「ここが教室、俺たちトレーナーにはあまり縁がないけど一応覚えといてくれ」
「ふむふむ」
先程まで戦っていたとは思えないぐらい二人は穏やかに校内を回っていた。
「ここら辺はトレーナー室。今は空き部屋だけどお前がこの中の一つを使うことになるから場所は絶対に覚えとけよ」
「ここは食堂。この学園の学生、トレーナーや教職員全員が利用できる。ちなみに学生は無料、それ以外は半額でお得だからみんなここを使ってるぜ」
「ここの部屋は…まあ気にしなくてもいい。そのうち煙とか光とか出たり爆発したりするけど新人の内は気にしなくてもいい。時が経てば教えてやる」
「ここまでで校内の大体は説明し終えたけど…質問あるか?」
「最後に説明された部屋の説明が明らかに不穏だったが…まあそれ以外は特にないな」
「そうかじゃあ次は校舎外の説明だ。そろそろ生徒たちがトレーニングしてるころだから見学するぞ」
「了解だ」
そして二人が外に出ると目の前には噴水があり上には三体のウマ娘の像があった。
「これは一体なんだ?」
「お前これ知らないのかよ!?よくトレーナーテスト合格したな!?これは三女神の像。はるか昔に活躍したとされるウマ娘の先祖3人を祀ったものだ。噂ではこの像の前に行くと不思議な力を貰えるって話だ」
「不思議な力…か」
阿武野が見上げると像は太陽に照らされて輝いており、まるで学園の生徒たちを見守っているようだった。
「よし!そんじゃあ目玉のグラウンドに行くとするか!」
「ああ…ん?」
ついて行っているとウマ娘の生徒たちが阿武野の方を見て何か話しているようだ。
「ねえねえ…あんな人いた?髪めっちゃ葦毛だし…トレーナーかな?」
「でもあの人トレーナーバッジしてないよ。多分URAの人とかなんじゃない?ルドルフさんのトレーナーと一緒にいるし」
「めっちゃイケメンじゃん!あんな人がトレーナーだったらな~」
「え~でもあの人すっごい無表情だよ?如何にも堅物って感じがするけどな~」
ワイワイガヤガヤ…
「…これは私が悪いのか?」
「うーん…まあ半分悪いし半分悪くないってことで…目立つ髪色もわざとその色にしたわけじゃないだろうしな」
「(まあ髪色は適当なんだがな…)」
「お、そんなこと言ってたら着いたぞ!ここがこのトレセン学園一番の場所!グラウンドだ!」
「ほう…」
阿武野がグラウンドを見るとそこにはとても広いグラウンドが広がっており、ウマ娘たちはそこでトレーニングをしているようだ。
「ここまでありがとう。あー…名前を知らないからなんと呼べば…」
「ん?名前か?俺は馬場 良二(ばば りょうじ)!よろしくな」
「そうか、ありがとう。良二」
「おう!」
「ちょっといいかな?トレーナー君?」
名前を知ってお礼をしたと思ったらトレーニングをしていたと思われるウマ娘が近づいてきた。
「おお、ルドルフ。どうした?何か用か?」
「以心伝心、君ならば私の言いたいことがわかると思うよ?」
「うーん…何だろ?わからん」
「なら昼頃君が「たづなさんに書類渡したら仕事手伝うよ」といってそのままトレーニング開始時間になってもこなかったことについてもわからないと?」
「あ…」
「まさか新人の案内が思ったより楽しくて愛バとの約束を忘れていたとは言わないだろうね??」
「ッスゥー…えっとぉ…」
ルドルフと呼ばれていたウマ娘は顔には出ていないものの明らかに起こっており、まさに一触即発といった感じだった。ちなみに阿武野は完全に蚊帳の外だった。
「何か言うことがあるんじゃないかなぁ?トレーナー君?」
「大変申し訳ございませんでしたぁぁぁぁぁ!こんどお出かけするんで許して!!」orz
「(これがトレーナーというものなのか…?)」
「分かればいいんだよ♪トレーナー君」
「あ~…そろそろいいか?」
「ああ、話に割って入って済まないね。私はシンボリルドルフ。この学園の生徒会長を務めている」
「そうか。それでそこで土下座しているトレーナーに用があるんだが…」
「はい…なんでしょう…」
良二は見るからにテンションが絶不調になっていた。
「このシンボリルドルフというやつはお前の担当なのか?」
「!ああそうだ!俺の自慢の愛バだ!」
担当の話になるといきなり絶好調になった。
「その自慢の愛バの約束を忘れたトレーナーはどこの誰かな?」
「うぐっ…まあ取り敢えずルドルフはトレーニングの続きを頼む」
「むう…仕方ない。ではまたね」
そうして嵐は去っていったのだった…
ちょっとギャグ回です。