キャスター達の協力もあり、いよいよ解決へ向かう
しかし、藤丸達の前に、さらなるヤンデレ(?)
藤丸とデオンはブーディカさんの部屋へ向かっていた。
「思ったより早く解決しそうで良かった……」
「キャスターの皆には、ちゃんとお礼を言っておかないとね」
リラックスムードで話す二人。
しかし、災難は突然降りかかる。
「フハハハ! 探したぞリツカ!」
現れたのは慢心王、もとい英雄王ギルガメッシュ。あらゆる宝具の原典を所有するトンデモ全身金ピカ
「お前は
「嫌だ! 俺は
「なぜ拒絶する?
「――――みんな、必要だ」
藤丸にとって、カルデアの皆はもはや家族と言っても良かった。
共に苦難を乗り越え、喜びも悲しみも分かち合った家族――――それが、藤丸の、カルデアへの想いである。
「そうか……だが、何度言い間違えようと、
そういってギルガメッシュは宝具を展開した。
『
現出させた武器は二挺。直撃させる気はないのだろうが、それを
「下がって、マスター!」
藤丸の前に出たデオンは、美しい剣技でもってそれらを切り伏せた。ドレスを着た状態で、当時イギリス最高と言われた剣士にフェンシングで勝利したという逸話もある彼(彼女)の腕前は伊達ではない。
「おのれ……我が婚儀を邪魔立てするか、雑種!」
「婚儀って……」
「
デオンは心の中で賛同した。男としても女としても、フランス王家に忠誠を誓った彼(彼女)にも通ずるものがある。
ツッコミを入れた藤丸も内心納得しかけた。なるほど、これが
「でも俺はここが――――」
「
死角から鎖が射出された。その鎖は藤丸を絡めとり、デオンからギルガメッシュの側へと引き離した。
『
「ぐっ……ギルガメッシュ……!」
「マスターを離せ!」
鎖を断ち切ろうと突進するデオンに、さらに武器を射出し足止めするギルガメッシュ。いくら廊下で展開できる『砲台』の数に限りがあろうとも、宝具の厄介さに変わりはない。
「今は
「そ、それは……」
デオンは自己暗示のスキルでそれを抑えているに過ぎない。そのタガが外れれば、他の
「己の欲望に従うことの何が悪い?! 雑種、貴様もそれに従え。そして
出来るはずがない――――藤丸はそう思った。
デオンの剣技はカルデアにいる
しかもまだ切り札――――『
しかし、藤丸にもまだ切り札がある。
「令呪を持って命じる!」
「マスター!?」
「藤丸、何を――――」
ギルガメッシュは確かに言った。『
「『来てくれ! エルキドゥ』!」
藤丸の呼んだエルキドゥは、条件に最も適した
「やぁ、いつぶりかな? ギルガメッシュ」
「エルキドゥ……」
明らかに表情が変わるギルガメッシュ。呼んだのはどうやら正解だったらしい。
「ギルガメッシュ、もう僕に飽きちゃったのかい? あんなに激しく
藤丸を捉えていた鎖が消える。ギルガメッシュの意識がエルキドゥに向いたせいだろうか。
「おのれ……我が友を盾にする気か、見損なったぞ藤丸。我が寵愛に値するといったあの言葉、貴様の死をもって撤回させてもらう!」
再び『
だが、今度はエルキドゥが藤丸の身を守った。
「……藤丸君にも話があるのなら、まずは僕と
ギルガメッシュと藤丸の間に入ったエルキドゥの顔は不気味にほほ笑んでいた。
かつての友との『愛』を懸けた戦いに心を躍らせているのだろうか。
「さぁ、デオンは藤丸君と行ってくれ。僕が用があるのはギルガメッシュの方だ」
「……あぁ、感謝する」
デオンは藤丸を連れ、先へ急ぐ。
「なぜ
「邪魔? 僕はただ、君の愛が欲しいだけだよ、ギルガメッシュ」
「今さっき、
「いいよ――――それが君の『愛』なんだね? わかるともっ!」
人類最古の英雄、そのニ騎が、激突した。
轟音が響いた。あまりの音だったため、デオンは不安を口にした。
「だ、大丈夫かな?」
「大丈夫だよ。カルデアには緊急防御システムがあって、それを展開させれば、結界二十四層、魔力炉は――――」
「む、マスター、それは『フラグ』というものでは?」
「あー……まぁ大丈夫だよ。あの二人以外にも
カルデアには他にも多くの
…………多分。
「僕は皆を信じてるよ」
「そうだね。今まで戦ってきた彼らなら――――」
大丈夫、そうデオンが言いかけた時、目の前に
「よう、デオン、
「クー・フーリン、キミまで……!」
蒼い装束、朱い長槍、ケルト神話における英雄、クー・フーリン。
別の世界では様々な時代、場所での聖杯戦争に参加した、まさしくベテランの一人である。
そして何より、彼はデオンと同時に召喚されたカルデア最古参の
「キミにマスターは渡せない。ここで起きている騒ぎの事は知っているだろう?」
「騒ぎ、ねぇ……」
クー・フーリンは槍を担ぎ、けだるそうに話した。
「別に、そんなもんに興味はねぇよ。何がどうなってるとか、知ったこっちゃねぇ。ただ俺は、欲しいモンを手に入れに来ただけさね」
彼は担いだ槍を持ち直し、藤丸へと向けた。
「それは
「ッ! 槍を下ろせ! クー・フーリン!」
デオンはサーベルを構えた。ちょうど、フェンシングの剣士のように。
「へぇ、この俺と
「元よりこの命、マスターをお守りするために捧げたもの。例えキミが相手でも、私は容赦はしない」
デオンは、彼と初めてレイシフトした時のことを思い出していた。
『私はマスターを守る! この命に代えてでも――――』
『馬鹿言ってんじゃねぇ、てめぇがいなけりゃ、誰が
最初はウマが合わないと思っていた二人だが、共に戦う内に、背中を任せられる存在になっていた――――はずだった。
「昔言ったコトみてぇなセリフだな。……昔と言えば、一回だけ手合わせしたことがあったよな? あの時ゃ、互いに本気じゃなかっただろうが――――どうだ、今からその続きってのは」
「望むところだ、クー・フーリン」
カルデア最古参、その二騎もまた、激突しようとしていた。
はい、もうひと悶着ありそうです! でも物語も終盤、ここを乗り切れば、きっと解決出来るんだから!
いつも読んでいただき、ありがとうございます!
クリスマスイブ、特に何も無し!