夢と異常が混ざりあう ~SCPfoundation×ホロライブ短編集~ 作:架空柿
ラプラスは早急に外を出る。239は特にこれ以上の悪事をしないと確定しているため気に留めない。そうして外に出ると、強風が吹き荒れ、空は不動の雲に覆われ、暗い暗い闇が立ち込め始めていた。これっといった敵対行動を行っている存在は見当たらない。
「……いや、待てよ?」
ラプラスは気付く。風速六メートルはあろう強風が吹き荒れているにも関わらず、雲が一向に動こうともせず、むしろ降りてきていることを。
「成る程……」
雲全体を観察していると、例の穴のある場所からその雲が上がってきていることが分かった。ラプラスは門を造り、その門を潜って穴の場所へと向かうと、鼻をつく鉄の匂いに包まれて倒れている者二名、ブライトと沙花叉を、見つけた。
「おい、大丈夫か?」
「んー……あ、ラプラス…………なーんかさ、だるくてさー」
「それだけか。なら良かった」
ラプラスはその辺にあった石をおもむろに持ち上げ、存在ごと破壊した。するとたちまち、沙花叉とブライトははっと目を見開いたかと思えば、すぐさま立ち上がった。
「よう、怪我はないか?」
「あぁ、大丈夫。すまない、私としたことが……」
「ていうかこの雲……何これ?」
雲は唯、上へ上へと昇り、ある高さに到達すればその動きを止める。高度は徐々に下がっており、地上への接触を図っているようだ。数分もすれば地上と雲とが接触するだろう。
「とりま、あれを破壊、快晴にしなければならない」
「……よく分からないけど、沙花叉は何すれば良いの?」
「あぁ……じゃ、援護を任せる」
「そんなんでいいの?」
「大丈夫。これでも十分重役だと思うけどな」
「私は?」
「お前も」
「了解」
クロヱとブライトへの指示を終えたラプラスは小さく息を吸い、目を閉じる。周囲に満ちる匂いの鼻への侵入を厭わなずに呼吸を整え、久々に用いる詠唱を脳内に浮かべる。
「刮目せよ」
空気の質が変化する。先程まで漂っていたラプラス特有の軽めな雰囲気は完全に消失し、今はただ厳粛だ。
「深淵より現れし英霊たちよ」
地面に亀裂が生じ、土埃が当たりを舞う。しかし、土埃は護衛には当たらず、むしろ避けていた。
「黒き炎は我が腕に漆黒なる闇は我が心に」
雲がなっていた暗闇が蠢き始め、生じた隙間を這うように光が差す。光は雲の隙間から現れたのではなく、消失した闇の埋め合わせである。
「エデンの星は我が手中に、吾輩の名の下に今集え! アブソリュートダークネスインフィニティ!」
ラプラスの手に未知のエネルギーが集約され、それが真っ直ぐに、雲へと向けて放たれた。
次回辺り最終回……かなぁ
Communism will win作
SCP-____-J - 先延ばs
2012
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CC BY-SA 3.0
Pedantique作
SCP-3649 - 圧倒的曇天
2018
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