ありふれてないミュータントは世界最強   作:アメコミ限界オタク

4 / 11
書き留めいっぱいあるから12時にも投稿しちゃう。


第四話

 

耳を塞ぎたくなるようなやかましい警報と、目がチカチカする赤いランプの光が大して広くもない通路を反響する。

 

こちとら感覚が鋭いだけあって、マジで目と耳が潰れそうになるほど不快だ。

 

ダダダダダダダダダダダ!!!!!

 

ビイーーーーーーー!!!

少なくともランプの不快な光に比べれば、この機銃掃射もセンチネルのビームも、どちらも大したこと脅威にはならない。

体を金属に変化させ、体表に電磁バリアとオプティックバリアの三重防御で防ぐ。

 

「アダマンチウム製の銃弾だぞ!? ハルク対策の特別製だってのになんで平気なんだ!?

ロシアミュータントの紛い物野郎なんて一発で殺せるってのによぉ!」

 

「やつは金属の体になれるだけじゃない!体表に薄いシールドを張ってるんだ!! くそがっっ! 物理攻撃は効果が無いって噂は本当だったのかよ!!」

 

「ならどうすれば倒せる!」

 

「知るか!とにかく撃ち続けろ!」

 

雇われ傭兵部隊が必死にライフルを乱射してくるのを無視して、センチネルを破壊する。

センチネルの顔面から両手を差し込み、そのまま裂けるチーズのように縦に真っ二つにする。

そしてセンチネルの残骸を哀れな傭兵部隊に投げつけてぺちゃんこにすることで殲滅完了。

 

何人かは生きてるがもう戦える状態じゃないので見逃す。俺だって動けない相手に止めを刺して回るほど鬼でもないし、暇じゃない。

……尋問はするけど。

傭兵の首を掴んでなるべく容赦なく言葉を浴びせる。

 

「おい、この研究所にいる91号はどこだ? 答えろッッッ!!俺の妹はどこだ!!」

 

「む、向こうの部屋だ……。 あの地下の部屋にいる、こ、殺さないでくれぇ……」

 

その傭兵を思いっきりぶん殴って苦痛から解放してやると、指を指した方に進む。

大型金庫やシェルターに使われる鋼鉄製の分厚い扉に突き当たった。

 

「ここが出入口か」

 

扉に手を当て、中の空間を把握する。

 

地下に何百メートルも続く長いエレベーターと、その先にはキロ単位で広い空間がある。

 

確か盗んだデータだと、ハイブと呼ばれている施設だ。

そこに設置されたシェルター内に91号が監禁されてるはずだ。

 

エレベーターの正面にはセンチネルと傭兵部隊がフル装備で待ち構えているので、バカ正直にエレベーターで乗り込むような真似はしない。

 

建物全体の構造はもう把握できた。

 

テレポートを駆使してハイブ内に侵入、そして構造上の弱点となる支柱や壁を壊して回る。

相手も俺の侵入に直ぐ察知し、その行動の狙いに気づいている。

慌てて部隊を差し向けるが時は既に遅い。

 

「じゃあな、生き埋めにでもなってろ」

 

最後の柱を破壊すると、ハイブ全体が悲鳴を挙げて崩落を始める。

 

91号のいるエリア……アダマンチウム合金で作られたその部屋は絶対に外からも中からも壊せない、最も頑丈で、最も安全な場所。

 

そこ以外は全て土と瓦礫に埋もれる。

 

独断で首輪の自爆ボタンを押した判断の速い研究者もいたが、首輪爆弾は不発。

俺が体からEMPを出してジャミングしていたからだ。

……念のためジャミングしてて良かった。

してなきゃ詰んでた。

 

そして今、俺はシェルター内で91号と向き合っている。

水色の髪をした彼女は、能力がまだ制御できてないのか、自分の腕や足を水に変化させては生身に戻して、という感じで能力を小刻みに使い続けてる。

 

ずっと虚ろな目でそれを繰り返してるのは、正直なところ、兄ちゃんでも怖いぞ。

 

「よし、もう大丈夫だぞ~。 兄ちゃんが助けてやるからな~」

 

抱き寄せて頭を撫でながら首輪を外してやる。

今回のもやっぱりヴィブラニウム製だった。

そして外した首輪は回収しておく。

そのうち溶かして道具を作れば、きっと役に立つようになる。

 

「えっ、あれ? え? ここ、どこ?」

 

自我が芽生えたういういしい反応もこれで三回目だ。一回目は俺、二回目は90号。

 

「安心して、俺はお前の兄ちゃんで、味方だ。 これから行くところにもお前の姉ちゃんも待ってる。安心して着いてこい」

 

「…………」

 

警戒するように、怯えるように俺を見上げる91号。名前が必要だな。

 

「そうだな、体が水になる能力だし……アクア。

『アクア・ザ・サブマリナー』ってのはどうだ?」

 

「あ、く……あ? な、まえ?」

 

「そうだ。お前の名前は今この瞬間から!アクアだ!」

 

俯いてあくあ、あくあ、と名前を呟くアクア。

 

そして俺の手を握る。

 

「あくあ、つ、つれてって、にーに」

 

たどたどしい言葉だが、はっきり伝わってくる。

そして焔の時にも感じた、この胸の暖かみのような、じんわり広がるこの満足感と幸福感は。

 

この感情はなんだ?

 

この感情の名前をなんと呼ぶのか知りたい。

 

……話が逸れた。

とにかくアクアを連れ帰るのが優先だ。

 

テレポートでアクアを拠点へ連れ帰ると、焔が出迎えてくれる。

 

「にいに~、お帰り~」

 

「ただいま、焔。ほら新しい妹を連れて来たぞ」

 

「あくあ……です、よ、よよしく、おねがいします」

 

アクアは少したどたどしいが、ちゃんと挨拶できて偉いので褒めてやる。偉いぞ~、と頭を撫でる。

 

「アクアよ、今日からこの焔がお姉ちゃんになるのだ~。 良い妹とは姉に尽くすモノじゃ……精進せい」

 

「少し黙ろうな」

 

ポカ!

 

早速妹をこき使おうと画策する焔にげんこつを入れて置く。いてぇ~!にゃ~!と騒ぐ焔を無視して、疲れているだろうからアクアをベッドで休ませる。

 

その間に俺は晩飯の準備をする。

 

ふたりとの出会いを祝して盛大にご馳走を用意してやらないとな。

 

その日の豪華な食事を見た焔は、次の日も贅沢な飯をねだるようになるのは別の話。

 

 

 

 

 




アクア・ザ・サブマリナー
ウエポン・オメガ91号。
名前は水を操る能力と海底王国のネイモア・ザ・サブマリナーが由来。
水に関することならなんでもできるオメガレベルミュータント。
本作のオリキャラにしてチート三号。
見た目は水色の髪と目をしてる以外は普通の人間。

オメガ89
そろそろ自分の名前も考えようと思っている。
妹たちが可愛くてしかたない人間性豊かな兵器としては失敗作にして人間の鑑のような愛を知る超人兵器。

彼が兵器利用されていた場合、アベンジャーズを全員まとめて相手にできるサノス級スーパーヴィランと化す。


今回出番無しのダウナー猫系長女。
昼寝とご飯が何よりも好き。
本気を出せばヴィブラニウムを溶かせるほど強いがだるいからやらない怠惰の子。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。