闇鍋!   作:かりん2022

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隠し味:異能者

この力を持ってはいても、一回を除いてはそれほど活用する気はなかった。

だって世界にファンタジーはないはずだから。一人だけの異端者なんぞ迫害研究待ったなしだ。

だからその日、僕は本当に本当に驚いた。それを見たのは偶然で、奇跡で、その奇跡に感謝した。

そして、悩んだ末に行動に移した。

 

真っ暗闇の中、コンビニでの買い物を装った僕はローブ姿の男に相対する。

今日この日、この時この場所に居合わせた時のみ確実に訪れる奇跡。

今日を逃せば、日に日に確率は落ちていく。

 

「やあ。琴音 高道。思うんだけど、苗字と名前逆じゃない?」

 

 ローブの男はいくつか質問をしてきた。

 正解はわかっている。この為に時間の限り何度も力を使った。

 そして、男は声を上げた。

 

「ふむふむふむ。合格だよ、シンデレラ。魔法使いから良い物をあげよう。2022年のパーティーへの参加チケットだよ。ドレスがわりに力もあげよう。掲示板のURLもプレゼントだ。その代わり、君にはお願い事をしたい。私達の作った実験体の異能者の取りまとめだ。そうだな、名前は異能者互助会がいいだろう。ホームページもあるといいな」

「貰える物はありがたくもらっとくよ。ところでそれ、お給料出るかな?」

「くっ 面白いね君。いいよ。日本円はあげられないが」

 

 魔法使いは目前まで来ていた。

 

「そうだね。多少の物資は提供しよう。あとは君の才覚でどうにかしたまえ」

 

 魔法使いが胸に何やら描いていく。

 

【スキル:獣化を手に入れました】

【スキル:アイテムボックスを得ました】

 

 身体中が何かに書き換えられていく痛み。そうして、気がつけば僕は道端に倒れていた。

 

「ふふふ、はははははは!!」

 

 心臓が高鳴る。期待に。不安に。

 これから先、激動の時代が来る。その舵取りをする者の一人になれるのだ。

 この世界に、僕以外のファンタジーはあるのだ。

 

 ひとまずは、アイテムボックスの中身を使って仲間作りをしようか。

 異能を宿す飴に、傷を癒す薬。慎重に、でも時には大胆に。

 異世界の侵略者が来るからね。その前に準備を整えないと。

 やれるはずだ。今こそ全力で異能を使う時だ。でも異能を誰にも知られてはならない。

 

 僕の本当の異能。それは、予知である。

 

 

 

 

「異能者互助会は、異能者の人権と権利を訴えていきます。具体的には、無理やり研究の実験体にされる事や迫害を受けることを防ぎ、異能者の孤独感に寄り添い、異能者による異能犯罪を抑止し、人間らしい生活をサポートする事を目的としています。また、魔法使い様により後援を受けていますが、魔法使いの実験体以外にも、先述に該当する異能者を積極的にサポートする所存です。その一環として、政府からの要請があれば日本の防衛にも寄与する予定です。日本が平和でないと我々日本の異能者も平和を享受できないですからね。ただし、現時点での名簿等の情報提供には絶対に応じません。互助会メンバーの皆さんも、情報の取り扱いには十分にご注意願います」

 

 先んじて会見をする。

 僕の携帯は鳴りっぱなしだ。こんなこと、異能で金を稼いだ時以来だ。

 

 なお、僕は一回予知で大きくお金を稼いだ他に、在宅でプログラマをして稼いでいる。

 本当は予知で稼ぐのは一回だけ、それももっと後にしようかと思ったのだが、金を持っている理由がある方が何かと便利なので一回だけ大きく金を稼いだのだ。

 その割にホームページ落とした? あれはわざとだ。メールが山ほど来ても困る。

 

 ホームページをリニューアルして、メールを送る前にQ&Aを読ませる事にする。

 とりあえず、異能者互助会は異能者本人以外からの連絡を受け付けません。

 異能の定義とは、優れた能力ではなく、異なった能力の総称とさせていただきます。

 明らかに人間には持てない力を持っている人だけがご連絡ください。

 

 掲示板も三段階に分かれてて、魔法使い様の管理してる掲示板へは滅多なことでは案内しない。

 互助会内の掲示板も別にあり、更にその下に信用度がまだ低い人達のお試し掲示板もある。

 ちなみにとっくにお試し掲示板URLとpassは流出していて、流石に書き込みはある程度自重されているが、閲覧数が物凄い数で増えている。

 

 僕に任されたことは有象無象のその他の管理。予知を持ってしてもなかなか難しい。

どちらの話の方が良さそうですか?

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