柱島泊地の風便り   作:風間正章

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銀座の出会その壱

銀座三越の開館前時間に、長蛇の列が形成されている。

およそ、銀座とか。

況してや、銀座三越とかに。

絶対似つかわしくない人物達で形成された列が。

粛々と礼儀正しく列を乱す事なくで有る。

その静けさたるや、戦国時代の上杉軍の陣中を想わせる程で有る。

 

こんなに、礼儀正しくしてるのに一部twitter等で炎上する事も有るとか?

そして、決して安くない値段設定?の商品が瞬殺されていく。

深海棲艦に寄る鎖国状態で、内需拡大を邁進するしか経済いやいや、日本国家が持たない昨今。

我が懐具合を省みない、この消費。

これが、経済を回す一因となっているのが紛れもない事実。

救国の英雄とは、正にこの人々の事を言うのだろう。

そして、まだまだ我が国の経済は何とかなるかも知れないと思わせる好景なのである。

政治屋共は、この場に足を運び。

オタクの底力を体感すると良いのだ。

そして、転売ヤーの駆逐に性を出して頂きたい。

 

では、風間がこの救国戦線に参加するのかと、言うと。

懐に戦力が無い為に、断腸の思いで。

救国の英雄達に心の中で声援を送るのであった。

 

銀座三越付近は、地下道を含めてキャンペーン対象の艦娘のポスターが彼方此方に貼り出されている。

今回の商品は何かな?

今回は、艦娘の支援は出ていないのだな。

毎回、派遣されている事ではないのだ。

 

後ろから、ドスンと当たられた。

よろけて、踏み留まる。

脚部ユニットで、水上航行していると体幹が鍛えられる。

こんな所で、役に立つとは。

振り向くと、女の子が尻餅を着いていた。

「ごめんね。大丈夫かな?」

と、近づいた。

お互い、コロナ過でも有る為にマスクは付けているので。

表情が、掴み難いのだが。

物凄く、胸の中がザワツイた。

「ゼロ寄越せ。」

「は?( ̄▽ ̄;)」

何?この子?

「すみません。」

と、美女が走りよって来る。

三越の袋を抱えた姿で。

「ホッポ駄目じゃない。」

「う~」と、呻く女の子。

「お怪我は、有りませんか?」

「いえ、此方こそ。娘さんは大丈夫ですか?」

美女は、マスク越しでは有るが少し眉を潜めた様に見えた。

アレ?違うのかな。

「すみません。部下と良く親子に間違われますので、思わず。」

いえいえと、答えて。

美女は、女の子を立たせて。

「私も、間違われますから。」

「ホッポ、チョロチョロしないの。」

メッと、女の子を諭す。

失礼しますと、二人は去って行った。

日本人ではないな。

深海棲艦の為に、帰国する事が困難な現状だから。

様々な国の人々が、日本に居る。

雰囲気的に、何処で会った様な気がする感じだったが。

何だか、危険な胸騒ぎがする。

 

風間は、市ヶ谷に取って返すと。

上層部に訴えた。

「深海棲艦が、銀座に居る。」

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