五等分の花嫁と一人の弟   作:よもぎもなか

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第73話 私とある男子①

 

四葉「ほら見て!さっきまでいた京都駅まで見えるよ!」

金髪の少年「うわ!マジかよ!……お前いつまで付いてくんだよ!」

四葉「わーっお守りだって!買っていこうよ!」

金髪の少年「無視すんなよ!ってかマジでいつまで付いてくるんだよ どっか行け!」

 

 

 

 

四葉「あ……もうこんな時間」

金髪の少年「げっ……とっくによりじゃねーか………お前が連れ回すから」

四葉「風太郎君だって結婚ノリノリだったよ?」

六年前の風太郎「って言い合ってても意味ねーかお前携帯持ってないよな」

四葉「うん……先生たち捜してくれてるかも」

風太郎「とりあえずバスに乗るか」

四葉「うん…あ……お守りで全財産使っちゃったかも………」

風太郎「アホか!馬鹿みたいに六個も買うからだ!それくらいは計算しろ!」

四葉「あはは…やってしまった……」

風太郎「言っとくが俺の手持ちはこの200円だけだからな 貸せねーぞ」

四葉「うんわかってる………じゃあ気をつけて…………」

チャリーン

風太郎「あ 無くなっちまった」

四葉「…え?………」

風太郎「俺んち貧乏で毎回5円なんだよ ケチィよな って今の金で電話すりゃ良かった  ま 誰か見つけてくれるだろ」

四葉(何 この男の子………) 「風太郎君は……お金なくても辛くない?」

風太郎「どういうことだ?」

四葉「うちもそうなんだよね 家族のためにお母さん一人で働いてくれてるんだ 私は辛くない でもそんなお母さんを見るのは辛いよ」

風太郎「うちも同じようなもんだ そりゃ金持ちの家だったらいいに越したことはないが仕方ねーだろ」

四葉「そうだね でもたまに思うんだ 自分がいなきゃもっとお母さんは楽だったのにって」

風太郎「 ! お前………」

四葉「だから これからたくさん勉強して うーんと賢くなってとびっきりお給料のもらえる会社に入ってお母さんを楽させてあげる! そしたらきっと私がいることに意味ができると思うんだ

風太郎「………すげぇ お前大人だな」

四葉「え?」

風太郎「俺 自分が子供だからって諦めてた 今の環境とか立場とか全部!自分が変わって自分で変えりゃいい!そういうことだな!」

四葉「ま まぁ なんか照れる……」

風太郎「妹がいるんだ まだ小学校入りたてなんだけどな 俺もめっちゃ勉強して めっちゃ頭良くなって めっちゃ金稼げるようになって 妹に不自由のない暮らしをさせてやれるかもしんねぇ 必要ある 人間になれるのかもな

四葉「頑張ろう 二人で! 私はお母さんのために 風太郎君は妹さんのために 一生懸命勉強しよう!

風太郎「ああ! そういやさっきの200円分の願い事がまだだったな 俺とお前で100円ずつ神様に頼んどこうぜ いつか万札を入れられる大人になれるようにな」

風太郎・四葉「…………………」

四葉「なんてお願いしたの?」

風太郎「こういうのは言っちゃダメなんだぞ」

風太郎・四葉「 ‼︎ 」

風太郎「な なんだ⁉︎」

四葉「…………あ!」

⁇「四葉君 何をしてるんだい?」

 

 〜・〜・〜・〜・〜

 

六海「えぇ⁉︎あの人わざわざここまで捜しに来てくれたの?」

四葉「学校から連絡もらったお母さんが相談したみたい」

六海「そうなんだ……そのお陰で四葉と………風太郎君?だっけ? 見つかって良かったよ〜」

四葉「ごめんね六海」

六海「まだ風太郎君がいるんでしょ?」

四葉「うん! 学校の先生が迎えに来るまでにもう一度会いに行くんだ 六海は行く?」

六海「ん〜会いに行ってみようかな……」

四葉「すっごく面白いんだよ ……それでね200円入れて無くなっちまったって!」

六海「四葉…あれ……」

四葉「え……?」

六海「あれって……?」

四葉「一花……?」

 

 

〜虎岩温泉【五つ子の父の旅館】〜

 

五月「お母さん本当に病気治ったのかな……?」

三玖「修学旅行から帰ってからずっと体調崩してるよね」

六海「四葉 髪乾かした?ドライヤー貸して ! なにそれ!リボン?」

四葉「へへ〜可愛いでしょ」

 

 〜・〜・〜・〜・〜

 

零奈「四葉そのリボン似合ってますね」

四葉「ありがと……これならもう皆と間違えられないよね」

零奈「さぁどうでしょう」

四葉「 ! 」

零奈「何を身に付けてるかなんて大した差ではありません」

四葉「それだけじゃないよ! 私皆より勉強してこの前なんて一番だったんだよ 勝ってるんだよ 私はもう皆と同じ場所にいない そっくりなんかじゃないんだよ」

五月「お母さーん! 見て見て!」

零奈「あら可愛い」

五月「四葉を真似して私も頭に付けてみたんだ〜!」

零奈「四葉 あなたの努力は素晴らしく何も間違っていません  ですが一番にならずともあなたたちは一人一人特別です 親としてあなたたちに一緒にいてほしいと願います たとえどんなことがあったとしても……大切なのはどこにいるのではなく 六人でいることです

 

〜零奈が亡くなった後〜

 

全員「わあぁぁん!

三玖「うっ……うう……っ

二乃「やっぱり……体調良くなってなかったじゃん」

一花「もう…いないんだね……」

五月「いるよ いるんだよ お母さんは私たちの中に……これから私がお母さんに……お母さんになります

三玖「五月……」

六海(五月が……頑張らなきゃ……お母さんがいない分お姉ちゃんをを支えなきゃ……精一杯頑張って支えなきゃ……役に立たなきゃ……

一花「私たちどうなるんだろ……」

三玖「おじいちゃんの家……なのかな?」

二乃「全員いけると思う……?」

六海「……え?どういうこと?」

二乃「おじいちゃんだって大変なのに……もしかしたら……私たちバラバラに引き取られちゃうのかも……

⁇「失礼するよ」

全員「…………」

⁇「こうやって君たちと話すのは初めてだね 何度か顔は合わせてるはず 四葉君とは修学旅行以来」

四葉「……あ………………」

マルオ「君たちは僕が責任持って引き受ける」

 

 

四葉(お母さん 私たち中学生になったよ 六海とは中学校は別々になっちゃって……やっぱり六人一緒なんて無理だよ 私たちはもう一緒ではいられない)

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