第32話 色々なことにさようなら その壱
五月「………遅いですね…」
六海「確かに遅いね…大丈夫かな…」
五月「家庭教師の土曜日せっかくみんな集まっているというのに何をして……上杉君⁉︎」
六海「え⁉︎風太郎大丈夫⁉︎」
五月「!……し…死んでる…」
六海「大丈夫 寝てるだけ………」
風太郎「またやってしまった…勉強に集中しすぎて気づいたら朝だった………しかし朝勉は効果的と聞くし一概に悪いとも言えない…………」
六海「朝まで勉強することを朝勉とは言わないし結局睡眠取れてなかったらダメでしょ……」
風太郎(クソ…大事な時間を失っちまった…)
五月「あなたがあまりにも遅いのでみんなで先に始めてますよ」
風太郎「お おう 試験まであと一週間だ そこで………これを用意した 今回の範囲を全てカバーした想定問題集 人数分用意したので課題が終わり次第始めてもらう これを一通りこなせば勝機はあるはずだ」
五月「や やっぱ今日の約束はなしで お引き取りください」
六海「逃げるな五月ねぇ!勉強から逃げるな!」
五月「…………こんなに…」
六海「僕にもみせて」
五月・六海「!」
五月「………呆れましたまさかこれが原因で徹夜したんですか?」
風太郎「そ そんなことどうでもいいだろ?お前たちだけやらせてもフェアじゃない 俺がお手本になんなきゃな」
六海「風太郎らしいな」
五月「お手本…って」
風太郎「つーか誰か逃げ出さないうちに行こうぜ」
五月「は はいそうですね……」
六海「また二乃ねぇを引き留めるのは骨が折れそう………」
風太郎「もう逃げようとしてたんだ あいつに一言灸をすえてやらねばならんな」
五月「あの…揉め事は勘弁してくださいね 時間は限られているんです みんなで仲良く協力し合いましょう!」
風太郎「…………みんなで仲良く…ねぇ………」
二乃「三玖 この手をどけなさい!」
三玖「二乃こそ諦めて」
二乃「はぁ?あんたが諦めなさい!」
三玖「諦めない」
風太郎「お二人さん……何やってんの?」
二乃「リモコンを渡しなさい 今やってるバライティにお気にの俳優が出てるんだから!」
三玖「ダメ この時間はドキュメンタリー 今日の特集は見逃せない」
六海「はーい没収 今から勉強しないといけないのにチャンネル争いって………どっちも録画しとくから勉強が終わってから見よ」
風太郎「サンキューな六海」
六海「いえいえ〜」
風太郎「前から思ってたがあの二人仲が悪いのか?」
一花「んーどうだろう犬猿の仲って奴? 特に二乃 あんな風に見えてあの子が一番繊細だから 衝突も多いんだよね」
一花「はーいみんな再開するよ それじゃフータロー君これから一週間私たちのことをお願いします」
風太郎「ああ リベンジマッチだ サポート頼むぞ六海」
六海「了解!」
風太郎(全員集まるようになったのはいいが…新たな問題発生だな…もしこいつらが仲違いでもしてみろ 目標達成が遥か先に遠のいてしまう………どうしたものか…)
二乃「!それ私の消しゴム 返しなさい」
三玖「借りただけ…」
六海「借りるなら借りるって言ってから借りよ?後三玖ねぇの消しゴムはそこにあるんだからそっち使いな」
三玖「あ それ私のジュース」
二乃「借りるだけよってマズッ!」
六海「二乃ねぇ何か飲みたいなら持ってきてあげるから言って?あと乙女が飲み物吹き出さない!」
風太郎「……アイディア募集中」
四葉「はい!こんな作戦はどうですか? みんな仲良し作戦 きっと二人は慣れてない勉強でカリカリしているんです」
四葉「上杉さんがいい気分乗せてあげたら喧嘩も収まるはずですよ」
風太郎「はっはっは! いやーいいねぇ」
全員「⁉︎」
六海「どうした!風太郎!」
風太郎「二人ともいい感じだね なんというか凄く良い しっかりしてて…健康的で…良いね…うーん…偉い!」
四葉(褒めるの下手くそーッ!)
三玖「どうしたのフータロー?」
六海「大丈夫?頭打った?アメちゃんあげようか?」
二乃「気持ち悪いわね」
三玖「気持ち悪くはないから」
二乃「本当のことを言っただけよ」
三玖「それは言い過ぎ 取り消して」
二乃「あれ〜?ってことはあんたも少しは思ったんじゃない?」
六海「二人とも落ちついて!」
風太郎「……失敗 次」
一花「こんなのどーかな?」
一花「第3の勢力作戦 あえて厳しく当たることでヘイトがフータロー君へ向くはず 共通の敵が現れたら二人の結束力が強まるはずだよ」
風太郎「……」
一花「?どうしたの?」
風太郎「うーん…一応それなりに頑張ってるあいつらに強く言うのは心が痛む…」
五月「あなたにも人の心があったのですね」
風太郎「とりあえずやるだけやってみるか…」
風太郎「おいおい!まだそれだけしか課題終わってねーのかよ!」
二乃・三玖「!」
風太郎「と言っても半人前のお前らは課題終わらせるだけじゃ足りないけどな あ!違った!半人前じゃなくて五分の一人前か!」
風太郎「ハハハハハ!」
一花(なんだか生き生きしてない?)
二乃「言われずとも もう終わるところよ…ほら!」
風太郎「………ん?そこテスト範囲じゃないぞ」
二乃「あれぇ⁉︎」
風太郎「もしかして六海も………」
六海「あれぇ⁉︎ごめん…二乃ねぇ」
二乃「やば…」
三玖「二乃 六海 やるなら真面目にやって」
六海「いや二乃ねぇは悪くないよ……僕が間違えただけだから」
二乃「……っ こんな退屈なこと真面目にやってられないわ!部屋でやってるからほっといて!」
風太郎「お おい!」
風太郎「くっ…ワンセット無駄になっちまった…」
三玖「!」
五月「弱気にならないでください お手本になるんでしょう?頼りにしてますから」
風太郎「……待てよ二乃 まだ始まったばかりだ もう少し残れよ」
二乃「………」
風太郎「あいつらと喧嘩するのは本意じゃないだろ ただでさえお前は出遅れてるんだ 四人にしっかり追いつこうぜ」
二乃「うるさいわね 何も知らないくせに とやかく言われる筋合いはないわ あんたなんかただの雇われ家庭教師 部外者よ」
三玖「これ フータローが私たちのために作ってくれた 受け取って」
二乃「問題集作ったくらいでなんだっていうのよ そんなのいらないわ!」
二乃「!あ…」
一花「ね ねぇ二人とも落ち着こ?」
五月「そうですよ 一花の言うとうり 落ち着きましょう」
風太郎「そうだ お前ら…」
三玖「二乃 拾って」
二乃「こんな紙切れに騙されてんじゃないわよ 今日だって遅刻したじゃない こんなもの渡して…いい加減なのよ!」
二乃「それで教えてるつもりなら大間違いだわ!」
ビイィッ
三玖「!二乃!」
風太郎(まずい!)
風太郎「三玖!俺はいいから…」
一花(私の目の前では信じられない光景があった…)
一花(二乃と喧嘩になりそうな三玖 その三玖を止めるフータロー君 二乃にビンタしようとする五月 そして…)
ドン
六海「二乃ねぇ! 今すぐ風太郎に謝って!」
一花(本気でキレている六海…)
《とうとう喧嘩が始まってしまいました…原作では五月でしたが今作では六海でした…さぁこの喧嘩はどう収まるのでしょうか…》