+LycorisーNEXUS JUDGEMENTー   作:ワンホットミニット

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いやだ・・・リコラジが終わるなんていやだ・・・
でもなんででしょうね。ひょっこり復活しそうだと思えるのは。


最近あまり言っておりませんでしたが、お気に入りに入れてくださっている方々、感想をくださってる方、ただ読んでくれている方々、ありがとうございます。言葉にはしておりませんがずっと嬉しいです。
特に感想くれくれ!っていう承認欲求モンスターというわけではないのですが、感想について、いただけるのは非常に嬉しいですし、プラスのお言葉については丁寧にコメント返しさせていただいているつもりではおりますし、今後も続けてまいります。ちなみに逆については・・・察してね。
この世界でぼっちちゃんが承認欲求モンスターになったらネクサスが倒しに行けるね!


弱音というわけではないのですが、少し思っていることをば。

リコリコはもう言わずもがなですし、ジャッジアイズだってPS Plusに加入すれば出来ますしゲームプレイ動画もありますので触れる環境はいくらでもあります。
ただ、ウルトラマンとなると個人的に少しハードルが上がると思っています。

いやお前好きで書いていて何を言っとるんじゃと思うかもしれませんが、シン・ウルトラマンでファンの母数そのものが増えたと肌感で感じていますが、未だにウルトラマンが低年齢層・一部の特撮ファン向けコンテンツだというのは一ファンとして重々承知しておりますし、ウルトラマンって(笑)となるのも、一ファンだからこそわかってます。
まぁそんなウルトラマンを心から愛してる人間なんですけどね。変な宗教入るとか人を揶揄する動画見るならウルトラマンを見ましょう。その方が人間として真っ当に生きられると信じています。と言うくらいの、重篤ウルトラマン好きがこの小説を書いてます。

そんな人いるわきゃねぇだろうなと思ってますが、リコリコが好き・ジャッジメントシリーズが好き。けどウルトラマンは興味ない、という人が何かの拍子でこの拙い処女作二次創作を呼んで、それきっかけでウルトラマンシリーズに興味を持ってもらえたなら、それが一番嬉しいです。

とどのつまり、書いてんだからネクサスを見ろ。主人公が変身するところまで見てくれたらいいから!(ネクサスヤクザのテンプレ)


今回は、完全なる説明パートです。
ジャッジアイズ・ロストジャッジメントをプレイされたことがある方ならわかりますが、事件のカギを握っている人物への尋問がありますが、まさにそれをやってます。


タイトルからもう展開はわかるかと思いますし、前回レベルに相変わらず長いので、ごゆっくりお楽しみいただければと思います。


ここからは毎度おなじみ余談パート

見てまいりました、シン・仮面ライダー。
もう・・・とてつもないほどの東映特撮作品のオマージュがこれでもかとありながらも、石ノ森先生が描いた仮面の下に孤独と悲しみと怒りを抱えた等身大ヒーロー、仮面ライダーの姿がそこにはあり、私は大好きな映画になりました。

ただ、あれを見て・・・シン・ウルトラマンはめちゃくちゃマイルドだったんだなぁという感想しか出ませんでした(笑)





得体

─────ストーンフリューゲル内部

 

「(・・・ある程度治ったか・・・早く治ってくれて助かった・・・)」

 

ストーンフリューゲル内部。その内部はあり得ないほどの広大な空間が広がっており、見渡す限りに広がる黒一面の世界の中には、青いオーロラのようなものも漂っている。

その中で一人、光輝は宙に浮かんだ状態で横になりながら、先程血が出ていた箇所を手で撫でてみて、血が出ていないことを確認し、ホッと一息ついた。

 

このストーンフリューゲルは、ウルトラマンネクサスに変身する適能者(デュナミスト)のみが使える専用の飛行機でもあるのだが、より正確に言えば、"石柩"になる。

 

この中に入ることで、適能者は戦いで負った傷を回復することが出来るため、過去、多くの適能者がこのストーンフリューゲルに乗り込み、傷を癒してきた。

ただ、あくまで治るものは傷だけであり、戦いの中で蓄積していった適能者の疲労までは回復することは出来ず、加えて、その適能者の疲労度合いで回復のスピードも変わってくるため、一概には万能と言えない代物でもある。

 

そんなストーンフリューゲルの中で、別れてから体感としては1時間程度が経ったと思っていたが、先程のザ・ワンとの戦いで負った傷はすでに完治しており、出血もとうに収まっていた。

これは、まだ適能者としての疲労がそこまでなかったため、完治も早かったのだろうと一人納得していた。

 

傷が治ったことを確認すると、進行方向をイメージの中でだが変えると、その通りにストーンフリューゲルも動き出す。

こちらについても、謝らなければならないし、解消しなければならない問題だと、一人回復に努めながら考えていた。

 

 

家に、一度帰り─────両親に謝るということを。

 

 

 

千葉県─────光輝の家

 

「ただいま・・・」

 

家の玄関を恐る恐る開けた光輝の声を聞いた母親がリビングの方から出てきた。昨日からずっと喧嘩をしていて、今日も関係は一向に変わらなかった。だからか、夜になっても全然帰って来ず、加えて、連絡も一切なかった。そんな中ようやく帰って来たため、すぐに小声を言おうとした矢先、血が大量にこびりついた制服を見て驚き、次に言おうとしていた言葉も忘れ、慌てて光輝に駆け寄った。

 

「光輝!?どうしたの!?何があったの!?ケガは!?」

 

慌てて駆け寄り体を触ろうとするが、この傷はザ・ワンと戦って負った傷だと言うわけにもいかないため、あぁ、ちょっと・・・と、なんとかごまかそうとし、体を触らないようにさせるが、相手は親ということもありそんなごまかしは通用せず、いいから傷を見せなさい!と詰め寄られる。

 

「・・・光輝」

 

そんな最中、ゆっくりとリビングから出てきた光輝の父親は、その光輝の服としどろもどろになっている様子を見て、何かを察したかのような顔をした。

光輝もまた、この2日間ずっと険悪な関係だった父親の顔を見て若干緊張するが、すぐに父親は笑顔を見せた。

 

「・・・気持ち悪いだろ?早く着替えてこい。そしたら、パパっと飯食べてきな。」

「・・・父さん?」

「どうせ、またすぐ出るんだろ?」

 

この後言おうとしていたことをまるで全てわかっているかのように、父親はもう一度出ることを言い当てた。それに対して光輝も母親も驚いていたが、一瞬チラリと父親は母親に目配せをすると、これ以上は言わせないような空気を作り出す。

 

「・・・光輝におにぎり握っておいてあげて。俺が洗濯とかやっとくから。」

 

母親も父親のその態度に何か言いたげなようだったが、言葉を押し殺して、リビングに併設されている台所の方へと足早に向かって行く。

その後ろ姿を見送りつつ、父親は光輝の方を向き、光輝もまた、もう一つの解決しなければならない問題を解決するため、目を見て向かい合う。

 

「・・・父さん、昨日は、ごめん・・・あれさ・・・」

「いいっていいって、気にすんな。何かあったんだろ。あの店の子と仲直り、したか?」

「えっ?・・・うん、してきた・・・本当に、友達に、なれた。」

「そっか、良かったな・・・で、守ってあげたんだろ?よく頑張ったな。」

「・・・父、さん・・・?」

「その血見たら、何してきたかわかるよ。いいからな、何にも言わなくて。」

 

その状況を見ていないにも関わらず、先程まで起こっていた一部始終を見ていたかのように出てくる言葉に、光輝は驚きを隠せなかった。それに対して何か言おうとしたのだが、父親はチラリと笑顔を見せると、リビングの方へ戻っていく。

未だに驚きで落ち着いてはいないのだが、この場に誰もいなくなったため、光輝も靴を脱いで浴室へと向かい、着ていた制服を脱ぐとエボルトラスターとブラストショットを持って自室へ入り、私服に着替えていく。

 

「(・・・父さん・・・まさか・・・)」

 

ただ、着替えながら考えていたのは、たった今父親から言われたあの言葉。全てを知っているかのように出てくる言葉は・・・まさか、俺のことを・・・?そう不安に思っていると、突然部屋のドアをノックする音が聞こえた。ノックの主はまさにその父親であり、ドア越しに着替え終わったかと声を掛けられたため、何もないかのようにもうすぐ着替え終わるよと慌てて返す。

 

「おにぎり出来たから、用意出来たら降りてきな。」

 

父親はそれだけ言うと、階段を下りていく音が聞こえてくる。

Tシャツの上から一枚、白いワークシャツを羽織ると、エボルトラスターとブラストショットをその内ポケットにしまい、ズボンのポケットにこの2日間使っていなかったスマホを入れると、その瞬間に思い出した。

 

「(そうだ・・・カバン、八神さんの車に置きっぱなしだった・・・)」

 

あの時そこまで頭が回らなかったため仕方がなかったことだが、置き忘れていることを今になって思い出した。これも後で持ち帰らないといけないな・・・そう思いながら部屋から出てリビングへと向かっていく。

 

リビングに入ると、テーブルの上に置かれたお皿の上には、2つのおにぎりが握られていた。

その傍らには、台所で洗い物をしている母親と、光輝の位置からはちょうど表情が見えないのだが、ソファーに座る父親がいる。ただ、どちらも何も喋らず、静寂の空気が流れている。

今朝までであれば険悪なムードだったのだが、今はそうではないことを光輝も瞬時に察し、その両親の様子に何を話せばいいかわからなくなってしまうのだが、それでも何か言わなければと思い立ち、咄嗟に口を開けた。

 

「・・・あのさ!父さん母さん!俺!「早く食べな。」

 

何とか無理やり会話を生み出そうとした中で、父親はそれを遮った。それはまるで、息子にそれ以上の言葉を言わせないように。

 

「どっかこの後行くんだろ。多分、その店だろ?・・・だったら早く食べて、行ってきな。やることあるんだろ?」

「・・・父さん・・・」

 

こちらの方を向き、笑顔を浮かべている父親は、まるで全てをもうわかっているかのようにも光輝の目からは見え、その表情に押し黙ってしまう。

一方、台所で洗い物を終えた母親もゆっくりと近づき、優しい笑顔を向けた。

 

「明日、多分学校休むわよね・・・?心配しないで。そっちは私が明日言っておくから。」

「母さん・・・」

 

母親の方もまた、父親と同じくわかっていると言わんばかりに声を掛けると、それ以上何も言えなくなり、俯いた。そんな中、いつの間にかソファーから立ち上がり、目の前に立っていた父親は、真っすぐに光輝を見つめている。

 

「光輝、いつだって忘れんなよ。何があったって、お前の帰ってくる家は、ここだからな。」

 

父親から言われた、帰ってくる場所はここだということ。その言葉に次の言葉が出てこなくなると同時に、悟った。

 

 

─────両親は、自分のことを、すでに知っている。

 

 

わかっていたのに、今まで黙って見守り続けてくれた両親の温かさと懐の深さを感じ、堪えきれずにこの日2回目の涙をポロポロと流してしまう。それを見た父親と母親は、両方から挟むように、ゆっくりと光輝を抱きしめた。

 

「大丈夫。私達のことは気にしないで。やらなきゃいけないことあるんでしょ?それに、お友達とか、待たせてる人とかもいる?」

「うん、うん・・・いる。」

「だったら、早く行きなさい。あんまりお友達、待たせちゃいけないわよ?」

「・・・光輝、どこ行ってもいいけど、一つだけ約束しろ。五体満足で、ただいまって言って玄関を開けること。それだけ。約束・・・出来るよな?」

「・・・うん!」

 

両親から掛けられる優しい言葉に、未だに泣き止むことはなく、むしろそのことが余計に涙腺を刺激し、気付けば大声を上げながらより一層泣き出してしまう。だからこそ、父親と母親もまた、強く抱きしめた。

 

「全く、いつまでも泣くな!せっかくの飯が冷めちゃうだろ!早く食べな!」

「温かいお茶も用意したからね。」

 

未だ泣き止むことはなかったが、両親から掛けられた言葉と差し出された愛情を断るという選択肢はなく、立ったままだがおにぎりをサッと口に放り込み、お茶で一気に流し込むと、手を合わせる。

 

「ごちそうさまでした!」

 

笑顔で大声で言うと、両親は笑顔を息子に向けた。食べ終わったのを見て、母親はいつの間にか用意してあった少し濡らしたタオルを目の前に差し出した。

 

「これで顔、拭いてきなさい。あんまりみっともない顔で行っちゃ駄目よ。」

 

ありがとう母さん!とそのタオルで顔をごしごしと拭いていく。そのままタオルを顔に覆いかぶせた状態で一度、大きく深呼吸をし、よっしゃ!と気合いを入れ直すかのように叫び、タオルをテーブルに置くと、玄関へ向かい、白いラインが入った黒いスニーカーを履き、玄関までついてきた両親の方を振り向く。

 

 

今の今まで黙ってくれていて、そして、今もそうとは言わないけれど、ずっと見守ってくれている。散々心配も迷惑も掛けたのに、今だって気丈に俺を送り出してくれ、そして、いつだって帰る場所を示してくれる。

やっぱり、2人は自慢の、大好きな両親だと心の底から光輝は改めて誇ると、出来る限りの笑顔を作って振り向いた。

 

 

「それじゃ、父さん、母さん・・・行ってきます!もちろん、絶対帰ってくるから!!」

「行ってらっしゃい、光輝!・・・頑張ってね!」

「負けんなよ、光輝!気をつけてな!」

 

 

光輝の両親─────"真田 憐"と"真田 瑞生"は、玄関のドアを開け、決意を持って飛び出していった一人息子を、ドアが閉まるまでずっと笑顔で見送っていた・・・

 

 

 

錦糸町─────喫茶リコリコ

 

石で出来た飛行機・・・のようなものに取り込まれて、そして空へと飛び去っていった光輝に呆然としていたが、しばらく時間が経って落ち着いた後、4人は喫茶リコリコへと戻った。

そして、リコリコに残っていたミカ・ミズキ・クルミも交えた7人は、今か今かと本件の主役を待っていた。

 

「光輝・・・来るよね・・・?」

「さすがに、あれで来ないなんてないと思いますけど・・・ただ、あのケガだと・・・」

 

戻って来てから少し時間が経ったが、それでもまだ来ない光輝が本当に来るのかと一瞬心配したが、ああしてウルトラマンだと自白し、より凶悪な姿になったザ・ワンと命懸けで戦い、また守ってくれた。それだけ自分達を信頼してくれた証だと信じ、1分がいつもより長く感じている中で、来るのをひたすらに待っていた。

ただ、先程も見ていたが、あの傷だと・・・そう不安に思っていると、

 

「2人とも、大丈夫だよ。約束してくれただろ。光輝君、絶対来るって。」

 

その不安を払拭させるかのように、八神が千束とたきなに気丈に声を掛けたちょうどそのタイミングで、CLOSEDの看板をドアに立てかけていたのだが、そのドアをコンコンとノックを鳴らす音が聞こえてきた。CLOSEDの看板をすでに立てかけているから、普通のお客さんがそんなことをするわけがない。だからこそ、期待を込めて千束はドアを開けた。

 

 

「ごめん。遅くなっちゃって。」

 

 

何度も見てきた、優しく、それでいてどこか緊張しているような笑顔を浮かべた光輝の顔を見た瞬間─────

 

「・・・っ!」

「ちょっ!?ち、千束!?」

 

その顔を見た瞬間、千束は思い切り光輝に抱きつく。光輝もまた、まさかそんなことをされるとは思わず、女の子から抱きつかれたことなどなかったため、様々な感情で顔が赤くなってきそうになるのだが・・・

 

「生きてる・・・?生きてる・・・?」

 

確かめるかのように、小さな声で胸に顔を埋めて話しかけるその姿を見た瞬間、すぐにそんな考えはなくなり、悟ったかのような表情になると、優しく頭をポンポンと叩く。

 

「生きてるって。ほら、足もついてるでしょ?言ったでしょ。死なないから、って。」

「・・・バカ!バカ!本当に心配したんだから・・・」

「・・・ごめん。何度も何度も心配ばっかりかけて・・・」

「・・・本当に、大丈夫なの?」

「うん。もうバッチリ。だからちょっと時間掛かっちゃってごめんね。」

「・・・いいよ。やっぱ凄いね、ウルトラマンって。」

 

その言葉に噓は一切なく、本当に大丈夫なことを確信すると、千束は体を離し、手を引いて中に迎え入れた。

入って来た光輝に対し、まず全員がこのことについて聞いてみたかった。

 

「さっきのケガ、大丈夫ですか・・・?」

 

恐る恐るたきなも念のため再度聞いてみると、もう大丈夫だよ。と声を掛けた。

とはいえ、それも我慢しているのではと、あの状況を見ていた4人は思い、八神が代表して先程傷を負っていた部分を服の上から触ってみることにした。

 

だが、血でネチャっとしたような感覚もなく、かつ、何か包帯などを巻いているような触り心地もない。加えて、触られた光輝も特に痛がっている様子はなさそうだった。

つまり─────

 

「本当に・・・傷が治ってる・・・?」

 

先程自分達に言った通り、本当にケガの治療が完了している光輝に、その様子を見ていた4人だけでなく、リコリコに残っていた3人も驚きを隠せなかった。

その治療方法に改めて、目の前にいる彼は、本当に人間離れした力を持つウルトラマンなのだと、誰もが思い知らされた。

 

とりあえず、ここで驚いていても話が進まないので、光輝を座敷席の壁側に座らせた。さながら、取り調べをする警官とされる側の犯人、といった構図となり、全員が味方とはいえ、流石にこりゃ怖いな・・・と内心光輝が思っていると、その心情を察してか、ミカはサッと目の前に、淹れたばかりであろう湯気が立ったコーヒーを差し出した。

 

「飲みたまえ。時間はある。ゆっくり話してくれればいいさ。」

「・・・ありがとうございますミカさん。お気遣いいただいて。」

「気にしないでくれたまえ。君が今までたった独りでビーストと戦ってきた大変さに比べれば、全然釣り合わないさ。それに・・・」

 

そこまで言うと、ミカは光輝に向けて深々と頭を下げていた。

それに驚き声を掛けようとすると・・・

 

 

「ありがとう、光輝君。いや・・・ありがとう、ウルトラマン。あの時、私の・・・"家族"を助けてくれて。本当に、ありがとう・・・」

 

 

それが心からの言葉だというのは、誰が聞いてもわかっていた。

 

血は繋がっていないとはいえ、千束も、そして一年前ここに加わり、共に多くの時間を過ごし、様々な出来事を乗り越えてきたたきなもまた、ミカにとってみたら家族であり、もはや娘のような存在に自分の中でなっていた。

だからこそ、あの時、死の間際にいた2人を助けるため、一分一秒でも早くその場に向かおうと焦っていた中で、千束とたきなの命を救ってくれた光輝に、ウルトラマンネクサスに感謝を伝えたいと、誰にも言わなかったが、"父親"としてずっと思っていた。

故に、最後の方では少し言葉に詰まりながら、今一度感謝を伝えた。

 

「先生・・・」

「店長・・・」

「・・・いえ、ビーストから人々を守ることが、俺の使命なので・・・むしろ、謝るのはこちらの方です。もっと早く行けていたら・・・」

 

ただ、一方の光輝にとって、誇るような気持ちは一切なく、苦い顔を浮かべた。

この店の大切な従業員であり、抱えているリコリスでもあり、そして、家族とも言える2人に、一生消えないであろう心の傷を残してしまったことへの罪悪感から目線を下に落とし、むしろ少し気落ちしたように話すと・・・

 

「なーにしょぼくれた顔してんのよ。あんたはあの時、皆を守ったのよ。」

 

その重い空気を吹き飛ばすかのように、ミズキも光輝に向かって話しかける。

 

「あの時、私だって行こうとしてた。はっきり言うけど、私だって行ったら死んでたわよ。多分、向かってたおっさんもクルミも・・・あの時、私達全員を守ってくれたのは・・・他ならない光輝君なのよ。だから、そんな顔して謝る必要なんて一個もないの!シャンとしなさい!・・・それと、守ってくれてありがと。」

「あぁ。喫茶リコリコが誰一人欠けることなくこうして今も営業出来てるのは、お前のおかげなんだぜ。だから・・・ありがとな、光輝。いや・・・ボク達のヒーロー、ウルトラマン。皆を守ってくれて。」

「ミズキさん・・・クルミさん・・・」

 

喫茶リコリコの全員、気持ちは同じだった。

家族とも言える千束とたきなを助けただけでなく、ああして向かおうとしていた3人の命も、間接的にだが助けていた。勿論、全員で話し合ったわけではない。ただ、誰もが光輝に、ウルトラマンネクサスに感謝をしており、ミズキとクルミもまた、感謝を伝えた。

その言葉にまた我慢が出来なくなり、三本指で眉毛を上げて、またもや溢れそうになる涙が出てくるのを押さえようとする。

 

「おいおい、また男が泣いてんじゃねぇよ!いいことしたんだから、笑っとけ!」

「な、泣いてないですって海藤さん・・・これは・・・」

「光輝君は凄いことしたんだから、自信持っていいんだよ。こんな可愛い女性陣と明らかに俺より強そうな店のマスターから感謝されるなんて、ちょっと羨ましいよ。」

「えっ八神さん今私のこと可愛いって言いました!?言いましたよね!!」

「おう言ってねぇ言ってねぇ。寝言は寝てから言えよ酔っ払い。」

「あぁ、そりゃボクと千束とたきなだけだ。お前にはもう可愛さはないからな。」

 

その光輝の様子を見て八神と海藤が慰めようとしたところ、可愛い、という一言に食いついたミズキの対応に全員が回ることとなり、慰めはどこへやらなひと悶着が起き始める。

その様子を見て、一瞬で涙も収まると、誰にも見られていなかったが口元を緩め、出されたコーヒーを一口飲んでから改めて全員に向き合った。

 

「ありがとうございます。ウルトラマンとして皆さんを守れたなら、こんなに嬉しいことはありません。それとすみません、遅くなってしまって。」

 

少しスッキリした表情になった光輝に全員が笑顔を向けると、改めて、本題に入る。

 

「さてと、光輝君。悪いけど、全部話してもらうよ。」

「もちろんですよ八神さん。もう全部話しますよ。ただ、その前に一つ聞かせてください。皆さんの目的は・・・何なんですか?それだけ教えてください。」

「光輝を助けるためだよ。」

 

千束から矢継ぎ早に答えを返され、えっ?と驚いたのも束の間、全員からその目的と、それぞれの立場について説明をしていく。

 

ミカからは、私とミズキは元DAで、ここはDAの一支部ではあるが、ほぼ単独で動く組織。いわば、"個人のためのリコリス"、だということ。クルミはDAの人間ではなく、ウォールナットという、その界隈で有名なハッカーだと紹介される。

八神と海藤もこれまでのことを説明し、とある一件でDAを知ることになり、現在はビーストを倒すという目的で協力関係を結び、その中で喫茶リコリコとも協力関係を結んだことを伝えた。

 

そして、これまで行ってきた一連の計画についても話すと、ようやく光輝の中でも腑に落ちた。

 

「・・・そうだったんですね・・・最初から、ずっと皆さんは俺の味方になろうとしてくれてたんですね・・・それなのに疑っていて・・・本当にすみませんでした。」

「いいや、気にすることはない。こちらこそ君にずっと不信感を抱かせるような真似をして本当にすまなかった。」

「・・・ただ、これでようやく全部が腑に落ちました。それじゃ、次はこちらの番ですね。」

 

喫茶リコリコ・八神探偵事務所の関係や目的がわかったことで、いよいよここから光輝が知っていることについて聞く前に、どうしても八神は一つ聞きたいことがあり、先んじて質問をしてみる。

 

「まず、聞かせてくれ。光輝君、君は・・・人間か?宇宙人か?」

 

人間だと言い切ったのは自分であり、それは今も変わらない。なのだが、先程の一連の起こした行動を見てしまうと、やはり人間ではなく宇宙人なのでは?と一瞬疑ってしまい、ここについて改めて聞いてみたかったのだが、当の本人はあっけらかんと言った。

 

 

「人間ですよ、俺は。ウルトラマンネクサスに選ばれた、ただの人間です。」

 

 

その目も顔も、嘘をついていないことが探偵としても、人間としても直感で感じた。

やはり彼は、宇宙人ではなく人間だった。そのことに全員が一安心し、ホッと一息ついた。

 

「そうか、なら良かった。」

「そりゃ疑いますよね。人間があんな巨人になるんですから。宇宙人って思われても仕方ないですよ。」

「八神さん、光輝みたいなバカが宇宙人なわけないじゃないですか~。」

「えぇ。宇宙人だったらもっと賢いでしょうから。」

「2人ともひっぱたいていい・・・?」

 

横から茶々を入れてきた千束とたきなに対して、光輝は引きつりながら笑顔を浮かべている。もちろんそれは千束とたきなが、光輝を緊張させないために行った、というのは八神の目から見てもわかっていた。

そうして3人で軽く言い合いをしている最中、誰にもわからないよう、チラリと海藤の方に目配せすると、言いたいことをわかっているかのように海藤も小さく頷き、やはり、と確信した。

 

 

それは、探偵を生業としている2人だからこそ気付いた、妙な違和感だった。

 

自分だけだと思ったが、同じ探偵の海藤さんだって頷いた。ならば、これは気のせいではない。

 

 

その違和感の正体は・・・たった今、笑みを浮かべている光輝が先程見せた笑顔。

 

 

─────笑顔を浮かべていたのだが、一瞬ではあるが、何か・・・"怯えが見えたような気がした。"

 

 

その違和感を問いただそうとしたかったのだが、ここで時間を割くわけにはいかないため、一旦それは置いておくことにし、ならば次に聞かなければならないのはこれだと、予てから誰もがずっと聞きたかったことを質問することにした。

 

それは、ウルトラマンネクサスとは何者なのか、ビーストとはいったい何なのか、ということと同じくらいに、ここの全員からすると重要なことであり、何よりも真っ先に聞きたかったことだった。

 

 

 

 

─────真田 光輝とは、一体何者なのか。

 

 

 

 

 

「悪いけど、光輝君のことはこっちでもかなり調べさせてもらった。養子だってことも、前に俺に言ってた柔道も空手も実はやっていないことも、10歳より前の情報がないってことも・・・今の名前に改名したことも。」

「まぁ、ほとんどボクがやったけどな。」

「そりゃ言うなってクルミ・・・」

「・・・なるほど。想像以上に結構知ってますね・・・まさか、ネクサスとビーストのことだけかと思ったら、自分のことまで言わなきゃいけないとは・・・」

 

想像以上に自身のあれこれを調べられていることに驚きを通り越して若干恐怖を覚え苦笑いを浮かべるが、一方の八神はこの空気を止めさせないかの如く、真剣な表情でジッと目を見て、光輝に向かい合う。

 

 

「大丈夫。俺達は君の味方だ。だからこそ、聞かせてくれ・・・真田 光輝。君は、何者だ?」

 

 

これまで大人として優しく接してきたが、今だけは口調と表情を変え、人間として真剣に向き合う。その八神の目を少しだけジッと見つめると、その顔と目に、これ以上は自分のことを隠し通せないと判断したのか、下に目線を向けると、その目は愁いを帯びていた。

少ししてから、覚悟を決めるかのように一口コーヒーを飲み、ふぅ、と一つ息を吐くと、誰とも目線を合わせず、上の方を見上げた。

 

「・・・ずっと疑問だったんですよ。」

「えっ?」

 

何故かいきなり、質問に答えるわけでもなく、疑問だった、と言った。どうして突然そんなことを、と疑問に思っていると、誰とも目線を合わせないままだが、光輝は饒舌に喋り始めた。

 

「なんで、千束とたきなはリコリスなのに幼稚園とか日本語学校でボランティアじみた仕事をしてるのか。加えて、ミカさん達もDAの人間なのに、こんな堂々と喫茶店をやってるのか。人殺しを認められているリコリス、そしてその組織の人間が、人様のために仕事してんのか、目立つような行動してんのかがずっと謎だったんですよ。そんなこと、DAが許してんのかよって。でも、ここが個人のためのリコリスってことで、DA本部ともそんなに関わりがないってことなら、ある程度自由が利いたわけですね。それに、千束とたきながリコリスだってわかってから、ずっと疑問に思ってたことがもう一つあって・・・」

 

まるでサスペンスドラマの犯人が、主人公から犯行の手口を明かされた後に犯行の経緯を語るかの如く、ベラベラと勢いよく喋るその様に、全員が不審なものを見るかのように見ていた中で、光輝は千束とたきなの方を向くと、その続きを喋り始めた。

 

「ここ初めて来た時にハワイ帰りって書いてあったけど・・・"なんで、身元のない、人間として存在しないリコリスが、どうして海外行けたんだ、って。"パスポート取れるわけねぇだろ、おかしいだろ、って・・・でも、クルミさんがハッカーってことですから、多分、何か使ってパスポートの偽造をしたんでしょうね。だったら、ここがハワイに行ってたことも、全てが腑に落ちましたよ。」

 

一段落ついたのか、喋り終えて再びコーヒーを飲むも、周りからは怪訝な目を向けられていた。

 

その口から出てきたのは、自分のこと、ではなく、この喫茶リコリコで働く全員に対して考えていたことだったのだが、一方のリコリコ側の全員はこの話に誰もが驚いていた。

 

 

─────あまりにも、リコリスやDAの情報を知っている。むしろ知りすぎている。加えて今の話は間違いが一つもなく、一切合切が正確であった。

 

 

その口振りはまるで・・・"内部にいたからこそ言えるような言葉だった。"

 

 

「ちょっと待って光輝!なんでリコリスとDAのことそんなに詳しく知ってるの!?」

「リコリスは身元がないってことも、パスポートが取れないなんてこともどうして!?」

「あの時、"真島"が電波を乗っ取ってリコリスの存在をバラそうとした・・・でも、あいつもそんな細かいとこまでは言ってないはずだ。」

「・・・まさか、ウルトラマンの力か?それで知ったのか?」

 

全員が光輝の持つ情報量に驚き、千束とたきなが思わず問い詰める一方、クルミもまた、怪訝そうに光輝の方を凝視していた。

そんな中、八神はその知識量から、おそらくウルトラマンの力を使って情報を得たのかと見当をつけ質問をするが、それに対して光輝はゆっくりと首を横に振った。

 

「・・・簡単なことですよ。」

 

どういうこと?と千束が尋ねた後、それにすぐに答えることはなく、二、三度深呼吸をすると、覚悟を決めたかのように、全員に向き合い、告げた。

 

 

─────ウルトラマンネクサスになれることと同じくらい、誰に対してもひた隠しにしていた、真田 光輝という人間の正体であり、最大の、秘密を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・俺ね、元リリベルなんだ。だから、リコリスもDAもあの事件の前から知ってるし、そんなに詳しいんだよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

リリベル、その単語を知っている喫茶リコリコ側の人間は驚きを隠せなかった。

 

「嘘でしょ!?」

「光輝が・・・リリベル!?」

「本当なの!?嘘言ってないよね!?」

「全部話すって言ったじゃん。ここまで来て今更嘘言うわけないよ。」

「・・・親御さんにはこのことは?」

「・・・言ってません。初めて自分以外の誰かに言いました。言ったことで、家族に危険が生じる可能性もありましたので・・・」

「・・・なるほどな、全部の合点がいった。」

 

予想だにしていなかった言葉に驚きリコリコ側の全員が光輝に詰め寄る一方、リリベル?と八神と海藤は頭に?マークを浮かべており、何をそんなに驚いているのかがわかっていなかった。

 

「悪い、リリベルって何?」

「・・・わかりやすく言えば、"男版リコリス"ね。」

「はぁ!?男版リコリスだぁ!?」

「おいおい、そんなのまでいんのかよ!?」

「その任務内容などから、リコリス以上に重武装をして任務にあたることも多いため、リコリスが警察だとしたら、リリベルは特殊部隊、とでも言えば2人にはわかりやすいだろうか?」

「じゃあ、光輝君は・・・元々DAに居て、リコリスと同じようなことをしてたってことか・・・!?」

「・・・はい。」

 

ミカとミズキがリリベルのことをかいつまんで説明すると、まさか目の前にいる光輝が昔、DAに居たということに信じられない様子の八神と海藤を横目で見つつ、光輝は改めて、これまで誰にも話してこなかった、自身の生い立ちについて話し始めていく。

 

「俺はね、そもそもどこで生まれたのかも覚えてないんです。生みの親の顔も知らないし、本当の名前も知らない。今思えば、自己防衛として自然と記憶しないようにしてたのかもしれません。で、ある日気付いたら、DAにいて、育てられて、勉強や語学も学んで、体も鍛えて、そして、銃の撃ち方も学んで・・・っていうのを、6歳から10歳までやってました。そこで柔道とか空手とか、いわゆる護身術も学んでたんです。それが、八神さんに言ってた柔道とか空手・・・ってことです。噓ついて、すみませんでした・・・」

「いや、そんなこと謝んなくていいよ・・・だからああして、葛西を一撃で・・・」

「えぇ。ただ、ネクサスになったが故、色々な感覚がかなり発達したこともあって、あの時は自分の身に危機が迫っていたからすぐに気づけたんですけどね。何年も使ってなかったんですけど・・・嫌でも体は覚えてるもんですね。そういうのに無縁でいようとはしてたんですが、さすがに、自分殺しに来るような相手には・・・正当防衛って、許されますよね?」

「あぁ、あれは正当防衛に該当するケースだから問題ないよ。それに、京浜同盟の奴らに慈悲なんていらないから、何も気にしなくていいよ。」

 

以前八神と神室町で会った時に偶然見せた護身術についても説明をすると、八神も納得した。

確かに、男版のリコリス、とも言える場所で鍛えられていたなら、あそこまで綺麗に、正確に技が出来るわけだ。と一人納得している中、続けますね。と光輝は続きを話し始めていく。

 

「で、その時一緒に居た他のリリベルの中に色々DAのことを興味本位で調べてる子がいて、その時に女の子版リリベル、リコリスってのがいる、っていうのを知ったんです。まぁ、姿を見たのはあの延空木の事件の時。実際に会ったのは、こうした事態になってからなんですけどね。」

 

苦笑いを浮かべるが、すぐに表情を戻し、それでね・・・と一呼吸置き、再び話し始めた。

 

「俺は出来が悪かったら他の人より訓練の期間が長くて、10歳の時に初めてミッションに出たの。確か・・・どっかのテロリストの鎮圧だったと思う・・・そこでね・・・」

 

そこまで言った後急に黙り込み、全員が何事かと思っていると、突如ガタガタと身体が震え出し始め、それを見た八神と千束とたきなは慌てて光輝の元へと駆け寄る。

 

「光輝!?大丈夫!?」

「光輝君!?どうした!」

「しっかりしてください!光輝!」

 

突然何の前触れもなく起きた、発作とも言える異常な様子に対し肩を揺すりつつ、大丈夫かと声を掛け、無事かどうかを確認していく。

小さく手を上げて大丈夫なことを伝えるも、今から話すことは光輝にとって最大のトラウマとなっているほどの辛い出来事であり、話したくない話なのだろうと全員が見当をつけていた。

 

「・・・ごめん、ありがとう。皆さんすみません、全部話すなんて言っておきながらいきなり・・・」

「大丈夫ですか・・・?」

「光輝、無理して話さなくてもいいんだよ。言いたくないことあったら言わなくても・・・」

「ありがとう・・・でも、これは絶対に話さなくちゃいけないことだから・・・信じてくれた皆には、全部知っておいてもらいたいから・・・」

 

大きく深呼吸を何度かし、差し出されたコーヒーを再び一口飲み、自分を落ち着かせた後、先程の続きを話し出した。

 

「その時、何人かでチームを組んでたの。で、いざその時が来て、テロリストと向き合った時にさ・・・情けない話なんだけどね・・・」

 

そこまで言うと、再び言葉が止まるが、姿勢を体育座りに変えると、両手で膝を握り、顔を下に向けた。

 

「・・・銃を構えたのに・・・撃てなかったの・・・手がさ、震え出しちゃったんだよ。何百回も練習したのに・・・いざ人を目の前にしたら・・・何もその人のことを知らないけど、今からこの人を、殺すんだ・・・っていうのを意識した瞬間に、恐怖で何も出来なくなった。おまけに血の臭いとか、目の前に血だまりの上で倒れてる人を見たらさ・・・気付いたら撃つ前に吐いちゃったんだよ・・・千束やたきなみたいな凄いリコリスから見たら情けないでしょ。リリベルのくせに、このザマだよ。」

 

最後の方では表情が見えないよう、膝に顔を押し付けて隠していた。その様子に誰も何も言葉を掛けられず、ただその話に耳を傾けていた。

その体勢のまま、また体が震え出すも、何度か深呼吸をしてから、でね、と付け加え、震えは収まらないままだったが続きを話し出した。

 

「その様子を見たメンバーは俺に大丈夫かって声掛けてくれて、もう降りろって言ったんだけど、俺はその時、少し休んだらすぐ行くって言って、先に全員を行かせたの・・・で、少し休んでから、よし。って思って皆のところに行こうとしたの・・・そしたら、さ、その部屋の中で倒れてたけどまだ死んでなかったテロリストが、俺の足を掴んでね、血みどろの状態で・・・俺にこう言ったんだよ・・・

 

 

 

・・・お前たちを呪ってやる。殺してやる。死ね、死ね、死ね!・・・って。

 

 

 

・・・それだけ言ってそのテロリストは命を落とした。もちろんそれが、あの時居たリリベル全体に言った言葉で、俺だけに言ったわけじゃないのはわかってる・・・ただ、あの血が付いた手で足を握られた感覚と、あの言葉。そして、あの時の目と顔・・・その人が、目の前で死んだことでさ、完全に、俺の心は・・・壊れちゃったんだよ・・・」

 

先程以上に顔を膝に深く潜り込ませ、最後の方では体の震えがより一層激しくなり、段々と声も小さくなっていき、喋るのもやっとであったが、何とか全てを言い切った。

 

聞いている全員もまた、これまでずっと穏やかで優しく、裏社会となんて一切関わりがないと思っていた彼が、実は同じ場所に居て、そんなことを経験していたという、想像さえもしていなかった過去に、誰もが口を挟めずただ次の言葉を待ち続けた。

 

そんな中、先程駆け寄ってきた千束とたきなは、少しでも落ち着かせようという気持ちから、ゆっくりと背中を擦り続けつつ、光輝の手に自身のもう片方の手を重ねていた。

 

「で、その後どうなったか、どう帰って来たかも覚えてなくて・・・辛すぎてその辺りの記憶がすっぽり抜け落ちちゃってるんで申し訳ないんですけど、気付けばいつの間にかリリベルをクビにされて、孤児院にいました。」

「なるほどな、だからお前は10歳より前の情報が一切出てこないわけだ。」

「ホント、DAがやりそうなことだわ・・・」

 

その過去がわかり、何故10歳より前の情報が一切出てこなかったのかについて合点がいった。確かにDAならば、情報操作も隠蔽もお手のものというわけだと思っていた中で、ミズキとミカはふと思っていた。

 

普通、そういった人間には・・・”処理”をするものだと思っていたが、彼は生きている。そのことが不思議だったが、その後の話を聞くと、少し納得出来た。

 

「その時の記憶が全然なくて思い出せないんですけど・・・今思えばの話なんですけど、DAやリリベルという存在を世間に公表させないような処理を普通ならしてたと思うんですけど、俺はそもそもの人間として使い物にならない状態だったんですよ。食べない喋れないっていう、廃人だったんで。何もしなくてもどうせすぐ死ぬだろうって思われてたんでしょうね。だから、処分も間逃れて、特に何もされなかったんだと思ってます。ただ、その辺りに捨て置くとあっという間に野垂れ死ぬ。そうなると子供の不審死で、おまけに身元もわからないっていう事件になるから厄介だと思われたのか、そこに送られたんでしょうね。今なら手を回してたとわかるんですけど、多分あそこもDAの手が入っていた場所だったと思うんです・・・で、そこで会ったのが・・・」

「・・・今のご両親ってわけか。」

 

八神の言葉に体勢は変えないが、ようやく顔を上げてこくりと首を縦に動かし、全員の方を見ながら更に話を続けた。

 

「母さんは大学の頃からずっと、孤児院のボランティアに行くことが多かったみたいなんです。で、その中で同じくボランティアで積極的に参加していた父さんと知り合って結婚したんだそうです。ただ、母さんは体質上、元々子供が出来ない体だそうなんですけど、その分親のいない子供に対して優しくしてあげようっていう、人の鏡みたいないい人なんです。で、今町の公務員をやってるんですけど、そうなってからも、暇を見つけてはボランティアで色々な孤児院を手伝いに行ってる中である日、俺を見つけてくれたそうで・・・気になって話し掛けてくれたんですけど・・・その時廃人だったので全く話せなくて・・・それで終わりかと思ったら、その後も何度も何度も来て話し掛けてくれて・・・で、ある日から、家に行くってことになって、そこから一緒の生活が始まりました。ただ、本当に迷惑しか掛けてないんですけど、1か月くらい喋らないわ食事もまともに食べないわっていう・・・で、無理に食べさせたら吐くっていう・・・だから、嘘じゃないんだよ、俺がクズだって言葉は。」

 

嘲笑するように自らを笑う光輝に慰めの言葉を掛けたいのだが、この様子に誰も声を掛けられないでいるが、そんな中でも更に話は続く。

 

「その様子に父さんも母さんも困ってたみたいなんですけど、ある日父さんが、やってる農業に連れてってくれて。その時に一緒に土をいじって、草むしりして、なった野菜を収穫したりして一緒に汗をかいて・・・で、お昼に2人並んで外で晴れた空を見上げながら食べたおにぎりが、その時するっと喉を通って、吐かなくて・・・そこから少しずつ食べれるようになって、それと同時にまた喋れるようになっていって・・・で、段々と人間らしく戻っていけて、こうして今に至ってます。」

「・・・あの時、フキとサクラに言ってたことに、そんなことがあったなんて・・・」

「はい・・・あの時話してたことには実はそういうことがあって・・・」

 

以前、フキとサクラにそんなことを話していたことがあったが、その裏にはこんな背景があったとはミカも思っておらず、驚きで次の言葉が出なくなっていた。

 

そんな中、これまでの話の中で千束はふと、とある一つの可能性に辿り着き、不安げに質問をしてみた。

 

「ねぇ光輝、前さ、学校で友達いないって言ってたけど・・・それって、まさかさ・・・」

「・・・リリベルってことをもし周りにうっかり言ったら、その子とかその家族、加えて学校にも危害が加わるとまずいと思ったから。だから、作ってこなかった、いや、作れなかったんだよ。家業のことは本当なんだけど、作ってこなかった本当の理由はそういうこと。噓ばっかりついててごめんね。」

「そんなの謝んなくていいよ!ねぇ光輝、辛くなかったの!?」

「・・・心配してくれてありがとう。でも、俺はありがたいことにさ、周りにいい大人がたくさん居たから、心の拠り所はいくつかあった。それに、家業とか趣味とかで緩和出来てたから、ぼっちでもそんなに辛くはなかったんだよ。それにさ・・・」

 

そこまで言うとチラリと、今まで背中を擦っていた2人の方を見た。

 

「・・・正直、話すの凄く辛かったんだけどさ、ずっと隣にいてくれた、こんな優しい友達が今はいるから、もう十分だよ。」

 

その顔は笑みを浮かべていたが、それが無理して笑顔を作っているのが一目で見てわかった。そのため、少しでも気苦労を掛けさせないようにと、千束もたきなも笑顔を返した。

 

「・・・辛い話をさせているところすまない。もう一つだけ、聞いていいかい?」

 

その話の途中、ミカからもう一つ、どうしても尋ねたいことがあったため、口を挟んだ。

 

 

「今の名前にした理由は・・・どういった理由からだい?」

 

 

その質問に対し、コクリと首を縦に振ると、天井を見つめながら語り始めた。

 

 

「今の名前じゃない、昔のシンって時の名前は、すでに察してると思いますが、リリベル時代の名前でした。ただ、その名前を聞いた瞬間に7年前は色々思い出して、名前を呼ばれることが凄く嫌で、それこそ戻しそうにもなるほどでした。両親も気遣って名前を呼ばないようにしてくれてたんですけど、そんなある日、それほどまでに嫌な名前なら、変えちまった方がいいって、名前を変えることを提案してくれて・・・色々手続きが大変だったみたいなんですけど、血が繋がっていない子なのにも関わらず、そんな大変な思いをしてまで付けてくれたのがこの名前なんです。」

 

一つ深呼吸をして天井を見上げると、今の自分の名前の由来を語った。

 

 

 

「"これから先のきみの生きていく日々が、何にも恐れることも、脅かされることもなく、光り輝いていますように。っていう願いを込めて、光輝、という名前をくれたんです。"」

 

 

 

ついに明かされた、名前を変えた由来と、名前の意味。

 

親にも伝えていないということだったので、両親もリリベルにいた、なんてことは知らないはずだが、おそらくその時の様子を見て、時間を掛けてこの名前を考えたのだろう。

しかし、その過去を聞いてからこの名前の由来を聞くと、当初想定していたキラキラネームでも何でもなかった。

 

養子として迎えた彼を、本当に息子だと思っているからこそ、幸せになってほしいという願いが沢山込められた名前だった。

 

「・・・変な名前かもしれないですけど、俺はこの名前に本当に感謝してるんです。この名前が、血の繋がっていない俺と両親を繋ぐ唯一の絆で、この名前を貰ったから、俺は父さんと母さんの息子になれたんです。」

 

胸に手を当てながらその時のことを思い出して懐かしくなり、温かいものがこみ上げてくるのをじんわりと感じながら語っている光輝の姿とこの言葉に、周りからはいつの間にかすすり泣く声すら聞こえてくる。

 

「そういえばたきなさ、光輝の漢字について前「言ってません。何も言ってませんから。」

「・・・あ、はい。」

 

その光輝の横では千束とたきなが以前話していた名前について耳打ちで話していたが、これに関しては光輝の耳に触れない方が正解だろう。

 

「・・・これが、真田 光輝って人間の正体です・・・疑ってたでしょうけど、これが真実です。」

「・・・ありがとう。いいや、気にしなくていい。むしろこれで、俺達は本当の君を知れた。言いたくないこともたくさんあったのに、言ってくれてありがとう。」

 

八神が感謝を向け、次の質問へ移ろうとするが、その前に千束が光輝に声を掛けた。

 

「もしリリベルが光輝に手出しするようなことがあったら、私が絶対に守ってあげるから。あいつらならもう何度も相手したことあるし。」

「私もいますから心配しないでください。光輝だけじゃなくて、ご両親のことも、身近な人のことも守りますから。」

「もう狙われないように、後でラジアータハッキングして、光輝のリリベル時代の情報あったら改ざんしといてやるよ。」

「あんたまーた勝手にハッキングを!・・・まぁこれはやってよし。とはいえ、7年前のことなのにまだネチネチつきまとうようなキモイストーカー、酒でも塩でも撒いといてあげるわよ。」

「何かあったら、いつでも言いなさい。私も協力しよう。」

「そんなやつらが来たらすぐに言ってきてくれ。まとめて叩きのめすし、弁護士としてもそいつら裁いてやるから。光輝君にも、親御さんにも、指一本触れさせない。」

「あぁ。リリベルだかなんだか知らねぇけどよ、どうせどいつもこいつもヤクザより弱えだろうからな。」

 

全員がこれまでの話を聞いて、もし光輝がリリベルから襲われたとしても、全員一丸となって守ることを伝えると、その想いに胸を打たれ、思わず口元を緩める。

 

「・・・ありがとうございます。本当に皆さん頼りがいがありすぎて・・・もしその時が来たら、頼らせてもらいますね。でも、7年経ってもそんなこと一回も無かったから、多分大丈夫だとは思いますけどね。」

 

その全員の温かさに感謝をし、照れ隠しから愛想笑いを浮かべると、全員もまた笑みを返した。

 

ようやく、一番聞きたかった光輝についてのことがわかった。想像もしていない過去があったが、それでも、今の彼は仲間だからこそ、この話を聞いて改めて、何があっても光輝を助けるということを全員が決めた。

 

 

次は千束から聞きたいことがあるということだったので、特に八神自身も主導権を握るつもりはなかったため、バトンを千束へとパスした。

 

「それじゃあさ光輝、光輝はどうやってネクサスになったの?」

「というより、ウルトラマンネクサスって、結局何なの?」

 

千束だけでなく、ミズキからも重ねて聞かれた質問についても、間違いなく聞かれるだろうとは思っていた。だからこそ、今はネクサスについて知りたいだろうと思い、優先順位を決める。

 

「千束ごめん。まず、ミズキさんの質問に答えさせてもらうから。その後でそこは説明するよ。」

「えー!私が先に質問したのにー・・・」

「光輝君は年功序列ってのをわかってるのよ~。」

「黙ってろよ酔っ払い?光輝は私に華を持たせたんだぞ?」

 

若干の言い合いが始まろうとしている中、一つ咳ばらいをしてその話を止めさせると、光輝はウルトラマンネクサスという存在そのものの説明を始めていく。

 

「改めて・・・"ウルトラマンネクサスは、ビーストを追って別の世界からやって来た存在です。"」

「・・・別の、世界?」

「そう。この世界の存在じゃない。ネクサスは別の世界からやって来た。」

「・・・どういうこと?」

「パラレルワールド・・・ってやつか?」

 

イマイチピンと来ていなかった全員に対し、クルミはとある理論を口にした。

パラレルワールド?と八神が尋ねると、簡単にだが、クルミはパラレルワールドの理論を解説していく。

 

「簡単に言えば、"もしもの世界"、だよ。例えば、八神が探偵をやらずに、弁護士をずっと続けている世界。あるいは、検事とか裁判官。それどころか、法曹とは関係ない職業に就いている世界。他にも、千束とたきなが普通の女子高生をしている世界。光輝じゃない知らない誰かが喫茶リコリコで6人目の店員として働いている世界・・・そういった無数のもしもの可能性の世界が、目に見えないし行くことも出来ないが、この宇宙には隣り合ってる・・・わかりやすく言えばそんな理論さ。」

「ター坊が検事だったら、めちゃくちゃ足で情報稼ぎそうだな。」

「いやいや、そんな検事普通いないって・・・というか、俺が検事は無理あるだろ・・・」

「あの、だからリコリコで働くわけでは・・・」

「えー私とたきなが普通の女子高生ー!?校内という青春を舞台に恋愛したり、たきなと一緒にあーんなこととか、こーんなこととかしちゃってたのかなー!?」

「そもそも学年違いますしリコリスじゃなかったら多分知り合ってないと思います。」

「あーんたきな冷たいー!どこでも私と相棒になりたくないのかよ~!」

「いやそういうわけじゃ・・・」

 

クルミの説明の中で出た、八神が検事だったらということに海藤と八神が冗談めかして話しているその横で光輝がツッコミを入れようとした矢先、その話からあり得ない妄想をした千束がそのことを口にすると、あっさりとたきなから学年が違うからとバッサリその可能性を否定される。それに対して千束がたきなに突っかかっているのを見つつ、あの、話してもいい・・・?と光輝は再び声を掛け、再び気持ちを切り替えた。

 

「えーと、戻しますね・・・パラレルワールドも確かにそうなんですが、実は少し違って、彼の言葉で言うと、"マルチバース"と呼んでいるそうです。」

「マ、マルチバース・・・?」

「"多次元宇宙論。自分が存在している宇宙とは別の宇宙が複数存在する、っていう理論です。"パラレルワールドと似たようなものと思っていただければ。」

「・・・なーによそれ?」

「あー!おい坊主、さっきからパラソルだかマルチだかややこしいんだよ!もう少しわかりやすく説明してくんねぇか!?」

 

海藤の問い詰めに少しビビりながらも、うーん・・・と腕を組みながら頭を捻らせると、苦い顔で説明を始めた。

 

「えーっとですね・・・ざっくりですが、マルチバースっていうのは、もしも、がない世界。平たく言うと、"別の世界"ってことです。それが1個2個どころじゃなくて、何千、何万億もある・・・そう言えば、伝わりますかね?」

「・・・お、おぉん?」

「・・・すみません。それじゃ、もっとわかりやすい例、出しますね。」

 

困っている海藤を見て、ひとつ大きく深呼吸をすると、とある別の世界の実例を出すことを決めた。

本来ならば話すべきではないのだが、ネクサスがいる今、これが一番わかりやすいと考えたからだ。

 

それは・・・

 

 

「"ネクサス以外のウルトラマンが怪獣や侵略宇宙人から地球を守っている世界がある。"マルチバース、別の世界とは、そういうものです。」

 

 

ネクサス以外のウルトラマン。その言葉に誰もが驚き、千束とたきなは思わず光輝に詰め寄った。

 

「ネ、ネクサス以外のウルトラマン!?」

「ウルトラマンって、ネクサスだけじゃないんですか!?」

「いる。めっちゃくちゃいる。だから、ネクサスは数多のウルトラマンの中の1人だし・・・それこそね、マルチバースの中には、"M78星雲"って星雲の中に、"光の国"、って呼ばれてる星があって・・・その星には地球人のように、多くのウルトラマンが住んでる。」

「はぁ!?」

「ウルトラマンが住んでる星!?」

「あるんだよ、本当に。それ以外にも、"3000万年前の超古代文明のウルトラマン"、"地球の意思が生み出したウルトラマン"、"光の国以外の星や宇宙からやって来たウルトラマン"、"未来からやって来たウルトラマン"等々・・・在り方や生まれは様々なんだけど、別の世界には数多くのウルトラマンがいて、地球を守り抜いてきた。ちなみにネクサスはそれで言うと、光の国以外の星や宇宙からやって来たウルトラマンなんだけどね。」

 

マルチバースについての解説をする中で飛び出した、ネクサス以外のウルトラマンがいること。そして、ウルトラマンが住んでいる星もあれば、別の世界ではそれ以外の経緯でやって来たウルトラマンもいて、多くのウルトラマンが地球を守るために戦ってきたのだという。

 

わかりやすいと思って出したその話に・・・他の全員は何を言っているのかわからず、頭を抱えた。

 

「ねぇたきな・・・わかった・・・?」

「途中から聞くのをやめました。」

「ボクもうパース。理解が追いつかーん。」

「おっさん、私にもコーヒー・・・」

「ああ・・・そう、だな。淹れようか・・・」

「ミカ、悪い。俺と海藤さんにも・・・」

「・・・ター坊、タバコ吸い行かねぇか?」

 

全員が思考を放棄し、明後日の方向を向いている中で、恐る恐る聞いてみた。

 

「・・・そんなに、わかりづらかったですか・・・?」

 

 

全員、大きく頷いたのは言うまでもない。

 

 

 

そうして一度コーヒーブレイクを入れ、全員にコーヒーと、クルミにはお茶が行き渡った後、改めて光輝はネクサスについて話し始めた。

 

「ネクサスは、そんな数あるマルチバースの一つからやって来たんです。そもそもネクサスは、途方もないほど長い時間、数多の世界を渡って戦ってきたそうなんです。そうして世界を股に掛ける中で、多くの人がウルトラマンの光を手にして戦ってきたんです。そんな中で、光は、絆だと、この光について語った人物がいて、そこから、絆を意味するネクサス、という名前を人からウルトラマンに送ったことがきっかけで、彼はウルトラマンネクサスと名乗っているそうです。で、ネクサスは人知れずそれからも色々な世界で戦い続けてきた中で、この世界にビーストが現れたことを察知して、この世界にやって来たそうです。」

 

先程からそうだったが、あまりにも突拍子もなければ、マルチバース、そしてネクサスはそのマルチバースの一つからやって来たと、とてつもないほどに話のスケールが大きくなっていた。

全員が、わかったようでわからない・ないしはわかりたくないという表情を浮かべているが、その中で代表して八神が一つ、この話についてどうしても気になることを聞いてみた。

 

「えーとさ、光輝君、さっきからそうなんだけど、その話って・・・誰から聞いたの?」

「・・・信じてもらえないのは重々承知してるんですが、ネクサスご本人から・・・」

「・・・ネクサス、ご本人。さらにごめん・・・どうやって話してるの・・・?」

「これについては、ネクサスからのテレパシーとしか・・・ただ、それはネクサスに選ばれた適能者(デュナミスト)だけにしか聞こえないので、他の人が聞くことは不可能です。」

 

ネクサス本人からのテレパシーと、本当にSFの世界の話になってきたな・・・と思っていた中で、適能者と、また知らない単語が出てきていた。

それについて尋ねようとするが、それを見越してか、光輝は着ていたワークシャツのボタンを外し、内側のポケットから、ネクサスに変身するために使ったエボルトラスターと、ストーンフリューゲルを呼ぶために使ったブラストショットを取り出し、ちゃぶ台の上に置いた。

 

「それ、さっきの・・・?」

「エボルトラスターとブラストショット。ネクサスに選ばれた、適能者に与えられるアイテムです。適能者というのは、ネクサスに選ばれた人間のことを言います。さっき見せちゃったんでわかってると思いますけど、このエボルトラスターの鞘を引き抜くことで俺はウルトラマンネクサスに変身します。それに、エボルトラスターにはビーストを感知する力があって、どこにいても居場所がわかるんです。」

「なるほど・・・だからお前はどこにいてもビーストの位置が的確にわかって、向かえるわけなんだな。」

「その通りですクルミさん。だから学校とかで来るとヤバいんですけどね・・・で、時々なんですけど、エボルトラスターを持つことで、ネクサスとテレパシーで会話をすることが出来て、そこで色んな情報を教えてもらってます。ただ、ちゃんとしたコミュニケーションが取れてるかどうかは正直未だに疑問ですけど・・・」

 

その説明を聞きながらも、ちゃぶ台の上に置かれたエボルトラスターとブラストショットに全員が気になり、ゆっくりと近寄りジロジロとそれを眺めているため、あのー・・・と、光輝は全員に恐る恐る声を掛けた。

 

「・・・適能者以外、エボルトラスターは抜けませんし、ブラストショットもトリガーは引けませんけど・・・もしよかったら、触ってみてもいいですよ?」

 

それは、誰もが気になっていた中で、光輝からのまさかの提案だった。

ウルトラマンネクサスに変身するためのアイテムと、ネクサスに変身出来る人間しか使えない銃。要は、ウルトラマンの力がある銃と言えるかもしれないが、何よりも、ネクサスは別の世界からやって来た。それから与えられたということはつまり、"この世界のものではないものを触れる"、ということも意味していた。

その言葉を待ってました!と言わんばかりに、千束はエボルトラスターを素早く手に取ると、ふーーん!と気合を入れて両手に力を込め、鞘を抜こうとしてみる。

 

「・・・ダメだ~!全ッッ然引き抜けない!何これ、接着剤でもついてるの!?」

「だから、適能者以外引き抜けないんだって・・・」

「なんでー!?光輝だけずーるーいー!私もネクサスになーりーたーいー!」

「無茶言わないでよ!?」

「諦めろって千束・・・にしても、これにネクサスがいるとはね・・・おまけに、あんな光纏うだけでなれるとか・・・質量保存の法則どうなってんだよ・・・」

「なぁ・・・こんなもんであんなのに変身しちまうとはな・・・キャプテン・ポリスよりこっちの方がはるかにやべぇな・・・」

 

千束が光輝に文句を言っているその横で、いつの間にか代わってエボルトラスターを持っていた八神と海藤は、この小さな短剣のようなものにネクサスが居て、鞘を抜くだけであんな存在になれることに困惑している中で、海藤は以前、とある依頼で保護対象となった子供が好きだというヒーローのことを思い出していた。

 

一方、たきな達はブラストショットを手に取り、回してみながらその銃の構造に思い思いの意見を言っていた。

 

「これ・・・どうなってるんですか?マガジンもなければ銃口もないんですけど・・・?」

「てか、何よこの銃口・・・?」

「何だこのポンプアクション構造は・・・?ショットガンのような機構も備えているということか?」

「このグリップ、曲がんのか・・・?おもちゃかおい・・・」

 

流石にそういった銃を扱うリコリス・DAということもあり、ブラストショットの構造に気になり手に持って回転させながらあちこち見ていたが、それでもやはり奇妙な構造としか言えなかった。

 

マガジンもない・銃口も開いてない・ポンプアクションも備えている・グリップが曲がる・・・突っ込めば突っ込むだけ出てくるその奇妙な構造に頭を悩ませていた。

 

「なぁ光輝、これどうやって撃つんだ?」

 

そもそも、この銃はどうやって撃つのか、というクルミの素朴な疑問に対して、光輝はブラストショットの撃ち方を説明していく。

銃のような形態でも弾を撃つことは可能なのだが、そのグリップを曲げた状態で撃つ方が強力な弾丸を撃てるため、基本、この形状がビーストを撃つために使用しているとのことだった。先程ミカが注目したポンプアクションが出来る部分についても、そのグリップを曲げた状態のブラストショットにポンプアクションを行い、引き金を引くことで銃口から特殊な弾丸を撃てるそうだ。

 

なるほど・・・と思っている中で、たきなからもう一つ、銃の構造としてどうしても気になっていたことを聞いてみた。

 

「光輝、この銃・・・マガジンって?」

「ないよ?」

 

食い気味に言われた、ない。

 

「えっ?」

「だから、ないよ。」

 

思わず聞き返してしまったが、やはりない、と言われた。

その言葉に、思わず苦笑いを浮かべるが、表情は固まっていた。

 

「・・・これ、原理は・・・?」

「ネクサスの力の一部・・・がエネルギーのはず。俺もそこまで詳しくは知らないけど・・・」

 

マガジンがなく、ポンプアクションをするだけで撃てる銃。つまり・・・弾を補充する必要が無く撃てる銃だということ。そして、そのエネルギー源はネクサスの力の一部だという。

それがどういうことを意味するか、全員聞くのを一瞬躊躇うが、代表するかのようにミズキが聞いてみた。

 

「・・・これ・・・まさか、ネクサスがいる限り、無限に撃てる・・・?いやそれはさすがにないかー!」

「エネルギー切れになったことはないので、その可能性はあるかもしれません。とはいえ、その前に終わりますけど。」

 

まさかと思いミズキは冗談めかして聞いてみたが、当の本人はスパッと答えたその内容に、全員が呆然を通り越して、ドン引きしていた。

科学、いやそもそもこの世界であり得ないと言われている、無限・永久機関、というものがこの銃に備わっているかもしれないということを聞いて、ゆっくりブラストショットをちゃぶ台に戻すと、クルミとミズキとたきなの3人は、光輝を背にひそひそ話を始めた。

 

「ウルトラマンネクサス、ヤバすぎだろ・・・無限とか永久機関が目の前にあるかもしれないとかちょっとボクもう駄目だ・・・」

「ありえないの連発過ぎて・・・・二日酔いでもないのにあったま痛いわよ・・・」

「・・・すみません、私もう、何にも考えたくないです・・・」

 

ウルトラマンネクサスだけでも十分規格外なのだが、その銃でさえオーバーテクノロジーが過ぎる代物だということに、誰もが恐れおののいていた。

 

「光輝君、ちなみに、この銃はどれくらいの威力があるんだい・・・?」

 

そんな中、ブラストショットの威力についてもミカから聞いてみたが・・・これがまた、全員の頭を悩ませることになった。

 

 

「小型のビーストでしたら、細胞レベルで消し去れます。跡形もなく。」

 

 

その言葉にかつてDAでリコリスの指導教官をし、それ以前は警備会社のオペレーターとして様々な経験をしてきたミカでも思わず、目を丸くした。

 

「・・・ん?す、すまない。どういうことだい・・・?」

「言葉通りなんですが・・・"細胞レベルで、ビーストをこの世界から完全に消滅させられます。撃たれたビーストは分子レベルで跡形もなく分解されますので、二次被害もないです。"」

 

飛び出したのは、まさかの回答だった。

 

普通の銃弾で生命を奪うことは出来るが、この銃はそれどころではなく、小型のビーストならば細胞レベルで消滅。加えて、分子レベルで跡形もなく消滅させられるという。

当然ながら、現代兵器でそんなものはなく、細胞レベルで跡形もなく消滅させる兵器など、この世にあるはずがない。あったとしても、それはもはや核兵器レベルだろう。

だが、目の前のこの銃は、そんなことを容易に出来るという。もしこれを人間に撃ったら、どうなるのか・・・流石のミカも、このとんでもない威力の銃に片手で目を覆い、頭を悩ませ始めた。

 

そして、これまでの話を聞いて、全員が改めて思っていた。

 

 

―――――ウルトラマンネクサスが人類の敵でなくて、本当に良かった・・・と。

 

 

「本当、光輝みたいないいやつがネクサスで良かったよ・・・もし光輝が悪人でそれでネクサスの力使ってたら今頃世界終わってるって・・・」

 

ため息をつきながらその力について半ば呆れながら話す千束に、あのね。と付け加えると、光輝は大事なことを話し始めた。

 

「ウルトラマンは力を見せびらかすために来てるわけじゃないんだよ。平和が脅かされそうになった時にだけ、その力を使うんだよ。何かを、誰かを守るためにこの力はある・・・その力の意味がわからないやつに、ウルトラマンの力は使えないし、ウルトラマンは応えないよ。」

 

それは、自分がウルトラマンネクサスになったからこそ言える言葉であった。

世界を一瞬で滅ぼせるような強大な力を持っているからこそ、力の使い方を間違えると大変なことになる。戦いの中でそれを経験し、肌でわかっているからこそ、こうして言葉に出来ていた。その答えを聞いて少し驚き言葉が出てこなかったが、すぐにふふっ、と千束は笑った。

 

「おいお~い、カッコつけちゃって~このこの~♪」

「ちょっとやめてって!くすぐったいってば!」

「おいこらイチャイチャしてんじゃねーぞこのガキ共!」

 

思わず指で光輝を小突き2人がじゃれ合っていると、見せつけられているかのように感じたのか、ミズキは声を大にして2人にツッコんだ。

そんな中でたきなは、先程見せた人間離れした業・装備の1つと言える、光輝を乗せて連れ去った飛行機・・・のようなものを思い出し、それについても尋ねてみることにした。

 

「そういえばさっきの飛行機・・・でいいんですか?あれって何なんですか?」

「あれはストーンフリューゲルっていう、適能者が乗れる・・・石柩だね。」

「石柩・・・?あれ飛行機じゃなくて、棺ってことですか!?」

「うん、そう。あれも適能者しか乗れないんだけど、あれに乗ると、ネクサスにならなくても高速で移動できるのは勿論、適能者が負った体の傷を治療することが出来るんだ。だからあの時治療するって言ったの。ちなみに、ここまで来たのもそれ使って来たんだけどね。」

「いやタクシーじゃないんですから・・・」

「しょうがないでしょ!忙しかったし八神さんの車にカバン置きっぱなしで財布も無かったんだから!」

 

話の中で出た体の傷を治療する、と当たり前に言っているのだが、人間ならばケガをした時には処置はするものの、実際の受けた傷の回復には大きく時間が掛かる。というより、それが当たり前だ。ましてや、先程の光輝が負っていた傷であれば、少なくとも完治に数か月は掛かるような深い傷だった。

 

しかし、入って来た時にすでに八神が確認しているが、もう先程ザ・ワンから受けた傷は完治していた。もちろん今まで一切嘘は言っていなかったため、本当だということは理解しているのだが、もはや現実とは到底思えない人間離れの業と装備に、理解するのも億劫になりだし、頭の奥の方から頭痛がしてくるのを感じ始めていた。

 

 

そんな中、むー・・・と、光輝の目の前にあるちゃぶ台に突っ伏しながら、一人不機嫌そうな人物がいた。

 

「そういえばさー、結局それでーどうやって光輝はネクサスになったのー?まだ聞けてないんですけどー?」

 

千束が最初に聞きたかった質問を改めてぶつけてみたところ、色々追加で質問されてしまったため忘れており、あぁごめん!と慌てて千束に謝ると、ようやく光輝はネクサスになった経緯を話し出した。

 

「ネクサスになった、いや出会ったのは、2月のことだったんだけど・・・」

「2月!?」

「そんなに前から!?」

 

2月、とサラリと当たり前に言っているが、つまり、この世界にはその頃からビーストが現れていたことを意味し、それは同時に、光輝は4か月近く、独りでビーストと戦っていたことも意味していた。

 

「じゃあ、その頃からビーストは現れてたってことか!?」

「厳密に言えば、ビーストが出たのはもう少し前からかもしれませんが・・・ただ、俺がネクサスになったのはその頃です。」

 

ビーストがこの世界に現れたタイミングまではわからないとのことだったが、その話をすると、全員が苦い顔を浮かべた。

 

「私達がハワイ行ってる間もずっと戦ってたんだ・・・ごめんね光輝。そんな大変な思いしてたのに助けてあげられなくて。」

「・・・まさかそんなに長期間独りで戦い続けてきたなんて・・・すまない。君のような高校生、いや子供に負担を強いてて。」

「気にしないでいいですって!だってその頃俺なんて知らないわけだし!それに毎日じゃないし、おまけにここ最近は倒しまくってたからそうでもなかったので!」

 

たった一人で今の今まで戦わせ続けてしまったことへの申し訳なさもあり、光輝に向けて謝罪の言葉を千束と八神は言うが、当の本人は慌てて大丈夫だと返す。

だが、まるでバイト感覚で話しているが、やっていることは命懸けだ。

 

いつどこに現れるともわからないビーストと戦うということは、色々な生活を犠牲にし、どんな時だろうと戦いに向かい、その上で何事もなかったかのように過ごさなければならない。それでいて、彼は学生だ。学校で起きたらと先程言っていたため、実際にそれはあったということだろう。そうしたら、成績はもちろんのこと、生徒からも先生からも怪しまれる可能性がある中で、何もないかのように生活し続ける。いや、実はもうすでに怪しまれ、そして、何かいじめを受けている可能性だってあるかもしれない。それにすら、耐えてきたということだろう。

 

そして何よりも、今の今まで、ずっと独り、誰にも頼らず、いや頼れずに戦ってきた。

あまりにも過酷な生活を想像するだけで、全員の胸が苦しくなってくる。

 

なのに、今も、これまでも、いつも優しく笑っていた。

これまで浮かべていた笑顔の裏に、一体、どれだけのものを隠していたのか・・・この笑顔は果たして、本当に笑っているのだろうか・・・?それすらも疑問に思えてきてしまっていた。

 

そんな中、話を戻すと、その前に、なんだけど・・・と付け加え、ネクサスに出会った経緯を改めて話し始めた。

 

「さっき話してたリリベルの時の事件を、何年にも渡って夢でよく見てたんだ。それが、ネクサスに出会う1か月前くらいから・・・だったかな。その夢が少しずつ変化していったんだ。」

「変化していったって・・・夢が?」

 

うん。と相槌を打つと、その夢が変化していったという経緯を語り始めた。

 

「それまでだと、さっき話した足を掴まれて言われるところで終わるんだけど、ある時から、連日その夢を見るようになっていって、その頃から夢が少しずつ変わり始めて、その手を剥がして逃げるようになったの。で、だんだんその逃げる距離が伸びて、っていうのを繰り返していって・・・それである日、同じようにその夢を見てて、逃げていたら、いつの間にか林の中に入ってたんだ・・・」

 

林?と、先程説明していた内容からは全く異なる自然の風景が出てきたことに、千束だけでなく全員が疑問に思った。

 

「ただ、その時は全く不思議に思わなくて・・・そのままその林の中を歩いていって、抜けた先に・・・"大きな遺跡"が出てきたんだ。」

「・・・遺跡?」

「うん。東南アジアにあるような、昔の文明の遺跡・・・みたいなものだと思う。それが目の前に突然現れたんだ。」

 

林の次に遺跡と、風景が立て続けに変わっていくわけがわからない夢になってきており、その内容に全員がまたもや頭に?マークを浮かべているが、更にその続きを話していく。

 

「その遺跡に向かって進んでいくと、いつの間にか遺跡の中に入ってて、しばらく進むと石の棺・・・さっき言ってたストーンフリューゲルなんだけど、それが目の前に出てきて、それを触ったら次の瞬間には、ストーンフリューゲルの中に取り込まれて・・・そこでネクサスに出会って、光を手にした・・・これが、ネクサスになった経緯・・・あ、皆さんにも言っときますけど全て本当ですから!夢の中の出来事でしたけど、その夢から起きた時には、このエボルトラスターとブラストショットがあったので。」

 

夢の中でネクサスの光を得たという、冗談とも捉えられるような話だが、先程から嘘は一つも言っていないため、これも全て本当なのだろうと、理解は出来ないがとりあえずは信じることにした。

 

 

光輝がネクサスになった経緯やウルトラマンネクサスそのものについてがわかったことで、続いてミカからこのことについて質問を投げかけた。

 

「次は私からいいだろうか?ビーストとは、結局何なんだ?」

「ビーストは、正式名称を"スペースビースト"と言います。」

「スペース、ビースト・・・」

 

コクリと頷いた後、ビースト、もといスペースビーストという言葉に、思わず千束が尋ねた。

 

「宇宙怪獣・・・ってこと?」

 

確かに、言葉だけを聞くと、宇宙から来た存在、宇宙怪獣とも聞こえる。誰もがそうかと思うが、ただ一人、光輝は首を横に振る。

 

「・・・ザ・ワンは確かに宇宙から来た存在なんだけど、正確に言うと、それ以外のビーストは違う。」

 

違うって?と、問いただそうとするが、それを待たずに、いきなり全員に衝撃の事実を伝えた。

 

 

 

「スペースビーストは・・・ネクサスが別の世界でザ・ワンを倒した時に空気中に流れた細胞が、その世界の地球の様々な生物・植物と結合したことで生まれた存在です。」

 

 




とりあえず、説明パート前半戦終了です。
まぁ、長くなるとは思ってましたが、長くなりました(笑)

ダブルどころか、トリプルミーニングにタイトルをしておりました。

親・過去・ネクサス。その全てを説明しました。


というわけで、光輝君の親、を出しました。
この世界の、憐と瑞生です。
なので、読み返してもらうと、その片鱗みたいなものが、少しだけ出ていたりしています。

そして、リリベルだった過去の設定もついに明かしましたが、はっきり言います。
人殺しとして、ウチの子は最強とかチートとかではありません。人殺しが出来ない子です。
そういった意味では出来の悪い子であり、完全なる落ちこぼれ・落第生です。
こうした理由も、憐と瑞生を両親にさせたことについても、またゆっくり語る機会を設けられればと思います。


そして、後半からはネタ大渋滞です(笑)
名前は出しませんでしたが、色んなウルトラマンをボヤ―っとですが出しました。とはいえわかりやすいと思いますが。光の国以外の星や宇宙からやって来たウルトラマンが多すぎるので、そこはもう皆さんの思い浮かべるウルトラマンを思ってください(笑)

クルミのパラレルワールドで出した八神さんのあれは・・・もう、あれですよ。Can You Keep A Secret? (笑)
ウルトラマンとあのドラマのことをいっぺんに出すSS、ネット黎明期から考えてもウチだけだと思います(笑)

遺跡が復活しているのは完全に独自設定ですが、ただ、パワーも回復したアイツなら、もう修復なんてお茶の子さいさいでしょ、という愛情故、遺跡を復活させました。

次回にはこの説明パートも終わる予定ではおりますので、もう少々お付き合いいただければと思います。
ではまた次回。

・・・なんですが、本編中、無理だ!となって入れられなかったシーンがあり、それを捨てるのはもったいない、いや何とかして入れたい!と思ったため、この後、おまけとして書いてあります。
本編にもこの後の展開にも全く関わってこないため、あったかもしれない、という体で読んでもらえれば幸いです。





おまけ
あったかもしれない会話─────

コーヒーを淹れている間・・・

千束「ねぇ光輝、他のウルトラマンは何て名前のウルトラマンがいるの?」
光輝「えーっとね・・・ウルトラマンゼロ、ウルトラマンエックス、ウルトラマンリブット、ウルトラマンティガ、ウルトラセブン、ウルトラマン・・・・他多数。」
たきな「ウルトラマンセブンじゃないんですか?」
千束「そうそう!なんでウルトラセブンなの?ウルトラマンなんだからウルトラマンセブンじゃん!」
光輝「2人とも、それ以上言っちゃいけない。」
たきな「えっ?」
千束「なんで?」
光輝「・・・方々から怒られるから。」
千束・たきな「???」
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