キバナモンジャTV!   作:ディヴァ子

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サァ、遊びは終わりダァ!


到着、ニビシティ☆彡

「ここが「ニビシティ」だ!」

「うん、凄く地味ッ!」

「歯に衣着せないな、お前は」

 

 ……だってねぇ?

 文字通り「鈍色」の街であり、路面は石畳で建物の屋根は灰色と、地味の一言に尽きる。確かに博物館はあるが、それ以外は何1つ無いと言っていい。

 その分、ハナダシティと同じく、静かで暮らし易い街と言えるだろう。むしろ、向こうよりもよっぽど田舎で、とても長閑である。

 

「でも、博物館にはちょっとそそられますね」

「そうだろう?」

 

 だが、博物館に興味が湧くのは事実。パルデア地方には本格的な博物館が無いからねー。

 

「ここはトキワコンツェルンが提携してるから、割と凄いよー」

「あらまぁ、そうなんですの?」

「うん。アオイお姉ちゃんがそう言ってた」

「あらあら、まぁまぁ♪ それは楽しみですねぇ!」

 

 へぇ、そうなんだ。外観は派手さに欠けるが、街並みにマッチした落ち着いたデザインをしているし、内観もそれに準じたシックな雰囲気だと良いなぁ。

 

『プニプニニ♪』『ジュラル!』『パンバウ!』『ボンサ~イ♪』

 

 ポケモンたちもお楽しみな模様。こういう施設はポケモンの連れ歩きを規制している所も多いけど、ニビ博物館はOKみたいだからね。一緒に観て回れるのが楽しいのかもしれない。

 

「いらっしゃいませ! 4名様ですか? 1人様500円で、計2000円になります!」

 

 おや、実に良心的なお値段。1000円くらい取られるかと思ったけど。あと、顔がメタモンみたいですよ、受付のお姉さん。地味で可愛いよ。

 

「おー、意外と広い!」

 

 地図を見る限り、内部は思ったより広いらしく、流し見するだけでも結構な時間が掛かりそうだ。2階まであるみたいだしねー。

 

「うーむ、ナックルシティの宝物庫より、よっぽど広いな」

「どうするー? ここまで広いとゾロゾロ歩くより、分かれて観た方がゆっくり出来ると思うけどー?」

「では、2時間後くらいに、入り口に集合という形でも良いのでは?」

「「「賛成~♪」」」

 

 という事で、一時解散して回る事になりました。散ッ!

 

「イルルちゃんも一緒に歩こうね~♪」『ジパパパパン♪』『オプニィ~♪』

 

 隣が空いたので、イルルちゃんもボールから出して連れ歩いてみる。邪魔になるかと思ったけど、通路も幅がある為、そこまで問題にはならなかった。やったね!

 

「うへぇ、これがポケモンの化石かぁ~」

 

 先ず目に入ってくるのは、古生代を生きていた外骨格系のポケモンたち――――――その化石と再現図である。カブト系にユリーラ系、アノプス系と……知らない子も居るなぁ。彼らは古代の海底で、一体どんな生活をしてたんだろうね。地上部はメガヤンマ、ゲノセクト、モジャンボなど、むしタイプやくさタイプが多い。全体的に現存種より大きいから、迫力が半端じゃないわ。

 

『ジパパン?』『プニオ~ン♪』

 

 うん、イルルちゃんとプニちゃんも楽しそう。フワフワ、プニプニ、小気味良い音がアクセントになっている。

 ボク、案外こういう所を観て回るの、好きなんだよねー。動物園とか、水族館とかさ。ポケモンを連れ歩けると猶更だよ。

 

「おー、カッケー」『ジパコイル~♪』『プニニ~♪』

 

 続いて目に付くのは、中生代の大型ポケモンたち。まさしく恐竜然とした、怪獣系のポケモンたちの化石が飾られている。プテラ、ジーランス、チゴラス系、ズガイドス系、タテトプス系、アーケン系、プロトーガ系、アマルス系……あとは見た事ないね。あ、この子でんきタイプなんだ。ちょっと欲しいかも。

 

「ここら辺はモフモフしてるねぇ」『イルルルン』『プニプニー』

 

 お次は新生代。氷河期を挟んでいる為か、マンムーなどのモフモフで大きな哺乳類系のポケモンが目立つ。一方でドラメシア系やメガボーマンダと言った、爬虫類系統もそれなりに居る。寒いから変温動物よりも恒温動物の方が優勢だったのだろう。あと、化石こそないけど、何かサケブシッポっぽい奴が原始人やってる。似合ってるけどさ。

 

「これは……」『ジパァ……』『プニィ……』

 

 さらに、不気味で歪な姿をした、名状しがたいポケモンたちのコーナーが顔を出す。ガラル地方に見られるキメラ系統の化石らしいけど……色々と大丈夫なのか、これは?

 

「次は2階かなー」『ジパング!』『プニニニニ♪』

 

 他にも琥珀や進化の石、古代の出土品と言った小物を観た後は、いよいよ時代は現代へ。

 ……って事で、2階へGO☆彡!

 

「宇宙!」『コイル!』『ハラパン!』

 

 コンセプトは“宇宙開拓”らしく、「つきのいし」やロケットの模型、謎の隕石と言った、コスモでスペースな物が展示されている。1階は静かに観て回る場所だけど、こっちは家族向けのエンタメ系だね。写真撮ろ。

 

「はい、チ~ズ☆彡」『ジパ~ン☆彡』『ハラバリ~☆彡』

 

 うんうん、ボクらの煌めき1000まんボルト~♪

 

「さーて、大分観て回ったし、そろそろ……」

 

 と、その時。

 

 

 ――――――ガシャアアアアアン!

 

 

 外から、何かが割れる音が聞こえた。

 

「うわぁっ!?」「何だこいつは!?」「ば、化け物ぉ!」

 

 そして、次々と響く悲鳴。これはまさか……!

 

「……キバナ氏!」

「言われずとも!」

「またかーい……」

「何て面倒な……」

 

 途中で合流したキバナ氏たちと共に、外へ出る。そこに居たのは、

 

「……マジで誰よ!?」

「「「知らん!」」」

 

 全く見た事のない、怪獣のような生物。

 骨格こそプテラのような翼竜系だが、全身が黒地に鈍い金色の縞模様が付いた刺々しい甲殻に覆われており、むしタイプの翅を思わせる半透明な翼、鋏状の先端を持つ尻尾、稼働式の鶏冠など、昆虫っぽい要素も多分に含んでいる。

 さらに、鋭い牙や爪に加え、狂気に満ちた真紅の眼を持っており、非常に凶暴な印象だ。おそらく、見た目に違わぬ攻撃性を有していると思われる。

 しかし、最大の脅威は、その巨体だろう。大きさに定評のあるハガネールやホエルオー、ヘイラッシャよりもデカい。下手すると、キバナ氏の語るムゲンダイナ(通常形態)すらも凌駕する巨躯である。

 その大きさは正しく脅威であり、動くだけで甚大な被害が出る。この世界はあくまで、ポケモンと共に暮らす事を想定した建築なのだから。

 

『グルルル……バリバリャアアアアス!』

 

 そして、巨大な翼竜が耳劈く雄たけびを上げながら襲い掛かって来たッ!

 

 

 

◆『分類及び種族名称:電竜(でんりゅう)=ライゼクス』

◆『弱点:こおりタイプ』




◆ニビ博物館

 地味も地味なニビシティにおける、唯一の観光名所。元はそこまで大きくなかったのだが、トキワコンツェルンが主導の地域活性事業の一環でかなり様変わりしており、グレンタウンの「ダイグレンビオトープ」や「ダイグレンアクアリウム」にも見劣りしない規模となっている。入場料は1名につき500円。子供は200円で入れる。1階が古代、2階が未来をイメージした造りになっていて、何時間居ても飽きない。
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