それは慢心だったのかもしれない。
怪獣並みの巨体な上に大空を自在に飛び回れる、その凄まじいスペック故に、反撃など予想だにしなかったのだろう。それが光の刃による苛烈な連撃ともなれば尚の事。
『グギャアヴォヴォン!』
『ギュァアアアア……!』
青電竜が尻尾の鋏に宿した高圧電刃で、火竜に切り掛る。何度も、何度もだ。袈裟に斬り、胴を薙ぎ、喉を掻っ切る。最後は鶏冠の大剣……
『グゥゥゥ……!』
それでも甲殻や爪が割れ、飛膜の一部が裂けた程度で済んでいるのだから、火竜の耐久力も大概である。
しかし、そこまでだ。幾ら致命傷ではなくとも、翼を傷付けられては飛んでいられない。目立たずとも、内部のダメージは計り知れないだろうし。
『ゴヴウウウッ!』
『グギャ……ッ!』
さらに、超特大級の「でんじほう」を食らい、何故か引き寄せられた後(強力な磁力が働き鉄分を誘引しているのかもしれない)、もう一度ゼクスカリバーを一太刀浴びれば、もう駄目である。墜落する火竜。
『ギャヴォオオオオオオオオオッ!』
だが、電竜は止めない。相手が戦闘不能だろうが何だろうが、息の根を止め、その身に血肉を取り込んでしまうまで、彼は殺し続ける。尻尾の鋏で串刺しにしてから、超高圧電流を直接流し込むつもりだ。
これであと1匹――――――、
「……って殺らせるかぁ!」
そうはイ神崎ィッ!
例え化け物だろうと、生態系を食い荒らす外来種だとしても、ボクの目の前で殺させは、しないんだよ!
「キバナ氏、ダイマックスモードでボール投げて! ハイパーボールあるでしょ!」
「はぁっ!? でもアイツ、ポケモンじゃ……」
「いいから投げろヅラ!」
「カツラじゃねぇ! ……ああ、もう分かったよ! どりゃあっ!」
「ええっ!? 飛び降りるの!?」
捕まえてとは言ったけど、ダイレクトアタックしろとは言ってないよ、キバナ氏!?
「だらっしゃあああああっ!」
トドロクツキから飛び降りたキバナ氏のハイパーボールがソリット化し、くす玉程の大きさになる。
『………………!』
「いや、マジか!?」
そして、それを落下中の火竜に当てると、
キバナ氏から見れば不思議な光景だろうが、
おそらくだが、ウルトラホールを通ったポケモンや人が様々な影響を受けるように、
それはつまり、
黄泉戸喫。冥界下り。朱に交われば赤くなる。一度でも取り込まれれば……
……でも、だけど――――――死ぬよりは良いでしょう?
エゴだと嗤いたい奴は見下していればいいさ。それでもボクは目の前で誰かが死ぬなんて、嫌なんだよ!
「だから、次はお前だ、電竜!」
『グアァアヴィイイイァアッ!』
ボクは
『グゥギゥウウウン!』
「うぇ、オレ様かよ!?」
「なっ、ちょ……待って、そっちじゃない!」
しかし、あくまで獲物を横取りしたのはキバナ氏だからか、電竜はボクではなく落下中の彼に襲い掛かった。しまった、質量的にガラル粒子で収めた方が良いかと思ったけど、テラスタルエネルギーで対応すべきだったか!?
『グフハハハハハッ、グヴォァアアアアッ!』
電竜の青電荷纏いし翼が、キバナ氏に迫る。真っ先に反応したトドロクツキが急降下しているが、間に合いそうもない。
そんな、ボクのせいで……嘘、やめっ――――――、
「ダリアちゃん、「すてみタックル」!」『ダリァアアッ!』
『ギャヴォオオァアアアッ!』
「危ねぇ! 二重の意味で!」
だが、寸前でダリアちゃんの「すてみタックル」が横入りしてくれたおかげで、中断される。
「キュゥべえ、「ふぶき」!」『チガウヨーッ!』
『グルヴゥッ!』
さらに、アローラキュウコン(NN:キュゥべえ)の「ふぶき」にも阻まれた為、電竜は空中へ退避した。
「逃がさないよ! 「かみなり」!」『カミングサンダーッ!』
『ギギギギッ!?』
そこへサンダーの「
「「ぼうふう」!」『ギコォォヴァッ!』
「「らいめいげり」!」『ギャヴォオ!』
『グギャヴォオオオオオォォォォォッ!?』
サンダーが「ぼうふう」(「かみなり」纏い状態)で動きを封じてから、ドードーが「らいめいげり」で錐揉みシュートしたからな! 名付けて「
『グ、ギ、ガ……カ……ッ!』
よし、ルールが変わった!
「バリっと痺れろ
『ガッ……!』
そして、ボクがテラスタル化したレベルボールをぶち当てた所で、電竜は漸くお縄に着いたのだった。
◆コン・バトラーV
超電磁ロボの1体。原子力を基礎とした「超電磁エネルギー」によって動き、脳波でコントロールされる、合体式のスーパーロボット。南原博士がキャンベル星人の魔手から地球を守る為、国連と協力して製造した。身長57メートル、体重(というか重量)550トン。エネルギー攻撃を重視した設計であるが故に、“軽い上に脆い”というリアル系ロボットのような弱点を抱えている。ロボコンと友達になれそう。
安心と信頼の紙装甲と引き換えに様々な武装が内蔵されており、特に電磁の嵐で敵を拘束する「超電磁タツマキ」と、それを起点に繰り出される錐揉みシュート「超電磁スピン」は、文字通りの必殺技で、威力も傷口も大分エグい。