ありふれてないミュータントは世界最強   作:アメコミ限界オタク

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本日2本目の投稿。次回から本編スタート。




第五話

 

 

「ハクにぃ起きろー、腹減ったー」

 

ぺしぺし、ぺしぺし。

 

寝ている俺を軽く小突いて「飯寄越せー」と催促する焔。始めの子猫のような甘えん坊で可愛いやつはどこへ消えたのか、今では飯をねだり、日がな一日食っちゃ寝する生物と化している。 猫じゃん。

 

「起きろー!飯作れー!」

 

ぺしぺしぺしぺしぺし!

 

加減が無くなってきたのでお布団ガードで身を守る。ふははは!お布団要塞には入ってこれまい!

 

「焔お姉ちゃん、ハク兄には疲れてるんだよ。ご飯なら私が作るから寝かせてあげて」

 

俺を気遣う出来た妹はアクア。最近はメイド服とお菓子作りと料理にハマってるらしい。

店で売れそうな代物を作っては俺や姉妹に食わせてくれる。アクアの飯は今日も美味い。

俺が褒めてやると嬉しそうに顔を綻ばせる。

 

「えへへ~。それほどでもないかな~?」

 

とか言いつつも撫でろ、と言わんばかりに頭を差し出してくるので撫でてやる。可愛い。

 

「おっしゃー!!今日も修行だぁぁぁ!!」

 

朝5時からずっと元気に騒いで筋トレしてるのは92号こと、ヒョウカ。

ご近所さんに迷惑だからやめなさい。

 

能力は氷と凍結のクールで冷たいものなのに、性格は兄妹1の熱血だ。ちなみに食べ物は熱い物と辛い物が大の苦手で冷たい物と甘い物が大好きだ。

 

格闘技大好きでトレーニングを修行と呼び、能力的にアクアと組んだら無敵だからという理由からよくアクアを修行に誘っている。

だいたい断られてる。

 

たてがみのような髪をたなびかせて腕立て伏せしながら叫ぶその姿、まさにライオンが如く。

名前はヒョウなのにね。

 

「ごはんできたよ~」

 

アクアが朝食に呼ぶと、音を置き去りにする速さで庭からリビングに上がる。

 

「朝飯だぁぁぁぁぁ!!!」

 

誰よりも早く飯にがっつくその姿は末っ子ぽさ全開だ。本当に元気ね。

 

 

 

これが俺たちの日常風景になってから早数年。

……そう、ウエポンΩ計画打倒を掲げてから早いことに、もう数年が経っている。

え?時間飛び過ぎだって?知らんな。

 

あれから俺は焔とアクアとヒョウカに能力の訓練をさせ、体も鍛えさせていた。

 

筋トレに関しては、元々が兵器として作られた俺たちは身体能力も兵器レベルだったのであまり鍛える意味は無かったのだが、身体能力の高さや限界を知る上では十分に価値があった。

 

三人で「おりゃー」とか言いながら100トンもある貯水タンクでキャッチボールを始めた時は流石に度肝を抜かれた。

人前ではみんなびっくりするからやっちゃ駄目だと教えたので、多分もうやらないと思う。

ヒョウカ以外は。

 

その時の訓練で焔のパイロキネシスとアクアのアクアキネシス、ヒョウカのフローズキネシスについて細かく知ることが出来た。

まず、焔の炎は最大1億度まで上昇する。

そして熱伝播と熱放射(空気や物を媒介にして熱が伝わる現象)も完全に制御できている。

最大出力の火でも近づくだけなら熱くないし、火傷もしない。

そして焔はその炎を全身に纏うことでバリアにし、ジェット機のように飛ぶことだって出来る。しかも速度はマッハ50で小回りまで効く超ハイスピードだ。

空気をプラズマ化させるため、衝撃波や空気抵抗も起こらない反則っぷりだ。

火炎放射と体当たりで大体倒せる、というのが本人談。

 

次にアクア。

アクアの能力は身体を水に変える能力。

周囲の水分を分子レベルで無制限に操れる能力。

それに加えて、液体であればなんでも分子レベルで操れるという驚異的なスペックだった。

アクアは人体の水分を直接操り、溶岩や溶けた金属だって操れる。

対人戦に置いてここまで優れた能力はそうそうない。

それに海が近くにあれば大津波だって自由に操れる人型災害にだってなれる。

本人は兄妹1温厚で優しい性格だから凶悪な使い方はやらないだろうが、対人殺傷力は兄妹1だ。

戦闘スタイルは技巧派で、他の兄妹のサポートに特化してる。

 

そして最後にヒョウカ。

氷、冷気、凍結を操れる能力。

能力の細かい制御は苦手だが、能力の規模は半端なく大きく、本気を出せば星をひとつ丸ごと永久凍土にできるパワーが売りの末っ子。

身体能力も兄妹では俺の次に高く、妹たちの中でいちばん恵まれた体格をしてる。

見た目だけならヒョウカが一番お姉ちゃんっぽく見えるくらいだ。

本人の豪快で大雑把な性格と姉妹1の身体能力と相まってヘビー級パワーファイターとして俺と同じ前衛役だ。

 

そんな3姉妹と共にウエポンオメガ計画をぶっ潰し、俺たちは平和で静かなを日々を手にいれたのだった。

 

 

 

……なぜ、俺たちウエポンオメガが平和に暮らせているのかについては、そうだなー。どこから話そうか。

 

 

俺は世界中を飛び、オメガ計画関連の施設やデータを潰して回った。

その努力が報われて、俺が暴れていた影響で92号……ヒョウカが開発されたのを最後に計画は予算不足やら被害拡大やらで頓挫。

それ以降どれだけ調べてもオメガ計画に関する情報は見つからなくなった。

 

始めのうちはやり口が巧妙になっただけなんじゃないかと疑い、車椅子のテレパス使いや変なヘルメットを被った磁石の人の組織にも協力を頼った。

 

そして彼らの協力でオメガ計画は壊滅していたという事実が明らかになった。

 

ありがとうハゲの人とヘルメットの人。

この恩はいつか返す。

 

完全な自由を得た俺たちは、ハゲの人とヘルメットの人が運営してる組織に誘われたが、そこは丁重に断って兄妹で力を合わせて生きていく道を選ぶことにした。

 

丁重に断りの連絡を入れたとき「気が変わったらいつでもおいで」と言ってくれたあの二人には感謝しかない。

 

 

そんな訳でウエポンオメガ計画打倒は思っていたよりもあっさりと終わってしまい、後は計画がどこかでこっそり続けられないように監視と調査を続けながら平和に暮らすのみとなっていた。

 

「うにゃー、今日はお昼寝日和だー」

 

日々を自由に食って寝て過ごすダウナー系焔は今日も猫のように自由人。

 

「お姉ちゃん!今日学校でしょ、遅刻するよ!」

 

個性の強い姉と妹に挟まれてるアクアは3姉妹では最も常識人で苦労人。

 

「おっしゃぁぁぁぁ!!学校行くぞおおおおお!!!気合い入れろお前らああああ!!」

 

冷たいシャワーで汗を流したヒョウカは今日も元気いっぱい。

 

個性豊かな妹たちに囲まれてしあわせだな、おい。

 

今日も平和で刺激的な1日になる。

 

 

 

 

 

 

 




ハク
主人公。
名前の由来はオメガ89から。


オメガ90。長女。猫なのに怠け者で隙あらば寝る。原作初期のハジメと気が合いそう。

アクア
オメガ91。次女。常識人で苦労人で働き者。
姉妹と兄が大好きだから本人的にはそこまで苦労してる自覚はない。
料理と掃除が得意。八重樫雫と気が合う模様。

ヒョウカ
オメガ92。三女で末っ子。
熱血おバカで筋トレと格闘技が大好きな活発な性格。多分龍太郎と相性がいい。
いちいち叫ばないと会話ができないアホの子。
姉妹1背が高く、発育がいいため末っ子に見られないことが多い。

能力はオメガレベルの氷結能力。

姉妹で唯一、救出エピソードを省かれた悲劇の子。
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