キバナモンジャTV!   作:ディヴァ子

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そう言えばまだ色違いに出会えてないナァ……。


到着、ヤマブキシティ☆彡

「なぁ、ナンジャモ」

 

 ぐつぐつぐつ。

 

「何ですかなー、キバナ氏」

 

 ぺたぺたぺた。

 

「パルデア地方にさ、「シャリタツ」ってドラゴンポケモン居るよな? 寿司みたいな奴」

 

 よそよそよそ。

 

「あー、居ますね。何故か寿司に擬態している子ですね。単体では微妙だけど、「ヘイラッシャ」とコンビを組む事で真価を発揮するんですよ。……それがどうかしました?」

 

 ぽふん、さくっ!

 

「いや、シャリタツの図鑑を見てて思い出したけど、クチバの寿司って滅茶苦茶旨いらしいぞ」

「何で今それを言った!?」

 

 サンドウィッチ、完成させちゃったじゃん!

 

ばぁんふぇんはっぱうぇい(残念だったね)

「隣で寿司食ってるし!」

 

 クソッ、ホシガリスみたいに食べやがって!

 ――――――という事で、ボクらは今、ヤマブキシティを目指して歩いている途中でありまーす。丁度6番道路の中程だねー。上空から見た時は町がゴチャゴチャと密集している地域だなーと思ってたけど、実際に歩いてみると案外と距離があるのね。徒歩で行ったら結構時間が掛かりそう。

 まぁ、ボクら全員、“足”があるんだけどね。マツリカ氏はドードーがいるし、ボクにはモトトカゲがいる。キバナ氏に関してはロトム自転車がある。なので、移動にそこまで時間は掛からない。

 けれど、折角の初カントーなんだから移動くらいのんびり行こうぜ、という事になり、わざわざ徒歩でてくてくと道を行き、中程くらいで休憩を兼ねてお昼ご飯と洒落込んだのが……キバナ氏め、ランチを前に飯テロとはやってくれる。

 ちなみに、クチバシティは特に見所はそこまで無かったので、前回までで終了です。ジムがどうなったかは企業秘密で。大人の都合って奴よ。

 

「……まったく、酷い人だ。さぁ、お腹もいっぱいになった事だし、腹ごなしも兼ねて、夕方までにヤマブキシティに辿り着きますよ!」

「はいはい」「ほーい」

 

 さてはて、お散歩を再開しますかー。

 

 ◆◆◆◆◆◆

 

 それから暫くして。

 

「おはこんハロチャオ~♪ あなたの目玉をエレキネット! 何者なんじゃ? ナンジャモです!」

「グッドノッキング! ドラゴンストーム、キバナだぜ!」

「さてはて、ナンジャモと!」「キバナの!」「「キバナモンジャTV!」の時っ間っだぞ(ぜ)~ッ!」

「いやいや、クチバシティでは色々ありましたけど、切り替えてい行きましょうね!」

「お前が言うかね」

「そりゃ言いますとも。……さぁて、いよいよカントー地方最大の都市、「ヤマブキシティ」にやってまいりましたよ!」

「そうだな。地図的にもカントー地方のど真ん中にあるらしいから、あらゆる意味で中心地だな」

 

 ボクたちは無事にヤマブキシティへ到着した。

 キバナ氏の言う通り、ヤマブキシティはカントー地方の中心部であり、「トキワコンツェルン」を始めたとした大企業の本社ビルが軒を連ねている。それくらいはカントーに疎いボクでも知ってるよ。

 その分、住宅街や商店街に相当する部分は殆ど無く、住めたとしても地価が高過ぎて経済的にかなり苦しくなると思われる。働くには便利だが、生活するには向いていないと言えるだろう。“住めば都”って諺があるけど、実際は都の方が住み辛いからねぇ。

 そんな企業都市:ヤマブキシティであるが、当然の事ながら、見所を厳選するのが難しい。何処も有名処だからなぁ。

 こんな時は、

 

「そんじゃ、マツリカ氏! カントー最大都市、ヤマブキシティのおススメスポットは何処ですかな~? ……できれば、観光客目線でお願いしますね」

「そうだねー。……やっぱり、トキワコンツェルンの本社ビルかなー」

 

 やっぱりそうなりますかー。

 

「トキワコンツェルンか。不祥事を起こして会社を畳もうとした「シルフカンパニー」をM&Aした、世界企業だよな? 元々はトキワシティに本社があったけど、シルフを吸収してからはヤマブキに移築したんだっけか。何にしても、ビックな会社だよなー」

 

 wikiバナ氏、解説ドモドモー。

 

「――――――でも、アポ無しでお邪魔して大丈夫ですかね?」

 

 流石に電話の1本くらい、入れた方が良いよね、社会人として。社長のアポロさん、結構礼儀に煩いらしいし。

 

「なら、わたしがしてあげるー」

「「ゑ?」」

 

 すると、マツリカ氏が徐にスマホロトムを取り出し、何処かへ電話を掛け始める。

 

「あ、もしもしー、アポロさーん?」

《おや、マツリカさんですか。貴女から電話を掛けて来るなんて珍しいですね》

「「えぇっ!?」」

 

 まさかの社長と知り合いだった。ランチの席で「一応、会社員でもあるんだよー」と言っていたが、これは予想の斜め上な展開だ。マジかよ……。

 

「今、ナンジャモちゃんとキバナさんって人がやってるTV番組のガイドしてるんだけど、ちょっと社内見学したいらしいから、行っても良い~?」

《ナンジャモさんに、キバナさんですか……なるほど、そういう事ですか》

 

 ちょっと待って、何がなるほどなんですか、アポロさん!?

 

《構いませんよ。是非いらして下さい》

「ありがとねー」

 

 

 ――――――ピッ!

 

 

 マツリカ氏は電話を切った。

 

「……って事で、今からアポロさんに面会するよー」

「「どうしてそうなった!?」」

 

 まるで意味が分からんぞー!

 

 ……こうして、ボクらは到着早々に大企業の社長さんに会うという、胃に穴が開きそうな展開を迎えるのであった。




◆トキワコンツェルン

 元はトキワシティに本拠地を持っていた巨大企業。とある重大な不祥事により倒産寸前に陥ったシルフカンパニーをM&Aした結果、世界有数の巨大企業へと成長した。社長は若きビジネスマン「アポロ」。現状のライバル企業は「デボンコーポレーション」。
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