕たちは......

処刑、されなきゃ......」

 

 

「うん?いま三浦くん、

『僕たち』って言った?」

 

「犯人自らが気づかないなんて、間抜けだね~!!」

 

 

 

 

「犯人は君だよ。三浦くん。」

 

 

 

「......え」

 

 

 

......僕が?

 

どうして?

 

 

僕はあんな美しくない殺しかたはしない

 

希望を持たせて

 

希望を持たせて殺すんだ

 

だから、ぼくじゃない

 

ぼくじゃない

 

 

 

「じゃあ、早速始めちゃいましょう!!!!オシオキを、ね!!!」

 

「ま、まってくれっ!!!!

こんなの無効だろ!!」

 

「信じられないわっ、三浦くんが犯人なんてっ!!」

 

「そうですよ!私たちは__」

 

 

「......ねぇ、モノウサ。」

 

本上くんが静かに語りかけた。

 

 

「あの時点で、愛川くんは」

 

「死んでいなかったんじゃないかな?」

 

「ふふ、」

 

 

「ふふふふっ」

 

 

「だぁいせーいかぁあああいっ!!!!」

 

 

「本当は生きてたんだよ♥」

 

「でもまだ死体発見アナウンス、鳴らしてなかったでしょ?」

 

 

「だから間違ってはないんだよ~♥」

 

 

「......あのとき、三浦くんは......」

 

「そう!!感圧板を踏んだんだ!!」

 

「そのとき、動いたんだよ、装置がっ!!」

 

「......うぷぷ、そろそろ始めようね、オシオキ。

もう待ってられないからっ!!」

 

 

 

「......信じられません」

 

「私、まだ執筆もあるのに」

 

「私、まだ描かなくちゃいけないのに」

 

「......わたし............しにたくない......」

 

百合咲さんは

 

 

「......そうた、くん」

 

「......しんじてあげればよかったのに」

 

「私......精神科医失格よね......」

 

「............死にたくないの......」

 

神崎さんは

 

 

「......なんで気づけなかったんだ」

 

「......気づかなかったせいで処刑を......」

 

「......僕も、皆も、百合咲さんも......」

 

「皆、死んじゃうなんて_。」

 

本上くんは

 

 

「......俺は」

 

「なんで戸川をクロにしてしまったんだろう」

 

「あいつが死ぬ必要なんてなかったのに」

 

「......俺は......戸川の分まで......」

 

山本くんは

 

 

「......」

 

「............」

 

「..................」

 

「......たす......けて......」

 

夏目くん_神蔵くんは。

 

 

絶望を、感じていた。

とても大きな、絶望。

 

 

 

「じゃあ始めるからね!!!!

オシオキターイム!!!!」

 

僕の耳にはなにも入ってこなかった。

誰もが、連れていかれた。

皆は連れていかれた。

僕以外の

皆が

 

 

僕は

ただ

ひとりぼっちで

 

 

 

しにたくない

 

しにたくない

 

三浦

 

百合咲

 

神崎

 

本上

 

夏目

 

 

......戸川

 

 

 

たすけてくれ

 

 

「うわあああああああああああっっっ!!!!!!」

 

 

_普通の男子高校生の普通の一日

 

 

 

「......」

 

俺は通学路のような場所にたっていた。

 

【走れ!】

 

......

 

指示にしたがって、俺はひたすら走った。

 

まるで、独田のように。

 

 

「いっけなぁい☆ちこくちこくぅ☆」

 

角から女子の声が聞こえてきた。

 

まるで、少女漫画のような。

 

がしゃああああああああんっっっ

 

おれとそいつはぶつかった。

 

 

 

そいつは、刃物を持っていた。

 

俺に突き刺さる。

 

刺さる。

 

「もー、ちゃんと前見てよねっ!」

 

女子は走っていった。

 

いたい

 

いたい......

 

気づけば俺は教室に居た。

 

テストを返している最中らしい。

 

「お前もうちょっと頑張れよ」

 

俺の結果は4点。

 

その低い点数が俺に突き刺さる。

 

 

 

 

物理で。

 

 

 

「がっ......っ!?!?」

 

さっき女子に刺された箇所もいたい。

 

いたい

 

もうやだ

 

やめてくれ

 

 

それから俺は、『普通』の学校生活をした。

 

数学の授業。

 

体育の授業。

 

調理実習。

 

 

でも、それらは『普通』じゃなかった。

 

答えを間違えれば頭を刺されて。

 

シャトルランで足を止まれば足を刺されて。

 

少しでも、1gでも計り間違えれば腕を刺されて。

 

 

もうやだ

 

いっそのこと

 

ころして、くれ

 

 

 

くらい、くうかん。

 

だれもいない

 

しんじたなかまも

 

だれもかれも

 

 

 

 

目の前に誰かが現れた。

 

 

「とが、わ......っ」

 

 

俺が大好きだったひと。

 

俺が守りたかったひと。

 

俺が......俺が指名しなきゃ

 

生きていた、愛しいひと。

 

「ねぇ、山本くん。」

 

「......なんだよっ......」

 

 

「ふふ、山本くん。」

 

戸川は俺の頬に触れた。

 

心拍数が上がる。

どれだけ危機的状況でも、俺は

戸川に、狂わされている。

 

 

「死んでくださいっす!!!」

 

俺は突き飛ばされた。

 

「とが、わ?」

 

突き飛ばされた先には、

 

棘が、大量に生えていて。

 

ぐちゃ

 

ぐしゃり

 

ぐちゃぐちゃ

 

俺の体に

 

ただただ、突き刺さる。

 

 

刺さり、刺さり、刺さり、刺さり、刺さり、

 

 

刺さって刺さって刺さって刺さって刺さって刺さって

 

 

俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は

 

 

戸川がいなきゃ

いきられなくて

 

 

おれは戸川を

 

だれよりも

 

 

 

だれよりもあいしていたのに

 

 

 

俺は

 

戸川を

 

 

 

ころ

 

 

 

 

 

ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ

 

 

............

 

 

 

ぐしゃり

 

..................

 

 

 

ぐちゃあ

 

...........................

 

 

 

【オシオキ 完了】

 

 

 

「......颯汰くんっ!!」

 

神崎お姉さんがぼくに手を伸ばした。

 

ぼくは、

 

ぼくは、

 

ぼくは、ただの実験体。

 

被験体。

 

 

ぼくは、

 

ぼくは、

 

ぼくは、本当の才能なんてない。

 

だから

 

お姉さんと一緒に居る権利なんて

 

 

「颯汰くんっ!!」

 

お姉さんがぼくに抱きついて、

 

ぼくと共にオシオキされようとする。

 

ぼくの巻き添えになろうとする。

 

......どうして、ぼくを?

 

 

「大丈夫よ」

 

「大丈夫、大丈夫......」

 

「わたしが、護ってあげるから」

 

 

 

_メンタルナース♥きゅあ みあ

 

 

_落第者の末路

 

 

【たいへんっ!!

みあのだいすきなそうたくんが

おしおきされちゃう 

きゅあみあ、そうたくんをまもって!すくって!】

 

【問1.大切な人を護れ】

 

ぼくたちの前に紙が落ちる。

 

 

神崎お姉さんはそれを取って、

ゆっくりとぼくにそれをみせて微笑んだ。

 

「大丈夫よ、私が守ってあげるから。

救って、みせるから。」

 

 

 

神崎お姉さんは、いつのまにか変身していた。

可愛らしい制服に腕を通し、

可愛らしいヘッドドレスを着けて、

可愛らしい白衣に身を包み、

可愛らしいリボンが胸元についている。

 

 

 

「ふふっ、大丈夫よ。」

 

神崎お姉さんはくすりと笑う。

 

 

......たいせつなひとを、まもれ。

 

 

 

神崎お姉さんを

 

まもらなくちゃ

 

 

 

神崎お姉さんは目の前から迫り来る敵をみて、

 

ステッキを握った。

 

 

 

きらり、きらり。

 

ステッキから綺麗な光が溢れて、

 

ひらり、ひらり。

 

神崎お姉さんの服が可憐に揺れて、

 

ゆらり、ゆらり。

 

敵が揺らいでいって。

 

くらり、くらり。

 

目眩がして。

 

 

 

 

お姉さんは、自分が発光する光に

 

ステッキが発光する光に

 

 

光に

 

 

 

焼かれていた

 

 

 

「お姉さんっ!?」

 

「あぁああああああああっっ!!!!」

 

「あついっ」

 

「やだ」

 

「まもらなくちゃ」

 

「そうたくんっ......」

 

 

 

「......そうた、くん」

 

「しんじて......あげられ......なくて......」

 

「ごめん......なさい......」

 

「............」

 

「............」

 

「............」

 

 

 

............

 

お姉さんは、しんだ。

 

 

おねえさんは

 

みあ

 

みあさんは

 

 

 

「問1_不正解

 

落第とみなし、処罰を執行する。」

 

 

 

僕は落ちていった。

 

どこまでも

 

どこまでも

 

どこまでも

 

闇の中に

 

闇の中に

 

闇の中に

 

実験体でも

 

被験体でも

 

 

 

実験されても

 

 

 

完璧に

 

 

本物のカムクライズルには

 

 

なれなかった

 

 

 

【オシオキ 完了】

 

 

 

百合咲さんは僕に抱きついて、

泣きじゃくっていた。

 

「ほんじょうくん」

 

「しなないで」

 

それはこっちの台詞だよ、と

少し微笑んでいうと、

百合咲さんは僕にすがりついた。

 

おいていかないで、と。

 

子供の様に泣く彼女は、まるで3回目の裁判の後のようで。

 

「ほんじょうくん」

 

「百合咲さん、ごめんね」

 

 

唇をそっと重ねると、彼女は吃驚したように固まった。

 

愛おしくて、切なくて、苦くて、甘い。

そんな、辛い恋だった。

 

 

やがて僕たちは連れていかれる。

 

でも、そこで諦める僕じゃなかった。

 

百合咲さんの処刑は、

 

きっときっと、辛い。

 

だから、僕は

 

百合咲さんと、場所を交換した。

 

 

_rule book

 

 

【ルール違反!ルール違反!

直ちに違反者を処刑しろ!】

 

百合咲さんは、

 

とても大きな本の上にたっていた。

 

ページが捲られそうになり、

百合咲さんは慌てて床を押さえる。

 

百合咲さんは、視界の隅に僕を見つけると、

少し困惑したように唇が動いた。

 

『どうしてこうかんしたんですか?』

 

......きっと、すぐわかるはず。

 

 

処刑された皆は、朽ち行く自分の体を

眺めていなきゃいけなかった。

でも僕の処刑は、推理が正しければ......

 

 

百合咲さんは、本に押し潰されそうになっている。

 

百合咲さんは、

 

天井を押さえる。

 

 

 

......泣きそうな彼女をみて、僕は思案する。

 

このまま潰されれば、死ぬ前の一瞬の恐怖で済む。

......でも

 

彼女は、死を望んでいない。

 

 

僕は走る。

 

望んでいない死を強制することはできない。

 

 

「にじのさんっ!!」

 

百合咲さんを連れ出して、走る。

 

どこか、どこか遠くへ。

 

「くりすくん?」

 

困ったように眉をひそめる彼女の頬に、

美しく光る雫が落ちた。

 

あぁ、運動が出来れば良かったのに。

僕が、運動部だったなら。

 

こんな恐怖を感じさせずに、

もっと速く走れたのに。

 

百合咲さんを肩に乗せ、さらに走る。

 

百合咲さんはそんな僕をみて、そっと

 

足を、地に着けた。

 

なにしてるの、と問いかけても、悲しげに笑うだけで

 

 

「ルールだから、ごめんなさい」

 

 

百合咲さんは、処刑場まで踵を返す。

その後ろ姿は、覚悟を決めた様な。

そんな......そんな。

 

 

「まって、まってよっ!!」

 

「即死出来るなら......私は大丈夫ですから」

 

「でもっ......だって!!」

 

「苦しまずに、死ねるならいいんです」

 

「にじのさんっ!!!」

 

「じゃあ、また......来世で会えたら。」

 

ふわりと手を降る彼女は

 

 

美しくて儚い

 

妖精のようで

 

やがて、処刑は、始まった。

 

百合咲さんは、覚悟を決めたように目を瞑っている。

 

その目は、口は、柔らかく、微笑んでいる。

 

......大丈夫ですから

 

......苦しまずに、死ねるならいいんです

 

言葉が脳裏を巡る。

 

巡り巡って、帰ってくる。

 

次の瞬間、僕は絶望を感じた。

 

即死なんかじゃない

 

 

 

めりめりと、ゆっくり迫っていく表紙。

 

それは、ただただ恐怖で。

 

皮膚が削られる。

 

百合咲さんは悲鳴をあげた。

 

即死なんじゃない

 

百合咲さんは苦しそうにもがいた

 

即死なんかじゃない

 

絶望に満ち溢れた彼女は、やがて息を引き取った。

 

そして、僕も連れていかれた。

 

_れんあいしゅみれーしょんゲームをこうりゃくセヨ!

 

『くりす!早く起きなさいよっ!』

 

王道ツンデレ幼馴染みであろうひとが話しかけてくる。

 

五月蝿い。

 

はなしかけないで。

 

ぼくには

 

にじのさんがいるから

 

 

下駄箱。

 

ぼくは、押し潰された。

 

迫り来る女の人たち。

 

女の人たちは、押し退けても押し退けても

 

ずっと、迫り来るばかり。

 

戸川さんに、山本くんに、怪力と呼ばれた僕でも

 

歯が立たないくらいの人数。

 

くるしい

 

おさないで

 

おねがい

 

にじのさんが

 

にじのさんが

 

 

............くるしい

 

............ぼく

 

......もっと

 

............もっと、よみたかった

 

......「ぼく」というものがたりを......

 

..............................

 

 

【オシオキ 完了】

 

 

「おねがい」

 

「おねがい」

 

「ひとりに」

 

「ひとりにしないでぇっ!!!!」

 

僕はただ、

 

床に座り込んで泣いた。

 

孤独を感じて

 

独りという絶望を感じて

 

彼らの死は、美しいものじゃない。

 

彼女らの死は、美しいものじゃない。

 

希望がないなんて

 

希望を感じられないなんて

 

こんなの

 

こんなの__

 

 

 

すごく、

 

絶望、的。

 

 

独り残された者

 

三浦 玲音

 

 

 

▽『孤独の鍵』を入手しました。

 

 

 

▽『メモ_6』を入手しました。

 

 

 

あーあ、またやっちゃった

 

キャラクターを増やせば増やすだけ

 

作業時間が増えていくだけなんだけど......

 

結局こうなっちゃうし、ね?

 

しかも、今回はキャラデザ募集しちゃったしな......

 

あれ、貴方は読者様?

エヘヘ、いつもありがとうございます!!!!

え?私が誰か?

 

えっと......

 

まぁ、カーテンコールで全て明かしてくれるでしょ!!!

 

アカツキロンパの、生存者たちが、ね!!!!

 

そのとき私は......っ!!

 

ヘヘッ,楽しみだなぁっ!!完結が!!

 

 

_例外が発生しました

 

_character file ■■■■ に例外が発生しました

 

_再起動します

 

 

......まぁまだ全然完結してないけどさっ!!

 

はぁ......

 

 

さぁ、

 

 

執筆を、再開しようかな。

 

 

_アカツキロンパ curtain call へ続く

 

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