柱島泊地の風便り   作:風間正章

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提督の役目その壱

執務室に半ば、引き摺る様に押し込まれたのは。

この柱島泊地の総責任者にして、最上階級の人物で有る。

風間提督は、床の上に正座で小さくなった。

「提督、何度も言ってますけど。」

メッと、五月雨に諭すかの如く言われ始めた。

二人の関係を知らない人が見たら。

父親が娘に、怒られている様に見える光景で有る。

又、関係性から見ても風間の方が上官なのだが。

完全に、主客転倒している。

そして、五月雨の左手薬指には輝く指輪が見える。

風間の左手薬指にもだ。

この関係からだと、尻に敷かれているとも見える。

泊地の他の艦娘達からも、そんな感じで認識されているのも事実だが、風間にも其処は反論したいのだが。

しかして、現実はその通りなので有る。

「でもさ、ここのモニターで指揮するより戦場で指揮した方が、細かい指示出せるし。」

「それに・・・」

「でもさでも、それにでもない‼️」

五月雨にピシャリと言われて、風間は黙った。

「明石さんには、私から禁止だと命令として言って起きます。」

ウッと、呻く風間に追い込む様に五月雨は続ける。

「只の人間の提督が、戦場海域に居て流れ弾に当たったらミンチに成ります。」

「それに、提督を護衛する余計な戦力や気力。」

「指揮官が負傷して、指揮取れ無くなった艦隊はどうなると思いますか?」

一々正論で、返す言葉がない。

「はい」と、項垂れると。

五月雨は、しょうがないなと苦笑して。

この話しは、ここまでと打ち切った。

「御茶を入れますから、書類の決裁をお願いします。」

風間は、部下たる艦娘に注意叱責する時は後を引かない様に心掛けているのだが、五月雨もそれに習っている。

床の上から、自分の席に移動し机上の書類を見る。

五月雨が手際よく纏めくれるので仕事は捗るのだが、色々と激務では有る。

 

深海棲艦との戦争に突入し、世界情勢が一変し日本も否応なしに対応しないと成らない状況となっている昨今。

今の状態を説明したい。

この柱島泊地は、日本国防衛省海上自衛隊に所属する泊地で有る。

従って、階級が存在する。

提督で有る風間は大将(だいしょうと、読む)を拝命されている。

五月雨は、駆逐艦だが筆頭書記艦で中将となり。

他の配下艦娘の階級に付いては後程紹介する。

因みに、明石は工作艦で少将。

海上自衛隊なら、階級の呼称は旧軍扱いでは無く大将ならば海上幕僚長たる海将となる所だが。

差別化の為か旧軍階級で制服迄、旧軍の制服に階級章で有る。

自衛隊にも、この階級で扱われる為。

風間が、自衛隊に出向く時など隊員にビシッと敬礼をされる。

風間自身は、民間時代に警備員を経験して居たので敬礼や回れ右等の初動は出来るが、一般人の民間から提督になった人物は色々と大変で有る。

しかし、階級だけの話しなので命令権は配下の艦娘にのみ適応となり、自衛隊に対する階級上の命令権は無い。

又、柱島泊地にも風間の艦隊以外にも多数の艦隊が有り。

各々に、艦娘が存在している。

例えば、五月雨も他にも存在し艦隊に寄っては複数人存在するので有る。

そして、外見的には同じだが個々人は結構性格的に違いが有って十人十色となっている。

その艦隊が、自衛隊の統制の元。

深海棲艦と戦闘を続けているだ。

 

深海棲艦が、発生してから海上封鎖状態に近く。

制空権も、深海棲艦のエリアでは相手の物で。

世界的に、各国が分断されて孤立化去れている。

海底ケーブル等は寸断されて下り。

衛星通信もジャミングされ、かなり難しい。

深海棲艦のエリアは、何故か海面が赤く染まっているので視覚的に良く解る。

だが、素人目では赤潮なのか判断が難しい。

 

深海棲艦が、何故海域を占有し各国の分断を計り戦闘と成るのかは不明な点が多く。

目的も不明の為、対応も後手に回っている感じで現状は膠着状態。

戦闘後に、鹵獲しようとしても。

破片程度しか、残らない上に。

撃沈した後を探しても死体もないのである。

だが、珠に艦娘がその地点で発見されるのだ。

 

発見された艦娘は、敵対行為が無い為に救助の上で処遇を決める。

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