「その発言は次のレースの誘いとして受け取る。楽しみにしているぞ」
「ああ、失礼するよ」
ルドルフは獰猛な笑みをすぐに消して去っていった。
「さて…と。おい、居るのは分かってる。出て来いよ」
「…何時から気づいてました?」
そう言いながら建物の陰から出てきたのは先程帰ったはずのたづなだった。
「お前が帰るフリしてここから監視し始めたくらいからだ」
「最初からってことですね…」
「それで、用件はなんだ?」
「貴方がルドルフさんにしていたこと。もう二度としないでください」
そう言い放つたづなの顔は明らかに怒気を含んでいた。
「何故だ?確かに私は壊すつもりだったがあいつの成長にもなっただろう?」
「確かに彼女は成長しました。でも一歩間違えれば死んでたかもしれないんですよ!?」
「成長にリスクは付き物だ。リスク無しで成長したいだなんて図々しいにも程がある」
「あのですねぇ…!」
「お前とは意見が合わんな…ぬ?」
たづなの顔が青筋が浮かんでいるのを見ていると、いきなり後ろを小突かれて阿武野は振り返った。
「ピィ!」
「…」
「ホラ!小鳥さんもダメだと言ってますよ!」
「…何故貴様がここにいる!?
「??」
「おい!何故ここにいると聞いている!答えろ!」
「ビィィィ!?」
「ちょ、ちょっと待ってください!罰鳥?わかるように説明してください!」
普段の落ち着いて声から一変、とても焦ったような声が出ている阿武野に小鳥は驚いてたづなの頭に乗った。
「いいか?そいつは私と同じアブノーマリティ、O-02-56、通称『罰鳥』だ。つまり私と同じ化物ということだ」
「えぇ!?こんな小さくて可愛い鳥さんが貴方と同類なんですか?」
「いや、アブノーマリティとして見れば確かに同類だが…私とこいつは全くの別物だ」
「別物?具体的に何処が違うんですか?」
「見た方が早い」
そう言うと銃を生成し、罰鳥に向けた。
「ピ!?」
「『くちばし』、お前なら知っているだろう?」
そして阿武野は弾を放ち、罰鳥に当たった。
「だ、大丈夫ですか!?」
「よく見ていろ、ここからだ」
覚悟しろ?無の欲望
「え?」
たづなは最初、幻聴かと思った。今この場には私と阿武野さん、二人しかいない。ならさっき聞こえた私たちの
ブチブチブチッ!
ついさっきまで可愛らしかった小鳥の姿はなく、白い体は赤く、腹からは体の何倍もあるような大きな口が出てきていた。
「ッ…!?」
「これが罰鳥、触れてはいけない罰の象徴だ。これからこいつに危害を加えたらこうなるからな。気をつけろよ」
バクンッ!!
「あ…あ…!」
そう言い残した阿武野の体は、上半身が消えていた。
遅くなりました…!最近pixivの方で書いていたので投稿遅れました…あと最近本当にスランプでヤバいです…