参加者全員不死のデスゲーム 作:こすとこ
紙に書かれた問──それを解いて得られた答えは2つだった。当たりが2つのはずがない。
つまり、そうするとハズレは2つということ。
つくづく意地が悪い、と十間は心の中でため息を吐く。
(要するに誰が死ぬか選べ、ということなのだろう……初対面でそれをやらせれば地獄が出来るぞ)
再びため息。目を上げると目に入るのは、この謎のゲームに捕られた三人だった。
「やりますね先輩」と感心した顔の疾風。よく分からないがまあいいやと言う表情の美堀。そして、俯いた姿勢で停止する巡。
それを一瞥し、覚悟を決める。
(僕が死ぬのは構わん。どうせ生き返るからな。
だが、不死であることをバレる危険を避けて、結果無関係なコイツらを見殺しにするのは違うだろう……なにより、組織の方式でもあるしな)
十間はそのまま紙を懐にしまおうとする。いざというときのため、もし気が付く人間がいた場合の危険を減らすためだ。
巡はそれを認め、改めて目を見開いた。驚愕のあまり固まった状態で停止する。
(……なんで、そんな簡単に命を捨てられる? 他の人のため? 助けるため? 正義感? 道徳?
そんな
巡の心に過るのは、言葉に出来ない感情だった。止めたい。だが、止めるには話さなければならないことが多すぎた。
(止めるために話すべき情報……『不死』のこと、私の正体……私のやれること……ダメ。こんなこと言ったらリーダーが怒る。
そうなれば私自身が危ないし、信じて貰えるほどの信頼もない……なら──!)
そして、巡は博打に出た。何も言わず、ゆっくりと十間に歩み寄る。
「えっ? 巡ちゃんどうしたの?」
後ろから響く声を努めて無視し、巡は十間と対面した。
「……確か、白恵だったか? 何か思うところがあれば言ってくれれば対応するが……」
流石に、どう言う問題だったのか、紙を見せろくらいは言われると思っていた十間は、戸惑うことなく反応する。
巡はそれを聞き、睨みつけるように十間を見つめる。突然の敵意にも似た感情に十間が困惑したように眉を潜めた。
そして、数瞬の逡巡の後、呟いた。
「……私一番がいい」
「……は?」
十間は思わず漏れた言葉すら無視し、問い返す。
「すまん、白恵。もう一回言ってくれ」
出来れば己の耳がおかしくなっていてくれ──そう願う十間の願いは、残念ながら却下されたようだった。
そして再び、巡の口から至極真面目に、大変馬鹿らしい言葉が放たれた。
「──私が一番が良い。私は一番以外認めない。なぜなら私は一番だから」