「準備はいいか?」
「ああ、いつでもOKだ」
時が経ち、二人はまたゲートに入っていた。
「それじゃ行くぞ、よーい…ドン!」
二度目の併走、いや、己の意地と命を懸けたレースが始まった。
「…」
「やはり、同じだな。そうくると思ったよ」
「貴様の怪物を見せてもらうぞ。シンボリルドルフ」
1000mまでは一回目と同じく、二人はぴったりと同じ速さで走っていた。
「(残り1000m、このままだと同じ…ならば!)レースは、ここからだ!」
「ほう、ピッチ走法か。これは予想外だ」
ピッチ走法は本来短距離などのウマ娘が使う走り方であり、中、長距離を走るルドルフには不向きな走法である。
「(慣れないな…この走り方は。やはり一朝一夕では習得できない。しかし今は自分の全てを変えなければ勝てない!)」
「(みるみる加速していく…だがピッチ走法はスタミナを多く消費する。コイツに残りを走るスタミナがあるとも思えない…また掛かったか?)」
そんな思いが交差しながら残り800m地点、ルドルフは慣れない走法で体力は限界寸前だった。
「ハァッハァッ…!」
「やはり体力が限界か…これでは先程と同じだ。やはりお前の中には怪物はいないのか?」
「くっ…!」
そう言いながら阿武野はルドルフの少し前へ出る。今彼女は体力は尽きかけ、満身創痍で走っている。普段なら周りの音はもう入ってこないはずである。しかし彼女はしっかりと次の彼の言葉を聞き取った。
「自分の夢のために本気も出せないのなら…お前の夢はくだらんな」
「は…?」
キリ…
糸が、音を立て始めた。
「夢だのなんだの言って、目の前の試合に目もくれない。その試合で夢が壊されるとわかってもまだ夢に縋りつく。実にくだらない」
ギチギチ…
糸が、更に音を立てる。
「目標を叶える力を得るために目標の力を使おうとしているようなものだ。矛盾まみれの考え方だ」
プチ…プチ…
糸は限界を迎え始め、自然と足は速くなる。そして追い越す。
「そんなお前が勝つことはあり得ない。自分のペースも、怪物も、何も理解していないお前は夢を追う資格もない」
そう言って彼は追い越していく。そして去り際に一言。
「自分のくだらない夢に押しつぶされて死ね、敗北者」
ブチンッ!!
「(…ああ、そうか)」
糸は限界を迎え、弾ける。同時に、理解する
「今理解した。もう皆の幸せも、トレーナーとの悲願も。どうでもいい。今は君を…
絶対に殺す!!!」ズドンッ!
「ッ!」
怒りの頂点に達したルドルフの姿は元の品行方正の皇帝ではなく、絶対に目の前の生き物を殺さんとエゴを振りまくする
「ようやく出たか!お前の怪物が!ならば解放しろ!欲望の全てを!」
「私にィ!指図するなァァァ!!」
二人は己の全身全霊を出して、一方は狂ったような笑みを浮かべながら、もう一方は怒りと憎悪に満ちた顔をしながら走っていた。
「「ハァァァァ!!」」
残り400、300、200、100…
30
「絶対に!」
20
「勝つのは!」
10
「「私だ!!」」
0m
二人はもつれあいながらゴール板を駆け抜け、ルドルフは芝に倒れみ、そこに良二トレーナーが駆けつけてきた。
「ルドルフ!」
「ト、トレーナー君…」
「なんでピッチ走法なんかしたんだ!怪我したらどうする気だ!」
「済まない…どうしても彼に勝ちたくてね、…それで勝敗はどっちだい?」
「!!それは…えっと…」
言葉を濁す彼の顔は青かった。
「ハナ差。今度は私の勝ちだ」
「そんな…怪物は出ていなかったのか…?」
「いや、しっかりと出ていた。私を殺すというエゴがな。だが気持ち一つで勝てるほど私は甘くない」カチャ
「「っ!!」」
そう言いながら阿武野が銃を取り出しルドルフに向けると、良二トレーナーが間に入ってきた。
「…何の真似だ?」
「ルドルフを壊すなら先に俺を壊せ」
「トレーナー君!?何をしているんだい!?」
「意味がわからない。お前が立ちふさがる理由がわからない。そいつは他人だろう?」
「ああ他人だよ。でもな?愛バを目の前で壊されるって所で、黙って見逃せるほどのお前みたいな冷徹な心も持ち合わせてないんだわ」
「そうか。わかった」
そして、彼はその引き金を引いた。
改変固有 汝、怪物のエゴを見ろ
残り800m地点から2回抜かされると怪物を出し、前の速度を下げて下げた分自分の速度を上げる。
はい。問題発言のオンパレードっすね。これ規約違反とか大丈夫…?黒寄りのグレーじゃない?そんでキャラ崩壊酷いですね。まあでもこれからもっと壊れるから慣れてほしいです。あと遅れてすいませんでした!