【カオ転三次】DRUG FATE   作:石は転がる

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 今回の話は時系列的には【▼カオス転生27話 超どうでもいい小ネタ】の後且つ『中国での過激派クーデター』前の話になります。
 【ハーメルン27話】の話の前に根回しぐらいしてるよなーという想像で出来た話ですね。



73話

 

 ――終わりが近い。

 家族と日の出を迎えた瞬間、私は何の脈絡も無く『確信』した。

 

 異界の大海原を染め上げる赤い光。

 冷え切った顔を照らす熱。

 いつもと変わらない磯の香。

 私と同じように初日の出を迎える人々の、年始の挨拶を和やかに交わす声が波の音と混ざり合う事にすら急に新鮮に感じる。

 

「どうかしたか?」

 

 声。

 ずっと、ずっと一緒にいてくれた、女性の声。

 訝し気にこちらの顔を覗き込む整った顔。幼く見えるのは、私とそう身長が変わらないからだろう。

 波打ち流れる金髪を風に吹かれるままに流した彼女の姿に、私は出会った頃のときめきを急に感じて困惑する。

 

「流石に冷えましたか? 厳島は暖かいとはいえ、長時間待ち過ぎましたね。」

 

 目ざとくこちらの変調を見つけたのか、医者の目をした麗人がそっと近づいてきていた。

 ああ、その平たくも真摯な目の裏に、隠した心配を感じ取れる様になってしまったのは良い事なのか悪い事なのか。

 何時も何時も、心配に心痛めさせてしまっている私を、よくも見捨てずに今も一緒にいてくれるものだ。

 

「いえ、綺麗な光景だな、と柄にもなく感じ入っていました。」

 

 だから、私は嘘偽りなく誤魔化す。

 終わりの見えない大海原に、ぽつりぽつりと掠れて見える島々。

 東雲から曙へと移り変わった空の複雑な色合いと深み。

 異界だからか、それとも私の知覚が成長したのか。陽の光と照り返す波の輝きに、神々同士の新年を寿ぐ声を幻聴する。

 

 遮るものの無い大海。

 ここでしか感じられない、畏敬すべき絶景。

 『厳島異界』は現実の厳島からは遠く離れた存在になってしまっている。

 現実の瀬戸内海、しかも湾口に浮かぶ島でしかない厳島と違い、『厳島異界』はどこまでも続く海洋とそこに浮かぶ諸島で成り立つ異界と化している。

 昔はここまで広くはなかったのだが、この地に移り住んできた者たちからの信仰が集まるようになってからは少しづつ広がり続け、半終末到来の影響か最近では副洋じみた広さにまで拡張されているのだ。

 そんな広大な異界なのでこの地では多くのガイア連合員が働いており、今この場に集っているのもあくまで『この島』で働いている人間と客だけで、本島と言える神社のある島にはもっと多くの人間が新年を迎えているはずであった。

 

 ――そんな雄大な自然の美しさを、普段は見落としてものの尊さを、この期に及んで気が付いただけなのだ。

 

 冬の澄んだ空気に、朗らかな人々の息遣い。

 今年の抱負を叫ぶ子供に、正月休みの残りを数える大人。

 新年の凧揚げ祭りに使う凧の用意を忘れたと今更慌てる子供に、同時開催のカイトサーフィン大会の準備に余念がない親の呆れ声。

 仲間で遊びに来た学生らしき集団に、歳を召された夫婦が若人を見て微笑む。

 陽の光と共がじんわり温めてくれる陽気に、浮かれた人間の活気。

 

 ――そんな皆が明るく迎えている“明日”が、私には訪れないかもしれないという『直観』。

 

 どこぞの神からの啓示ではなく、己が内からの直観が故に『ああ、そうなのか』と納得の吐息を吐き出すしかなかっただけなのだ。

 霊能者というものは、厄介なものだ。

 ふと、何気ない時にこういった『冷や水』が降りてきて、楽しい気分に水を差される事があるのだから。

 

「――……コテージに帰りましょうか。」

 

 そっと握られた手の冷たさ。

 その手に移る私の熱。

 冷え切った掌が温もりを取り戻すまで、朝日を直視し続けていた私に黙って寄り添ってくれていた彼女たちを、これ以上寒空の下で放置するのは我儘が過ぎようか。

 

 振り切る様に二人の手を曳いて帰路に着くが、ふと何の意図も無く首だけで名残惜しげに振り返る。

 すでに地平線から離れた太陽。

 するすると昇るその姿に遮る物も翳りもない。

 人々は、その明るさに平穏と希望を見出すのだろうか。

 

 ――終わりが近い。

 

 ……ああ、分かっている。

 胸裏に重々しく淀む『予感』の警告。それに心密かに返事を返し、私は光に背を向けた。

 

 

 

 斯くして、私の予感はすぐに具体的な形を以て我が身に降りかかる事になる。

 定期的なメルカバーとの戦闘。

 年を開けた初回の攻防時点で、すでに変化が目に見えて現れた。

 数の増加に質の増強。

 【メルカバー】が率いる軍勢に、“~~エル”の()()()を持つ『大天使』が部隊指揮官として混ざり始めたのだ。

 

 幸い、強さはそれまで相対してきた『階級』名の天使よりも低くかったが、逆を言えば純粋なステータスではなく()()に霊格を割り振っているという事である。

 【守護】や【賦活】などのメジャーな権能から【幻惑】や【邪視】などの珍しい権能まで。

 ありとあらゆる権能が事前情報なしに突如襲い掛かる戦場は、刹那の時間もあらゆる防護を切らせない緊張感による消耗を強いてきた。

 

 しかも、メルカバーがこれまでとってきた『自軍の消耗を減らした上での最大戦果』を望む戦術が、私との相対で【メルカバー】が指揮から外れた途端に【メルカバー】はしてこなかった挺身を前提とした足止めや自爆攻撃になってみたり、【メルカバー】諸共討ち滅ぼそうとしてくるのだ。

 今まで純粋な力比べになっていた戦場に搦手が加わったという事だけでも厳しいのに、【大天使】格が増えたことにより軍勢の指揮を任せる事が可能になった事は、戦闘中に軍勢の性質の変化を読み取る手間と対応の即応を要求される事になり、それまでよりも私の精神を苛立たせることになった。

 

「とは言え、負担も損傷も前よりマシになったんですけどね。」

 

「えっ、そうなんだ?」

 

 星霊神社の敷地の片隅。

 ガイア連合の使っているスペースから離れた一角にある社務所(神主の家)で、まだまだ寒いなと炬燵に足を突っ込みながら湯呑片手に私は神主(本体)と雑談をしていた。

 出不精な……というと怒られるか。ならば、そうだな……年がら年中()()()()の神主に呼ばれ、私は久しぶりに神主の所に遊びに来ていたのだ。

 

「いや、天使って上の言う事を絶対順守するイメージ有りますけど、それって【名無し】の天使だけでしょう?

 【名有り】の天使って基本的に我が強いですし、集まって来たのは他の土地で“支配者”してたような奴なんでその辺加速してたっぽいです。

 指揮変わった途端【メルカバー】と連携取れなくなってむしろ楽になりましたよ。戦術も雑になりましたし誘導したらフレンドリーファイアしてくれますし。」

 

「あー、天使あるある。幾らでも湧いてくるから使い捨てしてるよねー。」

 

 ズズズッとお茶を啜りながら手土産に持って来た羊羹を食べる。神主もパクパク食べているので開けた羊羹一本が今日中に無くなりそうだ。

 これなら『どら焼き』を持ってきても良かったかもしれない。経営破綻して潰れかけていたここの和菓子屋を態々買収してまで存続させているのは、私にとって『至高の一品』認定したここの『どら焼き』のためなのだ。

 日持ちしないので止めたが、今度は持ってきて布教しなくては。

 

 うんうん、と一人頷きつつ、ほっと息を吐く。

 何でこんな話をしているかというと「お互い近状どうよ、年末年始何してたの」という話から何気なく新年早々降って湧いて来た『直観』が話題に上り、その件で近頃の『中華戦線』まで話が飛んだのだ。

 一応、今回の雑談も『呉支部長との情報交換』みたいな名目つけて時間を取っているらしいので、それっぽい事を話しておきたかったこともある。

 

「まあ、そんな感じで私の体感的にも過激派が『中華戦線』へ戦力を集中させているのは確実です。」

 

「土地の放棄も?」

 

「それも、ですね。どんどん戦場が後退してますし、放棄したところは斑にロウ汚染された土地が混じってます。」

 

「やっぱりそうかー。中華戦線の多神連合は『問題ない』って言い張っているんだけどなぁ……。」

 

「弱みになると思って隠そうと思っているんじゃないですか? 彼らってそういう所ありますし。」

 

 脳裏をかすめた戦場の光景に、どこが問題ないんだと悪態が浮かぶ。

 大規模な居住地――恐らく前線を維持していた人員の生活の場――から取る物も取り敢えず逃げた痕跡。

 仮設された住居。作り掛けの家屋。放置された資材。

 そして、戦死者の墓標。

 その営みの場の何もかもを踏みにじり、荒野に貶めた戦場の場所はヒマラヤ山脈を越えた高原地帯であった。

 前回の出撃はメルカバーに誘われてのものだったが、メルカバーが現れる戦場は()()()()()()()()()()()が済んだ土地であることを考えると戦線の急速な後退は隠せるようなものではないと思うが……。

 

「仙人からのリーク情報通りってことか。天山山脈の方には四大天使が来たって話もあるけど、ヒマラヤ方面は来てないよね?」

 

「……少なくとも、私は見ていないですね。」

 

 正式な報告はしているので知っていることだと思うが。そう、含みを持たせて言うと、相変わらず胡散臭い笑みで笑う。

 ……何となく、今回の笑いはただ意味深に笑っているだけと分かって嫌になる。

 思えば、神主と出会ってからもう十年以上になるのか。毎日顔を合わせているわけではないとは言え、付き合いも長くなったものだ。

 ――だからこそ、神主が私を呼び寄せた意味もなんとなく分かるのだ。

 

「……はぁーー…単刀直入に聞きますか。お互い時間に余裕も無いでしょうし。

 ――どう終末を到来させるんです?」

 

「どうして、そう思ったんだい?」

 

「お忘れかもしれませんが、山梨だけではなくうちも米軍支援をしているんですよ?

 搬入する資材に物資や人員の動きを見れば何かしら“やる”つもりなのは分かりますよ。

 そうやって追っていけば自衛隊……というか、五島部隊、正しくは『自衛隊対霊部隊』でしたっけ、そこだけ細々と動き始めているみたいですし。」

 

「いやいや、よく分かったね、そんな動き。まだ全然動いていないはずなのに。」

 

「……種明かしはしておきますか。

 米軍からですが船の使用状況の確認と予定の問い合わせがありましてね。それ自体何時もの事だったんですが()()()()()()()()()()()がこちらの想定より多かったのでそこから調べていきました。

 病院の通院記録やスパイからの情報で負傷兵の復帰者や交代人員の数は把握してますからね。」

 

「えぇぇぇ。」

 

 種明かししたら神主にドン引きされてしまった。

 解せぬ。

 

「これぐらいの監視体制は当然では? あっちもやって来てる事ですし。

 他の支部だと人員の手が足りず出来ないのもわかりますけどね。」

 

「いや、スパイまで作ってるとは思ってなかったよ。」

 

「他の支部と情報共有してませんけど、他の支部も大なり小なりやっていると思いますよ?

 メシアンにうろつかれて平気な人間って少ないでしょうし。」

 

「そっかー……そっかぁ…。

 まあいいや。それより話し戻してもいい?」

 

「お願いします。私も終末についての方が気になるので。」

 

「じゃあ、説明しようかな!」

 

 生き生きと説明を始めた神主の姿に『説明オジサン』なんて言葉が思い浮かんだが、残念なことに『ウサギとお姉さん』は居ない。居たからどうだって話ではあるが。

 

 

 閑話休題。

 それから簡潔に説明を受けること半時。

 すっかり冷めてしまったお茶を淹れに神主が出ていった部屋には、神主から彼自身に封印している存在やそれを使った『最終作戦』の概要を聞いて眉間にしわを寄せて沈黙する私の姿があった。

 

 部屋を出ていった神主を気にも留めず、私はじっと沈黙し手慰みに意味も無く羊羹を細切れに分割し続ける。

 神主は最初は山梨だけで終末世界から脱出するつもりだった事。

 神主の中に存在する【ルシファー】の封印。

 それを利用した『最終作戦』の実施と、その準備のための事前策。

 三軍の指揮官(神主・ゴトウ・トールマン)の合意がすでになされている事実。

 

 それを知った私の内心は、割と混沌としている。

 なぜ今まで教えてくれなかったのか、そのせいで最初の前提が間違っていた、という思い。

 というか、最初から教えてくれていたら地方・亡命者の取り込みなんてしなかったのに、という怒り。

 見当外れの予想による始まりが、今の終末対策に見落としを与えていないかの検討。

 『最終作戦』の成功可能性と、それを成した時の【終末】被害の想定。

 考えを纏める端から次の思考が浮かび、思考が途切れない。

 

「えっ、なに⑨ニキ。なんでそんな親の仇みたいに羊羹をミンチにしてるん?」

 

 神主の声に内心から戻る。

 手元を見ると、激しく動き回る思考にかまけている間に、いつの間にかに羊羹がペースト状にまで細断されていた。

 ――しまった、考え込み過ぎた。

 どう見ても皿の上の羊羹は黒文字で食べる事が出来ない状態だ。スプーンでも難しいかもしれない。

 仕方なしに時間遡行させて元の形に戻す。

 

「少し考えこみ過ぎました。――神主、質問良いですか?」

 

「いいけど?」

 

 コポコポと急須から注がれる茶の匂いが部屋に優しく広がる。

 心を落ち着けるのに、この香りはありがたい。

 無理やり平静にした思考で、とりあえず一番聞いておくべきことだけ聞いておく。

 

「作戦の大枠は分かりました。

 私に求めているのは『米軍支援』と『中華戦線への関与』だと思うのですが、結局『中華戦線』はどうするんです?

 望むのでしたら上手い具合に過激派天使をぶつけて壊滅させますけど、さっき説明を受けた『最終作戦』だと突破させるつもりはあっても破綻はさせないように聞こえたのですが。」

 

「僕としては中華の地脈が過激派の手に落ちて欲しいだけで、『中華戦線』は生き残って欲しいかな。『最終作戦』の時にあそこの天使たちがこっちに来れないように足止めしてもらいたいし。」

 

「ふむ……でしたら【メルカバー】はどうします? 方針があるのでしたら聞きますが?」

 

「そこはこっちが『なんかいい感じに出来ないかなー』って相談したいかな。実際戦ってるのは⑨ニキだし。」

 

 一息ついて熱いお茶を啜った神主は、デデンッと皿の上にそのままブロック状態で鎮座する羊羹の攻略に掛かる。

 それを横目に私は再び思考を自身の内に埋没させた。

 すでに【メルカバー】と遭遇してから一年以上たっている。その間、何の対策も構築していなかったわけではなく、当然色々と手段は練っている。

 その内のどの手段を使うか。

 『最終作戦』との兼ね合いも含めて幾重にも想定を膨らまし、最も可能性の高い方法を選出していく。

 

「そうですね……方針が無いのでしたら任せていただいても? 最低限、【メルカバー】が動けない様には必ずします。」

 

「うん、それなら任せるよ。……でも、あんまり無理はしないようにね?」

 

 全権の委任を受け、私も“これからの動き”を決める。

 情勢の分析にスケジュールの策定。欺瞞情報の流布は軍隊の方が勝手にやってくれると思うが、そのことを前提にした戦況の変化にも注意を巡らせないといけない。

 メシア教過激派の近頃の『中華戦線』への注力を見れば、現在表に見えている動き以外にもまだ何か動きがあるかもしれない。そちらへの警戒も必要だろう。

 

「いい話が聞けましたし、その準備もしていかないといけませんね。それでは、お暇させていただきましょうか。」

 

「え! もう帰るの!? まだ居ればいいよ。ほら、たまには他の事もゆっくり話そう!」

 

 幾らでも吐き出したい想いはあるが、それを整理するためにも今日はここまでにした方が良いだろう。そう思い、いくつも浮かぶ仕事の段取りをこなすべく席を立とうと思えば神主に慌てて止められる。

 

「まだ話すことがあるんですか? それなら聞かせていただきますけど。」

 

「いや別に大事な話はないんだけどね? こういう機会でもないとあんまり話せないし良くない?」

 

 相変わらず胡散臭い笑みに何かあるのかと考え――ただ単に休みたいだけだと見抜く。

 そう言えば半終末後、特に【メルカバー】と戦うようになってから他者に仕事を割り振り時間が取れるようになった私とは逆に、神主は昔から多忙であったのが半終末後はさらに加速しているとの話も聞く。

 今も星霊神社の方では私との対話が終わるのを今か今かと待っている事務員の気配を感じるし、その噂に偽りは無いのであろう。

 

「まあ、そういう事でしたらたまには歓談もいいでしょうか。神主も休みは必要でしょうしね。」

 

「やったぜ☆」

 

 ヤッホーィと茶請けを取りに出かける神主の姿には苦笑するしかない。

 どうせ後には休んだ時間の分だけ仕事が溜まっているだろうに、それをすっかり忘れているように見える。

 まあ、神主がそれで良いのであれば、良いだろう。

 

 空になっていた湯呑に、自分で急須からお茶を注ぎ啜る。

 時間が経ち過ぎたのか渋い。

 口直しに羊羹を口に含み、誰も居ない時間を楽しむ。

 

 

 世界に漂うじっとりと肌に張り付くような不快感。じりじりと、肌を焦がす灼け付く様な焦燥。

 “終わり”は、近い。

 

 ――それでもまだ、この世界には“時間”があるのだ。

 

 その最後の時を、私はどう過ごすのだろうか。出来れば、家族とともに何事もなく過ごしたいものだ。

 そんなことを考えながら、私は再び茶を啜る。

 まだまだ熱い茶は、やっぱり渋くて苦いままであった。

 

 





 東京での作戦を改めて読んでいると『日本以外の世界中の地脈がLAWに傾いている』ことが前提の作戦に思えました。
 つまり、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だったように見えます。
 作者はそう考えて、スレでの小ネタの頃から中華戦線が突破される、もしくは()()()事が決まっていたんだと今回の話ではしています。

 いや、もしかしたらただ単に『どうせ持たないよねー』位の感覚で決めていたのかもしれませんがw
 仮にも軍人二人いてそこまで時期が不確定な作戦に賛同しないと思いたいので、ある程度コントロールするつもりはあったとしています。
 ちなみに『帝都の結界』についてはゴトウが守護者の【鬼神】を仲魔にしているので、そっちから崩壊時期を入手したと考えてます。


 全然違う話ですが、少し前の掲示板での話題に『転生者の数』の話題が上ったのを見たので、この小説での設定を開示しておきます。
 この小説では『転生者の総数(未覚醒やガイア連合を知らない人間も含む)』の数を大体十万人以下として設定しています。
 多すぎるんじゃないか?と思われるかもしれませんのでどうしてその数なのかの理由も書いておきます。

 まず、この小説では『第一話』が2000年ごろを想定しています。
 その上で、『第一回オフ会』の申し込みが200人を超えたとの話がありましたが、この申込者の多くは『富士山近隣の住民』且つ『二十代から三十代』ぐらいと考えました。
 これは“転生者”との『オフ会』と言っても態々ほかの地方からやってくる人間は少ないだろう事。
 そして、本文にあった「その実は多くの転生者が富士山登山の交流会をする程度の心構えのものがほとんどであった。」の文面から『富士山登山が想定されていた』と読み取ると、体力と時間の都合が在りそうなのは『二十代から三十代』が一番多いのでは無いかと思いました。
 この頃の『提示版』はガイア連合も無いのでただの個人運営の場末の提示版で、『オフ会』自体も実績も何もない状態でしたので未成年なんかはこれなさそうですし。

 ここまでが前提でここから適当に数字を考えたのですが、“転生者”が『提示板を知っている』尚且つ『あのオフ会募集の瞬間に提示板を閲覧していた』人間ってどう考えても割合として多くないと思いました。
 そのため、適当に応募人数200人を『二十代から三十代』の1%ぐらいと考えて出した数字が十万人以下という数字になります。

 この数字で検討していくと『戦闘者』として活動できそうな年齢層の『15~25歳』が大体一万五千人ぐらい。(人口ピラミッドの問題で若年層の方が数が少ない)
 この一万五千人の内、いったい何人覚醒し、そのうちの何人が装備も未熟な初期の頃に戦闘を続けられるかと考えると……。
 十人に一人が覚醒し、十人に一人が戦闘を続けられると考えても1%で百五十人程度まで減るんですよね。

 加えて“金持ち俺たち”と言われていたスポンサーの数を考えても皆が皆上手くいっている訳も無く、かなりの数が居ないとあれだけの数(金)を用意できないと思いました。


 かなり大雑把ですし、これが正解だとは間違っても言いませんが作者はこんなイメージでこの作品を執筆しています。

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