キバナモンジャTV!   作:ディヴァ子

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豆電球では済まされナイ!


エレクトリカルストリーマー☆彡

 それは慢心だったのかもしれない。

 怪獣並みの巨体な上に大空を自在に飛び回れる、その凄まじいスペック故に、反撃など予想だにしなかったのだろう。それが光の刃による苛烈な連撃ともなれば尚の事。

 

『グギャアヴォヴォン!』

『ギュァアアアア……!』

 

 青電竜が尻尾の鋏に宿した高圧電刃で、火竜に切り掛る。何度も、何度もだ。袈裟に斬り、胴を薙ぎ、喉を掻っ切る。最後は鶏冠の大剣……雷刃剣(ゼクスカリバー)とでも言うべき一撃が一閃を描く。

 

『グゥゥゥ……!』

 

 それでも甲殻や爪が割れ、飛膜の一部が裂けた程度で済んでいるのだから、火竜の耐久力も大概である。

 しかし、そこまでだ。幾ら致命傷ではなくとも、翼を傷付けられては飛んでいられない。目立たずとも、内部のダメージは計り知れないだろうし。

 

『ゴヴウウウッ!』

『グギャ……ッ!』

 

 さらに、超特大級の「でんじほう」を食らい、何故か引き寄せられた後(強力な磁力が働き鉄分を誘引しているのかもしれない)、もう一度ゼクスカリバーを一太刀浴びれば、もう駄目である。墜落する火竜。

 

『ギャヴォオオオオオオオオオッ!』

 

 だが、電竜は止めない。相手が戦闘不能だろうが何だろうが、息の根を止め、その身に血肉を取り込んでしまうまで、彼は殺し続ける。尻尾の鋏で串刺しにしてから、超高圧電流を直接流し込むつもりだ。

 これであと1匹――――――、

 

「……って殺らせるかぁ!」

 

 そうはイ神崎ィッ!

 例え化け物だろうと、生態系を食い荒らす外来種だとしても、ボクの目の前で殺させは、しないんだよ!

 

「キバナ氏、ダイマックスモードでボール投げて! ハイパーボールあるでしょ!」

「はぁっ!? でもアイツ、ポケモンじゃ……」

「いいから投げろヅラ!」

「カツラじゃねぇ! ……ああ、もう分かったよ! どりゃあっ!」

「ええっ!? 飛び降りるの!?」

 

 捕まえてとは言ったけど、ダイレクトアタックしろとは言ってないよ、キバナ氏!?

 

「だらっしゃあああああっ!」

 

 トドロクツキから飛び降りたキバナ氏のハイパーボールがソリット化し、くす玉程の大きさになる。

 

『………………!』

「いや、マジか!?」

 

 そして、それを落下中の火竜に当てると、ボールに収まり(・・・・・・)ゲットされた(・・・・・・)

 キバナ氏から見れば不思議な光景だろうが、ボクには視えている(・・・・・・・・・)。初めは全く変化が無かった、火竜固有の電磁波――――――否、波導(オーラ)が、電竜の反撃で瀕死となるに伴い、この世界に(・・・・・)染め上げられる(・・・・・・・)様がね。

 おそらくだが、ウルトラホールを通ったポケモンや人が様々な影響を受けるように、火竜が持つ本来の体質が(・・・・・・・・・・・)抜けた先にある(・・・・・・・)世界のルール(・・・・・・)に上書きされたのだろう(・・・・・・・・・・・)。所謂「神隠し」にあった状態である。健常な内はそうでもないが、時間と共に侵食され、弱った所を一気に持って行かれる、というのはよくある昔話だ。それがたった今、目の前で起こっただけの事。

 それはつまり、あのモンスターは(・・・・・・・・)二度と自分の世界(・・・・・・・・)には帰れない(・・・・・・)、という事である。

 黄泉戸喫。冥界下り。朱に交われば赤くなる。一度でも取り込まれれば……少しでも世界に(・・・・・・・)認められれば(・・・・・・)、そいつはもう“彼岸の住人”なのだ。

 ……でも、だけど――――――死ぬよりは良いでしょう?

 エゴだと嗤いたい奴は見下していればいいさ。それでもボクは目の前で誰かが死ぬなんて、嫌なんだよ!

 

「だから、次はお前だ、電竜!」

『グアァアヴィイイイァアッ!』

 

 ボクは(いなずま)の侵入者をひっ捕らえる為、猛然と立ち向かった。

 

『グゥギゥウウウン!』

「うぇ、オレ様かよ!?」

「なっ、ちょ……待って、そっちじゃない!」

 

 しかし、あくまで獲物を横取りしたのはキバナ氏だからか、電竜はボクではなく落下中の彼に襲い掛かった。しまった、質量的にガラル粒子で収めた方が良いかと思ったけど、テラスタルエネルギーで対応すべきだったか!?

 

『グフハハハハハッ、グヴォァアアアアッ!』

 

 電竜の青電荷纏いし翼が、キバナ氏に迫る。真っ先に反応したトドロクツキが急降下しているが、間に合いそうもない。

 そんな、ボクのせいで……嘘、やめっ――――――、

 

「ダリアちゃん、「すてみタックル」!」『ダリァアアッ!』

『ギャヴォオオァアアアッ!』

「危ねぇ! 二重の意味で!」

 

 だが、寸前でダリアちゃんの「すてみタックル」が横入りしてくれたおかげで、中断される。

 

「キュゥべえ、「ふぶき」!」『チガウヨーッ!』

『グルヴゥッ!』

 

 さらに、アローラキュウコン(NN:キュゥべえ)の「ふぶき」にも阻まれた為、電竜は空中へ退避した。

 

「逃がさないよ! 「かみなり」!」『カミングサンダーッ!』

『ギギギギッ!?』

 

 そこへサンダーの「かみなり(サンダー・ボルト)」が降り注ぐ。逃げようったって無駄だ。

 

「「ぼうふう」!」『ギコォォヴァッ!』

「「らいめいげり」!」『ギャヴォオ!』

『グギャヴォオオオオオォォォォォッ!?』

 

 サンダーが「ぼうふう」(「かみなり」纏い状態)で動きを封じてから、ドードーが「らいめいげり」で錐揉みシュートしたからな! 名付けて「超電磁旋風脚(エレクトリカル・デスパレード)」じゃい!

 

『グ、ギ、ガ……カ……ッ!』

 

 よし、ルールが変わった!

 

「バリっと痺れろ真空管(デカトロン)! ナンジャモの「ばかぢから」、見せちゃるぞぉぁっ!」

『ガッ……!』

 

 そして、ボクがテラスタル化したレベルボールをぶち当てた所で、電竜は漸くお縄に着いたのだった。




◆コン・バトラーV

 超電磁ロボの1体。原子力を基礎とした「超電磁エネルギー」によって動き、脳波でコントロールされる、合体式のスーパーロボット。南原博士がキャンベル星人の魔手から地球を守る為、国連と協力して製造した。身長57メートル、体重(というか重量)550トン。エネルギー攻撃を重視した設計であるが故に、“軽い上に脆い”というリアル系ロボットのような弱点を抱えている。ロボコンと友達になれそう。
 安心と信頼の紙装甲と引き換えに様々な武装が内蔵されており、特に電磁の嵐で敵を拘束する「超電磁タツマキ」と、それを起点に繰り出される錐揉みシュート「超電磁スピン」は、文字通りの必殺技で、威力も傷口も大分エグい。
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