夢と異常が混ざりあう ~SCPfoundation×ホロライブ短編集~ 作:架空柿
「ただいま~」
ゲーマーズの皆と遊んだ帰り、ミオは小さな箱を手に持って家に入った。ミオは鞄を定位置に引っ掻けると、早速箱の開封へと行動を移す。箱を開封し、中に入っていたものはミオが気分で買ったフォーチュンクッキーだ。しかも六千円程する、割と良い値段をしたものである。
「興味本位とはいえ…………まあいいや」
ミオはそのクッキーの箱を手の中に置くと、ミシン目に沿ってその箱を開き、箱を逆さまにして中身を全部取り出した。そしてミオは高級なお菓子にありがちな、一つ一つが個包装のとなっているクッキーを一つ手で摘み、封を切り開き、その中に入っている菓子を割ってから口の中に放り込んだ。クッキーの味は可もなく不可もない、素朴な味だ。しかし本題はそこではない。ミオは取り除いておいた細長い紙片を広げ、その中身を目で追い始めた。
「ええと何々……『白い雪があなたの家に舞い込むでしょう』………………どゆこと?」
紙片に書かれた摩訶不思議な文面をミオは何度も読み返し、理解しようと踏ん張る。しかし、答え合わせというものはすぐに訪れた。来客を知らせる呼び鈴の音が家に響き渡った。
時間帯的に来客が有る筈の無い。ミオが不審に思いながら扉を開くと、そこには白い髪をした、特徴的な長い狐の耳が生えた親友の姿がそこにはあった。
「ごめんごめんこんな時間に! ミオ忘れ物してたからさ……」
そう言いながら親友、白上フブキはポケットの中から携帯電話のモバイルバッテリーを取り出した。黒を基調とし、所々に赤い線が入ったミオのお気に入り。ミオはそんなお気に入りをフブキの家に忘れていたのかと少し驚愕していた。家を出る前に確認は怠らなかった。それなのにだ。
「あ……ありがとう」
「うん! それにしても……ちょっと冷え込むね」
フブキは体を縮こませ、小刻みに震えていた。ミオが帰っているときは半袖でも蒸し暑かった筈なのに。
「あ~……じゃあ上がる? お菓子も出すよ」
「本当? 悪いね」
そう言いながら、フブキはミオ家の玄関に足を入れた。
ミオはお茶菓子の用意をしながら、クッキーを食べてから残る違和感について考えていた。確認した筈の充電器、急に下がった体感気温。総合し、ミオはある一つの事実を思い浮かべた。
「クッキーが……未来を変えてる……?」
普通なればあり得ない思考。しかし、そこに至るためには余りにも必然だった。何故ならば、既に周囲でそれに近しいことが立て続けに発生しているのだ。そのような、異常現象が。
ミオはクッキー箱をタンスの見えないところへと置き、フブキへとお茶菓子を運んでいった。
起承転結……どこぉ……
ちなみに、次々回で最終回(若しくは編)入ります。
登場SCP
Dave Rapp作
SCP-377 - 正確なフォーチュンクッキー
2009
http://scp-jp.wikidot.com/scp-377
CC BY-SA 3.0