48話を投稿させて頂きます。
文化祭前という時期的に考えたら、秋だと思うんで紅葉狩りにしたんすけど、合ってますかね?
あと、ニューハーフと女性の絡みはきらら的展開ですよね?
あと、9000文字近くあるので、時間がある時に読んでください。
断る勇気が有ったり逃げることが出来たらコミュ障なんかしてない私こと後藤ひとりは、スーザンさんのお店の手伝い……ではなく、きくりお姉さんと一緒に公園で後から来るであろうスーザンさんのお店の常連のおじさんを相手にギターを弾くこととなった。
理由は、流石に18歳未満の私がニューハーフパブで働くのはマズイらしく、こうなったんだけど、
……だ、大丈夫………だよね?
ま、まあ、機材は既に"かわのそば公園"に用意しているし、きくりお姉さんもギターを忘れていないから、大丈夫……なハズ。
「今日は~~私もスーちゃんのお客さんと一緒にやる紅葉狩りに誘ってくれてありがとね~~。」
「良いのよ。廣井っちの演奏はお客さんに人気だから♡……それよりも、どう?廣井っち、もう一杯。」
そんなことを考えていると、きくりお姉さんは紅葉狩りに誘ってくれてありがとうと言うと、スーザンさんもきくりお姉さんの演奏に感謝していると言いながら、きくりお姉さんにお酒をもう一杯薦めていた。
……え?こ、このあと、きくりお姉さんもギターを弾くんですけど、……だ、大丈夫………ですよね?
「えっ?良いの!?……こんなに呑ませてくれるなんて……スーちゃ~ん好きぃ~~~♡」
「コラコラ、そんなこと言ってるとアンタのバンドメンバーが妬いちゃうわよ?それに、私は女よ?」
そのため、きくりお姉さんはお酒を二杯も呑ませてくれたスーザンさんに好意を抱いたのかは知らないけど、スーザンさんのことを好きと言って抱きついていた。抱きつかれたスーザンさんは、冷静に自分は女だと返していた。
……す、スーザンさん、きくりお姉さんって普段はお酒のせいで行動がはっちゃけてるから分からないけど、よく見ると顔立ちは整っている美人だから抱きつかれると男の人は動揺したり照れたりすると思うのに、全く動じないだけでなく冷静に返しているところを見ると、本当にニューハーフなんだ。
「だってだって~~~…志麻もイライザも最近キビシイんだも~~ん。……こんな優しいおじさんが居たら、コロッと行っちゃうよ~~。」
「コラコラ廣井っち、私のことは"お姉さん"と呼びなさい。」
でも、きくりお姉さんは気にすることなく、スーザンさんみたいな優しいおじさんが居たら惚れてしまうと冗談っぽく言うと、スーザンさんは「私のことは"お姉さん"と呼びなさい。」と言ってきくりお姉さんに注意していた。
……でも、スーザンさんが"お姉さん"っていうのは無理が有るんじゃあ?
「え~~?スーちゃんが"お姉さん"は無理が有るんじゃない?年から考えると私と同じ"おばさん"だって~~~~。」
「もう、どうしたのよ?今日は酔いが悪いじゃない。」
とか考えてたら、きくりお姉さんがスーザンさんのことを自分と一緒の"おばさん"だと言って笑っていた。
それを聞いたスーザンさんは、気にすることなく今日はどうしたのか?と聞いていた。……こ、これが、大人の余裕なのか……?か、カッコイイ……。
「だってだって聞いてよスーちゃん!ほんとにねぇ!色々大変なんですよっ!お金無い時とか台所で洗う時も有るんだよっ?冬場なんて拷問なんだよっ!?」
「なら、アタシの部屋に来れば良いじゃない。」
きくりお姉さんは、それだけでなく自身の心情を吐露していた。お金が無い時は台所で髪とかを洗って過ごしていると。
「い、いや……それは男女がひとつ屋根の下とか~…ダメじゃん?」
そんなきくりお姉さんの内情を聞いたスーザンさんは、私の部屋に来れば良いと言うと、きくりお姉さんは照れながらスーザンさんの提案を断っていた。
……まあ、そうだよね。スーザンさんはニューハーフと言ってるけど"男"だから、照れるし意識するよね。
というか、スーザンさん。そんなことに意識が行かないなんて、本当に自分のことを"女"だと思っているんだ……。
「もう、しょうがないわね。……なら、引っ越せば良いじゃない?確か~…春日部にまたずれ荘っていうアパートが有るだけでなく、良い物件とか有るらしいから、そこに住んでみたら?」
「そんなお金無いよぉっ!借金に追われてるから!!」
「アラヤダ、借金までしちゃってるの?」
でも、スーザンさんはきくりお姉さんに春日部に在るまたずれ荘か良い物件に住むという別の提案をすると、きくりお姉さんは引っ越そうにも借金に追われるほどに困窮しているから出来ないとスーザンさんに言っていた。
きくりお姉さんの生活を聞いた私は改めて思った。……出来るだけ堅実に生きよう。
「私だってさぁ……こんな生活したくないよ?良いよねスーちゃんは……家族が居て……それでも、立派にニューハーフとしてやっていけて……夢の人生描けてて……偉いれすよねぇ……!(´;ω;`)」
そうして、きくりお姉さんはスーザンさんのことを褒めていた。
……でも、今日のきくりお姉さんはどうしたんだろう?スーザンさんの家族の話もして?悪酔いしてるのかな?
「アラ、言うじゃない。なら、廣井っちは今25だから~…まだまだ女の私も廣井っちもこれからってことじゃない?それに、破天荒でロックな人生を送る私と廣井っちが年を重ねたら、公園の紅葉のように見て美しいと思うだけじゃなく、味の有る女になってて、今以上に魅力的になるってことね♡」
「……かーっ!スーちゃんにそう言われると、まだまだ行けそうな気がするんだよなあっ!!聞いてくれてありがとねー…。」
今日のきくりお姉さんはどうしたんだろう?とか考えてたら、きくりお姉さんの悪酔いにスーザンさんは、今居る公園の紅葉のような見て美しいだけでなく味の有る女になっていると返すと、きくりお姉さんは元気になったのか、声を出して「ありがとう」と言っていた。
……いいなぁ、スーザンさんみたいな返しが出来る人になりたい。普通にかっこいいと思っちゃった。
「……あっ、そうそう!廣井っち、良い物が有るのよ~♡」
そんなことを考えていると、スーザンさんが突然良い物が有ると言って、お重を出してきた。……そのお重の中には、
「じゃじゃーん!」
「……た、卵焼き?」
卵焼きが入っていた。……良い物って、この卵焼きのことだろうか?そんなことを考えていると、
「フッフッフッ……ぼっちちゃ~ん。この卵焼きはね~~、スーちゃんの手作りなんだよっ!!幸せを運ぶ卵焼き!!」
何でなのかよく分からないけど、きくりお姉さんが嬉しそうにスーザンさんの手作りであると私に言ってくれた。
「アラ、よく覚えてるわねぇ~♡廣井っちの言う通り私の手作りだけど、お店で評判なのよ?……ハイ、ぼっちちゃん。廣井っちもどうぞ。」
きくりお姉さんがこの卵焼きがスーザンさんの手作りであることを覚えていてくれて嬉しかったのか、スーザンさんはきくりお姉さんが言う様に自作の卵焼きだというだけでなく、お店に来る人にも評判なのだと教えてくれた。……え?でも、それだと、
「え?……でも、この卵焼きって後から来る常連さんの分なんじゃあ?」
「良いの良いの、いっぱいあるから♡」
私も食べたら後から来る常連さんの分が無くなるんじゃあ?と、スーザンさんに聞いたら、スーザンさんはいっぱい有ると言って、お重の下にも卵焼きが沢山有ることを私にも見せてくれた。……おお、本当にぎっしり有る。
「そ、それじゃあ……ひとつだけ。」
そのため、スーザンさんに卵焼きが沢山有ると言われて勧められた私は、ひとつだけ貰うことにした。
「まーまー、ぼっちちゃん。ひとつと言わずに、好きなだけ食べてよ!」
「いや、え?スーザンさんが作ったんじゃあ……?」
けど、きくりお姉さんが好きなだけ食べて良いと言っていたことに私は困惑してしまう。
……アレ?この卵焼きってスーザンさんが作った物じゃあ?と思ってたんだけど、きくりお姉さんは先にガツガツと食べていた。
「そーそー、廣井っちの言う通り!沢山食べていいのよ。」
だけど、スーザンさんがそんなこと気にせずに私に勧めてくれたので、ひとつと言わずふたつ皿に寄せて食べることにした。
「……あっ、ほんとだ。……おいしい。」
「「でしょー♡」」
すると、一口食べただけでも、美味しいと思えるぐらいにスーザンさんが作ってくれた卵焼きは美味しかったから、つい私はその感想を口から漏らすと、スーザンさんときくりお姉さんは二人一緒に「「でしょー♡」」と言って嬉しそうだった。
「……この卵焼きには、思い出が有るのよ。」
スーザンさんがそう言うと、過去を懐かしむように、空を見上げながら思い出を語っていた。
「昔、知り合った役者の卵が居て、その人の舞台の差し入れに作って行ったのが、この卵焼き。そうしたら、ほんのり甘くて、ふんわり優しくて、まるでスーザンみたいな味だって、その人に告白されちゃってー…♡」
へ、へえ、……昔、知り合った役者の卵の人の差し入れとして持って行った物だったんだ。この卵焼き。
それだけでなく、スーザンさんはうっとりとした顔をしながら、告白されたことを話してくれた。
「……ふ~ん。で、それでどうなったの?スーちゃん。」
そして、きくりお姉さんは静かにスーザンさんの話を聞いた後、スーザンさんに話の続きを促すのだった。……アレ?きくりお姉さん?
「アラ、ヤダ恥ずかしい。……それは、ナ・イ・ショ♡」
「……え~?聞かせてよ~ス~ちゃ~~ん。」
「ダ~メ!女はヒミツが多いほど魅力的なのよ?」
きくりお姉さんに話の続きをせがまれたスーザンさんだったけど、ナ・イ・ショ♡と言ってはぐらかしていた。
それを聞いたきくりお姉さんは、スーザンさんに聞かせろと言って抱きついていた。それを真正面に受け止めたスーザンさんは「女はヒミツが多いほど魅力的なのよ?」と言って尚も隠そうとしていた。
「その卵焼き、おいしそうですね~。」
「アラ~、分かるぅ♡どうぞどうぞ、お裾分け。好きなだけつまんでちょうだい。」
すると、スーザンさんときくりお姉さんが騒いでるのを聞いたのか、酒を呑んで酔ってるけどスーザンさんの卵焼きを美味しそうと言って褒めてくれたおじさんが居る人達にスーザンさんは卵焼きをお裾分けしていた。
……多分、この場にしんちゃんが居たら「スーザン、太もも~。」って言うんだろうな。それで、私が「太ももじゃなくて、太っ腹ね。」って言うんだろうな~…。そう考えると、何かウェヘヘ…と変な笑い声が出てしまう。
「ハイ、ど~ぞ食べて~。」
「こっちにもちょうだい。」
「ハイ、あげるわよ♡」
そんなしんちゃんのことを考えていると、スーザンさんはいつの間にか最初のおじさんだけでなく、他の人にも卵焼きをお裾分けしていた。
「……ホント、スーちゃんはいつも通り、自由って言うか、ロックだよねー…。」
その卵焼きをお裾分けするスーザンさんを見ていたきくりお姉さんは、何か意味深な雰囲気を醸し出しながら上記の言葉を発していた……ような気がする。何でだろう?
「卵焼き大人気ね~。」
そうして、スーザンさんが色んな人に卵焼きをお裾分けしたことでお重の中に有った沢山の卵焼きが無くなりかけていた……。それを見た私こと後藤ひとりは、
「あ、あの……だ、だだ大丈夫なんですか?後から来るスーザンさんのお客さんの分が無くなるんじゃあ?」
スーザンさんにそう言った。すると、スーザンさんは、
「良いの良いの。何とかなるわ。」
と私に返してくれたけど、だ、大丈夫なんだろうか?
「全く、人が良いのか呑気なんだか……まあ、こっちはそれで助けられたし良いかー!!」
スーザンさんの「何とかなるわ」という言葉を聞いたきくりお姉さんは小さく苦言を呈すけど、直後に春日部駅で酔いつぶれたことを思い出したのか、それで助けられたから良いかと言うとスーザンさんから貰ったお酒を呑んでいた……。
「廣井っち!良い飲みっぷりっ!!」
お酒を吞んだきくりお姉さんを見たスーザンさんは、手拍子しながら良い飲みっぷりだと言っていた。……い、良いんだろうか?
「ほ、ほほ本当に大丈夫ですか?」
「ダイジョウブダイジョウブ、今を楽しめればそれで充分!ケセラセラ~♡」
「そうそう、それで充分。ケセラセラ~♡」
私が本当に大丈夫ですか?と聞くとスーザンさんときくりお姉さんは一緒になって「ケセラセラ~♡」と言っていた。……ほ、本当に大丈夫なんだろうか?
「よ~よ~姉ちゃんたち~?」
「一緒に呑もうぜ~?」
とか思ってたら、如何にもガラの悪そうな二人組に絡まれ、そしてその二人組はスーザンに抱きついていた。……あ、そっちなんだ。
「ね~こっち向いてよ~!」
そして、そのガラの悪い二人組に抱きつかれたスーザンさんは、そのガラの悪い二人組、もとい二人組に、
「いや~~ん♡」
と言って返していた。それを見た二人組は、
「ぎゃあああああああああああ!!」
と声を出してしまっていた。
「ちょっとぉ!人の顔を見て「ぎゃー!」はないでしょうがっ!!」
そのため、きくりお姉さんはスーザンさんの顔を見て悲鳴を上げた二人組に注意していた。……それを言われた二人組は、
「チッ……。」
「行こーぜ。」
と言って、私達から去ろうとしていた。……すると、
「ちょっと待ちなさい!」
スーザンさんが突然、その二人組に対して待つように言うと、
「ハイ、幸せを運ぶ黄色い卵焼き。……アンタたち、これでも食べて反省なさい。」
お重の中に有った、もう数少ない卵焼きを二人組に見せて、食べるように促していた。
「え?……チョッ、す、スーちゃん!!?」
それを聞いたきくりお姉さんは、流石に動揺してスーザンさんに渡さないように言おうとしたけど、
「「………?」」
「ハイ、アーン♡」
スーザンさんはきくりお姉さんの言うことなどお構いなしに、その二人組がキョトンとしている隙に食べさせていた。
「うめー!!」
「ホントにうまいっす!!!」
「良かった♡もっと食べる?」
「良いんっすか!?」
「ありがとうございます!!!!」
こうして、スーザンさんはその二人組にも、卵焼きを振る舞うのでした。……それを見たきくりお姉さんも流石に困惑して止まっていたようだけど。
「あ、あの、空っぽになりましたけど、ど、どどどうするんですか?」
常連さんに振る舞う予定だった卵焼きを色んな人だけでなく、あのスーザンさんの顔を見て悲鳴を上げた二人組にも振る舞ったことでお重の中に有った沢山の卵焼きが無くなったことに焦燥感を駆られて、私こと後藤ひとりは「どうするんですか?」とスーザンさんに吃りながら聞いていた。……けど、
「まあまあ、世の中、何とかなるもんよ。」
スーザンさんはいつも通りケセラセラで乗り切ろうとしていた。……ほ、本当に大丈夫かなぁ?
「お~いママ~。来たよー。」
「アラ、いらっしゃいましー!」
そんなことを考えていると、スーザンさんのお店に来る常連さんが来てしまった。ど、どどどどどどどうしよう!!?
「良い場所取ったじゃない?」
「早起きして頑張ったのよ。」
ど、どどどどどどどうしよう!!?……そんなことばかりを考えて、パニックになった私などお構いなしに、スーザンさんの常連さんは、
「ホレ、いつものお礼にお寿司買って来たよ。」
「まあ、ありがとうー!……ンチュ♡」
いつものお礼にお寿司を買って来たと言って、スーザンさんに差し出していて、スーザンさんもそのお礼にお寿司を買って来た常連さんに投げキッスを贈っていた。………え?
「おねーさーん!!」
それだけでなく、先程のスーザンさんの顔を見て悲鳴を上げた二人組がこちらに近付くと、
「さっきはありがとうございましたっ!!」
「こ、これで足りるかどうか分かんねえっすけど、良かったら、お礼にコレどうぞ!!」
スーザンさんにコンビニとかで買ったんだろうか?常連さんのお寿司とは違うけど、お寿司の卵焼きを持って来てくれていた。それを見たスーザンさんは、
「アラ、ありがとう♡良かったら、一緒に紅葉狩りを楽しまない?」
「エッ!良いんっすか!?」
「アザーッス!!」
と言って、あの二人組も紅葉狩りに参加させていた……。
「ほらね。何とかなったでしょ?」
「あ、アハハハハ……。」
ほ、本当にどうにかなった……。
こうして、私はピンチになっても、世の中どうにかなるということを学んだ……ような気がする。
「そんじゃ、ぼっちちゃんに廣井っち、お願いするわよー!!」
こうして、きくりお姉さんと一緒に公園でスーザンさんとスーザンさんのお店の常連のおじさんを相手にギターを弾くことになりました。
……けど、何でスーザンさんを見てるんだろう?きくりお姉さん……?
こうして、私こと廣井きくりは、スーちゃんのお願いを聞くため、なんやかんやでぼっちちゃんと一緒にギターを弾くことになったんだけど、
「さんきゅー!!!!」
なんやかんやで大盛況。
「いよっ!きくりちゃん!!」
「ベースの人だと知らなかったっすけど……すげー心に沁みるっす!」
「きくりちゃんの弾き語りも良いけど、違う曲も良いわねえ……♡」
ロックって結構人を選ぶから、盛況になるか分かんなかったけど、お客さん反応が上々で良かった~♡
「感動しました!コレ、お酒で申し訳ないっすけど、どうぞ!」
「あざす~~!」
それだけでなく、スーちゃんの顔を見て悲鳴を上げた二人組から、お酒を恵んでもらった!……しかし、スーちゃんは凄いなぁ、さっきは私とこの二人組はスーちゃんのことでいがみ合ってたのに、いつの間にかお酒を恵んでもらう相手になっているし。……しかも、私と違ってお酒の力に頼らずに!
「姉さん達って、バンドやってるんっすよね!?」
「俺達でもライブが有る日に来ても良いっすか!?」
そんだけでなく、いつの間にかこの二人組は私達のファンになってるし。それだけでなく、
「そ~よ~♡今日ピンクのジャージを着て一生懸命におめかしして来たぼっちちゃんは結束バンドっていうバンドに居て、今度文化祭でライブするらしいから、みんな見てあげてね!」
「ヴぇ!?!!!?」
スーちゃんはぼっちちゃんが文化祭ライブをすることをスーちゃんのお店に来る常連さんと二人組に教えていた。
もう、スーちゃん。ぼっちちゃんが驚いてるよ。ホント、過去を捨ててニューハーフになったり、さっきいがみ合ってた二人組を私達のファンにしたりするのを全部ケセラセラでどうにかするんだから、私より破天荒でロックな人間だよね。
「それと、廣井っちはSICKHACKっていうバンドグループのリーダーやってて、ちょ~人気なのよ!新宿FOLTでライブやってるから見に行ってあげてね!」
「え?マジっすか!?」
「絶対見に行きます!!」
それだけでなく、スーちゃんは私が新宿FOLTで活動していることを二人組に教えてくれたことで私のライブに来るお客さんが増えた。
……ホント、そういうことするからだよ。スーちゃん。
私が前に春日部駅で酔いつぶれて、介抱されたときに私は、
いつまで音楽を出来るんだろう?
新しい才能はどんどん生まれてる。
飽きられたら終わる。
続けられるのかな?こんな私が――――。
……とか、妙にお酒が抜けてたせいか、弱気になった私はスーちゃんにこんなこと言ったんだよね。それを聞いたスーちゃんは、
『や~ねぇ♡過去を捨てて女装して男にフラれちゃった私なんかが立派な女として生まれ変わって、お店で働くことが出来るんだから、廣井っちももっと自信を持って良いのよ!辛くなったら、私を見て笑ってちょうだい!』
と言って励ましてくれたんだよね。……どういう過去を捨てたら女装することになんの?とか心の中でツッコんだけど……でも、それを聞いた瞬間、何かそんなことで悩んでいるのがバカバカしくなってきて、私はお酒吞んで幸せスパイラルをしようとしたとき、また叱責されるかバカにされるかもと不意に思っちゃったんだけど、
『そーよ廣井っち!気分が晴れない時はね、頭の中を搾り出すみたいに踊ってどっかに吹っ飛ばすのよ~!』
スーちゃんは叱責することもバカにすることもなく、私を励ますためなのか幸せスパイラルだけでなく、身体を使って頭の中に有るもの全部搾り出すみたいに踊って嫌なことはどっかに吹き飛ばせば良いと言ってくれた。
『音楽出来なくなったら、ウチで何時でも雇って上げるから!!!』
それだけでなく、スーちゃんは私が音楽を出来なくなったら、何時でも雇って上げると言って応援すると言ってくれた……。まあ、その時はニューハーフパブで働くのはちょっと……と思ったけど、それでも、スーちゃんが私にそう言ってくれるだけでも有り難かった。
『ハイ、幸せを運ぶ卵焼き……だけじゃダメだから、トーストで包んでみたわ。若い子があんなに軽かったらダメよ?ちゃんとご飯は食べなきゃ♡』
それだけでなく、私を介抱する時に私の体重が軽かったのが気になったのか、私に幸せを運ぶ卵焼きをトーストで包んだ物を食べさせてくれた。
……だからかなぁ、私がスーちゃんの店に来て、ツケを貯めて、身体で払う……もとい、ギターを弾きに行くのは。
……だからかなぁ、元はスーちゃんに贈る歌だったけど、途中でスーちゃんが妻子持ちなのに気付いて、スーちゃんの前で歌った【ワタシダケユウレイ】っていう曲をサイケデリックロックで噓だらけトーストで包んだのは。
「岩男、見せてもらったよ。」
「センパイ、かっこよかったっす!!」
そして、スーちゃんの過去を知ってる人、
「……母さん、今の父さん。ほんと楽しそうだ。」
「良いお友達も居るみたいだし……少し安心したわ。また会いに来るわね。」
「おまえたち……。」
スーちゃんの妻子がスーちゃんのことを認めていた。
……ありがとうね、ぼっちちゃん。きっと、スーちゃんは妻子と仲直り出来て嬉しいと思うよ。現に、スーちゃんの顔が綻んでいるから。
「…………。」
それを見た私は、ぼっちちゃんにあることをお願いしていた。
「……ぼっちちゃん、悪いけど……次は私の曲で良いかな?」
「え?い、良いですけど……。」
次は、噓だらけのトーストで包んだ【ワタシダケユウレイ】を歌って良いかと。
突然、そんなことを言われたぼっちちゃんは困惑しつつも、私の提案を了承してくれた。……さて、次は私の……いや、SICKHACKの曲を歌う以上はさっきよりも盛況にしないと志麻に怒られるし、スーちゃんも見てるから全力を出さないとね。
「ほんじゃ、次は~【ワタシダケユウレイ】を歌いま~す!!」
……そんで私は、スーちゃんの奥さんが言っているように『良いお友達』で居なければならないし、スーちゃんだけでなくスーちゃんの奥さんや息子さんも困らせたくないから、そんでスーちゃんの部屋に私みたいなユウレイの光は邪魔だから、ワタシダケユウレイになるね。
ワタシダケユウレイ、アナタモユウレイとなりたかった気持ちを全部吐き出して、私はスーちゃんの【良い友達】になるね。
……そう決意したハズなのに、後に呑んだおにころが、その日だけ妙に吞みにくくて、妙にしょっぱかった。
「え~!?ぼっちちゃんが消えた!?」
それだけでなく、何故か文化祭当日にぼっちちゃんが消えた事件も起きた。
勝手に ワタシダケユウレイ が誰かに対する淡い思いを綴った曲にみたいにしちゃったけど、作曲した人怒らんやろか?
いや、だって、嘘だらけのトーストとか、空っぽの部屋で光は邪魔だねとか、ワタシダケユウレイ アナタモユウレイとか、難聴の私からしたらそうとしか聴こえないんだもん……。
そう考えると、きくり姉さんは何でカリスマ性が有って、沁みる曲を作れるのかの理由もそういう理由なのでは?と勘繰ってしまうんだもん……。
だから、それを歌うきくり姉さんが一気に乙女に見えて感じるの何でやろ?二次創作って恐ろしい。
まあ、きくりお姉さんも「青春でなにが悪い。」ってことでよろしくお願いします。
最後に、千鶴250さん、高評価ありがとうございます。