お隣に、新人提督が着任。
面倒見ろと、押し付けられたが。
聡明な感じの女性だ。
向こうの秘書艦、漣が横に着いている訳だから。
俺の出番は無いと思われる。
風間艦隊旗艦の上甲板で、柱島泊地からの展望を眺めて要るのだが。
何故かと言うと、お隣の石南提督が着任してから。
五月雨の機嫌が、やたらと良いのだけど。
妖精さん達は、オドオドしている。
五月雨「提督、今日の決済は済ましたから。」
五月雨「石南提督の様子を見て来て下さいね。」
鼻唄を歌ながら、五月雨はテキパキと業務をこなして要る。
五月雨「提督、聞こえませんでしたか?」
五月雨「早く行って上げて下さいね。」
執務室の空気が重い。
追い出される様に、執務室から出された。
ふと、隣を見ると。
石南艦隊の秘書艦、漣殿が疲れた表情で海面を見ていた。
此方に、気が付くと。
ビシッと敬礼をして、笑顔を向けた。
なんだ?問題でも有るのか?
漣は、会釈して艦内に入って行く。
秘書艦とも成ると、激務だよな。
風間艦隊の漣は、あんな顔しないしな。
五月雨をもっと、労らないとならないな。
風間艦隊の艦内に下りて、お茶菓子を持ってお隣の様子を見に行く事にした。
お茶菓子は、五月雨が用意してくれていて。
手作りケーキSONNE(ゾネ)のケーキで呉で人気の店何だとか。
俺のチョイスよりは大丈夫なはず。
艦内のインカムで、石南艦隊旗艦に連絡を入れて乗艦許可を依頼。
了解を得て、お隣の旗艦へ乗り込む。
漣殿が、敬礼で出迎えてくれた。
風間「乗艦許可願います。」
漣「風間提督を歓迎致します。」
固い挨拶は、この辺にして。
ケーキを、漣に渡しながら。
風間「大変見たいだね?」
漣「大変では、無いので有ります。」
ほ~と、漣の目を見据えたら。
漣「いや~、細かい質問が多くて。」
と、頭を掻いた。
漣「石南提督には、ご内密にお願いします。」
風間「解ってるよ。」
どうぞと、執務室に通された。
石南「歓迎致します。」
風間「お疲れ様です。」
お互いに挨拶を済まして。
どうぞと席に案内されたタイミングで、漣が差し入れたケーキと紅茶を持って来た。
石南「あら❗️」
漣「風間提督からの差し入れで有ります。」
石南「御気遣い感謝します。」
と、微笑んだ。
アレ?
赤城に似た感じの、笑みだな。
ヘアスタイルが、ショートでマスク姿ってのも有り。
何となく、既視感が有ったのだが。
ケーキを前にした、笑みが赤城に似た感じ。
風間「お気に召したのなら幸いです。」
石南「これ、呉の御店のですね。」
風間「うちの五月雨が、選んでくれまして。」
風間「私では、こうは成らないですね。」
石南は、マァと成りながら。
石南「そんな事は、ないでしょうに。」
と、ケーキにフォークを通した。