ウチのカルデアがなんかおかしい   作:味噌そぼろ

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 前回、ほとんどの英霊(サーヴァント)が子供となってしまったカルデア。平気だったのはエミヤ、ロビンフッド、アタランテの三騎と藤丸立香だけだった。
 この事変を解決するため、カルデア内の調査に乗り出す。


ロリショタ事変 その2

 なんとかアタランテは気を取り戻し、三人のアーチャーと藤丸で話し合うことになった。

 

 「なるほど。セイ――――アルトリアも子供になってしまっていたのか」

 「そうなんだよ……子供になっているのが見た目だけなのはせめてもの救いだけどさ」

 「私は一向に構わないぞ?」

 「アンタは一旦静かにしてくださいよ……」

 

 アタランテは目を輝かせている。いくら子供が好きと言っても、見た目が子供ならOKなのは、いささか守備範囲が広すぎる(ガバガバ判定な)のではないだろうか。

 

 「とにかく、調査が必要になる。今確認できた範囲で子供になっていないのが確定なのはここにいる英霊(サーヴァント)三人だけだから、俺を含めて四人で手分けしよう」

 「なるほど。では二人一組で手分けするか。この近辺を調査するものと、マスターと共に全体を調査するものに分かれて方がよさそうだ」

 「俺は近くがいいっす……種火の後で歩き回るのはちょっとね……」

 「私はマスターと行く!」

 「……では決まりだな」

 

 かなりあっさりと班決めが終わってしまった。というか、アタランテに関しては問題の調査とは別の事が目的な気がしてしまう。

 だが、なかなか良い感じに分かれたと思う。エミヤにはオカン属性があるため子供化した英霊(サーヴァント)が相手でもなんとかなるだろうし、アタランテが万が一(案の定)暴走しだしたときは、藤丸がすぐに令呪を使って抑えられる。

 

 「さぁ、今すぐ行こう、マスター! 子供を――――じゃない、解決策をもとめて!」

 「ようし! なんだか不安になってきたぞ!」

 

 やけくそ気味に気合を入れる藤丸。協力者がいるのはありがたいが、過信は禁物。気を引き締めていかなければ。

 

 「マスター、まずはどこへ向かう? 私はとにかくカルデアの中を見て回りたくて仕方ないが」

 「じゃ、じゃあランサーのフロアから順番に見ていこうか……」

 

 目を輝かせるアタランテと目が死にかけている藤丸は、調査に向け歩き出した。

 

 

 

 ランサーのフロア。クラス長のクー・フーリンが仕切っている……らしいのだが、本人が比較的奔放であるため、そこまで規律だっていることはなく、自由な雰囲気がある。

 そんなランサーのフロアでも、子供化の異変が蔓延していた。

 

 「見た目が子供になるってことか、年齢(とし)が若返るんじゃなくて良かったな師匠! そうだったら見た目変わんなかったかも――――」

 「セ・タ・ン・タ~~~~~???」

 「え、あ、ハイ、なんかスンマセン。笑顔が怖いっす」

 

 「やはり筋肉! 見た目など関係ありません! 筋肉の壁により防壁を!」

 「だめだこりゃ、話になんねぇ」

 

 「やはり……この姿では槍二本は厳しすぎる……」

 「大変そうだね。一本持とうか? ディルムッド」

 「エルキドゥ殿はランサーなのに槍持ってないから楽そ――――」

 「な・に・か?」

 「……いいえ、なんでも」

 

 やはり皆、見た目の変化に戸惑っているようだ。しかも、武器は子供サイズに変化しないのか、ディルムッドは苦労している。普段、武器は霊体化させることが出来るとはいえ、戦闘時には大きなハンデとなるだろう。

 

 

 「皆、大変そうだなぁ……」

 「子供が苦労を重ね、乗り越える……なんて尊いんだ」

 

 涙を流すアタランテ。事情を知らなければ感動のワンシーンにも見えるが、今はそれどころではない。

 

 「アタランテさん、次行こう、次」

 「うぅ……カメラを持ってくればよかった……」

 

 残念ながら、カルデアでカメラを所有しているのはごく少数である。

 

 その後も――――

 

 「ほほう、子供の姿とは! しかし吾輩、相変わらず筆は進む進む!」

 「逆に俺は大人に……なんてことは無いのか! まぁ予想通りだがな!」

 

 「そっか、みんな子供になっちゃったかぁ……。まぁいいや。ガレット食べる?」

 「いや、私はガレットよりショタが――――」

 

 「解体するよ! 解体するよ!」

 「なのだわ! なのだわ!」

 

 

 

 ……一通りカルデアの中を見て回った二人だが、反応は真逆だった。

 

 「もうこのままでいいんじゃないかな」

 「いや待て、後半の語彙力終わってる組はいつも通りとしても、メイヴを見てもそう思えるのか……?」

 「何を言うか! むしろ最高――――」

 「アタランテさん、鼻血鼻血」

 

 鼻血をティッシュで(ぬぐ)う藤丸。普段の凛としたアタランテの(たたず)まいからは想像できない所業である。

 そんな凸凹コンビに近寄る英霊(サーヴァント)がいた。

 

 「あの……」

 「んん!? 子供!? 何か用か!? 私たちに任せて――――」

 「ごめんね。この人怖いよね。……で、キミは?」

 

 話しかけて来た英霊(サーヴァント)には見覚えが無かった。……いや、どこかで見たような。子供になった英霊(サーヴァント)は大体面影があるものだが、ちょっとすぐには思い出せない。

 どうにか記憶の中をさまよいつつも――――思い出した。

 

 「もしかして……メドゥーサ?」

 「あ、ありがとうございます! まさか気づいていただけるなんて!」

 

 メドゥーサ。ゴルゴン三姉妹の一人で、エウリュアレやステンノの妹である。完全な神格ではないために肉体が成長しており、姉二人よりも色々と大きい――――はずだった。

 そんな彼女の子供の姿は、以前にバビロニア(1部7章)で見かけたことがある。しかし、なんだかその時と様子が違うような気がする。服装が違うだけでこうも変わるのか。

 

 「それで、何か話が?」

 「それが…………」

 

 メドゥーサは気まずそうな表情をしている。

 

 「皆が子供になっちゃったのは私のせいなんです…」

 「え!?」

 「え!!」

 

 驚く藤丸と喜ぶアタランテ。アタランテに至っては目が輝き過ぎてサーチライトみたいになってきた。

 サーチライトに照らされたメドゥーサは、事の顛末を語り始めた。

 

 『あぁ……一回でいいから子供の頃に戻りたい……』

 『あれ? メドゥーサ? 珍しいね、こんなところで』

 『子ギル君!? 良かった……頼みごとがあるんだけどいいかな?』

 『何ですか?』

 『「若返りの薬」ってあるでしょう? アレを使って私を子供に戻せないかな?』

 『残念ながら、僕は持ってなくて……あ、でもパラケルススさんにその話したら、代わりに「子供の姿になる薬」をくれたなぁ』

 『それ! それ下さい!』

 『良いですよ。僕は使わないし。……あ、気を付けてくださいね。すぐに揮発して周りに広がっちゃうみたいですから』

 『了解です!』

 『それじゃ、「王の財宝」から取り出して……あ』

 『あ』

 

 「……と、いうことなんです」

 「なんというか、予想通りというか」

 「つまり私の聖杯はパラケルスス氏だったと……?」

 

 なかなか恐ろしい発想をするアタランテ。しかし原因が分かったのはかなり大きい。前回に引き続き、キャスターの手を借りることになりそうだが、まぁ何とかなるだろう。

 

 「ごめんなさい……」

 「いいや、良いんだメドゥーサ。おかげで原因が分かったし」

 「それに素晴らしい世界を創造し――――」

 「アタランテさん」

 

 令呪の存在を意識せざるを得なくなった藤丸と令呪を使わなければ暴走しそうなアタランテに、子供の姿となったメドゥーサを加えた一行は、キャスターの工房へと歩を進める。




 間が結構開いてしまって申し訳ない……!
 またちょくちょく投稿できるように精進いたします。
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