遅れに遅れまして申し訳ございませんでした、どうぞー
人類が体験した月面戦争と呼ばれる戦闘は2回。どちらも太陽系外が起源と考えられているBETAとの戦闘でした。
第一次月面戦争では月面に展開していた日米伊ソ連軍指揮官の独断により連合軍を結成。連合軍の死闘によりなんとか戦闘を維持、時間を稼ぎつつ増援の到着を待ち、持ちうる全ての宇宙戦力を投入しハイヴを破壊、月面は人類の勢力圏に戻りました。
しかし、この戦いで地球に接近するBETAの迎撃を期待されていた統合宇宙艦隊はその戦闘能力を喪失、宇宙に対するレーダー網も運悪くダウンしており日本の九州地方へのBETA落着を許してしまいます。
この時の犠牲者の数は民間人約11万、軍人・軍属34万人と膨大な数になりました。
さらにBETAはハイヴのコアを主軸とした新個体『アルファ個体』を製造。その絶大な戦闘能力を人類に発揮しました。
現段階で確実視されているアルファ個体の能力はこちら。
・自身に甚大な損害を与えるものを認識するとそれを封じ込めるフィールドを作り、無害化を図る
・驚異的な自己再生能力(限界あり)
・司令部の位置や弾道ミサイル基地の位置を探知する何らかの方法
・長期間深海の水圧に耐えられる構造
・極高出力のレーザー照射能力
…以上の能力が確実視されています。軍の研究部門によると「アルファ個体は急造の戦闘用個体であり今後更なる個体が出現する可能性が高い」と発言しており一時は混乱を招きましたが現在では落ち着いています。
さらにアルファ個体が出現した時期になるとBETA頂上主義者達『しもべ』の活動が活発になり『BETAは神の遣わした天使であり、その天使が我々を滅ぼすと言うのであればただ従うのみ、神の意思に抗う者には罰を』という主張を開始、ある一定の人数を獲得すると各地の治安維持組織や政府施設、軍関係者などを襲撃。社会に混乱を招きました。
前線ではBETA、後方ではテロリストと挟撃される形になった統合軍ですが、国連か統合軍の所属かは現在でも発表されてはいませんが、しもべによる1999年『世界会議襲撃事件』の際に初めて存在が確認された謎の特殊部隊による活躍以降しもべによるテロ活動は減少気味です。
1972年10月に行われたアルファ種撃滅作戦では精鋭部隊・司令部共に甚大な被害を出しつつもアルファ種の殺害に成功。
ホッとしたのも束の間、月面では新たなBETA落着ユニットとの戦闘が始まっていた。迎撃の主軸となったのはイタリア宇宙軍第1.2.3.4.5.6群と第1装甲旅団群、アメリカ合衆国宇宙軍第9無人化機甲師団、日本皇国宇宙軍第1師団、イギリス王立宇宙海軍残存艦隊が迎撃開始と同時に地球側にも緊急事態を伝えたが謎の通信障害により届かなかった。
(尚、この通信障害はアルファ個体がソ連領に上陸してからアルファ個体の活動が停止した段階で解除された)
地球との通信が出来ない26日間月面軍はよく戦ったが戦線は徐々に食い破られ遂にはハイヴが建設されてしまった。(しかし、戦後資料を見ると戦略的な撤退だったとされる資料も発見されるので当初の作戦通りなのか?)
月面との通信が回復した地球だが、既に地球から月まで纏まった人員や物資を搭載出来る輸送船が存在しない事や地上での戦闘で宇宙で運用予定だった兵士の大半が死傷してしまい月面は捨てるしか無いと考えられていた時、オーストラリアのとある民間宇宙企業『G1』(現在の社名はG6)が協力を申し出た。
G1は当時も現在も最大手の宇宙開発企業です。(自前の宇宙造船所を持つくらいには)モットーは『必要な所に、必要以上に、必要な物を、要求されるスピードよりも早く届ける』
一度不足したものは直ぐに無くなるのだから最初から多めに届けとけ、とは社長の言葉ですがこの言葉を体現する超大型輸送船を当時6隻保有していました。
『アルカディア級タンカー』この当時6隻あったこのクラスは今の統合宇宙軍で『ハーヴェスト級超重輸送船』として現在でも配備されています。
このアルカディア級を使い統合軍は数少ない精鋭部隊と多数の物資を月面に届けたのです。
瞬く間に戦線を安定させた統合軍ですが突如として出現した『ガンマ』『デルタ』種に戦線を突破され一時は司令部陥落まで秒読みとなりましたが当時就役間もない第1打撃艦隊による司令部救援ならびに月オリジナルハイヴ攻略作戦『アルテミス作戦』を開始、損害を出しつつもハイヴの破壊に成功。これにより残存していたBETAの活動が低下、ガンマ、デルタについても3体共に合体し一歩も動かなくなった為処理し終了。
しかしガンマ種とデルタ種が合体した理由は不明ではあるが後に起きた事を考えると長距離通信をしていたのでは無いかと思われています。
何はともあれ、人類は自らの生存圏からBETAを一掃する事に成功しました。ここから人類は宇宙という新たな空間に向けて全速力で走り出しました。
イギリス主導のスーパーコンピューター開発計画、アメリカ主導の宇宙軍再編、オーストラリア主導の宇宙開発、国際研究都市を基軸とした様々な技術や新たな兵器。中国やインド、カナダは国連倉庫の資源を効率良く使い自国を発展させて行きました。
統合軍も第1打撃艦隊の他、太陽系防衛艦隊を編成。第1打撃艦隊の役割が矛とするならば太陽系防衛艦隊はその名の通り太陽系内の人類生存圏を守備する艦隊であった。
このように歩みを進めながら人類は2000年1月1日、あの宣言を行いました。
次回より1975年から2000年までをゆっくりやってきまーす