世界掲示板   作:aroma moko

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1998年12月24日 事件記録

 

 

1998年

12月24日 アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サンフランシスコ

 

事案記録No4637912 タイプA

 

テロリストグループ『しもべ』残党による統合軍中央研究室ウォーレス・フジカワ博士とトビアス・フレミング・ショー博士、香月夕呼博士を目標とした襲撃事案

 

博士達は新発見したワープドライブの理論発表の為に渡米していた

 

この時の襲撃でフジカワ博士・ショー博士の2名が死亡し随行員に多数の死傷者が発生。SFPDとしもべ残党との間に激しい銃撃戦が生じたが、発生から4時間程で警察側の犯人全員射殺で終結となった。

 

最終的な死傷者は

 

死者95名

重傷2名

 

フジカワ博士 死亡

ショー博士 死亡

護衛官19名死亡

随行員3名死亡

護衛官1名重傷

随行員1名重傷

ホテル従業員5名死亡

市警 負傷者4名

 

しもべ残党 60名死亡

 

 

[タイムライン及び監視カメラ映像]

 

08:34

博士達を乗せたバスがホテル前に到着。チェックインを済ませた博士達が2階の各部屋に入室していく。

 

08:40

裏口監視カメラに複数の人物が映ると暗転。監視カメラが破壊された為これ以降の記録は無いが、後に付近で警備員の遺体が見つかっている

 

08:43

裏口の異変に気づいたホテル側警備員が2名程向かうが『しもべ』残党と接触、発砲を受け1名が倒れるがもう1名が通報

 

同時刻

ホテル正面入口に2台の大型トラックが停車、中から銃火器で武装した残党員が多数出現しホテルロビーを制圧。その際護衛官4名と戦闘になる

 

08:44

発砲音を聞いた各員が部屋から出ようとするのを護衛官が押し留め、部下と共に階段やエレベーター前を確保する。ロビーにいた護衛官4名は死亡

 

08:49

ホテルや周辺住民からの通報により付近にいたサンフランシスコ市警のパトカーが到着する。

 以下無線記録

 

[71チャーリー]

71チャーリー、まもなく84(現着)

 

[セントラル]

10-4(了解)現着時刻は0849、ホテルロビーで複数人による発砲したとの通報。続報なし。

 

[71チャーリー]

10-4(了解)…まて!発砲を確認!自動小銃あるいは短機関銃で武装した犯人がいる模様!10-13(緊急応援要請)

 

[セントラル]

10-05(再送願う)、落ち着いてくれ、聞き取れない

 

[71チャーリー]

発砲だ!発砲!犯人は複数!SWATを寄越せ!

 

[セントラル]

10-4(了解)…全ユニット、全ユニット、グラニューホテルで発砲事件発生、すぐに現場に急行せよ。尚犯人は自動小銃あるいは短機関銃で武装している模様

 

[71チャーリー]

71チャーリーからセントラル

 

[セントラル]

こちらセントラル

 

[71チャーリー]

これより突入し犯人無力化を行う

 

[セントラル]

了解した、手順はアクティブシューターと同じだ。十分に注意せよ

 

[71チャーリー]

10-4(了解)

 

 

パトカーのトランクから防弾チョッキとヘルメット、防弾盾と小銃を取り出した71チャーリーがホテル正面入口へ走っていく

 

警察官の接近に気がついた残党員が71チャーリーへ向けて射撃を開始する

 

初弾は付近の地面に着弾した為、すぐさま正面入口に停められているトラックの陰に隠れる

 

[71チャーリー]

71チャーリーからセントラル!

 

[セントラル]

こちらセントラル

 

[71チャーリー]

発砲を受けた!犯人はホテルロビーに少なくとも10名以上!20名かもしれない!

 

[セントラル]

分かった、撃たれてはいないな?

 

[71チャーリー]

無事だ、応援はいつ来る?

 

[セントラル]

10-6(待機せよ)…セントラルより71グレゴリー

 

[71グレゴリー]

こちら71グレゴリー

 

[セントラル]

あとどれほどで到着する?

 

[71グレゴリー]

あと4分程で到着する、俺の他に71エイブルと71オスカーも一緒だ

 

[セントラル]

10-4(了解)…セントラルより71チャーリーへあと4分程でパトカー3台が到着する

 

[71チャーリー]

分かった、到着するまで俺が敵を引き付ける

 

71チャーリーはトラックのエンジン部より半身を出して小銃を発砲する

 

ロビー内監視カメラではこの射撃で2名の残党員が胸や足を撃たれ倒れるのが確認できる

 

すぐに残党員達も反撃に移るが、71チャーリーの防弾盾やトラックのエンジンに阻まれ71チャーリーに届くことはない

 

ロビー内にいた残党員の1人が運び込んだ武器箱からRPGを取り出し71チャーリーの隠れるトラックに向けている

 

71チャーリーはそれに気が付いたが、小銃の弾が切れてしまい拳銃に切り替えて速射する。

 

拳銃弾が当たり後ろ向きに倒れた残党員はロビー天井に向けてRPGを発射。ロビー天井が崩落する

 

 

[71グレゴリー]

71グレゴリーよりセントラル!

 

[セントラル]

こちらセントラル

 

[71グレゴリー]

ホテルグラニュー方面から爆発音が聞こえた!71チャーリーは無事か!?

 

[セントラル]

…71チャーリー!聞こえるか!

 

[71チャーリー]

ちくしょう…聞こえる!無事だ!

 

[セントラル]

よし、状況は?

 

[71チャーリー]

奴等まともじゃない、どこから手に入れたのかRPGなんて持ち出しやがった

 

[セントラル]

なに?…退避しろ!君1人では手に負えん、付近に封鎖線を

 

[71チャーリー]

拒否する

 

[セントラル]

なに?

 

[71チャーリー]

俺がここを退いたらホテル従業員はどうなる?泊まってる客は?

 

[セントラル]

言いたいことは良く分かる!だがその様な武装勢力相手では警察の装備では限界がある!

 

[71チャーリー]

奴等はまだ武器の展開を完了してない、今なら相手するのは自動小銃と短機関銃、拳銃に手榴弾程度だ

 

[セントラル]

馬鹿者!十分退く理由になる!

 

[71チャーリー]

奴等が体勢を立て直す前に畳み掛ける

 

[セントラル]

待て71チャーリー!アンドレイ!!…くそ!71グレゴリー!

 

[71グレゴリー]

まもなく84(現着)。状況は?どうなってる?

 

[セントラル]

急げ!アンドレイが1人でテロリストの集団に突入した!

 

[71グレゴリー]

なに!?…着いた!急いで向かう!

 

08:53

 

 

パトカーから転げ落ちる様に降りた71グレゴリーはトランクに積まれてる散弾銃と防弾チョッキを掴むと走りながら装着した

 

続いて71エイブルと71オスカーも続く

 

以下は71グレゴリーのボディカム映像の文字起こし

 

[防弾チョッキに取り付けられたカメラの電源がオンにされると同時に画面が酷く揺れる]

 

《ガチャガチャと装具の揺れる音》

 

《激しい発砲音》

 

《ドンという何かに当たる音》

[画面が安定して先に到着していた71チャーリーを映す]

 

『アンドレイ!この馬鹿野郎!』

 

『ガーニー!遅いぞこの野郎!』

 

『スウェーとジャックも一緒だ!』

 

『そうか!そりゃ良い知らせだ…リロード!!』

 

『カバー!』

 

《71チャーリーのマガジンが落ちる音》

 

《71グレゴリーの持つ散弾銃の射撃音と71エイブル・オスカーの持つ銃器の発砲音》

 

《地面に空薬莢の転がる音》

 

『奴等何者だ!?』

 

《継続した射撃音》

 

『知らん!おおかたこの国に不満を持つ極右か極左…このホテルに不満を持つ元利用者ってところか!?』

 

《空のマガジンが落ちる音》

 

《再装填される音》

 

『スウェー!俺達のトランクからあるだけの弾もってこい!』

 

『任せとけ!』

 

[走り去る71オスカーの背中を見送る71グレゴリーは無事に走り抜けた事を確認するとまたロビーに向けて散弾銃を発砲するが、弾が切れる]

 

[すぐに拳銃に切り替え射撃を続ける]

 

『おかわり第一陣だ!』

 

[71オスカーが両手に持つ弾薬パックを放り投げて、またパトカーの許に戻っていく]

 

[すぐに71グレゴリーはバックの中からショットシェルを取り出し装填していく]

 

[その隣では71チャーリーが空になったマガジンに弾を込め、それを71エイブルが援護している]

 

《激しい息遣い》

 

《荒い鼻息》

 

《深呼吸の音》

 

[遮蔽から飛び出して再装填の終わった散弾銃を発砲する、画面奥で何かを構えていた残党員が倒れる]

 

『おかわり第二陣!次で最後!』

 

《背後でドサっと袋が落ちる音》

 

《71エイブルが袋の中から弾薬を取り出して再装填する音》

 

[散弾銃の再装填の為に遮蔽に隠れた時、新たに71デイビッドと71エクスレイ71ヴィクターが到着した]

 

『お前達は左側に展開しろ!』

 

《到着した増援に大声で指示を出す71グレゴリー》

 

[身体を大きく使った手振りで伝える]

 

[71デイビッドが片手をあげてロビー左側へ移動していく]

 

[援護の為に71チャーリーと71エイブルが残党員に射撃開始]

 

 

 

この後、SWATチームが到着するまで、71チャーリー・グレゴリー・エイブル・オスカー・デイビッド・エクスレイ・ヴィクターが残党員との銃撃戦を繰り広げた。

 

各ボディカムで確認できただけでも26名の残党員がロビー内に展開していた

 

 

 

ホテルグラニュー2階監視カメラ映像

 

階下からの激しい銃撃音に加え、封鎖した階段の非常ドアを破ろうとする残党員の攻撃に備えて、長い廊下の各所にソファなどを倒してバリケードを作成し待ち構えている護衛官達

 

09:12分

 

階段を封鎖していたドアが爆破され、周囲にいた護衛官2名が吹き飛ばされる

 

同時刻

爆破処理したドアから2階へ残党員が雪崩れ込む

 

09:14分

バリケードごと貫通した銃弾に護衛官達が倒れていく

 

09:16分

廊下にいた護衛官達が全員射殺される。

 

 

以下は香月博士へのインタビューの結果判明した部屋の中の様子の書き起こし

 

部屋の中には2名の護衛官と4名の随行員、3人の博士が立てこもっていた

 

護衛官の内1人は腰から刀を吊っている

 

フジカワ博士

このままじゃまずい

 

ショー博士

なんとかしてこの部屋から脱出できないか?

 

護衛官

無理ですね、窓には鉄格子がはめられていますし通気口もとてもじゃないが人では通り抜けられない

 

香月博士

しかしこのままでは全員…

 

フジカワ博士

くそ…せめてこのドライブ理論図と設計図だけは守らなければ

 

ショー博士

…香月博士

 

香月博士

なんでしょう

 

ショー博士

このUSBを貴方に託します、これには我々3人が開発したワープドライブの全てが納められています

 

フジカワ博士

ショー…それで良いんだな?

 

香月博士

…まさかとは思いますが、死ぬ気ではありませんよね?

 

ショー博士

死ぬつもりはない…が生き残るなら君だ

 

香月博士

……何故です?

 

ショー博士

君が1番若い子だからだ

 

香月博士

そんな理由で…

 

フジカワ博士

そんな理由と言うがな、それが1番大事なんだ。これからの人類には俺達みたいな老人ではなく君の様な若い子が必要だ

 

ショー博士

このワープドライブは君が完成させた様なものだしな、君に託すよ

 

香月博士

違います!8割方は貴方達2人で完成していた!私は最後のピースを埋めただけで…

 

フジカワ博士

その最後のピースは俺たち2人では見つけられなかったと言う事だ

 

ショー博士

君の身体ならそこのベッドの下にギリギリ潜り込めるだろう、そこに隠れるんだ

 

香月博士

随行してくれた皆さんはどうするのです

 

随行員

 

ショー博士

………すまない

 

随行員

……

 

フジカワ博士

 

護衛官

 

随行員

…せ、せめて…何か武器をください。無抵抗で死ぬのなんかごめんです

 

護衛官

私の拳銃とナイフを…君もナイフくらい持っているだろう

 

護衛官

はい…隊長は?

 

護衛官

私には腰に吊っている刀がある

 

フジカワ博士

この電気スタンドなんかいい感じに殴れるんじゃないか?

 

ショー博士

俺はこのステッキを使うか、突くくらいなら出来るだろう

 

 

この後の事は香月博士からは聞き取れませんでしたが、状況的に推察は可能です、突入してきた残党員12名によりショー博士、フジカワ博士と随行員含め全員が殺されたものと考えます

 

 

 

ホテル2階に突入したSWAT隊員のボディカム映像

 

[死体だらけの2階廊下を慎重に進むチーム]

 

[途中途中の部屋を一つ一つ確認しながら進む為に進行スピードはかなり遅い]

 

[しばらく進むと、一つだけ開けられたドアを見つけ、チームは配置につく]

 

[先頭の隊員が素早く部屋の中に入ると間髪入れずに隊員達が続いていく]

 

[中に入ると、身体中穴だらけで手に刀を持つ男が立っていた]

 

[SWAT隊員達は武器を捨てる様に声を張り上げるが、微動だにしない様子を訝しんだ1人の隊員が近づく]

 

『マジかよ…立ったまま死んでやがる』

 

[部屋の中には多数の射殺された死体と斬殺された死体が混ざっている]

 

『生存者を探せ!…居るのかは分からんが』

 

 

この後の捜索で、香月博士と随行員の1人と部屋の中にいたもう1人の護衛官が辛うじて生存していた。

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

???

 

……体に力が入らない。

 

…なんとか…彼女だけは助けられたのだろうか…

 

血で歪む視界にはショーが仰向けで倒れているのが見える。最後に見た時はステッキを相手の頭に突き刺している所だったが…まさか奴のあんな姿を見る事になるとはな…

 

部屋の中には3人の侵入者がまだ立っていた、俺達は敵の撃退に失敗したらしい。その内の1人が俺にまだ息があるのを目ざとく見つけ聞いてくる

 

「香月とやらはどこにいる」

 

“言うとでも思うかね?”

 

本当に言うとでも思うのだろうかこのド阿呆は

 

「言え」

 

ナイフを取り出し左腕を抉ってくる…もう痛覚も無いらしく、異物が腕に入ってきたなくらいにしか思わない

 

「言えっ」

 

こんどははらに

 

ははは

 

「なに笑ってやがるっ!」

 

視界の端で刀を持つ男が立ち上がるのが見えた

 

 

“教え…てなん…か や ら な い さ”

 

こうづきくんあとはおねがいする

 

こんなやつらにまけないで

 

いっぱいひとをたすけて

 

あとはまかせた

 

 

『君達を助けられなかった』

 

『すまない』

 

『だがよくぞ香月博士を守った』

 

『原作ネームドの中でも死んじゃいけないランクトップだからな』

 

『今回の事件は俺達がもっと介入していればなんとかなったかもしれない」

 

『俺達は君達の犠牲を忘れない』

 

『だからどうか安らかに』

 

『全員、黙祷』

 

『…さて、ここまで奴らを放置した俺達の責任を取る必要があるな』

 

 

 

 

 

 

 

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