ソードアート・オンライン 本能の牙-instincts-   作:新世界のおっさん

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とかサブタイトルに書いてありますが生き残ることはできますよね、引きこもるとかで…ただ結局アイテムのため外に出ないといけないらしいですが。


戦わなければ生き残れない

あれから俺たちは武器とスキル決めを行った、

その結果がこちら!

 

俺はβテスト時から愛用している短剣だ。攻撃力は低いが軽いため扱いやすく、スキルも斬突打が揃っている万能さも魅力。

サチは槍だ。そこそこの攻撃力に広い攻撃範囲、STR次第では片手持ちして盾の装備もできる。突の強さは言うまでも無く。

そしてケイタは両手棍、テツオは片手棍、ササマルは曲刀、ダッカーは片手剣となった。

ポジション的には、後ろから攻撃出来る長柄のケイタとサチは盾持ちのテツオとササマルの後ろに、武器が軽く小回りがきく俺とダッカーは背後と側面を固める。これで基本被害は最小限にモンスターを倒せる。

 

朝から昼にかけて、つまり今現在進行形で六人でのパーティープレイをしている。

 

「かかってこい!」

「ナイス挑発♪」

 

テツオがターゲットを威圧スキルして挑発し受け止めたあとダッカーの片手剣ソードスキル<ソニックリープ>が襲い、敵モンスター<ワイルドシープ>のHPバーを大きめに減らす、当然ダッカーへのヘイトが急激に高まり動こうとするが

 

「させないよ!」

「サチ!畳み掛けるぞ!」

「うん、頑張る!」

 

 

今度はササマルの威圧発動からの斬撃でヘイトをより稼ぎ、混乱したワイルドシープのヘイト処理時の硬直を見逃さず後ろの二人がそれぞれ突きのソードスキル<ロッククラッシュ>と<ツイン・スラスト>を発動一気にきた大ダメージに怯んだワイルドシープ

 

「いただきだ!」

 

とどめに俺が短剣ソードスキル<サイド・バイト>を発動。

ワイルドシープは耐えきれなく絶命、光る欠片となりキラキラと飛散した。そしてクエスト用アイテムの大羊の皮がロットした。

 

「よし、必要量集まった」

「フィ~疲れた~」

 

皆くたくたな様子だった、まあ全員分集まるまでずっと戦っていたわけだから仕方ないが。

 

「じゃいつも通り、昼以降は自由行動ってことで」

「了解~、腹へった~♪」

「お前いつもそればっかな、いや俺も腹へったけど」

 

俺たち仲良し6人組は基本的に昼以降をプライベート時間にしている、まあ四六時中同じメンツだとかなり疲れるって話だからだ。

さて、いつもの俺なら皆を先導するためにソロレベリングや情報集めに勤しむが…今日は明確な目的がある。

 

「<アニールブレード>…」

 

この第一層最強の片手直剣<アニールブレード>は<森の秘薬>というクエストで手に入る報酬で、ダッカーの強化のためには避けて通れない行かなくては。しかしとりあえず先に大羊の皮をクエストNPCに渡し、報酬のレザーコートを手に入れ、装備をすることに。うん、肌触りとか見た目も良い感じだ。

 

「似合ってるよ、それ」

 

と笑顔で話しかけてきたサチ、彼女は防御優先でレザーアーマーにしたようだ。ただアーマーと言うには間接部や胸元等だが意外と露出がある。ガチガチだと動きづらいからかな?

 

「……えと、そうやってマジマジ見られると恥ずかしいかな」

「あっ、悪い」

 

しまった無意識に見すぎたようだ気を付けよう、サチの頬が赤く染まっているから。

 

 

 

 

アニールブレードの件をサチに話したら着いていきたいと言われたので一緒に行くことに。まあ、二人ぐらいの方が実は都合がいいからな。今回の植物型モンスター<リトルネペント>狩りにおいて花付きを狙わなきゃいけないのだがいかんせん出現率が低い、しかも確実におとすわけでもない……だからサチの参戦はありがたい。彼女のレベリングにもなるしな。

 

「もう少しでリトルネペントの狩場だ」

「えっと……注意事項とかは?」

「花付きは真っ先に狙って、そして実付きは攻撃しないでくれ」

 

こう言うのも実付きのリトルネペントの実をうっかり攻撃すると破裂して、周囲のリトルネペントを引き寄せるからである。

そうなったら完全に集団リンチだ。

 

「分かった、気を付けるね」

「ああ……っと?」

 

どうやら先客がいたようだ、二人の男性プレイヤーがリトルネペントを狩っているようだ。

一人は黒髪で中性的な顔の少年、もう一人は中肉中背の少しパッとしない感じの少年だ。しかし、どちらも良い動きでリトルネペントを倒している……特に黒髪の方は似た立ち回りを見たことがあったように思う。

 

「どちらもβテスターだな」

「分かるの?」

「そもそも、この短期間のうちにアニールブレードを取りに来るのはβテスターぐらいだと思う」

 

さて、そろそろ話しかけて混ざるかな。四人なら効率もっと上がりそうだ、どちらもβテスターならなおのこと。

しかし、思惑通りにはいかないもんだ。

 

「ごめん、キリト」

「いや……だめだろ、それ……」

 

何と名前は知らないがβテスターの少年は振り上げた片手直剣で無情にも実付きにソードスキルを当てた。

これは……<MPK>だ……!見捨てたのだ、先程まで肩を並べていたものを。隣のサチも絶句している。そりゃそうだよな…だって俺たちもリトルネペントの地獄に巻き込まれる事が確定したのだから。すると突然少年が消えた。

……ああ、隠蔽スキルか……だがそれは悪手だぞ。

 

「なんで消えて!」

「隠蔽スキル、それで<視覚感知>の敵からは逃れられる……」

「ああ、あくまで<視覚感知>からはな」

 

リトルネペントは嗅覚感知持ち……実の臭いがついた少年は逃げられない、それは当然拡散範囲にいた俺たち三人もだが。何匹かリトルネペントが茂みに突っ込んでいく。そして他の場所からどんどんこちらに向かってきているのが分かってしまう……やれやれだぜ……。

 

「…あんたらも、βテスターか?」

「いや、この娘は俺のリアルフレンドなだけだ」

「そうか……名前は?」

「俺はイノセンス、こっちはサチだ……キリトっ!」

「! そうか、あんただったか。なら問題はなさそうだっ!」

 

今の反応で確定した、どっかでみた立ち回りだと思ったが黒髪の少年キリトとは前回のβテストで知り合っていた。互いに最前線で暴れに暴れてたから忘れるはずもない。

俺たちは軽い挨拶もほどほどに向かってきたネペントを切り捨てる、サチはいまだ恐怖に支配され動けなさそうだ……くそっ、どんどん来やがる……久しぶりにガチでピンチだぞコノヤロー……。

 

「すまない!巻き込んだ!」

「気にすんな!きっと俺でも同じ結果だったろうからな!」

 

交錯する剣、舞い上がるネペント、光の軌跡が暗い森を照らす。

幻想的だがそれ故にとても残酷で、キリトは笑い、俺は淡々と敵を切り刻んで行く。

 

「ヤバい!ギリギリの筈なのに何かむしろ笑えてきた!」

「戦闘狂が!こちとら必死だっつーのに!!」

 

俺は目の前のネペント一体を短剣ソードスキル<ガストスラッシュ>でバラシ、立て続けにきたもう一体を最近手に入れた<体術スキル>で殴り吹き飛ばす、これにより硬直時間をキャンセル隙無くネペントを倒す。

 

この状況の中、俺の中を支配したのは<生きたい>と言う本能だけ。そうしたら少しずつ思考がクリアになってきたのが自分でも分かった。

 

その時一体のネペントがくぐり抜けサチを狙う。

サチの顔が一気に絶望に染まる……がそれはゆるさない。

高いAGIで急接近、ネペントを切り捨てサチに渇をいれる。

 

「…サチ、立て」

「……え?」

「今この場では戦う意思がないと……戦わなければ生き残れないぞ!」

「ッ!」

「俺はお前を完全に守りきれる保証はできない!だから立ち上がれ!俺はお前が死ぬのをみたくない!」

「……。」

 

それを受けサチは無言で立ち上がる。その顔はまだ恐怖があるが戦う意思が見られた。

 

「私だって死にたくない!!」

 

槍のソードスキル<ライトニングスピアー>でキリトの背後にいたネペントを葬るサチ、キリトは一瞬驚愕したようだが

 

「……グッジョブ」

 

とサムズアップ、サチも笑顔を浮かべた。

 

 

 

 

 

 

 

いったい何体いたのかは不明だが、最後の花付きを倒した時には必要アイテムの胚珠が3つになっていた。

 

「ほら、一つ」

「ああ、サンキュー」

 

キリトに一つ胚珠を渡し、一つはダッカー用、もう一つは資金に替えキリトと山分ける。そして俺らをはめた張本人はーコペルと言う名前らしいーはなんと逃げ延びていたようだ。

なんでもキリトのフレンドのクラインと言う人物が回収したんだそうだ。すべて終わった後でメールがきた。

 

「どうする?」

「いや、面倒だしほっとこう」

 

正直またあの面を拝みたくないってのが本音だ。

 

「それより、今は生き残れた事を喜び……酒飲もうぜ!」

「おっさんか!」

「私たち未成年だよ?」

「SAOなら酔わないから大丈夫、気分だけ気分だけ」

 

リアルに部活仲間や周りの大人に進められ飲んだ事があるのは黙っておこう、タバコは吸いませんよ身体に悪いだけ。

 

「しかし、リアルフレンドに可愛い女の子かぁ、羨ましい限りだよイノセンス」

「……何だろう凄くお前に言われたくないと思ってしまった」

 

互いに互いの言葉で苦笑する、これがデスゲームでなければ素直に笑えたのだろうがな。

 

「んで、キリト 絶賛ソロ中のお前はギルドとかには興味ないのか?」

「……悪いが俺は……」

「あ、いや無理に言ってないからさ」

 

あくまでもキリトほどの逸材がいれば、後ギルドたてれる様になったとき頼もしいと思ったから半ばダメ元だ。ならば。

 

「フレンドは?」

「ああ、それなら喜んで」

「サチも登録しとけ、キリトは頼りになるからさ」

「うん、私も是非お願い」

 

こうして新たな繋がりと武器を得て他の皆と合流、ダッカーにアニールブレードをプレゼントすると狂喜乱舞してた。

他の三人は物欲しそうにこちらをみたが普通にスルーした。

穏やかな昼下がりだ。

 

 

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「どうしてあのまま返しちゃったんですか?」

「いや、あいつが特に恨んでないって言うからよぉ……」

 

突然だけど私は憤慨しています。

たまたまクエストできた森で瀕死の少年を助けたらなんと先程MPKをしてきたばかりの危険人物だったんです。未遂に終わったらしいですけど。

しかし恩人でもありこんな私を仲間に加えてくれたクラインさんと風林火山の皆さん、そしてMPKにあったクラインさんのお友達のキリトさんに文句は言いたくはないですが、少し甘過ぎだと思います。

 

「また、同じ事繰り返してたらクラインさんの責任ですから」

「えー、マジかよぉ」

「当たり前ですよ、大人なんですから」

「トホホ…トトちゃん大分手厳しくなってきたなぁ、目付きも鋭いし……」

「生まれつきです!もう……私は心配なんですからね?」

 

別にどうでもいい事ならむしろ私は言わない、いやむしろ言えないが正しいです。臆病で情けない私では…でもクラインさんのことは別です。しっかり言わないと、彼が不利になることはいけない。

 

「いや~トトちゃんみたいな可愛い娘に心配してもらえるなら男冥利につきるなぁ」

「か、からかわないでください!」

「これでも本気なんだがなぁ…」

 

私なんて…可愛くないです。いっつもいじめられブス、不細工は日常。目付きが悪いせいで先生や近所のおばさんにも誤解され、自分のあらゆる物に自信なんて持てなかった。

でもクラインさんは私を可愛いとか綺麗だなと褒めてくれる。

最初は信用してなかったけど行動をともにしてこの人が裏表がほとんどない、純粋な人だと理解した今なら本気で言ってくれてるとわかる。何で何だろう私は不細工なのに。

 

「それより来ますよ!」

「おっと、任せとけ!」

 

向き直った先にはモンスター<ハウンドドッグ>が牙剥き出しで迫ってきてました。クラインさんはすかさず、曲刀のソードスキル<リーパー>で斬りつけ、すかさず私の両手斧スキル<アイアンテンペスト>が襲いハウンドドッグは砕け散りました。

 

「お疲れ~、最初に比べたら随分強くなったよなぁトトちゃん」

「何とか様になってますかね、あのときは怖さが優先してて…でも今は寧ろ闘うことが楽しいんです」

 

いつからかそう感じる様になりました、モンスターと闘い倒すことが自らの気持ちを高めてくれるんです。

興奮していつも以上の力が発揮できる、それが現実では知れなかったため今新たな自分の発見に素直に喜んでいます。

 

「これからも私頑張ります、ですから一緒にいてくださいね」

 

それが私の今の唯一の願いだった。




戦闘描写は長くなるはっきりわかりますね。
でも楽しいんです、はい。
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