お待たせしました。
30話を投稿させて頂きます。
映画『しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 ~とべとべ手巻き寿司~』がやってたので、こっちはエスパー兄弟で頑張ろうと思います。
エスパー兄妹 今世紀最大の決戦!! 前編
西暦何年かのある日、ある“予言書”通りに、宇宙から謎の黒い光と二つの白い光が降り注いでいた。
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その中でも、二つの白い光は、
「ああああああ!!ヒマ!!オラのオモチャに何てことすんだよぉっ!!!!」
「たいの!!たいのーーーーー!!!!」
「これオラのーーー!!!!」
「たいの!!てての!!!!」
「ててててていのぉぉぉぉぉ!!!!」
野原家の居間にて、オモチャ(しんのすけが)の取り合いという兄妹ゲンカをしていた野原しんのすけと野原ひまわりに、
「「!!?」」
降り注いでいた。
「どゅひやぁぁぁぁぁ!!」「たいややややややや!!」
バリバリバリドドーンと響かせながら、
「ちょっと、どうしたの?何があったの!?……だ、大丈夫アンタたち!!?」
その異常な騒音と子供達の悲鳴を聞いた母みさえは、何事かと思いしんのすけとひまわりに近付き、大丈夫かどうか尋ねる。
「う、ううん?……なんだか、カラダの奥がホカホカしてるゾぉ~~~♡」
「あったたたた~~~い♡」
「……もう、脅かさないでよねー…。」
すると、しんのすけとひまわりの言葉から、何も異常が無いということを知り、脅かすなという言葉とは裏腹にみさえは内心安堵していた。
「さ、そろそろ寝なさい。もう10時過ぎてるんだから。」
そのため、みさえはしんのすけとひまわりに寝る時間だと言って、就寝を促す言葉を告げていた。
「……父ちゃんまだ?」
「またどっかで呑んでんでしょ。」
だが、しんのすけは、自分の父である野原ひろしが何時帰って来るのかと母のみさえに尋ねると、みさえは何処かで酒でも呑んでいるのだろうという返答にしんのすけは、
「ほうほう、どこかの酒クズさんと一緒ですな?」
「誰だよ酒クズって……というか、意味分かって言ってるのか?……それよりも、そんな言葉は余り使っちゃダメよ?」
「えぇ~?」
師匠ことふかづめ竜子が廣井きくりに対して言った『酒クズ』という言葉の意味を知らずに真似して言っていたのだが、みさえは誰のことを言っているのか、どういう場面で誰が言っていたのかを知らなかったがために、怒ることなく意味を知っているのかとツッコミながら、しんのすけにその言葉は余り使うなと釘を刺すだけに留めていた。
「それと、ママはひまわりを寝かせつけなきゃならないから、布団は自分で敷きなさいよー。」
「ええぇぇぇ!!?」
それだけでなく、みさえはひまわりを寝かせつけるため、しんのすけに布団は自分で敷くようにと言いつけていた。
「はぁ~~…メンドクサ……。」
……そのことに、不満そうにするしんのすけ。
「……思っただけで、勝手に布団が敷けたら良いのになぁ…。」
そのため、しんのすけはつい、そのようなことを口に漏らすと、布団が入っている襖が勝手に開き、
「うぇっ!?」
その漏らした言葉通りに勝手に布団が敷かれていた……。
「ま……"まかさ"……?」
その異様な光景を見たしんのすけは、つい"まさか"を"まかさ"と言い間違いをしていた。
「ちょっと、静かにやってよねー?ひまを寝かせつけられないじゃない。…ほーらほら、おねむだぁ~おねむだぁ~。」
「あやや、とれとってえ~。」
「ダ~メ。もうおねんねなの。」
しかし、先ほどのことで困惑するしんのすけのことに気付いていないのか、みさえはいつも通りにしんのすけを叱責した後、ひまわりを寝かせようとしていた。
「動け、オラのおぱんつ。」
しかし、しんのすけは、そんなみさえの叱責など意に介せずさっきのように物が勝手に動くかどうか試してみた。………すると、
「のばーーー!!!?」
物が勝手に、手を使うことなく己の思う通りに動いたのだった。
「か、かかかーちゃん!大変だぁ!!お、オラ、物を飛ばせるようになったぞおぉぉぉぉっ!!?」
「あーら、ホント、そのようね?」
それを見たしんのすけは、今見た不思議なものをみさえに伝えようとするが………、
「よくもやってくれたわね!!メリーゴーランドグリグリミレニアムニューセンチュリー!!!」
「ぬおお~~なんで~~~~!!?」
みさえの後頭部にぶつかった美男子が写っている写真集をひまわりが"手を使わずに"物を飛ばしたことによるものだと気付かなかったせいで、しんのすけがその写真集を自分に向けて投げたものだと思い、グリグリ攻撃…もとい、メリーゴーランドグリグリミレニアムニューセンチュリーなるメリーゴーランドのように回転しながらしんのすけの頭をグリグリ攻撃するという何とも器用な方法でおしおきしていた。
「……しんのすけ、また何からやらかしたのか………。」
それをひろしが聴いているとも知らずに……。
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「……ま、まさか、しんちゃんがそんなことになってるなんて…………?!?」
そして、誰かがしんのすけが超能力に目覚めたことを野原家に勝手に付けた小型の無線機器を通して聴いているという不穏なことが起こっていたことを野原家の人間は知る由も無かった。
……一体、その正体は!?誰なのか!!?
「ふたりー?早く寝なさーい?」
……その正体は、野原家の生活音を聞くだけで安心し、熟睡できる後藤ふたりだった。
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そして、少し時間を戻し、もう一方の黒い光は、
「……き、今日は……バイト……上手く……出来た気がする……ウェへへ……。」
ギターを背負い、ピンク色のジャージを身に纏ったぼっちこと、後藤ひとりに迫っていた。
「……バイトもそうだけど……バンドも上手くなって……でも……。」
しかし!後藤ひとりは、そんなこと気にすることなく、自分の未来のことについて明るく考えていたが、それ故にあることを考えていた。
(……私が進級したら………しんちゃん達とは……お別れになるのかぁ………。)
もし、いずれは私立の小学校へ行くことになる風間くんみたいに、自分が高校を進級して大学へ行くことになったとしたら、今までのようにギターを聴いてもらうことも、缶蹴りやリアルおままごとをすることも出来なくなるどころか、もう今までみたいに気軽に会えることが出来なくなってしまう可能性が有るのだということを痛いほどに痛感していた。
(……ああ……お腹に戻りたい………そして永遠の5歳児になりたい!!)
それ故に、後藤ひとりはもう一度お腹に戻って5歳児になりたいと少しアレなことを考えてしまう。
(……けど……それだと、虹夏ちゃん達に会えなくなるのかぁ………。)
しかし、それだと、虹夏達に会えなくなるということも理解しているため、そうなることは良くないということも理解していた。
(……みんなと……離れ離れになりたくないなぁ………。)
それ故に、後藤ひとりはそう心の中で呟いてしまう。
高校生同士がつるむことは可笑しなことだとは思われない。……だけど、相手は5歳児。傍目から見れば、高校生と5歳児が友人関係など奇妙な物でしかないだろうことは理解できている。……理解できているけど、出来れば、ずっとずっと友達で居たい。出来れば、離れ離れになりたくない。
「……?」
そのためか、その心に付け込まれるかのように、後藤ひとりは黒い光に、
「ん゛び゛ゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」
身体の中に入られると同時にバリバリという擬音が鳴るほどの電撃を受けてしまう。
その影響でヤ〇チャのように倒れた後藤ひとりだったが、
「…………な……何か………。」
そこから立ち上がり、感じたのは、
「……良く分かんないけど、胸の奥から抑えきれない程の……パワーを感じるぅっ!!」
今まで感じたこともないとてつもない力だった!!それを実感した後藤ひとりは、車がぺしゃんこになるイメージをしながら近くに有った車に「ハッ!」と手をかざしながら言うと、
グシャッ!
――――と、後藤ひとりのイメージ通りに車が潰れたことに驚き、後藤ひとりはその場から、急いで、離れるかのように、走って逃げてしまった。
――――走る。
――――走って、
――――走った。
……そうして、潰れた車からある程度離れた場所で息が上がったため、もう一度自分の手のひらを見ながら、先程のイメージ通りに車が潰れたことを思い出しながら……あることを口走ってしまう。
「この力が有れば……何でも出来そうな気がするっ!!もう何も恐いものなんて何も無いっ!!!」
それは、自らが授かったこの超能力染みた物凄い力に対する感想であり、恐いものなんて無いと力強く言えるほどの自身の表れ。
そう口走ってしまった後藤ひとりは、彼女は己を孤独へと導いた社会に復讐――――
「でも~~~……先ずは~~~……ポーズから考えよ!……私は新世界の神となる!!……いや、ちょっとコレは痛いから……よし、これで行こう!!」
――――なんて考えるはずもなく、ひたすら自分の中でカッコイイと思うポーズを身体を結束バンドのTシャツを決める際に自分の案を発表したときにしたクネクネ動きをしながら、暗中模索していた。
……そして、
「爆ぜろリアル! 弾けろシナプス! バニッシュメント・ディス・ワ〇ルドォ!!……な、何かコレいいかもぉ……うへへ……うへへへ……○○真眼の使い手っていうことにして~~~眼帯付けたら凄くカッコイイかもぉ!!」
中学生が考えるようなことを自身に課しながら、眼帯も付けようと決意していた。
「あっ!アレも着ないとダメだよね~……うへ……う゛ぅ゛へ゛っぇ゛へ゛へ゛へ゛!へ゛!へ゛!!゛!!゛」
そして、アー写を一面に貼ったときの声を上げながら、後藤ひとりは"至る所にファスナーが付いている中学生男子の服によくある謎フォントの赤字のTシャツに鎖をチェーンのように巻き付けるという謎仕様"のTシャツを着ることも考えていた。
――――――――
――――
そして、翌朝、
『皆さん、朝の通勤ごくろうさまです。本日は快晴となり、お洗濯物を干すのに丁度良い――――』
野原ひろしは、二日酔いで苦しんでいたが、どうにか家の居間まで着くと日課と化しつつあるテレビの電源を入れていた。
そこには、東京丸の内の一流企業のビルが深夜に次々と破壊されるということは無く、いつも通りの朝の天気予報の番組が流れていて、有名な女子アナが居たのだが、
「あ~…あったまいてえ、こりゃ完璧二日酔いだ。」
二日酔いで頭が苦しかったために、美人に目が無いハズのひろしは有名な女子アナが居るということに気付かずにいた。……しかし、
「あーーーー!またオラのおもちゃを!!」
自分の息子である野原しんのすけの大きな声で意識がハッキリとしてしまったひろしは、しんのすけの方へと目を向けると「めっ!」と言って、ひまわりが盗ったのであろう怪獣シリマルダシのおもちゃを取り返しているところを見てしまった。
それを見たひろしは、
(……仲良くしろよ。)
と二日酔いで痛む頭をこれ以上酷くしないでくれと、そう思いながら心中で呟いていた。
……すると、
靴下が勝手に飛んで行ったのである。
「……え?……えっ!?……!?!?!」
そして、飛んで行った自らの靴下は、まるで意志を持ったかの様にしんのすけの顔面にぶつかって行った。
「や、やったな!ひまっ!!」
「……へへっ。」
それをひまわりの仕業だと見破ったしんのすけは"野原ひろしの靴下"という野原家の中では化学兵器禁止条約及び国際人道法等に抵触すると言っても過言ではない行為をしたひまわりを非難していた。
「ぬぅ~~~~~~っ!ひまもオラと同じワザを使えるのか……よし、オラだって、ふん!」
そのため、しんのすけも化学兵器使用に対する報復措置としてひまわりに"野原ひろしの靴下"という禁じ手でもある化学兵器の使用を決断したのであった。……しかし、
「たっ!!」
ひまわりが手を広げると、しんのすけが"手を使わずに"ひまわりに飛ばした野原ひろしの靴下を"手を使わずに"止めてしまった。
「ふん!!」
それに負けじとしんのすけもひまわりの方へと飛ばそうと力むが、そんな“手を使わず”に物を飛ばせる不思議な力は拮抗しているのか野原ひろしの靴下はしんのすけとひまわりの間に止まってしまった。
「あ…あぁぁぁ……??ど、どうなってんだぁ……???」
その夢みたいな光景を見てしまったひろしは、何が何だか分からず、二日酔いの頭痛すら忘れるぐらいに困惑してしまった。
「あらあら、朝っぱらからにぎやかねえ……。」
しかし、しんのすけとひまわりがまた兄妹ゲンカをしていると思っている野原みさえが、しんのすけとひまわりが念動力で争っている居間に出現したことで、
「おっ?」
集中が逸れてしまったしんのすけは、ひまわりの念動力の力に負けてしまった。そのため、しんのすけの頭上を飛び越え、
「うぶっ!?!」
みさえの顔に、野原家の中では化学兵器もしくは大量破壊兵器と指定されているとも言っても過言ではない"野原ひろしの靴下"を受けてしまったため、
「何すんのよーーーーっ!!!!!」
「あアアアアアアアアアアア!!!!?」
みさえは野原ひろしを化学兵器及び大量破壊兵器使用の嫌疑をかけ、世界最強の米軍もかくやと言わんばかりの制裁と報復措置……もとい、おしおきをひろしは一身に受けてしまう。
「お、オレじゃない……オレじゃないって!(泣)」
「じゃ、どうしてあなたの臭い靴下が飛んで来たって言うのよっ!!!」
そんなこんなで、ひろしは懸命に野原家にとって大量破壊兵器たる自身の靴下をみさえに対して使用していないと表明するが、みさえは返す刀で何故自身の顔に飛んで来たのかを説明しろとひろしに求めていた。
「だ…だから、しんのすけとひまが手を使わずに飛ばしたんだよぉ……(泣)」
「……フン!!馬鹿馬鹿しい!!手を使わずに物を飛ばせるわけが……あ?」
そのため、ひろしはしんのすけとひまわりが"手を使わずに"物を飛ばしたと釈明するも、当のみさえは"手を使わずに"物を飛ばしたせいだと言う非現実的な事を言うひろしに呆れる……のだが、
「………あった。」
「な?」
実際に、しんのすけとひまわりが"手を使わずに"物を飛ばしている光景を目の当たりしたために、ひろしが言っていた非現実的なことは事実であると理解し、呆然とするしかなかったのである。
「教授!!あの子たちのようです!!」
「ウム、ついに見つけたな。」
しかし、知らない人間が勝手に入って来たことで呆然としていた状態から抜け出すことができたみさえは、
「ちょっ、ちょっと何なのよアンタたちはぁ!?勝手に人の家に入り込んで!!?」
そう言って、彼等は何物なのかと訊いていた。……すると、彼等…いや、白衣を着た教授らしき人の付き添いらしき彼女はみさえに、
「あいさつは、あの子たちのケンカを止めてから!!」
「……それもそうね。」
そう言うと、みさえは彼女の言う通り、しんのすけとひまわりのケンカを止めるべく、
ひまわりには"水着美少年写真集"を、
それぞれ、渡すことでケンカを止めていた。……それを見た彼女は、
「二人とも、単純な性格のようです。」
「単純と…。」
と言って、しんのすけとひまわりの性格を分析し、教授と呼ばれた老齢な男は「単純と…。」と言いつつ、メモを取っていた。
それを聞いたみさえは「悪かったわね。」と赤面しつつ、ツッコんでいた。
悪の面を強く表してもぼっちちゃんはかわいいなぁ!!!!……という路線をできる限りやろうと思います。
最後に、s14me02さん、夢龍さん、高評価ありがとうございます!