闇鍋!   作:かりん2022

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具材:陰陽寮の魔法少女巻

除霊に来て、強い霊に当たり、屋上から吹き飛ばされる。

死んだ、と思った。根性で除霊はしたけど。

でも、小さな少女に受け止められて、私は大丈夫だった。

 

「君、は?」

「クラスのみんなには内緒だよっ☆ 私はスイートデリシャスパフェのスイート・クリームだよ」

「そして妖精のグラスっぴ!」

「は?」

 

 見れば見るほど、魔法少女のコスプレにしか見えない。

 しかし、私を受け止めたのもぬいぐるみが空を飛んでるのも事実だ。

 

「君には魔法少女になる素養があるっぴ!」

「私に?」

「お願い、一緒に大祭を戦ってほしいの」

「大祭?」

 

 事情を聞くと、大祭に参戦しない魔法少女は死んでしまうのだという。

 それこそが、魔法少女になるための契約。

 

「義務はその一回だけ?」

「そう。それさえ終われば、私達は自由になる」

「……わかった。君には命を救われたからね」

 

 そして、私はグラスにパフェ・ストーンとタブレット、目印ぬいぐるみを貰い、魔法少女となった。

 パフェ・ストーンに祈りを捧げると、私は幼女の姿になった。ただし、胸がやたらでかい。

 そして髪が緑というあり得ない髪色である。

 ロリ巨乳幼女である。名前はボム・メロン。……どこがとは言わないが、まあ名前はぴったりだと思った。

 

 タブレットは実に便利だった。目印ぬいぐるみを通じて移動ができるのだ。

 その機能を利用して、グラスの行う授業や戦闘訓練に参加したり、皆で買い物に行く事が出来た。

 

 会話してれば、誰が本当の幼女で誰が違うかは推察できる。

 本物の幼女は三分の一ほどか。

 

 女の子に混じるのは正直楽しい。推定中身おじさんの幼女と遊ぶのはもっと楽しい。

 グラスは面倒見がいいし、戦闘訓練はヒーローになったみたいで楽しい。

 ファンシーな異空間でファンシーな敵を倒すのだ。そりゃ楽しい。

 変身した姿を鏡で見るのもとても楽しい。

 霊能者気取りの不思議ちゃんの謗りは免れなかったのだが、それもまた楽しい。

 

 きつい仕事ばかりだったから、そりゃもう癒された。

 

 同級生達に言わなかったのは恥ずかしかったからである。

 

 最近、変な異形と戦わされる事もあったのだが、魔法少女になれば安心だ。

 むしろ、大祭の前兆なのかもしれない。

 

 私はむしろ異形の依頼を積極的に受けるようになった。

 

 異形は一般人にも見えるので、宇宙人なのかもしれない。もしくは魔法少女の敵かも。

 なので霊能者は関係ないと思うのだが、早めに上の人達には気づいて欲しいものだ。

 そのためのサンプル提出ならいくらでもする。

 

 そして、大祭擬の日が訪れた。

 

 少女達は体を震わせた。

 1時間の参戦。あの絶賛虐殺・レイプをしている侵略者どもと!

 しかし、ここで戦わねば死ぬのだ。正直霊能者よりはよっぽど魔法少女の方が戦闘適性はある。

 だって相手はそもそも実体だもの。

 

 霊能者としての私にも召集が掛かったが、私はブッチして魔法少女として参戦した。

 霊能者なのに異世界侵略者と戦わされてる友人達を守らねばならない。

 そりゃ霊力で多少は身体強化できるし、物理にまで干渉もできるが、対象はあくまで霊、あくまで除霊なのである。

 

 なお、魔法使い様というのがこの世にはいるらしいと聞いていた。グラス達を作った方々で、いうまでもなく魔法少女の上部組織だ。まさか直接参戦してくるとは思わなかったが、後で話を聞いてみたいな。

 

「なんなんだよ、お前ら!」

「そこの少年! 君達は撤退して! ここは私達が守るから!」

「幼女を残して逃げられるか!」

「メロメロ♡ビーム! 私たちはこれが仕事なんだってば! 早く逃げて!」

「うおっ 俺だって仕事だ!」

 

 級友の麗矢に迫っていたトロールをビームで吹っ飛ばす。

 麗矢は霊能者としてはダントツで強いけど、それはあくまで霊能者として。

 実際、霊能者って才能によるし希少だし、こんなとこで消費していい札じゃないぞマジで。

 

 そこで大祭ではないお知らせが来る。最悪。案の定魔法少女に撤退勧告がでた。各で撤退準備できてたにも関わらず、ダメおしで撤退アイテム配られる徹底ぶりである。

 

 ケンタウロスの突進をバリアで防いで、マジカル☆ソードで切り倒して……必死で仲間達を守って戦った。

 おい、さっさと撤退命令を出せ。自衛隊と交代しろ。

 こっちは既に撤退命令出てんだぞ。

 

 なんとか戦闘を終えて、戻った。

 霊能者としては敵前逃亡したことになってるのでとても肩身が狭かった。

 

「でも、全員逃げられちゃって残念だったね」

「いや、魔法少女? っていうのかな。気絶したのを一人確保してある。スイート・ベリーって名乗ってた」

 

 スイートベリーは推定中の人、小1である。まずいまずすぎる。

 

 私はまた身を隠して変身して出頭。人質の交換をお願いした。

 

「ベリーちゃんの代わりに私がなります。ベリーちゃんをパパとママの元に返してください」

「君のパパとママはいいのかい?」

「私はいいんです!」

「ボム・メロンちゃん……!」

「いいから、ベリーちゃんはお家に帰って」

 

 スイートベリーちゃんはぐしぐしと泣いている。

 いいから、落ち着いて撤退アイテムを使うんだ。

 

 そしてなんとかベリーちゃんは撤退完了。

 

「じゃあ、話を聞こうか」

「事情を話すとは言ってませんから」

 

 ツーンとする。というか、意見が荒れに荒れているのだ。

 何せ、他の勢力と違って、こっちのは本物の幼女が混ざっている。

 彼女らは守られねばならない。この大論争と、何より魔法使い様の結論がわからないことには何も言えない。

 カツ丼をご馳走になりながら、なんとか一人になれる時間はないだろうかと伺う。

 そんな時、麗矢がやってきた。

 

「で? お前、マジで何やってるわけ、ボム・メロンなんて名乗ってさ」

「な、何を言ってるのかな?」

「変身したの見た。お前女装趣味あったの、猛」

「にゃにゃにゃにゃにゃ、ハッタリにゃ」

「今度は猫の真似かよ、偽乳揉むぞ」

「今は本物の乳だぞ! クラスの皆には内緒にしててください、お願いします」

「で、何があったの」

「マスコット妖精のグラスにスカウトされた」

「日本の誰の許可があってそんな勧誘してるの。本物のガキもいるんだろ?」

「いるね。ベリーちゃんは本物の幼女だよ。情報提供は彼女達の身を危険にするかもしれないって事で、意見が錯綜しててまだ何も決まってない」

「はぁー。うまく取り継ぐから、報告できるとこはしろよ。で、そのグラスってのには連絡取れねーの」

「連絡手段はあるけど、今は無理」

「言っとくけど。隠すのは無理だから」

 

 それから、私は尋問された。

 部屋も改められたし、隠してたえっちな本も見つかった。

 助けて。

 

 そう思った時、グラスが会見を開いた。

 私も見せてもらった。

 

『魔法少女の解放を求めるっぴ。魔法少女の権利の保護と引き換えに、日本が危機的状況に陥った時の救援条約を結ぶっぴ』

『男子高校生が中の人という話も聞きましたが、魔法少女の中身は少女ではないんですか!』

『魔法少女は7歳から50歳までの男女から選ばれるっぴ』

 

 ざわざわざわざわ。

 

『本物の幼女を戦場に送るのは問題なのでは!』

『相互で助け合いができてるっぴ。年少さんはお姉さん達が守るっぴ』

 

『希望者は魔法少女になれますか?』

『才能があって心身ともに適正ありとスカウトされた者が魔法少女になるっぴ』

 

「すげー問題あると思うんだけど?」

「うう……」

「あと、俺達も強くなれるならなりたいんだけど、ヒーロースーツとか手に入んねー? 幼女への変身はいいや。それしかないなら我慢するけどさ」

「グラスは元々魔法使い様の作った生き物だから、魔法使い様にお願いをすればなんとかなるんじゃないかな。確か対モンスター対策研究会日本支部も互助会も魔法使い様が大元だよ」

「連絡方法は」

「グラスが知ってると思う」

 

 そうして、私は監視付きとはいえ解放された。

 あだ名がメロンちゃんとか変身してみて、とかイジメじゃないかな!

 

 まあ、可愛い可愛い言われるのは悪い気はしないけど。

 

 ひとまず異形案件で暇な魔法少女が陰陽寮に詰める事になった。

 

 女っ気というか幼女っ気が増えて陰陽寮職員は困惑している。

 

 早く異形案件が自衛隊案件になるといいね。

 

どちらの話の方が良さそうですか?

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