ソードアート・オンライン 本能の牙-instincts-   作:新世界のおっさん

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その名は!大英雄イノ!

そんな感じになります……。


見た目は子供、頭脳は大人

夏休みが終わり、後期に入る始業式を終えた直貴は用事と言う事で数多の誘いを断り昨日購入したGGOを使い、ログインする。

 

「リンクスタート!」

 

まず質問でデータコンバートするか聞かれた。

 

「(……データコンバートか……)」

 

データコンバートを使用すれば、イノセンスを能力保持したまま持ってこれるらしいが……お金やアイテムは違うため持ってこれない……つまり莫大な資金やアイテム群を誰かに預けなくてはならないため。

 

「(面倒だし、コンバートせず新規で地道にやろう)」

 

と言う訳で彼は新規で始める。

次に名前については。

 

「(イノセンスの名前は知られ過ぎているからな……頭文字のイノだけで……)」

 

これならば、簡単にはバレないだろうと決める。

性別は変えられないためmale(男性)。

 

「(設定少ないな、アバター自動生成型らしいからな……まあそれならそれで)」

 

あっという間に設定が終わり、世界が光に包まれる。

しばらくして、視界が明瞭になってくる。

 

「(さてと……ここがGGOの世界か……)」

 

辺り一面が荒野の世界。

設定としては最終戦争と言うものにより、草木など自然的な物の大半が無くなりこうなってしまったらしい。

ふとイノは気がつく。

 

「(……何か視界低くないか?)」

 

そう思い周囲を見回すと、透き通った鏡のような岩があったためそれで自分の姿を確認すると。

 

「……おい、マジかよ……」

 

茶髪のショートカットな小学生がそこにいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガッカリしてる程の暇もなく、宛もなかったイノはとりあえずヘルプに従い、散策して基本は理解する。

 

「兎に角装備を手に入れないといけないな……」

 

やはりここはVRMMORPGなので武器と防具は必須。

しかし、SAOの時はβテスターとして情報を。

ALOにおいてはなかばチートみたいな状態だったわけだがこの世界では完全新規+情報無し。

となると普通は足で探すしかないのだ。

 

「とりあえず見つけた店で購入しようかな、早くプレイしたいし……」

 

最初の街<グロッケン市街>しばらく歩き回り、見渡すとほんのり明かりの点いている武器屋を発見。

さっそく駆け寄り、ドアを開け中に入る。

中には中年の男性NPC店員と、一人の女性プレイヤーがいた。

女性プレイヤーは綺麗な水色の様な色をした髪と瞳で、緑のジャケット、黒のズボンにマフラーを身に付けていた。

 

「!?」

 

「……すみません、武器を買いたいんですが」

 

女性(外観的には少女だが)はイノを不思議な物を見るようにまじまじと見てくる。

しかし、これについては彼女だけではなく通りすがった数多のプレイヤー達が全く同じ反応をしている。

恐らく本当に滅多に出ないアバターなのだろう。

通りすがりのおっさんにも売ってくれとせがまれたりしたが、丁重に断ったりもしたのだからよりそう感じる。

しかし、それは良いとしてもイノは困った。

 

「種類多くてわっかんねぇ~」

 

同じような値段でも、最初何を選んだら良いのか少し悩む。

金は慎重に使わないといけないため、良く吟味しなくてはならない。

 

「ねぇ、君何を選んだら良いのか困ってない?」

 

「え?」

 

女性が突然話しかけてくる。

どうやら見かねてヘルプをしてくれるのだろう、ある種この外観のおかげであった。

 

「分からなければ誰かに聞いて良いんだよ?それがダメなんてルールは無いんだから」

 

そう言って微笑む女性。

ならばとイノは甘えることにした。

 

「なら、最初は何を選んだらより良いのか教えて欲しいです」

 

「分かった、最初はお金稼ぎが一番だからモンスターに有効な光線銃がおすすめだよ」

 

「光線銃……」

 

この世界では対人だとエネルギーフィールドで威力がかなり減衰

されるため、光線銃はもっぱら対モンスター用である。

それ故最初は稼ぐために光線銃を使うのがセオリーとなっている。

 

「じゃあ、この<ブライト>ってのを買います」

 

「うん、素直でよろしい」

 

現状買える光線銃ではブライトが一番マシな武器なため購入した。

グラフィックは実弾銃の<ニューナンブM60>と同じである。

 

「えっと、ありがとうございました」

 

「どういたしまして……ただ君これからモンスターと戦うんだろうけど、場所分かる?」

 

「……」

 

どうやら彼女はイノを外観通り、完全に子供だと思っているらしく、親身に聞いてくる。

こう来られると実は19才だと言いづらくなってきた。

それに、ヘルパーになってもらえるならありがたくはあった。

 

「わかりません」

 

「分かった、ならちょっと待ってて」

 

そう言って彼女は誰かと連絡を取り始めた。

恐らくは仲間に今の状況を知らせているのだろう。

しばらくして、彼女が連絡を終えてこちらに顔を向ける。

 

「じゃあ、行こうか……私に付いてきて」

 

彼女に連れられ、イノは外に出る。

こうして見ると二人は姉と弟の様だ。

 

「外出る前に服も買っていこうかな、初期装備じゃ防御力低すぎるから」

 

「はい」

 

服屋に立ち寄り今度は防具を買う。

上はナイトメアローブと同じ真紅のレザージャケット。

下は最安値のジーンズを購入した。

彼女には小学生みたいなアバターには不釣り合いな見た格好のイノは、背伸びしているように見えて笑われた。

装備は整ったので後は狩るだけ。

二人は市街から出て、外へと向かっていく。

 

「ねぇ君、名前は?」

 

「イノです」

 

「イノかぁ……うん似合ってると思う」

 

イノは名前を聞かれたため答えると、彼女はこう答えた。

 

「……お姉さんは何て言うんですか?」

 

とりあえず誤解してもらっていた方がやり易いので、敬語と<お姉さん>で通しつつ彼女の名前も聞く。

 

「私?私はシノンよ」

 

「……シノン?」

 

「ええ、そうよ……似合わなかった?」

 

決してそんな事はない。

しかしイノには、彼女の正体に心当たりが出来てしまった。

 

「(雰囲気がこの外観(イノ)に対するものだから全然違うが……喋り方とか癖とか、あと後で合わせたのか髪型とか……共通点はあるな)」

 

彼女の正体には気づいた、しかしこちらはバレない。

イノにとってはかなり好都合だった。

 

「そんなことないです、とても素敵な名前だと思いますよ」

 

そう言ってイノは微笑む。

シノンはホッとして前を向く。

 

「さあ、ここからがモンスターの出てくるエリアだよ」

 

どうやら二人が話している間に既に外に出ていたようで、辺りには最下級モンスターの<スライム>が配置されていた。

 

「あれを倒す事から始めると良いよ、最初は当てるのも難しいかもしれないけど、何回もやっていくうちになれると思う」

 

「はい、分かりました」

 

スライムに対して、イノはブライトを片手で構えて狙う。

 

「(初心者だから仕方ないけど、あれじゃ絶対外すわね)」

 

シノンの認識では、イノは全くの素人であり片手で狙いを定めても外してしまうだろうと予測する。

 

「(まあ、これもイノ君の経験のためよね)」

 

そう思っていると、イノが記念すべき第一射目をスライムに撃ち込む。

それが見事に当たり、スライムは飛び散ったあと砕け散る。

 

「……え!?」

 

「次……!」

 

イノは駆け出し次々スライムを撃ち抜く。

五発撃ち終わり、リロード。

光線銃でも、リボルバー形式ならば回転式弾倉(シリンダー)ごと使い捨てで取り換え、オートマチック形式ならばその原型通りリロードを行う。

弾倉を捨て即効で新しい弾倉を嵌め込み、直ぐ様撃ち出すその姿に迷いも躊躇もない。

そして極めつけは片手狙いなのにも関わらず、必ず当たるその精密性で、これにはシノンも下を巻いた。

 

「(イノ君は素人のレベルじゃない、才能がある……一種の天才っつやつなの……!?)」

 

既に六倉目を投げ捨て、七倉目を装填した時にはスライムは一匹だけだった。

 

「これで終わり」

 

ブライトから放たれた光線は最後のスライムを撃ち抜き、戦いを締めくくった。

イノはシノンへと振り返る。

 

「ですよね?」

 

「え、えぇ……そうよ」

 

シノンは頷くしかなかった。

イノは満足して、ブライトをホルスターに仕舞いメニューを開く。

ステータス画面を開き眺めるイノにシノンが近寄っていく。

 

「ステータスはどうするつもりなの?」

 

「僕はAGI重視型が好きなんで、それで行こうと思います」

 

「……そう、あまりAGIに拘ると痛い目を見るから気をつけて」

 

「え?」

 

「前回のGGOにおけるランキング戦、BoBで優勝した人の情報に踊らされてそれにして後悔した人が後を立たないから」

 

シュピーゲルの無念を思いだし顔をしかめ、マフラーを握るシノン。

しかし、イノは微笑みこう返す。

 

「大丈夫です、僕は騙されたんじゃなく、これが一番あっているものですから心配いりません」

 

その自信にシノンは疑問を抱く。

 

「もしかして、別のゲームでもやってるの?」

 

「ALOって言う良くあるファンタジー系のVRMMORPGをやってます」

 

「……へぇ……それでVR慣れしていたってわけね」

 

シノンの中ではそれだけでは収まらなさそうなイノの実力に、多少納得はいかなかったが、とりあえずこれ以上の追求は止めた。

 

「ねぇ、シノンさん……よろしかったらフレンド登録していただけませんか?せっかくの縁ですから大事にしたくて」

 

「ええ、いいわよ……少し君の今後には興味があるし」

 

互いにフレンド登録をすませる、これで連絡もできるし、大まかな場所も分かる。

 

「じゃあ、これ以上時間取らせるのも悪いので、僕は行きますね……また会いましょうシノンさん」

 

「ええ、またねイノ君」

 

イノは笑い駆け出していき、その姿をシノンは後ろから見送ると直ぐ様街へ向かい歩き出す。

 

「あの子も頑張るみたいだし……私も頑張らないと……」

 

決意を持ち歩き出すシノン、彼女は何処へ向かうのか……。

 

「ステータス方針は決まった、後は狩りまくるだけだな……すぐに追い付いてやるぞ、詩乃」

 

駆け出したイノもまた、決意を持って荒野を走った。

 




キリトさんはキリ子さんになるのに対して、イノセンスはショタ化でイノになりました。

これなら確実にバレずに物事を進めれます。
そして、ヒロイン達がショタに目覚めない事を祈ります(笑)
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