ヤンキー中尉の能力持ってアークナイツ   作:ふろく

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戦闘回です。描写ムズスギィ!書いてて思うけど戦闘描写上手な方ホントに尊敬しますわ
サブタイトルに深い意味は無いです(大嘘)

ようやくデストレッツァを特化3にできたので初投稿です。


第3話 互いの思いを理解するのは難しいよな。それで何度も失敗してる

 

 

───コインを弾く。俺とスルトは落ちる音に耳を澄まし、互いの動きを見合う。互いに構えずに自然体で闘志を滾らせる

 

 

キン

 

 

落ちた音を認識した瞬間に駆け出す。まずは先制するか!

 

「シィッ!」

 

居合の要領で逆袈裟に切りかかる。

 

「甘い!」

 

が、バックステップで避けられ、その長刃で首を狙って一閃。かなり速いが、これくらいは読めている。

 

「甘いのはテメェだ!」

 

返す一刀で首への攻撃を弾き、鳩尾に蹴りを叩き込む

 

「ゲホッ!」

 

その攻撃で吹き飛ばされるも受身を取り体勢を立て直したのを見て思わず嘆息する。

当たる直前で後ろに飛んでダメージを減らしたな。

前より身のこなしが軽やかになっている

 

「なんでこんなに成長するのが早いんだ?」

 

「私が知るか」

 

「そりゃ、そうだ!」

身を捩るように引き絞り、高速で牙突を放つ。

 

「うぐっ!」

 

脇腹を狙ったが、上手いこと間に刀を挟まれた。

まったく、よく反応する。

勢いを殺しきれなかったようで、壁に衝突して土埃が舞い姿が見えなくなる

 

「さて、どう出てくる?」

 

不用意に近づいても煙を利用して奇襲されるだろうし、待つか。

そうやって一息つこうとすると、その隙を咎めるように細かい瓦礫がいつくも飛んでくる

 

「そう来たか!」

 

自分に当たるものだけを弾き落としている隙にスルトが肉薄してくる

 

「そろそろ喰らえ!」

「そういう訳にゃいかねぇな!」

 

その体を分割せんと上から迫る斬撃を防ぎ、鍔迫り合いに持ち込む。

 

「くぅ....!」

「おいおいおい!こんなもんかァ!?」

 

このまま刀を弾き飛ばして終わらせてもいいが、さて......!?

「チィッ!」

突如視界がブレて視界一面に曇った空が入り込む。いつの間にこんな鋭い足払い身につけやがった!

 

「終わりだ!」

顔面めがけて刀が振り下ろされる。おいおい容赦ねぇな!

 

「あっぶねぇなぁ!」

 

迫る切っ先を顔の横に流し、意趣返しに顔に蹴りを放つ

 

「くっ!?」

 

脳が揺れたせいか無防備になったスルトを入れ替わるように引きずり倒し、首元に刃をあてがう

 

「終わりだ」

 

「...また負けた」

 

「そう易々と負けるわけにゃ行かねぇのよ。立てるか?頭にイイの入ったが」

ふらつきながら立ち上がろうとするスルトに手を差し伸べる。頭に蹴り入れたのはちょいとやりすぎたか?

 

「ん、ありがと」

 

「それにしてもアーツ抜きの模擬戦もだいぶ上達してきたな。お前さん天才肌だから成長すんのが早いんだよ」

 

「やる度に私より強くなってるあんたには言われたくない」

 

「しかし、今回は危なかった。鍔迫り合いに持ち込んだ後はヒヤッとしたわ」

 

「あれは獲れたと思ったのに」

 

「あの流れは良かったが、倒してからが甘かったな」

「あそこはどうすれば良かったのよ」

 

「んー、そうだな。俺だったら武器を持ってる腕を踏みつけてを掻っ切るかな」

「なるほどね」

「いや、俺の首は切るなよ?」

 

俺とスルトが出会ってから2年くらい過ぎた。

俺たちは今スラムで模擬戦とアーツの研究をしながら生活している。

カズテルに行くんじゃなかったのかって?いや、今の俺たち13〜15歳くらいだぜ?行っても依頼もなんも貰えねぇよ。しかも一回シラクーザ辺りに行ったけどマフィアに囲まれたし。半分殺して逃げてきたけどさ。

そんなこともあって、今のうちに剣とアーツを鍛えて準備しておいた方が得策だと話し合って、今の状態に落ち着いている。

 

俺が未熟なのもあるが、スルトが普通に強い。マレニアの剣技の一部を習得してる俺相手に食らいついてくる。この歳でこれだけやれるんだったら原作でもメイン火力張れるわな。

 

模擬戦で負った細かい傷の手当てをしているとスルトが話しかけてきた

 

「そろそろここから出てもいいんじゃない?」

んー、まぁ確かに行ってもいい、が

 

「正直な話、頭数もう少し欲しいんだよな。せめてあと2人はいないと厳しいと踏んでいる。あんな事もあったし」

「現地調達は?」

「現地で俺たちについて行けるヤツが居るかっていう問題はある」

「まだ子供の私たちに着いていけない方がおかしくない?」

「ん〜正論。まぁどこかの傭兵たちに迎えてもらうのが1番楽かねぇ」

「私より弱いやつの下には着かないよ」

 

めんどくせえ、まぁそれは俺も同じだから何も言うことは無い。

 

スルトもだいぶ強くなったし、戦場に連れてっても問題ないか

「まぁ何とかなるだろ。近いうちに行こうか。」

「わかった」

よし、色々準備しとかないとな

 

 

 

 

 

あれからまた1ヶ月が過ぎた。時間がかかったがようやく準備は整った。

正直足の用意するのに1番時間が掛かったな。タダで車を手に入れるのにマフィアにカチコミかけて奪うだけだったのにハプニングが多かったのよ。あとはここから出るだけだ

 

「そろそろ時間だ、準備出来てる?」

「準備OK、行くか」

いざカズテルへ、LET'S GO!!

デッデッデッデデ!デデデデ!

 

 

 

 

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手馴れた様子で車を運転するこの馬鹿(ヴィルヘルム)の横顔を一瞬見つめてすぐ景色に目線をやり、これまでの一ヶ月のことを思い返す

いくらこの記憶をどうにかしたいからってこいつに

頼んだ過去の私をぶん殴ってやりたい。こんな奴に頼むなって

戦場に出る度にヒヤヒヤさせられる私の身にもなってほしい

 

スラムにいた内にコイツの馬鹿さ加減を理解できなかったのは失敗だった。済ました顔して自分の命を全く勘定に入れずに一人で敵陣に突っ込んでいくのがどう考えてもおかしい事なのは私でも分かる。いくらアーツで傷を癒せるからって傷に無頓着すぎる。

痛覚がイカれてるんじゃないかとさえ思ったが、以前こいつが無茶した時に殴り倒した時は痛がってたし、そういう訳じゃないらしい

 

この男はアーツや剣術の練度も異常だが、中でも突出しているのはタフさに、この自罰的とさえ見える戦うことへの執念だと思う。

何がこの男をつき動かしているのかは分からない、というより全く話そうとしない。何回聞いてもはぐらかされたり、図ったかのようにそれどころじゃない状況になる

なぜ話してくれないの?そんなに私の事を信頼できない?もう2年以上一緒にいるのに?そんな言葉が泡のように湧いては弾けて消えていく

まるで神とやらが聞くことを咎めているかのようで腹が立つ。私には聞く資格もないとでも言いたいのか?

 

.......まぁ、いい。いずれ分かると思うし

自分から話してくれる程の信頼を得るまで待とう。もうあんな無茶はしてほしくないけど

......それにしてもコイツ、運転上手すぎないか?どこで練習したの......?

 

 

 

 

 

 

 

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なんかめっちゃ視線感じる.......

絶対スルトが俺の事見てるって。なんもやらかしてないハズだけどなぁ......

あっ、この間の質問はぐらかしたからか?いやだって、意味わからん質問されても困るんだよ。

何だよ「あんたは戦いに何を求めてるの?」って。戦場なんぞに求めてるもんなんてあるわけねぇだろ。バカか?

強いて言えば依頼主から貰える報酬くらいだろ。

しかも最近はその依頼主からも化け物を見るような目線を向けられるし。

なんでこうなったんだ.......スルトならわかるかね?

 

「なぁスルト」

「どうした」

「なんで俺は敵からも依頼主からも化け物を見るような目で見られるんだ?」

 

「は?」

 

理解できないみたいな顔されても.......

「本気で言ってる?」

「本気で」

「........」

 

両手で頭抱えてる......どうやら俺はそんなに頭痛そうな仕草をしてしまう事をしてたらしい

 

「........あんたが本当に心当たりがないことをしっかり理解できた」

 

「知ってるのか?」

「知ってるも何もない!」

「え?」

「あんたが戦場から帰る度に返り血なのか自分の負傷なのか分からない程に血塗れになって帰ってくるし!腹に風穴が空いてもアーツで強引に塞いで無理やり戦闘続行するからなの!」

「おまけに必要以上に敵からのヘイトを買って傷だらけになるから!」

 

そう言われたってなぁ......俺に中尉の精神が少し混ざったのかバトルジャンキーの気質が芽生え始めてるのは自覚してたけど、これどうしようも無いんだよな。そもそもこのアーツの性質のせいでもあると思う。血を多く吸った時なんか酒飲んだような酩酊感に襲われるし、殺す度に若干の快楽を得るようになったし。元はこんなんじゃなかったんだけどなぁ......

 

「必要だからやってるだけであって、自分からやりに行ってるわけじゃないぜ?」

「だったらもっと私を頼ればいい!」

「お前さんに負担かけるわけにゃ行かねぇんだけど」

 

ドン

 

ちょっ、いきなり車叩くなよ。壊れたらどうすんだ

そう言おうと思ったがスルトの雰囲気に呑まれて言葉が喉から出なかった

「そう.....そんなに私が荷物なんだ」

「そうは言ってねぇ。いつも俺の手の回らないところまでカバーしてくれてるから完璧に依頼を遂行できてるんだろ」

「だったら何で見てわかるほど必要以上に傷つく!?そんなこと言っておいて本当は私が足手まといなんじゃないの!?私の事を信頼してないんじゃないの!?」

「いや、それは......すまない」

「そうやっていつも謝って、次もまた同じ事を何回やったと思ってる!?どうせ私なんか突然現れて面倒事押し付けてきた程度にしか考えてないんだろ!?そんなだったら私」

そこまで言われて突然体が動いて胸ぐらを掴み、思ったことが口を突く

「だったらいつもテメェを戦場に連れてってねぇだろうが!本当に荷物なら龍門の時に黙って出ていってる!

.......すまん、熱くなりすぎた。」

「.......いや、私も悪かった。今の事は忘れてくれ」

「そういう訳には行かないだろ.......フゥ、分かった。説明する、俺がお前の言う無茶を続ける理由」

なんでこうなったかなぁ?どうしよう、こんな重たい空気に合うような理由じゃないんだけど。酔っ払ったからとか言えねぇ......けど言うしかないよな

 

 

 

「.......ていう訳だ」

「つまりあんたは、アーツのせいで血を浴びると酔っ払って気持ちよくなって敵陣に突っ込んでたの?」

「そうなる」

「.......」

「スルト?」

 

「.......フン!」

 

「グボォッ!?」

「反省してろ」

「.....痛ってぇ」

 

「私があんたの事をどれだけ心配してるかわかるか?」

 

「さっきの話で十分理解した...これからは本当に必要なとき以外は気をつける」

「気をつけるじゃない。二度とするな」

「いや、だが....」

「いいな?」

「えぇ....」

「いいな?」

「うい.....」

「少なくとも私といる時は絶対に無茶させないからな」

「........てか、そもそもなんでそんなに心配するんだ?」

「.......今あんたに死なれると困る」

「そりゃそうか」

 

まだこいつの記憶障害の解消になることしてないもんな。それは死なれたら困るわ。あんだけ怒るわけだ

そんな考えをよそに、車が目的地へと近づいていく

「そろそろ着くぜ、準備はできてるか?」

「言われなくてもできている」

「OK、それじゃ行くか」

 

 

 

 

 

 

 

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「スルト、今回の依頼内容は覚えてるか?」

「覚えてる。傭兵団に取られた機密情報の奪取でしょ?それも内容を知っちゃいけないような」

「そうだ。今回の依頼、俺の勘だが、どうにもきな臭い」

「罠だって言いたいの?」

「確証は無いが、可能性はある。最近俺たちは暴れ回ってるおかげでそこそこ名前が広がっている。それをよく思わない連中だっているだろう」

「同類か」

「そのくらいしか居ない」

「罠だったらどうする?」

どうするったってな....

「そうだな........どうせ囲まれるだろうし、包囲がいちばん薄いところから突破でいいだろ」

「もしあんたの勘が当たったら、多少は無茶に目を瞑る」

「了解、多少はやりやすくなるか」

「やり過ぎだったら殴り倒す」

「.......了解」

 

 

 

 

 

 

やはり勘が当たって、中規模の敵部隊に囲まれてしまった

「クソ!やっぱり勘が当たっちまった!スルト!どこが1番手薄だ?」

「私から見て9時の方向だな、人数が若干少ない」

「わかった。合図したらフラバンを投げる.....3、2、1!」

 

キィーン

 

鼓膜を殴るような音と網膜を焼く閃光が辺りを包む

「行くぞ!」

「分かってる!」

即座に飛び出し、フラバンをモロに食らった雑魚どもを切り捨て、エヴェリンで頭蓋に風穴を開ける

「土産だ!受け取りな!」

ついでに懐から取り出した特製クラスターグレネードを敵の多いところに投げつける。これでそれなりに削れるだろ

 

ドゴォーン! .....ギャアアア!

 

....あんなに火力高かったっけ?

 

「さっさと行くぞ!」

「こっちだ!車がこの方向にある!」

さすがにもう復活したようで、罵声と銃弾を飛ばしながら追いかけてきてるらしい。このまま行ったら車ごとアウトだなっ...!?チッ、いい腕してるじゃねぇか

脇腹を抜かれて足に銃弾が掠った。ちょっと当たりどころが悪いか....?だが気にしてる暇はねぇ

「まだ食べ足りねぇか!?だったら腹いっぱい食わせてやるよ!」

アーツで手から生やした杭を大量に敵側に飛ばし牽制する。どうやら杭に怯えて動きが止まってるらしい。当たったら重装兵の装甲も貫通するんだ、怯んでもらわなきゃ困るってもんよ

「今のうちだ!」

「車に直行はまずい!迂回していくぞ」

正直もう本当に追わないで欲しい。疲れる

 

 

 

 

 

 

 

 

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「......そろそろ撒いただろ」

「まったく、しつこかったな.......おい!その傷......」

「さっき杭打つ前に打たれちまってさ、大丈夫だ。脇腹の弾は抜けてるし、足も掠っただけだ。このくらいアーツで塞げる」

 

宣言通りすぐに塞がった傷を見て安心したのか安堵のため息を漏らすスルト。さすがに少しキツかったな

 

「もうちょい待つか、まだ俺達のこと探してるだろ」

 

「そうだな.....おいヴィルヘルム。あいつ」

 

「どいつだよ.....あ?」

 

なんで今この場で出会うんだよ!たしかに戦場で出会うとは聞いてたけど、聞いてた話と違うんだけど!?

 

「W....?」

「知っているのか」

「噂程度にはな」

 

なんでこんなところで眠ってんだ?と思ったがよく見ると足から血を流した跡があった。こいつ戦闘で不利になって負傷したから何とか逃げてきた感じか。装備を見るに、爆弾も銃弾も尽きかけてる様だ

 

「.......どうする?殺すか?」

「いやいいだろ。お前さんが俺に無駄な殺しを止めさせたんだ。スルトも無駄に殺すのをやめるべきだろ?」

「別にそんなこと言った覚えは......まぁいい」

「どうせ向こうもこの状況下で俺らを殺そうとはしないだろ。ゆっくり体力を回復しとこうぜ」

起きたらどうしたもんかな。できるなら仲間にしたいが、そう上手くいかない気しかしない。

 

にしてもかわいいなダブち。原作より10年くらい前だからまだ子供と言ってもいいくらいの姿してるな。でも原作開始時の面影もあるが小悪魔的な顔も今は眠っているから鳴りを潜めて歳相応の少女の表情をしている。ホントにかわいい.......落ち着こう

ダブち仲間になんねぇかなぁ!




どこで止めたらいいかわからなくなって6000字近くまで書いてもうた。
すんませんm(_ _)m
スルトのエミュ難しすぎるホントに
それはそれとして補足しておきますね。無駄な殺しを止めたのくだりなんですが、主人公の脳内だと
無茶をしない

必要以上に前に出ない

無駄に殺そうとしない
となっています。こいつ馬鹿だな

ダブち登場させるの少し早かったような気もしますが、カズテルに着いてからの1ヶ月を書いても蛇足だと考えたので、思い切りました。
ここおかしいだろお前!という箇所があれば報告お願い致します

ヒロインをモスティマとWとシュヴァルツの内から選びたいんだけど誰がいい?

  • モスティマ
  • W
  • シュヴァルツ
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