「オグリキャップか。取り敢えずついてこい。一応本当に入学しに来たのか確認だ」
「了解した」
二人はたづなに確認するために校舎の中へ入っていった。
「そういえばお前雨が降っていたが何故濡れていない?」
「雨宿りしていただけだが…」
「そうか、ならいい」
「?」
「よし、ここだ。入るぞ」
部屋に入るとソファにたづなが寝ていた。
「おいたづな、起きろ。入学希望者だそうだ」
「んえ…?あなたですか…?こんな夜中にそんな子いるわけないじゃないですか…しかも外雨だし…仮眠の邪魔しないでくださいよぉ…」
「寝ぼけているのか貴様…おいオグリキャップ、お前は本当に入学しに来たのか?」
「さっきからそう言ってるぞ」
「ん?オグリキャップ…オグリキャップさん!?今そう言いましたか!?」
たづなは名前を聞いた途端飛び跳ねるようにソファから起き上がった。
「ああ、私がオグリキャップだ」
「なんだ、知っているじゃないか。手間を掛けさせるな…まったく」
「貴方今日の昼頃に着く予定のはずが全然来ないので心配したんですよ!?」
「申し訳ない…どうも都会の道は難しくてな」
「大丈夫ならいいんですけど…今日は色々と苦労が絶えませんね…」
「じゃあ今からどうする?流石に今から色々準備をするには時間が遅すぎるぞ」
そう言いながら壁に掛かっている時計を見るとすでに時刻は0時を過ぎていた。
「確かに遅いですね…じゃあ荷物はこちらで預かっておくのでこの部屋から右に行ったあと左から4番目の部屋が仮眠室なので今日はそこで寝て下さい。また明日に登録などの作業をしましょうか」
「了解した。それでは失礼する。また明日」
「ええ、また明日」
そしてオグリキャップは部屋を出て行った。
「ふう…本当にありがとうございました。まさかこんな夜中に彼女が来るなんて…」
「問題ない。それよりも一つ報告だ」
「何かありましたか?」
「外に不審者が5人いたのでな。処理した」
そう言った瞬間、たづなの目つきが鋭いものになった。
「…死体はどうされました?」
「蝶が喰った。肉片一つ残っていないから安心しろ。匂いも雨で消えただろうな」
「じゃあ安心しました。夜の仕事は私が寝ていても大丈夫みたいですね」
「そうだな。しかし日中私はどうすればいい。トレーナーとやらの知識は私は持っていないぞ」
「あ~…貴方にはいずれ担当も持ってほしいので…ちょっと待っててくださいね。え~っとどこに行ったかな…あ!ありました!これですこれ!」
そう話しながら部屋の壁に掛かっている本棚から広辞苑並はある太さの本を持ってきた。
「何々…『これでわかる!すべてのトレーナー知識と常識』か…これを覚えればいいのだな?」
「その通りです。ただ一つ忠告しておくとトレーナー資格は本来国家資格を取るよりも難しいので覚えるのには相当の苦労を~…って人間じゃないあなたに言ってもピンと来ませんね」
「ああ、何一つピンとこないな。だがそれを覚えればいいということだけはわかった」
「それじゃあこれをあなたに…「失礼する」あら?」
「オグリキャップ?何故ここに来た。先程就寝しに行ったばかりだろう?」
「それが…どうしても仮眠室にたどり着けないんだ…歩いても歩いても同じ部屋ばかりでな…」
「「…」」
あまりの方向音痴に二人は唖然とするしかなかった。
「…オグリキャップさんを部屋まで連れて行ってあげてください。話はその後です」
「…その方が良さそうだな。いくぞ」
そして今度は二人で部屋を出て行った。
「…そういえば何故君は外に居たんだ?」
「あ~…あれだ、夜の仕事だ」
「ここは夜にも仕事があるのか?じゃあ君はいつ寝ているんだ?」
「お前が心配することではない。ホラ、ついたぞ。早く休むんだな」
「おお、もう着いたのか。ありがとう。えっと…そういえば君の名前は?」
「阿武野 真理だ。まあ覚えなくてもあまり関係ないぞ」
「そうか。どうもありがとう。阿武野トレーナー。おやすみ」
そうして話を終えたあと、オグリキャップは部屋に入っていった。
「トレーナー…か。まだまだやることは山積みだがな」
「取り敢えず送ったことだし…話の続きをしに戻るか」
そうして阿武野も部屋へ戻っていった…
いや~流石にやりすぎたかな?流石のオグリでもここまで方向音痴か…?まあ最近スランプ気味になってきるので許して…