世界掲示板   作:aroma moko

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1974年11月27日『第2次月面戦争』

 

 

 

 

統合軍絶対防衛戦略区域防衛戦

 

 

統合軍絶対防衛戦略区域、通称『円卓』とは月・宇宙における統合軍の司令部である。統合宇宙軍の日英米豪仏伊独ソ中の指揮官クラスが此処に集い対等な立場で様々な決定事項を決める場であり、本来はこの基地周辺では争い事など起きないはずの基地だが、突如出現した新個体に対応できずに複数の防衛ラインが突破され戦力は散り散りになり組織的抵抗能力が下がってしまう。

 

前線からこの基地まで下がった一部の部隊と『円卓』防衛部隊のみで新個体3体と複数のBETAと絶望的な戦闘を繰り広げていた。

 

 

 

 

 

『円卓』防衛司令部

 

 

「仮称ガンマ級2体に第4防衛線を破られました!タンク級とグラップラー級が防衛線内部に雪崩れ込んで来ます!」

 

「全部隊に第5…いや第6防衛ラインまで後退指示!」

 

「仮称デルタ級、グラップラー級を射出!後退中の部隊に被害が出ています!」

 

 

外部カメラには大きな動きでグラップラー級を複数『放り投げる』デルタ級の姿と、全身を強固な外殻で守られたガンマ級2体が今もなお複数の砲火に晒されながらもゆっくりと前進してくる姿が映し出されている。

 

 

「基地の防空班に連絡!SAMでもCIWSでもなんでも良い!放り投げられたグラップラー級を迎撃させろ!このままじゃ基地にダイレクトで放り込まれるぞ!」

 

 

「第5防衛ラインに仕掛けられていた地雷が作動!…しかし効果は認められず!」

 

 

「MBS部隊の準備はどうか!?」

 

「現在補給と再編成中!最初に出るのは英独の混成部隊です!コールサインは…コフィン!」

 

「コフィン!聞こえるか!」

 

『こちらコフィン1-1、感度良好』

 

「諸君にはデルタ級を何としてでも排除してもらいたい、このままでは司令部に直接グラップラーがトライしてくる、それを阻止してくれ」

 

『コフィン1-1了解、コフィン大隊はこれより出撃する』

 

「武運を祈る」

 

『お互いにな、コフィン1-1アウト』

 

基地格納庫から英独のMBSが出撃していく様子を眺めながら防衛司令部の男は溜息をつき一言洩らす

 

「このままじゃ落ちる」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

円卓防衛指揮本部

 

UTC 14:43時

 

侵攻開始から12時間.....第6防衛ライン

 

各地に備えられたバンカーや塹壕からは複数の火砲が敵に向けて発砲を続けており、今もなお人類を駆逐せんと接近してくるBETA種に対して弾丸を叩き込み続けている。

 

防衛ターレットが唸りをあげて砲身を回転させ恐ろしいスピードで25mm砲弾をグラップラー級に叩き込み、MBSが持つ90mm速射砲がタンク級の集団を挽き肉に変えて宙に舞う

 

しかしどれだけ殺そうともそれ以上の数で押し寄せる敵集団に防衛線は崩壊の兆しが見えてきていた。

 

『ガビアル大隊は現在地を死守!なれど部隊損耗43%!増援を求む!』

 

『ウォーロック大隊だ、すぐに合流する!持ち堪えてくれ!』

 

『大隊損耗率87%!第804機械化歩兵大隊は撤退する! 』

 

『無理をしすぎだ!さっさと戻れ!空いた穴には我が中隊が塞ぐ!』

 

絶え間なく押し寄せるBETAと『新型』の超大型BETA種の存在のせいで防衛部隊は無理やり防衛線を食い破られその度に無視できない被害を被ってきた。

 

その証拠に大隊と名乗ってはいるが中隊規模であったり中隊と名乗っていても小隊規模…それ以下の部隊も前線に立っている。

 

それでも尚戦線が崩壊しないのは防衛司令部の指示と士気の高さ故に保てている。

 

宇宙に送られる兵士は一人一人が『選抜』された兵士であり全員が『特殊部隊』扱いされる上級兵科。

 

そんな彼等は末端の兵士であろうが別の国の兵士だろうが共通の信念を持っている。

 

『我々が抜かれると月面戦線が崩壊する』

 

司令部からそう聞いたわけでもなく、仲間内で言い合った訳でもないが全員がこの考えを頭の中に置いていた。『司令部は死守する』と

 

そして援軍が来るまで持ち堪え、戦線を押し戻すと全員が誓っていた

 

 

正確な情報ではないが初戦でバラバラになった各防衛ラインの戦力が各地で戦力を整えこちらに向かっていると噂になっている。

 

彼等はそれを支えに月面の大地に楔を打ち込み折れない闘志で敵を見据えて武器を向けている。

 

前線部隊よりも絶望的な情報を扱う司令部の要員達も心は折れていない。レーダーにはコチラに接近する部隊と艦隊の影を捉えている。

 

『我々は見捨てられていない』この事実が全部隊の士気を上げていた。

 

 

しかし先程から円卓内部の防衛部隊の報告が頻繁に入るようになっていた。

 

『地下構造物から小型種の侵入を確認、排除しているが増加中』と

 

基地陥落まで秒読みとなったが、諦めない。第6防衛ラインに展開している部隊を最終防衛ラインまで後退させようと無線機に手を伸ばそうとした時。

 

触れようとした無線機から通信が入った

 

 

『こちら第1打撃艦隊所属UCSC シドニー、宙域に到着した。これより対地支援を行う……よく持ち堪えてくれた、後は任せろ』

 

…ッ

 

「全ユニットに朗報!援軍だ!!援軍が到着した!」

 

『やっと来たか!!…野郎共!ペイバックタイムだ!』

 

『防衛線を押し上げるぞ!小隊前進!大型の野郎をぶち殺す!』

 

『医務室に入ってる暇なんてねぇ!片腕でもやるぞ!…無茶ァ?今無茶しないでいつ無茶すんだ!そんなに心配ならついて来い!』

 

 

ーーーーーーーーーー

 

第1打撃艦隊 旗艦UCSC『シドニー』

戦闘指揮所(CIC)

 

「…よく持ち堪えたものだ…」

 

艦長席の目の前にあるモニターには、眼下の光景が映し出されている。

 

基地を起点として360度方向から押し寄せる多数のBETA種と3体の超大型種の攻撃にさらされながらも縦横無尽に動き回り敵を殺し続けるMBS部隊。

 

グラップリングフックをグラップラー級に撃ち込み・巻き上げて接近し、敵に取り付きながら手に持つ武器を発射し殺す機械化歩兵。

 

月面戦車が後退しつつも砲撃し超大型種に被害を与え続ける姿が鮮明に映し出されている。

 

 

「まったくです…艦長、攻撃準備が完了しました。降下部隊も用意完了した模様です」

 

「分かった、全武装をもって敵の撃滅を行う!誤射には注意しろ!ここまで生き抜いた英雄を我々の手で殺すなよ!無事に家族のもとに帰すのが我々の義務と思え!」

 

『了解!』

 

「副長、『向こうの方』はどうかね?」

 

「そろそろ時間です……信号来ました」

 

「そうか…」

 

艦長は天井を見てここには居ない戦友に呟いた

 

(成功させろよ)

 

 

ーーーーーーーーーー

 

238:アメリカ

なんかお祈りが聞こえた

 

239:ドイツ

なんて?

 

240:アメリカ

成功しますように的な?

 

241:イギリス

任せとけ!って言いたいけど…

 

242:ソ連

俺達に出来る事ってそんなに無いです

 

243:日本

頑張るのは君たちなんだよなぁ……

 

 

ーーーーーーーーーー

 

第1打撃艦隊 第2戦隊旗艦UCSC『不知火』

戦闘指揮所(CIC)

 

「艦長、そろそろオリジナルハイヴ上空です」

 

「僚艦はどうか」

 

「『アークロイヤル』も準備完了との事」

 

「よし、時は来たか…これより敵ハイヴに対する直接降下作戦、アルテミス作戦を開始する!」

 

『応ッ!』

 

 

ーーーーーーーーーー

 

『アルテミス作戦」

 

アルテミス作戦とは第2次月面戦争時に統合宇宙軍が行ったハイヴに対する降下作戦の名称である。

 

 

戦争:第2次月面戦争

年月日:1974年11月27日

場所:月、神酒の海に落着したオリジナルハイヴ

結果:統合宇宙軍の完全勝利・月面のBETA種の撃滅

 

交戦勢力

 

統合宇宙軍

BETA

 

 

指揮官

 

月面方面総指揮官

マイルズ・テッダー

謎のBETA種

 

 

戦力

 

統合宇宙軍          BETA

 

2個MBS降下大隊     複数のBETA

4個軌道降下歩兵大隊

 

UCSC(統合宇宙司令部)

 

UCSC 不知火

UCSC アークロイヤル

 

 

損害

 

統合宇宙軍        BETA

 

戦死124名       謎のBETA種

 

負傷者46名      複数の通常種

 

 

結果

 

 

統合宇宙軍の勝利

 

・フェイズ3オリジナルハイヴの排除

・人類、月の再確保

 

 

今作戦開始と同時期に行われていた《円卓防衛戦》についてはこちら→『』

 

 

《概要》

 

今作戦は統合軍参謀本部が考案していた「レーザー属種』が存在しない場合のみに行われる降下作戦であった。

 

フェイズ1

 

フェイズ1ではまず、各戦線にレーザー属種が存在しないか、ハイヴ支配領域にレーザー属種が存在しないかを徹底的に調べる。存在しないことを確認するとフェイズ2に移る

 

フェイズ2

 

フェイズ2では降下部隊を搭載した軍艦により部隊はハイヴ上空へと移動、準備が整い次第ハイヴ登頂部目指し降下ポットを降ろし母艦は回収と支援に備えて高度を下げて待機。登頂部の穴の大きさにもよるが全部隊が侵入する事はほとんどの場合不可能なので部隊内で選抜された少数が穴よりコアの存在する空間まで直接降下する、その間他の部隊は撤退路の確保及びバックアップ要員として待機する。

 

 

フェイズ3プランA

 

フェイズ3プランAでは降下した部隊がコアの破壊に成功した場合の作戦である。降下部隊がコアの破壊に成功した段階で降下した部隊は降りて来たシャフトを装備されているロケットブースターやグラップリングフックを使い登頂部まで帰還する。その後後続の部隊が到着するまで上空の母艦と連携しハイヴを確保する。

 

この時BETA種の襲撃に遭うことが想定されるが、通常のBETA種であれば問題無く対処可能である

 

 

フェイズ3プランB

 

フェイズ3プランBでは降下した部隊がコアの破壊に失敗した場合に備えて作られた作戦である。突入部隊が全滅した段階で退路を確保している部隊を除き全員が突入し、初回の突入よりも数を増やして再突入する。この際母艦に信号を送り降下部隊第2陣の要請を行う。プランBも失敗した場合、第2陣全員を突入させ目標を破壊を目指すが、これも失敗した場合には撤退する

 

 

尚アルテミス作戦ではフェイズ3プランBに沿って行われた。

 

 

 

《推移》

 

UCSC不知火・アークロイヤル両艦から降下した第1陣の降下部隊は損害を出すことなく降下に成功、選抜部隊は突入を開始

 

突入開始から15分後の定時連絡以降1陣との連絡が途絶える。プランBへ移行する

 

第2陣が降下すると共に第1陣のバックアップ部隊が突入を開始、部隊は順調に最下層まで降下し、謎のBETA種と戦闘開始、複数の触手による攻撃に晒され部隊の半数が大破するが破壊に成功、負傷者と戦死者の遺体を回収し登頂部まで帰還。

 

第2陣と不知火・アークロイヤルの支援を受けつつ撤退を開始、全部隊が母艦に帰還した段階で艦隊は撤退。アルテミス作戦は成功した

 

 

損害

 

最初に突入した第1陣はMBS12機、機械化歩兵60名程で編成された部隊であったが全員が戦死、頭部や心臓部を正確に貫かれており即死だったと思われる。

 

バックアップ部隊は目標を確認と同時に全ての火力を投入し、迅速に目標を破壊したがそれでも尚損害は大きかった。

 

尚オリジナルハイヴ内部には通常BETA種が一体も存在しないところから超大型種の生産に全てを使用したのではないかと言われている。

 

 

 

謎のBETA種

 

オーヴァーロード作戦時にも確認されたハイヴ最深部の謎のBETA種は今作戦でも確認されており今回は比較的無事なサンプルを多く回収出来た様だが、統合政府から詳細な情報は伏せられている。

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

286:イギリス

やっしゃ!降下作戦成功!

 

287:アメリカ

被害は?

 

288:イギリス

軽微!

 

289:イタリア

オリジナルハイヴを失った奴等は統率を失った!

 

290:日本

しかしまぁ重頭脳級が存在したって事は今回出現した超大型はアルファと違って通常BETA種の扱いなんやなぁ

 

291:イタリア

………ほんまに?

 

292:アメリカ

どうしたイタリー

 

293:イタリア

グラップラーとタンク級は全ての行動を止めたけど、ガンマとデルタの動きが止まらないんやが?

 

294:アメリカ

え?

 

295:日本

ホントだ…

 

296:イギリス

つまり奴等は頭脳級が搭載されてるってこと?

 

297:イタリア

じゃあこの数の通常BETA種は重頭脳級が操作して3つの大型は…3体分の頭脳級生産して搭載したって事?

 

298:日本

じゃあ今月面には全部で5つの頭脳級があるって事?

 

299:アメリカ

オリジナルハイヴ以外の2つのハイヴに頭脳級がいるならそうだね

 

300:ソ連

……まぁオリジナルハイヴが無かったらアルファみたいな化け物級の敵が出てこないと考えると気が楽になるか

 

301:日本

確かに、頭脳級では発展出来んだろうからな

 

302:イタリア

とりあえず各地にばら撒かれた戦力を纏め上げないと

 

303:アメリカ

援軍も続々送ってるからな

 

304:日本

ひとまずガンマ2体とデルタ1体を早急に排除しないと司令部が終わる

 

305:イギリス

艦隊にまかせとけって

 

 

 

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