おはこんハロチャオ〜!
皆の者ぉ~、お待ちかね! 「ドンナモンジャTV」の時っ間っだゾォ~♪
……と、言いたい所なのだが、
「あっ、よく来てくれましたね、ナンジャモさん!」
何故か新チャンピオンさんに呼び出されてしまった。どうなってんジャモ~?
「あ、ドモドモ~♪ ……して、今日はどのようなご用事で?」
ボク、また何かやっちゃいました~?
「実はガラルリーグと共同で、とある企画を打ち立てているのですが……お願い、聞いて貰えます?」
困ったような、それでいて「絶対に断らないよな?」という裏の声も聞こえてくる、大人顔負けの悪い苦笑いで、チャンピオンが頭を掻く。前から思ってたけど、案外やり手だよね、この子。
まぁ、内容にもよるかな~。ガラルリーグとのコラボというのも気になるし、聞いてあげようじゃない。
「モチのロン! チャンピオン氏の頼みとあ★ら☆ば♪」
「そうですか!
……行くって、何処へ?
つーか、肝心の企画内容はどうなってんジャモ?
「はい、えっとですね、向こうのチャンピオンさんと話し合ったのですが……ガラルやパルデアのエンタメ性を、もっともっと他の地方の人たちにも知って貰いたいのです!」
「ほうほう!」
ガラルとパルデアのポケモンバトルって、エンタメ性が高いからね~。
「そこで、パルデアで一番人気の、今をときめくジムリーダーであるナンジャモさんに、各地を取材して欲しいんです! もちろん、扱いは「ドンナモンジャTV」で、ガラルリーグとパルデアリーグがスポンサーに着きますよ!」
「おおーっ!」
「そして、その様子をネット配信で世界に広めれば、お互いの宣伝にもなります! どうですか!? どうなんですかぁっ!?」
「圧が強い!」
熱意は伝わりましたけど、顔が近いんだってば!
だが、悪い話では無い。むしろ、最高のエンタメだ。ボクの顔をリーグが公式に世界へ立ててくれると言うのだから、断る理由は見当たらないだろう。
「……ちなみに、何がどうしてそうなったんですかぁ?」
「ダイマックスとテラスタルを用いた本気バトルをした末に、“これは世界に発信せねば”と思い至りました」
「なるほど!」
全然分からん!
まぁ、最高に盛り上がるバトりたったのは理解出来る。確かに、あんなポケモン勝負を見せられたら、ビリビリ来ちゃうよね~。グソクムシャぶるいって奴ぅ~?
「分っかりましたぁ! それで、何時何処へ向かえば良いんですか?」
「今から、ある方と、先ずは「カントー地方」へ向かって貰います!」
「今から!?」
思い立ったが吉日にも程がある。大丈夫か、このチャンピオン。助けて、オモナガさ~ん!
「……というか、ボクが居ない間、こっちのジム運営はどうするんですか!?」
「それはこの子が代行します。行け、「ウツシミ」!」『………………』
言うが早いか、ポンと出てきたメタモンが、ボクの姿に変身した。メタモンは目元を似せ難いという弱点を持つが、この個体はちゃっかり黒い眼鏡で誤魔化している。……もしかしてこいつ、常習犯?
『ドンナモンジャ~!』
「シャベッタァアアアアアアアアア!?」
しかも喋った。怖っ!
「という事で、安心して行って来てくださいね♪」
キミの笑顔が一番怖いよ……。
「――――――って言うか、“ある方”って誰です?」
サラっと流されそうだったが、聞き捨てならない台詞があった事を、ボクは見逃さないぞ!
「はい、良くぞ聞いてくれました! 今回の企画は、ガラルリーグとの共同作業! つまり、ガラルからも“コラボ相手”が選出されるのです!」
うん、それは分かる。リーグ同士のコラボだもんね。で、結局は誰なのよ?
もしかして、前チャンピオンのダンデ氏とか!?
そうだとしたら、バズりそうで嬉しいような、方向音痴に振り回されそうな、何とも言えない感情が込み上げて来るんですが……。
「残念、ダンデさんはリーグ運営で大忙し故に無理でした! しかし、安心して下さい! “彼”はダンデさんにも負けない、話題性のある人ですよ! 何せ、終生のライバルですからね!」
「もしかして……」
ダンデ氏が公認するライバルと言えば、
「
「おお!」
「企画名は、人呼んで「キバナモンジャTV」! 是非、世界に顔を売り、盛り上げて来て下さい!」
「おおーっ!」
これは凄い事だぞーっ!
あと、何で微妙にキバナ氏をディスったのかなチャンピオン!?
――――――こうして、ボクは“リーグ公認”という強力な後押しが決まり手となり、「キバナモンジャTV」の旅へと出掛けるのであった。
◆ナンジャモ
「ハッコウシティ」のジムリーダーにして、「ナンジャモンジャTV」という動画を配信しているインフルエンサー。ナンジャモ民は「ナンジャモ語」という彼女独特の言葉回しを理解し、使いこなせなければならない(と思う多分)。元気溌剌なお調子者だが、常に視聴率を気にしており、人間関係にも明確な一線を引いているなど、結構打算的な性格をしている。年齢不詳だが、失礼なので聞くのはよそう。
でんきタイプの使い手であり、相棒はハラバリー。割と狡い戦法を使ってくる為、容姿も含めて印象に残っている挑戦者も多い筈。「でんきタイプならじめんタイプで余裕w」と天狗になったプレイヤーへの戒めなのかもしれない。
今回は新チャンピオンのゴリ押しと“リーグ公認”という明確な後ろ盾を得た事により、キバナと共にワールドツアーに旅立つ事となった。
ちなみに、留守は実写で見た事あるタイプのメタモンが代行している模様。ちょっと心配かも……。