「なにを、言っておるのだ貴官は?」
「東京の、しかも銀座三越で、深海棲艦がショッピングをしている?」
「寝ぼけて居るのか?」
深海棲艦を銀座で見たと、市ヶ谷に報告した風間であったが。
自衛隊の上層部の反応は、白昼夢でも見たのかと言った感じで。
全く、取り合って貰えなかった。
日本全土の海岸線は常時監視を、実施している。
関東近郊は、選りすぐりの監視体制を確立。
蟻の侵入すら不可能だと言われた。
(でも、蟻は普通に入ってますよね。と思ったが、それは口に出さなかった。)
特に、首都東京は横須賀鎮守府の精鋭部隊たる艦娘艦隊が防備している。
「貴官が所属する柱島泊地と違い、百戦錬磨の猛者が防備しておるのだ。」
「深海棲艦の上陸など有り得ん。」
「第一、攻撃するなら解るが。ショッピング?」
「コスプレイヤーと間違えたのかな?」
そう言えば、以前もコスプレした深海棲艦を本物と勘違いして緊急配備となった事例が有るんだと。
終いには、福利厚生施策の案件ご苦労様。
配置を替えて、そちら方面で活躍したらどうか?
とも言いわれた。
念のために、街頭の監視カメラに写し出された。
該当の人物を追跡調査はしたらしいのだが。
途中で、見失ったとの事だった。
あの場に、艦娘が一人でも居れば判別位は出来たかも知れないが。
柱島泊地に戻る、新幹線の車内で。
俺の気のせいなのか?
と、なった訳だが。
確かに、戦闘時の動画や記録したデーターでしか深海棲艦を見ていない。
実際に目視した事は、風間には無いのだ。
「でも、納得が行かない。」
風間艦隊旗艦に戻り。
五月雨に、銀座の話をしたが。
「深海棲艦が、お買い物ですか?」
その様に言われると、何とも次の言葉が出ないのだが。
「提督、深海棲艦が普通に入り込んでいる可能性は有るかも知れませんね。」
「でも、陸上に潜入して何をしているのかな?」
五月雨も、う~んとなって。
「此方側の調査とか?」
「深海棲艦が、俺達の日常を調査しているのか?」
「内部工作の可能性も有り得ますけど。深海棲艦が陸上で活動出来るのか事態が不明ですからね。」
ア‼️と、五月雨が手を叩いた。
「生活しているのかも‼️」
「深海棲艦が、住み着いてるのか。」
不法滞在だな。
2人の間に、乾いた笑いが出た。
「提督が言っているんだから、艦隊の皆は提督の言っている事を信じます。」
「他の艦隊の艦娘や提督が、何を言っても。」
「私達は、提督の味方ですからね。」
「胸を張ってくださいね。」
五月雨は、ぐっと胸を張って見せた。
何だか、信用有るのか無いのか。